「こまったさんのコロッケ (おはなしりょうりきょうしつ 8)」(寺村輝夫 著) あらすじと読書感想文

■「こまったさんのコロッケ」の説明

・「こまったさんのコロッケ」のあらすじ

※前半部分のみ記載

こまったさんは小さな花屋さんを営んでいます。
ある日、雑誌社のカメラマンがお店の写真を撮らせて下さいと、こまったさんのお店にやってきました。差し出された名刺には、「まつの こうすけ」という名前が書かれています。困りながらもお花を抱えてポーズをとったこまったさんでしたが、まつのさんのフラッシュが光った瞬間、うっかり目をつぶってしまいました。こまったさんが目を開くと、あたりはお店ではなく野原になっており、まつのさんはスポーツシャツを着たクマになっていました。

クマになったまつのさんがホイッスルを吹くと、サッカーのユニフォームを着たフライパンやお鍋やフォークが集まってきました。どうやら人間チームとサッカーの試合をするようです。人間チームには、ヤマさんをはじめ駅前商店街の人が集まっていました。

試合が始まると、ヤマさんがこまったさんの守るゴール目がけてシュートを打ってきました。何とかボールを受け止めたこまったさんでしたが、サッカーボールだと思っていたものはなんと大きすぎるじゃがいもでした。その後次々にシュートが放たれますが、どのサッカーボールもタマネギやたまごなのです。

その試合は運良く雪が降ってきて中止になりましたが、雪だと思ったものはパン粉の雪で、ますます激しく降るのでこまったさん自身が人間コロッケになってしまいそうでした。その姿を見たクマのまつのさんは、またこまったさんに向かってカメラを構えてフラッシュを焚くと、こまったさんは今度は見知らぬ山小屋の台所にいました…。

・こまったさんシリーズについて

ストーリーにお料理やレシピがたくさん登場し、主人公の「こまったさん」がいろいろと困りながらも料理を作っていくお話です。

「こまったさんのスパゲティ」や「こまったさんのオムレツ」など、料理の種類ごとに10冊出版されており、「こまったさんのコロッケ」は、こまったさんシリーズの第8作目です。1987年12月初版。

「こまったさんのスパゲティ」についてはこちらへ
「こまったさんのカレーライス」についてはこちらへ
「こまったさんのハンバーグ」についてはこちらへ
「こまったさんのオムレツ」についてはこちらへ
「こまったさんのサラダ」についてはこちらへ
「こまったさんのサンドイッチ」についてはこちらへ
「こまったさんのコロッケ」についてはこちらへ



■「こまったさんのコロッケ」の読書感想文

※ネタばれを含みます。問題ない方のみ続きをお読みください。

文章にもイラストにもサッカーが出てくるので、サッカー好きの男の子が喜びそうだなと感じました。こまったさんのお店やの屋根や山小屋のカーテンなどに、サッカーボールの五角形のモチーフが描かれていたりして、楽しかったです。

ですが、こまったさんが怒りにまかせてジャガイモを蹴ったり、ムノ君に向かってジャガイモをぶつけようとする場面があるので、初めて読んだ時はいつもの気の弱いこまったさんではない気がして、少し怖かったです。

コロッケの中身は、茹でたじゃがいもかカニクリームの二択くらいしかないと思っていたのですが(笑)、この絵本を読んで、コロッケは意外とバリエーションが豊富な料理なんだな、と気付かされました。
カレー粉入りやヒジキ入り、鶏肉とマッシュルームなどさまざまなバリエーションが付けられることが分かっていれば、たくさん作って何日かに分けて食べることも出来るので、コロッケという手間のかかる揚げ物料理を作る気力も湧いてこようというものです(笑) 年配の方にも出せるあっさり味のコロッケだと嬉しいので、ヒジキと鶏肉あたりを一度試してみたいと思いました。