モチーフ | 石榴の実と葉がついた枝(ドライフラワー?) |
使用画材 | 画用紙、三菱鉛筆uni、練り消しゴム、水彩色鉛筆セット(メーカー不明) |
製作場所 | T先生の絵画教室 |
完成日 | 2016年冬 |
モチーフについて
モチーフは、絵画教室の出入口付近に置かれていた石榴(ざくろ)の一枝。
ドライフラワー(?)にされるようで、数ヶ月に渡って干されたまま保管されていた。石榴は数本おかれていたが、うち一枝をお借りして描き始めた当初には、葉も実も約半分だけ色みが残っており、残り半分は茶色に変色している状態で丁度良かった。生き生きとしているものより多少色褪せているものの方が、描く際に想像力の入り込む余地が大きいように感じる。枯れ花はモチーフとしてかなり好きなので、9割方枯れているような草花も個人的には大歓迎。珍しくイーゼルを使用し、イーゼルから一枝を吊るしてセッティングした。
今回の課題は、水彩色鉛筆。この作品で初めて水彩色鉛筆を使用した。
描き方について
T先生曰く、どこまでを鉛筆で描き、どこからを水彩色鉛筆に委ねるかは、描き手によってまちまちとのこと。9割方鉛筆で描き込み申し訳程度に水彩色鉛筆で着色する方もいれば、鉛筆は全体の形を取る程度で制作の殆どを水彩色鉛筆でされる方もいる。
水彩色鉛筆初挑戦の自分は勝手が全く分からなかったので、鉛筆多め水彩色鉛筆少なめで描いてみることとした。水彩色鉛筆に移ってから不足していた部分の描き込みを頑張ったので、結果的に鉛筆と水彩色鉛筆が丁度半々くらいの割合になったと思う。
鉛筆で形を取り、平面上にモチーフを立体として作り上げるところまでは普通のデッサンと同じだったが、鉛筆でどこまでを描くべきかは迷った。普段なら、葉の緑色も実の赤色も鉛筆画の世界に引き入れるとHB以上の濃い灰色で描かれるが、水彩色鉛筆で仕上げることを考えると、鉛筆の時点であまりに濃い灰色を使ってしまうと水彩色鉛筆の工程に移った時に、色がくすんだり、紙に色が乗らなくなる恐れがあった。葉はともかく、実の赤はそれなりに目立たないと画面で主役を張れなくなってしまう。結局、物の影や陰だけを濃い鉛筆で乗せる程度にとどめた。
着彩は、水彩色鉛筆の芯を水で溶かして水彩絵具にして塗るところから始めた。全体を淡く塗るのにさほど時間はかからず、キャンバス全体が早くから薄色で埋まるので、工程全体にかかる時間を短縮出来て良かった。その後水彩色鉛筆を色鉛筆として使い、細部を塗り込んでいった。