応用情報処理技術者試験対策のおすすめ問題集 「応用情報技術者 午後問題の重点対策」(小口達夫 著、iTec)

応用情報処理技術者を取得した際にお世話になった問題集。分厚く持ち歩きに難儀したが、解説が充実しているので、購入した価値は大きかった。
お陰様で学習期間4ヶ月で、応用情報処理技術者を独学で一発合格することが出来た。

■応用情報処理技術者試験について

応用情報処理技術者試験の公式サイトへは、下記のリンクよりアクセスできる。
http://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html
 
筆者の勉強方法や受験記については、こちら

■「応用情報技術者 午後問題の重点対策」の説明

2012年版を例に説明する。
本書は二部構成になっている。第一部で学習の進め方を説明し、第二部で応用情報処理の午後問題で出題される各分野ごとに章を区切って、問題と解説が掲載されている。

第二部の各章は、

  • 学習のポイント
  • 例題
  • 演習問題

に分かれている。
「学習のポイント」のページで、その分野の学習の基礎となる用語や知識について解説し、「例題」のページで簡単な問題を解きながら、理解と実感を深める。
各章の大半を占めるのが「演習問題」のページで、ここには本試験さながらの問題が6~8問程度用意されている。但し、組込みシステム開発の分野は4問、マネジメント系の分野は12問収録。どの章においても、各問いに対し問題文の2倍から3倍の長さの解説文が収録されている。

演習問題には、別途「問題から学ぼう」という項目が設けられており、演習問題を通して身につけてほしいテクニックや考え方が分かりやすく記載されている。受験者のよくある疑問については「FAQ」の項目を設けて説明されており、知っておいた方が良い周辺知識については「関連知識」の項目で解説されている。

本の厚みの部分(前小口)に章ごとのインデックスが付いているので、目的の章をすぐに開くことが出来、地味に重宝する。

重さ919gで、本の厚さは3.8cm。英和辞書(887g)や仏和辞書(807g)より、この本の方が重い(笑)



■「応用情報技術者 午後問題の重点対策」を使用した感想

・午後問題は解説が必要

応用情報処理技術者試験は、過去問とその解答が全て公式サイト上に公開されている。
なので、学習を開始した当初は、問題集を買わずに過去問だけで済ませようと考えていた。四肢択一の選択問題しか出題されない午前問題は、基本情報処理技術者の受験時に十分学習と慣れを進めていたこともあって、その方法で上手くいった。

が、午後問題でも同じ方法を使おうとして、見事につまづいた(笑)
過去問のみだと、問題を解いて答え合わせをすることまでは出来ても、間違えた問題が何故間違っているのかが分からない。インターネット上で同じ問題の解説を探しても、解説のあるものとないものがあり、解説の見つからなかった問題は繰り返し解いても同じ箇所を間違ってしまうので、得点と正答率が伸びない。何より、「応用」力に不可欠である、IT技術への理解が身に付かなかった。
「このままではマズイ」と感じて、解説が充実している問題集を探して購入したのがこの本だった。

多少お金を余計に払ってでも応用情報処理技術者を早く確実に取りたかったので、amazonではなく書店に出向き、応用情報処理技術者の午後問題の問題集を何冊も手に取って、十分中身を確かめてから選んだ。書店に出向いたのは正直正解だったと思う。一口に問題集と言っても、問題が多くて解説の少ない本や、解説の文章が理解しづらい本もあるので、合わない問題集を買ってしまうと合わない靴を履いている時のように辛い。

・基礎を重視

実際の本試験では比較的新しい技術も紹介されるが、新しい技術については、問題文で必ずと言っていいほど説明されているので、特に対策は必要なかった。それよりも、本書に登場するような、よく使われている技術とその仕組みについて知り、基礎用語や仕組みや考え方を理解する方が、本試験で使えるし実務でも役立った。

この問題集には、最新の技術については取り上げられていない。この問題集に掲載されているのは、既に社会で広く使われており、技術者として仕組みや用語を十分に理解しておくべき技術や考え方ばかりだ。例えばセキュリティの分野であれば、公開鍵暗号やSSL通信やファイアウォールが取り上げられており、ネットワークの分野であれば、ルーティングや無線LANやNATなどが設問に出てくる。
そのため、応用情報を取得した後実務ですぐさま役立ち、大いに助けられた。さすがに、応用情報の取得者なのに、無線LANの仕組みが分かりませんとは言いたくない(笑)

・応用情報処理技術者取得後にも役立つ

こちらの書籍を使ったのち、半年後には応用情報処理技術者試験を突破した。だが面白いことに、応用情報処理合格後にもこの本は役に立った。

普段はサーバを相手に仕事をしているが、仕事が一人前にこなせるようになってくると、データベース破損のトラブル対応に駆り出されたり、企業のシステム構成を今後どう変えていけばいいかと相談を持ちかけられたりと、仕事の幅が徐々に広がってくる。

データベーストラブルやシステム構成など「本業以外」も「浅く広く」仕組みや技術を理解し、システムトラブルや顧客対応に役立てたいと考えた時、この書籍は格好の教材だった。

この書籍は、世間一般で広く使われている技術を解説付きで紹介してくれ、ネット検索よりも短時間で、実務で通用するスキルへと昇華してくれる。応用情報処理技術者で問われる知識が実務でどれほど役に立つか身をもって理解しているからこそ、この書籍で学ぶことは有効だと、改めて感じる。

また、1年内に高度情報処理技術者試験にトライする予定だが、まずは「午後問題の重点対策」本の復習から取りかかろうと決めている。技術が高度になり難易度が上がっても、IT技術者に必要とされるものは大きくは変わらない。確実な知識と、それを裏付ける実務経験。資格や試験では実務経験は身につかないが、確実な知識は応用情報処理技術者試験が間違いなく身につけてくれる。