「こまったさんのカレーライス (おはなしりょうりきょうしつ 2)」(寺村輝夫 著) あらすじと読書感想文

「こまったさんのカレーライス」の説明

「こまったさんのカレーライス」のあらすじ

こまったさんは小さな花屋さんを営んでいます。
今日はお花屋さんが暇だったので、お店はご主人のヤマさんにお任せして、こまったさんは一足早くおうちに帰ってきました。そこへヤマさんから「友達を2人連れて帰るから、ご馳走を作って待っていておくれ」と連絡が入ります。

お客様をもてなすため、こまったさんはハンバーグから麻婆豆腐までいろいろなご馳走を思案してみましたが、献立がなかなか決まりません。仕方なくお買い物に行ってから決めようとすると、こまったさんが飼っている九官鳥のムノ君が「カレー、カレー」と鳴きました。「カレーなんて、そんな簡単なもの作らないわ」と一度ははねつけたこまったさんでしたが、スーパーから戻ってみると、カレーの材料しか買ってきていませんでした(笑)

まずはタマネギのみじん切りから…とこまったさんが取りかかろうとすると、タマネギの細かい粒が目に入って涙が出てしまいます。ムノ君の助言で水中めがねをつけて、改めてタマネギを刻むと、切った端からタマネギがさかなやエビやイカになってしまい、あたりを泳ぎ始めます。気付けばそこは、まるで海の底のようでした。

こまったさんも切るのをやめてさかなたちと一緒にあたりを泳ぎますが、カレーの材料にと捕まえようとした海老にもまぐろにもまんまと逃げられてしまい、イカに至っては真っ黒な墨を顔に容赦なく浴びせられてしまい…。

こまったさんシリーズについて

ストーリーにお料理やレシピがたくさん登場し、主人公の「こまったさん」がいろいろと困りながらも料理を作っていくお話です。

「こまったさんのスパゲティ」「こまったさんのオムレツ」など、料理の種類ごとに10冊出版されています。「こまったさんのカレー」は、こまったさんシリーズの第2作目です。

「こまったさんのスパゲティ」についてはこちらへ
「こまったさんのカレーライス」についてはこちらへ
「こまったさんのハンバーグ」についてはこちらへ
「こまったさんのオムレツ」についてはこちらへ
「こまったさんのサラダ」についてはこちらへ
「こまったさんのサンドイッチ」についてはこちらへ
「こまったさんのコロッケ」についてはこちらへ

「こまったさんのカレーライス」の読書感想文

※ネタばれを含みます。問題ない方のみ続きをお読みください。

ごはんを炊き忘れるというのが、いかにもこまったさんらしいなと思いました(笑) ごはんの炊き忘れは、カレーライスを作る方なら誰もが一度はやらかす失敗の1つですね。

そして、メインで登場するカレーより、イカとトマトのカレーバター炒めが美味しそうだなあと思いました(笑) イカなどの魚介類はあっさりとした淡白な味という印象があるので、自分が炒める際もいつも醤油やバター止まりで、カレーの様な強い調味料は合わせたことがなかったのですが、少しピリ辛のイカは夏の夜のビールのアテにとても良さそうでした。新鮮なイカが手に入った時に、一度試しに作ってみたいと思っています。