「11ぴきのねことあほうどり」(馬場のぼる 著) あらすじと読書感想文

第1作目「11ひきのねこ」と同じかそれ以上に、オチの見事な絵本です(笑)

「11ぴきのねことあほうどり」の説明

「11ぴきのねことあほうどり」のあらすじ

※ストーリーの前半部のみ記載

11匹の猫はコロッケのお店を始めました。
ジャガイモを茹でて潰して、パン粉をつけて油で揚げて、みんなで作業を分担して毎日せっせと働き、どんどん作ってどんどん売りました。

11匹の猫のコロッケ屋さんは大繁盛しましたが、そのうち毎日少しずつ、コロッケが売れ残ってしまうようになりました。猫たちは残ったコロッケを毎日みんなで美味しく食べましたが、次第に猫たちはみんなコロッケをすっかり食べ飽きてしまい、鳥の丸焼きが食べたくなりました(笑)

そんな折、1匹の白いあほうどりが訪ねて来ました。そのあほうどりは、大きな数を数えられないので6こを「3こがふたつ」と数え、猫たちは陰で忍び笑いをもらします。そんなあほうどりが、コロッケを平らげた後「しあわせだ もう死んでもいい」と呟いたものですから、大変。猫たちは舌なめずりをして待ち構えます。しかもそのあほうどりは、全部で11羽の兄弟だと言うではありませんか。

「あほうどりくんの国に行って コロッケを作ってあげようじゃないか」ととらねこ大将が宣言し、11匹の猫は気球に乗って、空の旅に出ます。11匹の猫たちの鳥の丸焼き計画など想像もせずに、うかうかと自分の国へ先導してしまうあほうどりくんでしたが…

「11ぴきのねこ」シリーズについて

とらねこ大将率いる11匹の猫たちが、さまざまな冒険やチャレンジをするお話。11匹の猫たちは勇敢でわんぱくだが失敗も多く、総じて可愛らしいストーリーが多い。
現時点で7冊出版されている。発行された本は、下記の通り。(下にいくほど新しい本)

「11ぴきのねこ」
「11ぴきのねことあほうどり」
「11ぴきのねことぶた」
「11ぴきのねこ ふくろのなか」
「11ぴきのねことへんなねこ」
「11ぴきのねこ マラソン大会」
「11ぴきのねこ どろんこ」

こぐま社出版。定価1200円。

「11ぴきのねことあほうどり」の読書感想文

※ストーリーのネタばれを含みます。問題ない方のみお読みください。

この絵本の教訓は、友達を食べようとするとロクなことにならない、ということですね(笑) 登場する鳥こそ「あほうどり」という可哀想な名がついた鳥ですが、11匹の猫とあほうどり、どちらがより阿呆かは判断が難しいところです(笑)

この絵本は、今は看護師として働いている女性が「昔好きだったから」と貸して下さった絵本で、自分が幼い頃には読んだことがなかったのですが、可愛らしすぎるストーリーで、読んでみてとても気に入りました。

3~6才の男の子と女の子にこの絵本で読み聞かせしましたが、子ども受けが最も良かったのは、やはりストーリーのオチである11羽目のあほうどりが登場するシーンでした。

子どもを驚かせるように、11羽目のページだけ大きな声で読んだり、身体を揺らすように読んだりすると、子ども達も一緒になってキャッキャとはしゃいでくれて、読んでるこちらもとても楽しい時間を過ごせました。

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