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Adobe Reader/Adobe Acrobat FAQ: PDFファイルのバージョンを下げる

PDFファイルのバージョンを下げる(PDFバージョン1.5から1.4へ)

手順

  1. PDFファイルをAdobe Acrobatで開く
  2. [ファイル]-[印刷]の順にクリックし、プリンタ名欄をAdobe PDFに変更し、[プロパティ]ボタンをクリックする
  3. [PDF設定]欄の右横にある[編集]ボタンを押す
  4. [互換性のある形式]欄のプルダウンを[Acrobat 6.0(PDF1.4)]に変更
  5. [名前をつけて保存]ボタンで任意の名前をつけて[保存]
  6. [PDF設定]の画面で設定が変更されていることを確認して、[ok]をクリックする

PDFファイルのバージョンの確認方法

ファイル > プロパティ > 概要タブ にある「PDFのバージョン」欄を確認する
PDFバージョンの確認方法のスクリーンショット1枚目。adobe readerでファイルボタンを押した直後のメニュー画面が表示されている。

PDFバージョンの確認方法のスクリーンショット2枚目。adobe readerでプロパティ画面の概要タブを開いた画面が表示されている。

備考

[互換性のある形式]欄でプルダウンから選択できるのは、
 Acrobat 8.0(PDF 1.7)
 Acrobat 7.0(PDF 1.6)
 Acrobat 6.0(PDF 1.5)
 Acrobat 5.0(PDF 1.4)
 Acrobat 4.0(PDF 1.3) など

システム環境は、Adobe Acrobat X、Windows vista

word/excel/powerpointのファイルをPDFファイルに変換する

手順

ファイル左上のOfficeボタンをクリック > 名前をつけて保存 > PDFまたはXPS をクリック
excel2007のofficeボタンをクリックし名前をつけて保存の画面を開いている

ウィンドウ左側のパネルから、作成するPDFファイルの保存場所をクリックで選択
「ファイル名」欄でファイル名を変更する(ファイルの拡張子は.pdfのまま)
最後に「発行」ボタンをクリックする
Excel2007で名前を付けて保存画面を開き保存形式にpdfを選択したところ

作成されたPDFファイルが自動的に開く
pdfファイルが開いた直後の画面

補足

システム環境はWindows vista/Windows 7、Microsoft office 2007
XPSは”XML Paper Specification” の略。XPS形式を使用している企業は、まだ見たことがない…

PDFファイルの文字や数字が「・・・」のように文字化けして表示される

特徴

Windowsのコントロールパネル > プログラムのアンインストール にAdobe Fontpackが存在しない
※Adobeのバージョンによっては、元々存在しない場合もある

推測される原因

Adobeソフトのバージョンアップに失敗している

解決

(未検証)Adobeソフトのバージョンアップ
(特定の企業様のみ)Vistaの更新プログラムを再度適用する

補足

Adobe ReaderとAdobe Acrobatどちらのトラブルだったか覚えていない…
システム環境はAdobe Acrobat X、Windows vista

応用情報処理技術者試験 文系が独学で一発合格した勉強法など

学部卒の文系女だが、数年前に応用情報処理試験に無事一発合格できた(午前問題81.25点。午後問題80点)ので、勉強方法をメモ。

応用情報処理技術者試験(平成24年度秋期)のwebサイトで成績照会し、合格と午前問題・午後問題の得点を表示した画像。午前問題のマネジメント系が満点

応用情報処理技術者とは

IT分野の国家資格。技術者(=システムエンジニア)向けの3つの国家資格の中で、2番目に難しい試験。(基本情報処理技術者 < 応用情報処理技術者 < 各種高度試験 の順に、難易度と専門性が上がる)

求める人物像は、システムの分野のプロフェッショナルになるために、応用的知識・技能を身に付けている人。

年齢・性別・職種などの制限はなく、どなたでも受験可能。10歳以下のお子さんからから70歳過ぎのおじいちゃんまでどんと来い。
実際のところは、システムを作る人(プログラマーなどの開発者やアーキテクトなど設計者)・システムを運用する人(テクニカルサポートやサーバエンジニアなどの作業者)・システムを導入する人(ITコンサルタントなど)・研究者などが多めで、営業や人事総務などの人はちょっと少なめ。
性別は、特に統計等公開されていなかったが、感覚値では男性:女性=9:1という感じ。

 公式サイトに掲載されている統計情報 https://www.jitec.ipa.go.jp/1_07toukei/_index_toukei.html

試験開催日は、春期(4月第3日曜と秋期(10月第3日曜)の年2回。合格率は20%前後。

試験の構成は、午前問題と午後問題の大きく2つに分かれており、午前問題は4つの選択肢から正答を選ぶ4肢選択式が80問出題される。
午後問題は、記述・選択問題・計算問題が組み合わさった複合問題。午後問題は各分野から11問出題されるが、第1問(セキュリティ分野)のみ必須回答で、第2問から第11問までの残り11分野は、お好きな4問を選択して回答。ちなみに残りの11分野は、経営戦略・プログラミング・アーキテクチャ・ネットワーク・データベース・組込み系・システム開発・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント・システム監査。

詳細は、応用情報処理技術者試験 公式サイトへ。
 応用情報処理技術者試験 公式サイト http://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html

応用情報処理技術者試験の学習期間・使用テキスト

学習期間 3.5ヶ月
使用した教材 過去問(5年分)
午前問題対策用に「応用情報技術者 ポケット攻略本」
午後問題対策用に「応用情報技術者 午後問題の重点対策」

過去10年以上×年2回分の過去問と解説が公式サイトで無償公開されているので、使わない手はない。過去問は全てPDFファイルで、ダウンロードや印刷も可能。
まず見たいという方は、下記のリンクよりどうぞ。

公式サイト(過去問題) https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_mondai.html  

応用情報処理技術者試験 午前問題の勉強法

学習期間 約1ヶ月
学習の概要
  1. 「応用情報処理技術者 ポケット攻略本」の書籍を一読する
  2. 直近の過去問を2回分(春・秋1回分ずつ)解く
  3. 過去問が70点前後取れるようになれば、午後問題対策に進む
    (取れなければ、手順1→2を繰り返す)

午前問題は、理解度の浅い方を振るい落とすためのいわゆる足切り試験なので、基本情報処理技術者試験を突破された方であれば、午前問題対策に力を入れる必要はない。私は、基本情報処理技術者を取得した翌月に、応用情報処理技術者試験午前問題の過去問を解いてみたところ、正答率約67%だった。(正答率60%以上で、応用情報処理技術者の午前問題は突破できる)

午前問題の試験対策に使用したのは、「応用情報技術者 ポケット攻略本」の書籍と過去問のみ。「ポケット攻略本」は馴染みのないIT専門用語に赤マーカーを引きながら1ヶ月ほどかけて仕事の合間に読み込み、本試験の直前に、マーカーを引いた用語だけ覚え直した。

午前問題は4肢選択式なので、10分~20分程度の隙間時間があれば、数問ずつでも解き進めることができる。私は過去問1回分を縮小印刷して通勤鞄に入れておき、通勤時間やお昼休みなど、仕事の合間の隙間時間を利用して解いた。過去問攻略が隙間時間でできた週の週末は、デッサンやクロスバイクでしっかり遊んだ(笑)

午前問題は、専門用語が多い。応用情報に合格した後に午前問題を眺めてみても、知らない用語が結構ある。私のように暗記力の弱い人間は、全て覚えようとしても無理なので、午前問題はそこそこにして早めに午後問題対策に進むこと。

 →「応用情報処理技術者 ポケット攻略本」の詳細については、こちら

応用情報処理技術者試験 午後問題の勉強法

学習期間 約2.5ヶ月
学習の概要
  1. 直近の過去問を解く(2~3回分)
  2. 「午後問題の重点対策」を必要な章だけ解く
  3. 「午後問題の重点対策」をもう一度解く
  4. 試験直前に、重要用語を暗記する

応用処理技術者試験の肝は、午後問題にあると思う。午後問題対策は、気合を入れてやった

午後問題の選択問題で、どの問題を選ぶか

私が受験した年は大問12問中6問を選択する試験だったが、現在はセキュリティ分野1問+大問11問中4問を選択する試験に変わっている。いずれにせよ、経営戦略からシステム監査まで出題の幅がそれなりに広いので、4問全て自信満々で解ける方は少ないはず。試験対策をしなくとも正答率60%以上取れる問題もあれば、30%しか取れない問題もあるなど、多少ばらつきがあるのが普通だと思う。

合格ラインまで得点を取れる分野を知るために、セキュリティ分野を除く大問11問のうち8~9問を選んで解き、答え合わせをした。

設問には、選択肢から回答を選ぶ選択問題と、計算して答える計算問題と、文章で書いて答える記述問題の3種類があるが、過去問を解いた後は必ず、

  • 選択問題は、正解(○)なら1点、不正解(×)なら0点
  • 計算問題は、正解(○)なら1点、不正解(×)なら0点
  • 記述問題は、模範解答とほぼ同じ(○)なら1点、模範回答の半分くらい(△)記述できていれば0.5点、的外れなことしか書けていない(×)なら0点

と点数を付けて採点し、大問1問あたりの合計得点を出した。
例えば、小問が10つ設けられている大問を解き、自己採点の結果が○○○○△△△×××となったら、その大問は10点中5.5点(正答率55%)になる。
過去問で正答率が40%を超えていたら、勉強次第でその分野は正答率60%を超えることができるので、勉強範囲に含めた。正答率が20~40%なら得意分野ではないと判断し、特に勉強せず、本番の午後問題でも選択しなかった。

現在は4分野選択なので、4分野をしっかり対策し、1分野を予備として対策、くらいに学習分野を絞り込めるといいと思う。

ポイントは、自己採点の時、点数を辛めにつけること。自分の点数を甘く付けたがるのははっきり言って自分だけで、本番試験時の採点者は自分より点数を辛く付けるはずなので、記述問題は全て×か△くらいの見積もりでいいと思う。

午後問題の勉強方法

基本的には「午後問題の重点対策」問題集の自分が選択した分野を解き進めるだけだが、「応用」情報と冠されている以上、知識を応用する力が問われているように思えてならない。暗記よりも理解に重点をおき、問題の解説をしっかり読み込んで理解するよう心掛けた。

解説を読んだだけで理解できなかった専門用語や仕組みは、インターネットで軽く調べ、IT用語の意味をより正確に捉えるとともに、そのIT用語が意味する技術や仕組みが生み出される一因となった背景や関連するエピソードなどもぼんやりと把握するよう心掛けた。IT門用語だけを暗記するより、IT用語とエピソードをセットにして把握する方が、押さえるべきポイントが明確になり、暗記しやすく、応用もしやすい。

また、あやふやな知識は、試験でも実務でも危険。思い込みで作業を進めてしまい、所属チームと客に損害を与えた事例を、過去にいくつも見てきた…。正確さの求められるITの世界では、一技術者の些細な思い込みや認識誤りが、数万人が利用するシステムのシステムトラブルに繋がることが普通にある。結果、企業名入りで謝罪文を送付する羽目になったり、顧客から損害賠償を求められたりと、被害は一個人では収まらない。
あやふやな知識は無意味と見做して、問題で訊かれていることは常に確実に答えられるようになるまで、理解と解答に取り組むことをおすすめする。

休日はついだらけてしまうので、「午後問題の重点対策」問題集を通勤鞄に入れて持ち歩き、なるべく平日の隙間時間で勉強するようにした。
特にテキストの1読目は、初めて習う事柄が多く精神的に辛いので、会社の昼休みや退社後の喫茶店など、自宅以外の場所で解くよう心掛けた。(「午後問題の重点対策」問題集は持ち運ぶには重いので、テキストを真っ二つに切るのもありだと思う)

また、応用情報試験対策には直結しないが、「Webラーニングプラザ」のeラーニングをボイスレコーダーに録音し、家事をしながらよく聴いていた。自分の性格上机に長く座っていることができないので、座学に飽きたら、eラーニングを聞き流しながら風呂掃除や皿洗いをして、身体を動かすようにしていた。

「webラーニングプラザ」のサイトは既に閉鎖されてしまったようだが、今はYou Tubeの動画が充実しているので、通勤・通学や家事をしながらスマホで視聴するのがおすすめ。ノイズキャウンセリングイヤホンを併用して周囲の雑音をシャットアウトしながら聴くと、ながら学習でもそれなりに身に付く。(車や自動車の運転中は、さすがに危険すぎるのでおすすめしないが)

独学だと、独習で理解できなかったポイントがどうしてもおざなりになることが多い。だが、インターネット上のコンテンツを上手に利用できると、隙間時間で理解の浅いポイントを補ったり、思考の偏りを是正することができる。

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 → 「午後問題の重点対策」問題集の詳細については、こちら

応用処理技術者試験 本番当日

午後問題では集中力を切らさない

くどいようだが、午前問題は知識が足りない人を落とすための足切り試験に過ぎない。応用情報処理技術者試験の本番は午後、と再度認識頂きたい。

午後問題では、午前問題で疲れた頭でも、短時間で論理的に考え、解答を導き出すことが求められる。午前問題で燃え尽きず、午前の出来が芳しくなくても諦めず、お昼の休憩時間に十分頭を休めてから、午後問題に取りかかって欲しい。

私も試験を受けた際、「午前問題で落ちたかも….」とかなりへこんだが、蓋を開けてみれば、午前問題・午後問題とも無事合格出来ていた。

合格証書

応用情報処理技術者に無事合格した後、自宅に合格証書が送られてきた。情報処理技術者試験の合格証書はどことなく古風で気に入っている。

応用情報処理技術者試験の合格証書

↑ 応用情報処理技術者の合格証書

応用処理技術者資格取得後 ~活用しました~

職種を変更し、キャリアアップ&年収アップできた

資格取得後に転職し、ITヘルプデスクの仕事からサーバーエンジニアへと職種を変更することができた。

取得後半年間はセキュリティエンジニアとしてパソコン1万台以上&サーバ1,000台以上を管理し、その後はサーバエンジニア(兼データベースエンジニア)として、Windowsサーバ&Oracleデータベースと毎日格闘しながら勤務している。日本中に名の知れた上場企業のサーバを守るのは楽しく、やりがいも大きかった。

今は、ミドルウェアバージョンアップの計画と準備を進めるポジションに就いている。ミドルウェアのバージョンはいくつにするか、どのように実装するか等、日本語・英語で書かれた情報を日夜漁りながらサーバのあるべき姿を模索する仕事。
私のチームが道を踏み固め、後日その道を通る全国の技術者が安全に歩けるよう配慮しなければならないので、責任が重い。

ITヘルプデスクの時は派遣社員だったが、応用情報技術者取得後は正社員になり、年収もその後の10年間で+180万円アップした。(通勤交通費・賞与年2回・福利厚生付き、退職金無し)
但し、残業時間も月10時間から10~80時間と大幅に増加している。

インフラエンジニアという今の職種が気に入っているので、職種変更できたのが応用情報処理技術者を取得した一番のメリットだと思っている。

年齢や性別に関わらず、職場で存在感を出せる

私は女で、しかも童顔なので、初めて一緒に仕事する方からは頼りなく見られることが時々ある。だが、応用情報で学んだ分野については、望む望まないに関わらず、存在感を発揮できることが多かった。

今の職場はデータベースエンジニアは多いが、ネットワークやセキュリティに疎い方が多く、特にセキュリティに関しては私の独壇場になる…。
自分が過去にセキュリティ技術者を経験しているせいでもあるが、「『脆弱性』ってなんですか?」とIT企業の若い社員に訊かれた時には、お茶を吹き出しそうになった(笑)

「ベンダーのサポートが切れたら、何故製品を買い替えなければならないのか」など、システムを守る上で基本とも言える考え方が、未だ浸透していない現場もある。「脆弱性」や「サポート切れ」の危険性やリスクについて、理解し適切な対策を取って貰おうと考えると、女だろうが、顧客より年下だろうが、自分が持っている知識を伝えて広めるしかない。

システムを正しく理解していれば、結果として自分の存在感は大きくなる

以下、余談。
先日サーバで毎日業務時間中にセキュリティソフトのフルスキャンをかけ、業務時間中に1時間以上、サーバをCPU 100%に貼りつかせた阿呆な企業がいた。
電話でフルスキャンを今すぐ止めるよう伝えたところ逆ギレされたので、そのサーバにおいて改善すべき事柄を文書にして、その顧客の営業担当者から伝えてもらったところ、2度目に同じ客に電話した時は、非常に丁寧な対応に変わっていた(笑)

日次でフルスキャンをかけたいなら、セキュリティソフトの時間指定の機能を使って、夜間などエンドユーザが使用しない時間帯に行うのが基本。業務時間中にどうしてもフルスキャンしたいなら、せめてCPU使用率の制限はかけるべき。CPU全体の何%までセキュリティソフト側で使用するかは、セキュリティソフトの設定で決めることができる。
ちなみに、OSがWindows Server 2003、CPU 2コア、という少々古いウェブサーバ兼アプリケーションサーバだった。CPUが2個しかないので、仮に1個をセキュリティソフトがフルスキャンが使用していると仮定すると、残り1個のCPUで全ユーザからくる全ての処理を回すことになるので、どう贔屓目に見ても無理がある。古い物理サーバなので、CPUを積み増すのは論外。積み増すくらいなら、予算と相談の上、新しいサーバへのリプレイスを勧める。

…話が逸れたが、客と少々喧嘩してでもサーバとエンドユーザを守ってあげるのが、技術者の大事な仕事の1つだと思う。

転職に非常に有利

IT系の職種に転職活動する際、応用情報処理技術者を取得したことについて、質疑が来ないことがない。

「どうして応用情報を取ろうと思ったのですか」から始まり、「基本情報から半年で取得したんですか」とか「応用情報は大変だったでしょう」というねぎらいまで、ありとあらゆることを訊かれる。どうも、面接官の食いつきポイントを刺激する資格のようだ。

特に、基本情報処理技術者と応用情報処理技術者を同じ年度の春期と秋期で取得した点について、高評価を受けることが多かった。基本情報と応用情報は学習範囲や試験そのものが似ているので、実際には応用単体で受けるより合格率が高まると思うのだが、同じ年度で両方取る人は珍しいらしい。

資格より実務を重んじる傾向の強い転職の場において、ここまで面接官を喜ばせる資格があるとは思わなかった。

高度情報処理技術者試験に挑戦できる

なるべく早いうちに、IT系国家資格で一番難易度の高い「高度情報処理技術者試験」にチャレンジしようと考えている。

応用情報処理技術者を取得した後、高度情報処理技術者の取得が現実味を帯びてきた。周囲の技術者に「高度情報処理取ろうかと思っている」と話していても、端から無理だと決めつける反応は返ってこなかったので、応用情報処理の有資格者は「高度情報処理を取れるかもしれない人」という位置づけになっているんだな、と感じた。

これまでのキャリアを踏まえると、取得するなら「データベーススペシャリスト」かなと考えているが、いずれにせよ「難度の高い知識・技術を習得した」と第三者から認められるのは、技術者として仕事をしていく上で大きな自信に繋がると思っている。

応用情報の午前問題で不合格になってしまった方は…

キツい言い方になってしまい申し訳ないが、単に基本情報処理技術者レベルの知識や考え方(論理的思考?)が身についていないのではないか、と思う。

試しに基本情報処理技術者の午前問題・午後問題の過去問を2~3つを入手し、どのくらい解けるか確認してみることをおすすめする。

基本情報処理技術者試験は午前問題・午後問題とも多肢選択式で、過去問も解答も公開されているので、解くとすぐに採点して得点が出せる(合格ラインは正答率60%以上)。基本情報処理技術者が午前問題・午後問題ともすんなり受かるレベルなら応用情報の午前問題は合格できるはずだし、基本情報処理技術者でさえ不合格になってしまうなら、応用情報ではなく基本情報からトライする方が、より着実にスキルを身につけることができ、精神的にも楽だと思う。

また、特定の狭い分野に深く偏った知識やスキルを持っている方は、応用情報処理技術者試験は不利。特に午前問題は、広い分野からまんべんなく出題されるので、特定の分野しか解けないと、正答率60%の足切りラインに引っ掛かってしまう。

どうしても特定の分野だけしか学びたくないなら、少し費用はかかるが、応用情報ではなくMicrosoft等のベンダー資格にトライする方が良いかもしれない。
企業が主催するベンダー資格は、特定のソフトウェアの特定のバージョンに絞って試験が実施されることが多い。Oracle社のOracle Masterという資格を例に挙げれば、Oracleというデータベースの12cというバージョンで使える機能だけが出題範囲になる。プログラミング言語や法令やマネジメントについては問われないので、専門特化で生きていきたい方にはおすすめ。

但し、ベンダー資格は試験料が高く、1回受験するだけで1万円以上かかるものも多い..。資格取得支援制度を設けている企業もあり、試験代を補助して貰えたりすることがあるので、社内制度を確認してから試験を申し込む方がおすすめ。

応用情報の午後問題で不合格になってしまった方は…

午後問題では、持っている知識を現場に当てはめ、解決する力が求められる。知識を「知っているか」ということもある程度問われるが、それ以上に、知識を「使える」かが問われているように思う。

以上を踏まえたうえで、細かい対策を練ってみた。

時間が足りなかった

試験時間内に解き終わることができるかどうかは、事前に過去問1~2回分を時間を測りながら解くと、前もって把握できる。極度に緊張してしまったなど当日ならではのハプニングで足を取られたならともかく、事前に過去問を解いた時点で時間が足りなかったのなら、単なる準備不足な気がする。

採るべき対策は、

  1. 問題文を読むのが遅いのか
  2. 設問を解くのかが遅いのか

によって変わってくる。

対策(1)
応用情報処理技術者試験は問題文が長い。それも、他の試験と比べて少し長いというレベルではなく、非常に長い(笑) 実務未経験者に理解と学習を促すために、対象となる企業やシステムの置かれた状況を丁寧に説明する形で、問題が作成・構成されているためだと思う。

問題文を読むのが遅い場合、特定の分野の専門用語や言い回しに慣れていない可能性がある。システム系の文章は専門用語も多いので、読むスピードを上げたいなら、試験で選択する分野のテキストを時折読んで慣れる方がいい。専門用語調べながらネットサーフィンするとか、関連書籍を読むとか、隙間時間で構わないので、理解を深めながら読むことを心掛けるといい。

余談ながら、午後問題で出題される各問題の質の良さは、マイクロソフトやオラクルなどのベンダー試験の追随を許さないほど、情報処理技術者試験がずば抜けて良いと私は思っている。

対策(2)は、妙案が浮かばないので検討中。

記述問題の解答を作るのに時間がかかった

記述問題で問われるのは、問題を認識・解決するためのポイントが的確に押さえているかどうかだと思う。
試しに、解答時間や文字数を気にせずに解答を「喋って」みて、すぐに答え合わせをし、模範解答と自分が喋った内容が一致しているか(=解決のポイントが合っているか)を確認するといい。

解答のポイントが的確に押さえられているなら、喋った内を紙に書き、指定された文字数に収まるように、重要性の低い言葉を削ったり、長い言葉を短いキーワードで言い換えたりして、伝えたい内容を整理する練習をする。

実務に当てはめると、
 設問=システムトラブル・客からのクレーム
 回答=技術者からのアドバイス(口頭やメール)
だろうか。

現場に文字数制限はないが、どこの現場も忙しいので、伝えたい内容がまとまっていないと、そもそも話を聞いて貰えない(笑) それは自分自身が聞く側の立場になっても同じで、話が無駄に長い人や、5分間話を聞いていても何が言いたいのかわからない人は、イライラして話を聞く気が失せる(気が短くてすみません…) 。

応用情報処理試験の記述問題の「解答」で求められているのは、技術力だけでなく、情報や考えを言葉にして端的に伝える力でもあると思う。

分野(大問)の選択を間違えた

分野選びは、選択も軌道修正も難しい。

(1)特定の分野の実務経験がある人は、その分野を選ぶ。
 知識が身につくのが早く、合格点に達しやすいので。
(2)特定の分野を1ヶ月以上学んだ経験のある人も、その分野を選ぶ。
(3)どの分野も実務経験がなく、授業・書籍・動画等で一度も学んだこともない人は、今後の自分の専門を作るつもりで、分野を決める
応用情報処理技術者を受験するときに選んだ分野は、これから先一生自分について回るので、学習していて面白く、心の負担が少ないものを選んだ方がいい。但し、知識をゼロから身につけることになるので、どうしても学習には時間を要すると思う(=短期合格は難しい)

選べる分野が11分野もあるので、向き・不向きや多少の好き嫌いは、どなたにでもあるはず。先々の事を考えると自分に向いている分野を選択した方がいいので、少し時間をかけてでも、自分に適した分野を吟味することをおすすめする。

(3)について、自分の場合は、ネットワークについて書かれた書籍や記事を拾い読みするのが好きだったので、「ネットワーク」分野を選択した。ネットワークエンジニアを本業に据えたことは、受験当時から現在に至るまで、一度もない。だが試験勉強中も、他の分野と比べると心の負担が少なく、正直一二を争うほど学習が楽しめる分野だったので、学習期間3ヶ月でネットワーク分野も合格圏内に入ることができた。

応用情報処理技術者を取得できたなら、その実務未経験の分野でさえ、理論や思考は実務でそれなりに使えるレベルに達する。受験後、ネットワークトラブル発生時にはネットワーク構成図が頭にすぐ浮かび、小規模トラブルなら調べて自己解決できてしまうことも増えた。ネットワーク技術者が「L2スイッチでのMACアドレスフィルタリング」など専門的な話をしても、その場で話を理解し、適切な返事を返すこともできる。ただし、CISCOなど特定の機器に関する知識や技術が足りないので、機器の実装はすぐにはできない。

反面、応用情報で選択しなかった「システム開発」の分野では、トラブル解決はおろか、技術者同士の話を1時間横で聞いていても、未だに理解できない(笑)

経営戦略(午後問題)について

簿記2級・簿記1級の勉強をされた方は有利。科目名こそ「経営戦略」だが、中身は「経営学」と「会計」が混在しており、キャッシュフロー計算書や利益率計算やM&A(吸収合併)の際の会計処理などが出題されているので、簿記1級程度の財務会計・管理会計を学習された方であれば、学習時間を短縮することができる。

私が受験した回にはデューデリジェンス(企業合併時の資産評価)が出題され、「ITの試験でデューデリジェンスを出すか?!」「でも、いい問題だな…さすがは応用情報」と解きながら感心させられた記憶がある(笑)

システム監査(午後問題)について

選択する方が極めて少ないと思われる、システム監査について。

私は本番でこの問題を選択したが、大多数の方はこちらの科目を選択する必要はない。仮に選択しても、技術はさほど身につかないし、実務でもほぼ使わない。ただ(1)公認会計士になるための勉強をされた方と、(2)午後問題でどうしても得点が取れない方は、システム監査を選択するのはアリだと思う。

理由(1)
公認会計士試験には、「監査論」という科目がある。
一口に監査と言っても、会計監査・システム監査・内部統制などさまざまな種類の監査があり、監査論を学んで培った思考法や知識は、システム監査にそのまま転用出来る。なので、公認会計士試験の学習者であれば、勉強不要(!)で解答できる
私も過去に監査論を勉強したことがあったので、試験直前に重要用語を覚え直すだけで、午後問題を記述を解答することができた。

理由②(2)
「システム監査」は他の11分野と比べると、出題範囲が狭いので、短期間の学習で得点につながる可能性がある。しかも記述問題が多いので、要点だけ押さえて何らかの解答を書ければ、部分点を集めることができるかもしれない。
あまりおすすめできる分野ではないのだが、正解・不正解がはっきりと出る計算問題の多い大問を無理に選択して玉砕するよりは、良策だと思う。

応用情報処理技術者試験対策のおすすめ参考書 「要点早わかり 応用情報処理技術者 ポケット攻略本」(大滝みや子 著)

応用情報処理技術者試験に4ヶ月で合格した際に使用した本。主に午前問題対策に利用した。
応用情報に出題されるIT基本用語が一通り網羅されているので、基本的な技術の仕組みを理解することと、試験直前の単語の覚えなおしに一役買ってくれた。

「要点早わかり 応用情報処理技術者 ポケット攻略本」の説明

システム技術に関する基本的な用語や考え方が、応用情報処理技術者試験において重要かつ頻出のポイントを中心に、解説されている本。
全体が1~6章に分かれており、1~4章がテクノロジ系、5章がマネジメント系、6章がストラテジ系という構成。全275ページ中、テクノロジ系で計280ページ弱が割かれている。

2ページに1~2問程度の割合で、四肢択一の問題が掲載されており、インプットした知識をすぐさまアウトプットし、知識を定着出来るよう構成されている。各分野の末尾には、数は少ないが、午後問題の類似問題も掲載されている。

本の厚みの部分(前小口)に章ごとのインデックスが付いているので、目的の章をすぐに開くことが出来、地味に重宝する。

縦18cm、横13cm、厚さ2cm。重さ427g。
定価1480円(税別)。

ブログ管理人は、2011年10月初版第1刷を利用。
その他に、改定版(2014年発売)、改定3版(2017年発売)の2種類が出版されている。

「要点早わかり 応用情報処理技術者 ポケット攻略本」を使用した感想

IT系参考書にしては珍しく、小さく持ち運びしやすい書籍だったので、どこにでも持ち歩いてちょこちょこ読み進めることが出来、重宝した。職場には勿論、休日に趣味のクロスバイクで遊ぶ時も鞄に入れておき、ヒルクライム(自転車での山登り)の合間に、この本を取り出してよく読んでいた。

説明と問題のバランスが良く、全体的に端的にまとまっているので、スマホで都度調べなければ理解できないような、分かりにくい項目が少なかった。学習している時はメモや余白があまり必要なく、淡々と読み進めて知識を身につけていくことに集中できる本だった。

どのページも黒と青のインクしか使われていないので、苦手な箇所を赤ペンや蛍光ピンクのラインマーカーで目立たせて使うとより便利。ページをぱらぱらめくってもすぐに目立つので、その部分だけを繰り返し読み返せるようになり、地味に重宝する。


応用情報を取得し5年が経った頃、高度情報処理技術者試験の対策のために改めて本書を読み返したが、データベース分野など自分が普段から実務でよく使っている分野については、重要かつ基本的な事柄がきちんと網羅されているな、と感じた。

SELECT文やCREATE TABLE文などデータを抽出するための技術の基礎から、主キーや外部参照などデータをどのように整理して格納するかの基礎、データの更新時についてまわるトランザクション制御の考え方など、「この部分はさらっとでも理解しておかないと、素人扱いされるな…」と感じる項目が多かった。

また、IT業界では自分の担当する業務の範囲や自分の立ち位置が、「設計」「開発(構築)」「運用」のいずれに属するかによって、使用する技術や知識が変わってくるが、いずれかのポジションで必要となるだろう技術を、分野に分けて一通り紹介している印象を受ける。将来自分が就くポジションによっては使わなくなってしまう知識もあると思うが、技術と経験によってポジションは変化しうるし、応用情報技術者試験では幅広く出題されるので、ITの基礎と信じて身につけてあげて欲しい。

応用情報処理技術者試験対策のおすすめ問題集 「応用情報技術者 午後問題の重点対策」(小口達夫 著、iTec)

応用情報処理技術者を取得した際にお世話になった問題集。分厚く持ち歩きに難儀したが、解説が充実しているので、購入した価値は大きかった。
お陰様で学習期間4ヶ月で、応用情報処理技術者を独学で一発合格することが出来た。

応用情報処理技術者試験について

応用情報処理技術者試験の公式サイトへは、下記のリンクよりアクセスできる。
http://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html
 
筆者の勉強方法や受験記については、こちら

「応用情報技術者 午後問題の重点対策」の説明

2012年版を例に説明する。
本書は二部構成になっている。第一部で学習の進め方を説明し、第二部で応用情報処理の午後問題で出題される各分野ごとに章を区切って、問題と解説が掲載されている。

第二部の各章は、

  • 学習のポイント
  • 例題
  • 演習問題

に分かれている。
「学習のポイント」のページで、その分野の学習の基礎となる用語や知識について解説し、「例題」のページで簡単な問題を解きながら、理解と実感を深める。
各章の大半を占めるのが「演習問題」のページで、ここには本試験さながらの問題が6~8問程度用意されている。但し、組込みシステム開発の分野は4問、マネジメント系の分野は12問収録。どの章においても、各問いに対し問題文の2倍から3倍の長さの解説文が収録されている。

演習問題には、別途「問題から学ぼう」という項目が設けられており、演習問題を通して身につけてほしいテクニックや考え方が分かりやすく記載されている。受験者のよくある疑問については「FAQ」の項目を設けて説明されており、知っておいた方が良い周辺知識については「関連知識」の項目で解説されている。

本の厚みの部分(前小口)に章ごとのインデックスが付いているので、目的の章をすぐに開くことが出来、地味に重宝する。

重さ919gで、本の厚さは3.8cm。英和辞書(887g)や仏和辞書(807g)より、この本の方が重い(笑)

「応用情報技術者 午後問題の重点対策」を使った感想

午後問題は解説が必要

応用情報処理技術者試験は、過去問とその解答が全て公式サイト上に公開されている。
なので、学習を開始した当初は、問題集を買わずに過去問だけで済ませようと考えていた。四肢択一の選択問題しか出題されない午前問題は、基本情報処理技術者の受験時に十分学習と慣れを進めていたこともあって、その方法で上手くいった。

が、午後問題でも同じ方法を使おうとして、見事につまづいた(笑)
過去問のみだと、問題を解いて答え合わせをすることまでは出来ても、間違えた問題が何故間違っているのかが分からない。インターネット上で同じ問題の解説を探しても、解説のあるものとないものがあり、解説の見つからなかった問題は繰り返し解いても同じ箇所を間違ってしまうので、得点と正答率が伸びない。何より、「応用」力に不可欠である、IT技術への理解が身に付かなかった。
「このままではマズイ」と感じて、解説が充実している問題集を探して購入したのがこの本だった。

多少お金を余計に払ってでも応用情報処理技術者を早く確実に取りたかったので、amazonではなく書店に出向き、応用情報処理技術者の午後問題の問題集を何冊も手に取って、十分中身を確かめてから選んだ。書店に出向いたのは正直正解だったと思う。一口に問題集と言っても、問題が多くて解説の少ない本や、解説の文章が理解しづらい本もあるので、合わない問題集を買ってしまうと合わない靴を履いている時のように辛い。

基礎を重視

実際の本試験では比較的新しい技術も紹介されるが、新しい技術については、問題文で必ずと言っていいほど説明されているので、特に対策は必要なかった。それよりも、本書に登場するような、よく使われている技術とその仕組みについて知り、基礎用語や仕組みや考え方を理解する方が、本試験で使えるし実務でも役立った。

この問題集には、最新の技術については取り上げられていない。この問題集に掲載されているのは、既に社会で広く使われており、技術者として仕組みや用語を十分に理解しておくべき技術や考え方ばかりだ。例えばセキュリティの分野であれば、公開鍵暗号やSSL通信やファイアウォールが取り上げられており、ネットワークの分野であれば、ルーティングや無線LANやNATなどが設問に出てくる。
そのため、応用情報を取得した後実務ですぐさま役立ち、大いに助けられた。さすがに、応用情報の取得者なのに、無線LANの仕組みが分かりませんとは言いたくない(笑)

応用情報処理技術者取得後にも役立つ

こちらの書籍を使ったのち、半年後には応用情報処理技術者試験を突破した。だが面白いことに、応用情報処理合格後にもこの本は役に立った。

普段はサーバを相手に仕事をしているが、仕事が一人前にこなせるようになってくると、データベース破損のトラブル対応に駆り出されたり、企業のシステム構成を今後どう変えていけばいいかと相談を持ちかけられたりと、仕事の幅が徐々に広がってくる。

データベーストラブルやシステム構成など「本業以外」も「浅く広く」仕組みや技術を理解し、システムトラブルや顧客対応に役立てたいと考えた時、この書籍は格好の教材だった。

この書籍は、世間一般で広く使われている技術を解説付きで紹介してくれ、ネット検索よりも短時間で、実務で通用するスキルへと昇華してくれる。応用情報処理技術者で問われる知識が実務でどれほど役に立つか身をもって理解しているからこそ、この書籍で学ぶことは有効だと、改めて感じる。

また、いずれは高度情報処理技術者試験にトライする予定だが、まずは「午後問題の重点対策」本の復習から取りかかろうと決めている。技術が高度になり難易度が上がっても、IT技術者に必要とされるものは大きくは変わらない。確実な知識と、それを裏付ける実務経験。資格や試験では実務経験は身につかないが、確実な知識は応用情報処理技術者試験が間違いなく身につけてくれる。

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ORACLE MASTER Bronze 11g 独学で一発合格した勉強法など

Oracleデータベースの世界の水先案内人が、ORACLE MASTER Bronzeという資格。 データベースの世界に入って1年弱が過ぎた頃に、独学でORACLE MASTER Bronze 11gを取得できたのでメモ。

ORACLE MASTER Bronzeとは

「ORACLE MASTER」は、Oracleデータベースの体系的な知識を持ち、Oracleに関する問題を解決に導くことができる技術者を認定する資格制度。

上位資格に ORACLE MASTER Silver・ORACLE MASTER Gold・ORACLE MASTER Pratinumの3つがあり、Bronze → Silver → Gold → Pratinumの順に難易度が上がる。
ORACLE MASTER Silver以降は日本国外でも通用する資格として認定され、取得するとOracle製品に対し一定の技術力を有することを、全世界に証明することができる。

ORACLE MASTER Bronzeに認定されるには、2つの試験を受験し合格することが必要。

  • 「11g SQL基礎I[11g SQLI] (1Z0-051)」もしくは「Bronze SQL基礎I[Bronze SQLI] (1Z0-017)」のどちらか1科目
  • 「Bronze DBA11g」

「Bronze DBA」はOracle Database の基本的な仕組みと機能を理解するための試験。「SQL基礎I」 はデータベースと情報をやり取りするための標準言語であるSQL(読み方:エスキューエル)の基礎を身につけるための試験。

SQL基礎Ⅰの試験はどちらを選択しても、試験会場で受験するか、インターネット上で受験するかを選択することが可能。

Oracle Master Bronze 学習開始時点の所持スキル

データベースの経験年数:10ヶ月半

 OracleデータベースとSQLは、実務で10ヶ月半。
 Microsoft Access 2003 は座学で一通り学び、実務でデータ閲覧とレコード修正をやったことがある程度。
 select/delete/insertなどの基本的なSQLは作れるが、unionやleft joinなどは使えない。

その他システム系の実務経験

 セキュリティ・ネットワークに加え、Windows系アプリケーションを一通り使用した。
 ハードウェアと開発の経験はゼロに等しい。

ORACLE MASTER Bronze「Bronze DBA11g」の勉強法

  • 学習期間:2ヶ月
  • 使用した問題集:「徹底攻略 ORACLE MASTER Bronze DBA11g問題集」(通称:黒問題集)

Oracle製品の織り成す世界は、WindowsOS・Microsoft Office・各種業務ソフトのどれにも似ておらず、実務を多少経験していても、Oracleデータベースの仕組みやOracle専門用語に慣れるのに手間取った。
インスタンスとメモリやプロセスの関係やSGAとPGAの違いなど、用語だけは時折耳にしていても、改めて仕組みを問われると答えに窮した。

読むだけのテキストは購入せず、黒本と呼ばれる「徹底攻略 ORACLE MASTER Bronze DBA11g問題集」のみを購入し、3回解いた。(Oracleに限らずどの資格にも言えるが、ひたすら読むだけの本より問題を解くタイプの本を購入した方が、知識の定着が早い)
問題も漫然と解き進めるのではなく、1問ごとに、正解なら「◯」、不正解なら「×」を付けておき、「×」が3つ溜まった問いは理解が不足している部分なので、問いの周辺にある用語や背景となる知識も調べ、覚えるのではなく理解するよう心掛けた。

それ以外にも、聞いたことのないOracle用語が黒本には頻繁に登場した。近い将来ORACLE MASTER Silverの取得を視野に入れていたので、見慣れない用語が登場した場合は、時間の許す限りインターネットで調べるようにしていた。

Enterprise Managerは実務で使用する予定がないので、さらっと眺める程度で深くは学ばず、設問に出ても答えられないことが多かった。

ORACLE MASTER Bronzeの取得後、どう活用したか

実務にすぐさま役立つ

前の職場に所属していた時から「ORACLE MASTERの資格は社内外で評価が高い」と聞いており、ブロンズに認定された後後改めて思うのが、ORACLE MASTERはOracleデータベースの実務で使う知識が試験内に網羅されている、ということだ。

ベンダー資格の強みでもあると思うが、特定の製品かつ特定のバージョンに特化して学ぶので、実務でその製品を使用していれば、学んでいる段階(資格未取得の状態)でさえ知識を生かすことができ、問題解決にかかる時間が短くなった

ただ、自己解決出来るのは、シンプルなエラーが多い。
ハードディスクの破損によるデータ欠損や、インスタンスがMOUNTより先に進まず起動出来ないトラブルなど、複雑かつ難易度がやや高いトラブルは、リスナーログとアラートログを取得してORA-xxxxxのエラーを調べるのがせいぜいで、独力ではトラブル解決出来なかった。

定型的なタスクを中心とした業務が仕事の大部分ならORACLE MASTER Bronzeで十分だが、障害対応をバリバリ行うならBronzeだけでは心もとなく、Bronze取得にかけた時間の何倍も実務経験を積み上げるか、ORACLE MASTER Silver取得に進むことが必須。

社内の評価が良くなった

今の勤務先は年に2度多面評価が行われ、その評価を元に年収が確定するが、 Bronze取得後は2回連続で高評価を頂けた。

年収が数十万円増えた

ORACLE MASTER Bronze以外の要因も大きいのだが、 ORACLE MASTER Bronze取得後に2年程かけて年収が徐々に上がった。(その後身体を壊し、1年間くらい収入が半減したが、また元の年収に戻った)

補足情報:ORACLE MASTER SilverとORACLE MASTER Platinumについて

ORACLE MASTER Bronzeは、ORACLE MASTER Silverより重要

ORACLE MASTER Bronzeを取得した3年後に、Oracle Master Silverを取得した。(時間が空いてしまった理由は、仕事の都合。可能であれば、Bronze取得後記憶が薄れないうちに、Silverに取りかかる方が有利だと思う)

ORACLE MASTER BronzeはOracleデータベースの基本的な仕組みが一通り紹介されている印象を受けたが、ORACLE MASTER Silverは学ぶ内容がより深くなっているものの、「この機能はどこの企業も使ってないし、今後も使う予定がない」的な機能紹介もそこそこ含まれている。(AUDITコマンドなどは使っている企業様を見たことがないし、Oracle ASMもごく僅か…)

ORACLE MASTER Silverの方が学びが深く、障害時に絶大な力を発揮することは、実体験の上でも間違いない。だが、Silverの知識は明らかにBronzeの知識の上に乗るものなので、ORACLE MASTER Bronzeの知識をあやふやにせずきっちり理解し、実務経験で肉付けしておくことが、結局はORACLE MASTER Silverや一人前のデータベース技術者への近道になるだろうと思う。

ORACLE MASTER Platinumが取得できる環境

先日、Oracleについて抜きんでた技術をもつ企業様と話す機会があったので、どういった研修制度を敷いてらっしゃるのか尋ねてみた。この企業様には、ORACLE MASTERの最上位であるプラチナホルダーが何人も在籍している。

企業様曰く、企業の側で行うのは、資格支援の仕組み(試験料を負担し、合格時には一ケタ万円くらいの報奨金を出す)を作り、今年度の資格目標数を通達することくらいらしい。

それ以上に、社内に既にプラチナホルダー(「鬼教官」と表現されていた)がいて、プラチナ未取得者が望む望まないに関わらず、勝手に周りをしごいていることの方が効果が大きいらしい(笑)

人を育てるのは人。そう感じさせるエピソードだった。

LibreOfficeCalc:アルファベットと数字からなる文字列を、アルファベットと数字の2列に分ける方法

アルファベットと数字でできた文字列の入った列を、アルファベットの列と数字の列の2列に分ける方法が、Microsoft Office ExcelとLibre Office Calc(フリーソフト)で違っているのか、Excelと同じ方法では正しい結果が表示されなかった。
Libre Office Calcで試した方法をメモ。

欲しい結果

A列 B列 C列
1行目 Neko30010000 Neko 30010000
2行目 RED660100 RED 660100
3行目 XS12000 XS 12000

元の文字列(A列)はそのままに、A列の値をアルファベットの部分(B列)と数字の部分(C列)に分けて表示したい。

Libre Office Calcでの設定方法

B1セル
 =LEFT(A1,MIN(SEARCH(“[0-9]”,A1))-1)
C1セル
 =RIGHT(A1,LEN(A1)-LEN(B1))

C1セルは、数値ではなく文字列として表示される。C1セルを文字列から数値に変換する(=計算式やピボットでの加工に使える値にする)には、C1セルを以下のように設定する。

C1セル
 =IFERROR(VALUE(RIGHT(A1,LEN(A1)-LEN(B1))),RIGHT(A1,LEN(A1)-LEN(B1)))

参考情報:各関数の解説

LEFT関数

 LEFTは「左」という意味の英単語
 使用例:LEFT(A1セル,5)
 A1セルの値を、左から5文字分取得して表示

RIGHT関数

 LEFTは「右」という意味の英単語
 使用例:RIGHT(A1セル,5)
 A1セルの値を、右から5文字分取得して表示

SEARCH関数

 SEARCHは「探す」という意味の英単語
 使用例:SEARCH(“C”,A1)
 「C」という文字が、A1セルの左端から数えて何番目にあるかを返す
  例えば、A1セルが「Soccer」という値なら、3を返す
 「C」「c」のどちらでも返ってくる値は同じ(大文字と小文字を区別しない)

MIN関数

 MINは「MINIMUM」の略。MINIMUMは「最も小さい」という意味の英単語
 最小値を返す
 MIN(1,2,3)なら最も小さい値である1を返す
 MIN(A1:A3)ならA1,A2,A3のセルの値のうち、最小の値を返す

VALUE関数

 VALUEは「数値」という意味の英単語
 文字列を数値に変換する
 文字列と認識されている値は、セル左寄せで表示される。数値と認識されていれば右寄せで表示

LEN関数

 LENは「LENGTH」の略。LENGTHは「長さ」という意味の英単語
 使用例:LEN(A1)
 セルに含まれる文字数を返す
 1バイト文字(0やA)と2バイト文字(0やA)を区別しない

IFERROR関数

 IFERRORは「IF」と「ERROR」が組み合わさった言葉。
 IFは「もし…なら」、ERRORは「エラー」という意味の英単語で、IFERRORは「もしエラーなら」という意味になる。

 使用例:IFERROR(A1,”間違ってます!”)
 A1セルの演算結果がエラーでなければ、演算結果を表示する
 エラーであれば、エラーを表示する代わりに、「間違ってます!」という文字を表示する

参考情報:CSVファイルの取り扱いに関する注意

CSVファイルで受領した場合、ゼロ落ちを防ぎたいセルは、libre office開く際に「列の種類」を「標準」でなく「テキスト」に変更してから開く。(プレビュー表で変更したい列を選択してから、変更)

Libre Office Calcでcsvファイルを開いた直後に取得した、画面キャプチャ。「テキストのインポート」と書かれた画面が開いており、「列の種類」の欄で「標準」か「テキスト」を選択し、カラムのデータ型を変更できるようになっている。

↑ csvファイルをLibre Office Calcで開いた直後の画面

※ゼロ落ち…セルに表示される数値において、数字の左端の0が表示されなくなる現象。例えば、「0123」という値が「123」と表示されてしまう。
 その文字が文字列と認識されるとゼロ落ちは発生しないが、数値と認識されるとゼロ落ちする様子。

参考情報:検証環境

Libre Office Calc 5.2.7.2.
Windows 7 professional (64bit OS、6GB?メモリ)

日本語・英語併用のITサポートの仕事(ITヘルプデスク・テクニカルサポート)

人生における英語圏滞在期間は未だに1週間というお粗末さだが、イギリス系企業に常駐しメールや電話で英語を使って仕事をしていた時期があるので、その時のことを記録する。

日英併用のシステムサポートの仕事内容

当時常駐していた企業は、本社がイギリスにある会社だったため、日本法人の社長を筆頭に管理職からメンバー(役職なし社員)に至るまで、外国籍の方が数多く勤務されていた。

各部署に数名の割合で母語が日本語以外の方がおり、私が常駐していたIT部門もインド国籍4〜5名、ヨーロッパ1名、マレーシア1名と多国籍で、日本人も帰国子女1名、英語圏在住経験者3名という程よく国際色豊かな職場だった。

法務や広報など他の部署も似たような感じ。営業部門だけは、営業する先の顧客がほぼ100%日本人だったので、外国籍の方は見かけなかった。

よくあるトラブル

当時の私の担当は、日本語対応と英語対応の両方を行うITサポート。業務の大半は日本語での対応だったが、週に1~2回程度の割合で、母語が日本語以外の方から英語で電話がかかってきて、起きているトラブルの内容を聞き、解決までサポートする。

よくあるトラブルとしては、

 ”My laptop won’t start…(パソコンが起動できなくなった…)”
 ”couldn’t access to internal network via mobile wifi.” (モバイルwifiで社内ネットワークに接続できなかった)
 ”Some mails disappeared. I’ve sort them in this folder, though it disappeared too.”(フォルダごとメールが無くなってしまった)
 ”I’m afraid my password has been locked”(パスワードがロックされてるんじゃないかと思う)

などなど。日本人でもよくあるトラブルが多かった。

ただ、海を渡って日本に仕事に来られている方は優秀な方が多く、少し調べると解決できるようなトラブルは大抵自己解決されており、ITサポートを利用しないと解決出来ないようなトラブルの方が多かったのが印象的だった。

英語でのサポートで苦労したこと

応対について、英文メールの読み書きはまだ何とかなったが、英会話がとにかく苦手な私は、訛りや癖のある英会話のスピードについていけず苦戦した。
TOEICや英検などでは訛りの強すぎる英語は出題されないが、実際のビジネスの現場では、中国語訛り・インド訛りの英語の方が多いくらいなので、こうした仕事を目指される方は入念に準備された方が良いと思う。
自分は、

・事前に業務用語・IT系専門用語を出来る限り英語に訳しておく
・通勤時間を利用して、トラブルと解決方法を英語で説明する練習を行う

の2点に絞って、説明と解決だけはこちらから主導出来るよう、時間を割いて準備していた。

そうして苦戦しつつも英語で仕事をするうちに、東欧から来たIT技術者の友人が出来たり、役員の部屋まで行ってシステムトラブルに対応したりと、少しずつ場数を重ねて、英語で仕事を行うことにある程度慣れることが出来た。

ちなみに2年半この業務を経験した後でも、インド訛りの英語にはついていけない(苦笑) 帰国子女の方や外国籍の友人の多い方に相談してみても、「インド英語は無理」「間近で口の動きまで見ながら話しても聞き取れない」という意見が出てくるので、日本語とインド英語はよほど相性が悪いようだ。
とはいえ、数学大国のインドには優秀なIT技術者が多く、今後も避けて通れる道ではなさそうなので、インド英語攻略法は現在も模索中…。

英語ITサポートの仕事で身に付いたもの

この仕事を経た後、技術系の英語文書やwebサイトを読むのに、抵抗や自覚がなくなってきた。調べ物をするとき、基本は読書スピードの速い日本語文書から読み進めるが、日本語文書が少ない分野では英語文書も読み進める。「あれ、いつから英語で読んでたっけな」と気付かないうちに英語に切り替わっていることも多くなった。
この仕事の後、社内メールは英語という外資系企業も経験したが、英語の面では問題なく業務が出来た。(業務知識は足りなかったが…)

また、母語でない言葉で仕事をするからこそ、準備の重要性に気付かされた。単語を日本語に訳しておくなどの準備さえある程度整えておけば、突然問合せを受けてもある程度までその場で対応でき、顧客を待たせることもない。逆に、最低限の業務知識と英語力がなければ、問合せを受けてからでは到底間に合わず、調査や翻訳に時間がかかった挙句何も返せないことも多い。対象となるシステムの仕組みやエラーメッセージの意味さえわかっていなければ、日本語でも手助けが出来ないことを想像して貰えれば、分かりやすいと思う。

eneloopの充電池 (パナソニック電工、三洋電機)

自宅の乾電池を全て充電池に切り替えると、電池が切れるたびに買いに走る手間を省け、生活が楽になった。

eneloopの単三電池と単四電池の白い充電池と白い充電器が映った画像
↑ 左が充電器、右が充電池。

eneloop充電池の説明

充電器↑を使い、コンセントから充電できるタイプの電池。姿かたちは普通の乾電池と全く同じ。

煙草の箱くらいの大きさの充電器をコンセントに挿し、電気のなくなった充電池を入れると、7~8時間ほどで充電が完了する。
(普通の乾電池は、残念ながら充電できない。無理に充電すると破損する恐れがあるため、充電には充電式電池をご利用下さい)

単三電池・単四電池ともにこの充電器一つで対応し、1回あたりの充電費用は1本あたり0.2円、充電可能回数は約1,500回。
(電気代節約のために、夜に挿して翌朝外すという深夜電力の活用がおすすめ) 

単一電池から単四電池までの種類があり、どのメーカーも充電池は白色や水色のものが多い。(昔発売されていた充電池には、シルバーの色のものがあった。また、販売キャンペーン中などはカラフルな色の充電池も販売されることがある)

白色充電池 充電器 ホワイト 単三電池 単四電池 eneloop パナソニック
白色充電池 充電器 ホワイト 単三電池 単四電池 eneloop パナソニック

eneloop充電池を使用した感想

家事が時短に

予想以上に、充電池は便利だった。購入当初は、家事時短への期待も節約生活への期待もなかったが、今では随分日々の手間を省いてくれている。

今までは乾電池が寿命を迎えるたびに、通勤帰りに家電量販店に立ち寄るか、amazonで夜な夜な注文する、といった行動を取るしかなかったが、今では電池が切れれば自宅の充電器に挿すだけなので、楽。

充電回数は各社1000~1500回なので、1週間に1度ずつ充電すると仮定すると、購入後19年は使用できる計算になる。
僅かの出費(1,000~2,000円くらい)で19年間も手間が省けることを考えると購入して損はない、というのが私の結論だ。

充電池を普通の乾電池と併用できる

充電式ではない乾電池と充電式乾電池を1つの家電製品内で併用しても、問題なく動作してくれた。(メーカー的には非推奨の使用方法かもしれないが…)
時計・デスクライト・ボイスレコーダー・カセットテープレコーダー・電子辞書ポメラ等でよく併用したが、液漏れや破損などは発生しなかった。極端に電池のもちが悪くなるとか、電池寿命が短くなるといったこともなかった。

メーカー間の性能の差は感じなかった

今までにSONY・パナソニック・SANYOの3つのメーカーの充電池を試したが、正直なところ、どのメーカーのものを使用しても性能に大きな差は感じなかった。

どのメーカーの充電池も、購入後一度も液漏れなどの故障を起こすことなく、一回の充電で十分長く使えた。Sony製の充電器にパナソニック・SANYOの充電池をセットしても問題なく充電されたので、どのメーカーのものを購入されても差し支えないと思う。

誤って捨てないで(笑)

白い充電池ならまだ良いが、黒やシルバーなどの充電池を購入してしまうと、同居している家族などが充電池だと気づかず、誤って捨てられてしまう。我が家も機械に疎い同居人に何度かやられた…。
充電池は「白」もしくは「水色」など色で統一しておいた方が、紛らわしくなくて良いと思う。

ヨドバシカメラの店頭にFujitsuやPanasonicなどメーカー各社の白い充電池が多数吊られている
↑ ヨドバシカメラの店頭。充電池の大半は白色だった

単三電池や単四電池は、単一電池や単二電池で代用する

充電池と合わせて使うと便利だな、と感じたのが、単三電池や単四電池を単一電池や単二電池に変えてしまうことのできるケース。
(「電池アダプター」「電池スペーサー」という名前だそう)

電池アダプター・電池スペーサーという名の水色のプラスチックケースと充電池が一緒に写った画像。電池スペーサーは単三電池や単四電池を単一電池や単二電池に変換できる

電池アダプター・電池スペーサーという名の水色のプラスチックケースと充電池が一緒に写った画像。電池スペーサーは単三電池や単四電池を単一電池や単二電池に変換できる

乾電池は大きいものの方が供給できる電力は多いそうだが、その分重い。電池スペーサーを用いて単三電池や単四電池で代用出来れば、電化製品が少し軽くなり、より扱いやすくなる。子どもや老人の多いご家庭は、こちらの方がおすすめ。


“Ex-word 電子辞書XD-ST7200 フランス語対応モデル” CASIO

英語学習のみならず、フランス語学習のツールが充実している電子辞書です。

「Ex-word 電子辞書 フランス語対応モデル」の説明

CASIOから発売されている電子辞書です。電源を入れ、ボタンで辞書を選択して、調べたい語句を入力すると、言葉の意味を表示してくれます。

普通の電子辞書と異なる点は、語学学習のツールが充実していること。この製品は、英語とフランス語が特に充実しています。英語は英和辞書・和英辞書・英英辞書の3種類、フランス語は仏日辞書・日仏辞書・英仏辞書・仏英辞書・仏仏辞書の5種類の辞書が標準で搭載され、国語辞典(広辞苑)・漢語林など日本語の辞書も入っていますので、日仏英の3言語を使用・学習される方に適しています。

側面拡大図。180度開く。

↑ 側面拡大図。180度開く。

大きさは、縦 約10cm × 横 約14.5cm という掌サイズで、厚みは約1.5mm(薄めの文庫本くらい)。重さは、電池込みで約250g(文庫本1冊分くらい)です。
単4乾電池2本で稼働。eneloopやsonyの充電池も利用できます。

CASIOの電子辞書を裏返し、電池の蓋を外したところ。

↑ 電子辞書を裏返すとこんな感じ。

連続稼働時間は130時間だそうですが、大学の講義などで持ち歩いて普通に使用して、丁度半年くらいもちます。

casioのフランス語学習・英語学習向け電子辞書の蓋を開きフランス語単語「joli」の意味を検索している画像

スピーカーが内蔵されており、「音声」ボタンを押すと、英単語やフランス語単語を読みあげてくれるので、耳からも単語を覚えられます。
文字サイズは3段階で大きさを変更でき、「バックライト」ボタンをONにすることと、暗い場所でもご利用頂けます。
ページは「ページ送り」ボタンで1ぺーじずつめくれます。画面スクロールの手間が少なくなり、地味に便利です(笑)

CASIOフランス語対応電子辞書の裏面拡大図。スピーカーとイヤホンの切り替えボタンなどがある。

↑ 電子辞書の裏面拡大図。スピーカーとイヤホンの切り替えボタンなどがある。

この機種はフランス語学習を重視するタイプですが、他にも中国語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、韓国語、ロシア語に特化した電子辞書が発売されています。

より詳しい機能を知りたい方は、CASIOのwebサイトをご参照下さい↓ 
CASIO公式ホームページ http://arch.casio.jp/exword/products/XD-ST7200/

電子辞書の裏面拡大図

↑ SDカードの差込み口もある。

「Ex-word 電子辞書 フランス語対応モデル」を使用した感想

CASIOの電子辞書を購入後8年経った今でも愛用しています。

電子辞書の素晴らしい点が、まず学校や職場に行くときに、紙製の重い辞書を持ち歩く必要がない点。語学は継続が命なので、無理なく学習できる環境を整えておくのは大事だと思い、思い切ってこちらを購入しました。

↑ Casioのフランス語対応電子辞書のキーボード部分を拡大して撮影した写真。

↑ Casioのフランス語対応電子辞書。キーボード拡大図。

英語・仏語・日本語の充実度

数ある電子辞書の中でCASIOのこの製品を選んだ理由は、

 ①広辞苑(国語辞典)
 ②漢語林(漢字辞典)
 ③英語辞書(英和辞典・和英辞典)
 ④フランス語辞書(仏和辞典・和仏辞典)

の4つが標準で備わっていたからです。
フランス語を学びつつ、仕事やWEBで英文を読み、日本語の文章も毎月10,000~30,000字ほど書くので、日本語・英語・フランス語の3言語が全て充実しているというのが欠かすことの出来ないポイントで、その条件を満たしつつ、大学生のバイト代で手が届く電子辞書がこの製品でした。

3言語が充実しているという点において、この電子辞書は文句なしです。
この辞書を使っている間に、英語力はTOEIC550から850へ、フランス語力は知識ゼロから実用フランス語検定3級レベルへと上達しましたが、どの段階でも学習に支障がありませんでした。

しかも購入して10年近く経ちますが、一度も故障していません。……今振り返ると、CASIO凄いですね。

文学作品の無料ダウンロードもできる

青空文庫から文学作品を無料でダウンロードできる点も気に入っています。
青空文庫からダウンロードできるのは著作権の切れた日本の文学作品だけですが、常時70作品を手間なく持ち運べるのは大変有難いです。
 → 青空文庫については、こちらへ

まとめ

CASIOでこの製品の開発・販売を手掛けられた方に、「いい製品を作ってくださって有難うございます」とお礼を言いたいです(笑) これからもずっと、大事に使っていきますね。