鉛筆デッサンに使う画材の紹介 ~鉛筆・練り消しゴム~

鉛筆デッサンの教室に通い始めて、早10年が経った。相変わらずデッサンへの愛は衰えを見せないので、私の愛に半ば無理矢理付き合わされている画材(絵を描く道具)たちを、ここでご紹介。

鉛筆

メイン画材は三菱鉛筆uni

デッサンや鉛筆画で使用するのは、基本的に三菱鉛筆 uniのみ。デッサンを習い始めた当初から4年目くらいまでは、ランプから風景画から何から、三菱鉛筆uniの2B鉛筆1本だけで描いていた。シンプルで何でも描けて、非常に楽しかった(笑)

教室通い5~6年目を過ぎたあたりからようやく、描く題材に合わせて6Hから6Bくらいまでの濃さの鉛筆を使い分けるようになった。(それでも使うのは三菱鉛筆uniだけ)

急な病により先生が亡くなられたため、N先生の絵画教室 → Aスクール → T先生の絵画教室 と教室が3回変わっているが、どの教室でも三菱鉛筆uniがレギュラー選手として利用されていた。10年以上鉛筆デッサンだけを嗜んでも全く過不足を感じさせないところが、三菱鉛筆uniの底力だと思う。

三菱鉛筆Uniが撮影されている写真。2B・H・B・4Hなどの濃さの鉛筆が10本以上写っている。

↑ 三菱鉛筆uni。よく使う濃さのものは複数本常備。

現在も、8B以上の濃さの黒が欲しい時だけFABER-CASTELL(ファーバーカステル)社の鉛筆を使うが、それ以外は三菱鉛筆uniしか使わないし、使う必要性を感じない。イメージした濃さをそのままキャンバスに乗せられるので、これからも使い慣れた三菱鉛筆uniを相棒に描き続けていくだろうと思う。

余談だが、メイン画材が鉛筆だと、作品の製作費が安い(笑) 私は楽しみを追求していたら鉛筆特化に辿りついてしまっただけだが、芸術系の趣味はお金がかかるので、長く続けたいと思うなら、製作費を抑えつつ楽しめる手法があるなら、それに越したことはない。

鉛筆画は文字通り紙と鉛筆で描くしかないので、線1本1本からも製作者の個性が滲み出るので、油絵や水彩画より製作者の個性が表れやすいと思う。ただ、美術に興味のない方にも、製作者の力量がすぐにバレてしまうという欠点もあるが..。

茶色い革製のダーウェントのペンシルホルダーを開き、ペンシルホルダーの内側にガムテープを貼り、濃さの異なる三菱鉛筆UNIを10本収納した図
↑ 現在愛用中の鉛筆たち
→ 布製ペンシルケースにの詳細については、こちら

2H鉛筆や4H鉛筆の芯を尖らせて細い線を何本も重ねると、2B鉛筆など芯の太い鉛筆には出せない透き通るような繊細な美しさが出せるのでおすすめ。
昔は「6H鉛筆なんて、ほとんど見えないくらいの線しか書けないのに、一体いつ使うんだろう」と首をかしげていたが、今では勢い余って8H鉛筆まで揃えてしまった(笑) 2Hも4Hも、陶器やガラスなど白くて硬いものや透明で硬いものを描く時などに大活躍してくれており、今となっては必要不可欠な相棒。

また、自分は筆圧が強くないので濃い黒を作るのが苦手だが、6B鉛筆を用いると、カラスの翼のような深く濃い黒を何とか作れるので、助かっている。(濃い黒作りは現在も絶賛修行中…)

鉛筆で描く時に気を付けているのは、鉛筆の芯を常に尖らせた状態で描くこと。芯が丸まっていると、鉛筆1本1本の線の濃さ・鋭さ・繊細さが変わってくるので、仕上がりに直接影響する。また、細部を描き込むことも出来ない。

鉛筆の削り方も、機械の鉛筆削りでは削らず、市販のカッターナイフを使い、1本ずつ手で削る。カッターナイフで芯を長く残すように削ると、描いている途中で鉛筆線の濃さが変わることがなく、便利。
鉛筆を削ってからキャンバスに向かうことは、今は亡きN先生から繰り返し指摘された事でもある。先生が亡くなって7年が過ぎた今でも、芯の丸まったままの鉛筆で描いていると、「鉛筆の先、見せて」「これでは駄目。削っておいで」と話す先生の声が聞こえるような気がする。

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FABER-CASTELLとSTAEDTLERの鉛筆

プライベートでクロッキーや落書きを楽しむ時や、今までの思考パターンに囚われず発想を自由にしたい時は、三菱鉛筆uni以外に、STAEDTLER(ステッドラー)鉛筆やFABER-CASTELL(ファーバーカステル)社の鉛筆も使う。

ステッドラー社の鉛筆を撮影した写真。青い軸の4B鉛筆が4本写っている。鉛筆の先は削られて尖っている。

↑ ステッドラー社の鉛筆

特に、FABER-CASTELL(ファーバーカステル)社の6B鉛筆・8B鉛筆は、他のメーカーの同じ濃さの鉛筆よりも色が濃く、深く柔らかい色みの黒が出せるので、よく使う。鉛筆で描いた絵を複合機でスキャンしてアナログからデジタルへ絵を移しても、線が殆ど消えず、原画を忠実に再現できる。

ファーバーカステル社の鉛筆

↑ 手前がファーバーカステル社の鉛筆

芯が他のメーカーのものより柔らかめで、色も肉眼で違いが分かるくらい濃いので、もし購入される際は、色をよく見比べてから買われることをおすすめする。

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練り消しゴム

メーカーにこだわりはなく、先生の絵画教室で頂いた練り消しゴム(製品名:イージークリーナー)を使っている。
他の練り消しゴムも使ったことはあるが、違いを感じたことがない(笑)

練り消しゴムは少し汚れて灰色になったものと、真新しい白色のままのものと2種類用意し、描く物、描く箇所によって使い分ける。

モチーフの陰の部分は、既にH鉛筆以上の鉛筆で描き込んでいることが多いが、そこに「床からの照り返し」など少しだけ明るさがほしい時、真新しく白いままの練り消しゴムでは、鉛筆の線が消えすぎてしまう。そんな場合に汚れた灰色の練り消しを使い、「黒い箇所だがほんの少しだけ明るい」という微妙な明るさを作る。

ちなみに鉛筆デッサンに、国語の授業で使うような真四角の消しゴムは使わない。真四角の固い消しゴムを使うと、スケッチブックの紙の表面が削れ、毛羽立ってしまう。毛羽立つと鉛筆での描き込みがしづらくなり、見栄えも悪くなるので、作品自体の質も落ちてしまうように思う。

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