鉛筆デッサンの必需品。この布ペンシルホルダーのお陰で、画材の持ち運びが随分楽になった。
Derwent(ダーウェント)社の鉛筆ホルダーの説明
芯を尖らせた鉛筆30本を、折ることなく持ち運ぶことが出来る道具。
布ホルダーの真ん中がゴムバンドになっており、ゴムバンドの間に鉛筆を1本ずつ挟み、巻物のようにくるくると巻いて、ボタンで留めて持ち運ぶ。ホルダーの右端には、練り消しゴムやカッターナイフなどの小物を入れることができる小さいポケットがついている。
Derwent(ダーウェント)社の鉛筆ホルダーを使用した感想
デッサン教室に自転車で通う際、折角カッターナイフできちんと尖らせておいた鉛筆の芯が自転車の振動で2本も3本も折れてしまうため、思い切ってこちらのペンシルホルダーを購入してみた。
上質な素材で出来ているのか、使っていて心地良く気分が落ち着くところもお気に入りだが、機能的にもとても優秀だった。
鉛筆の芯を折らずに、10本以上同時に持ち運びできる
まず、鉛筆が何本でも入るところが素晴らしく良い。
鉛筆デッサンの際、描く題材によって4H、2H、H、HB、B、2B、4B、6Bと、濃さの違う8種類の鉛筆を使い分ける。また、描いていて芯が折れてもすぐに別の鉛筆に移って描き続けられるよう、よく使う2H鉛筆・H鉛筆・HB鉛筆・2B鉛筆に関しては鉛筆を各2本ずつ用意している。
すると、鉛筆だけで最低13本必要で、更に練り消しゴム(明るい用と暗い用の2種類)、鉛筆を削るためのカッターナイフ、短い鉛筆のための金属製のペンシルホルダーまで使っていると、毎回かなりの道具を持ち歩くことになり、今までは筆箱がごちゃごちゃになってしまって大変だった。
このペンシルホルダー購入後は、全てこのホルダーの中に、定位置を決めて収める事ができるようになったので、毎週末繰り広げられていた筆箱カオスからようやく解放された。
あと、アスファルト片道40分の自転車通学でも、不思議なほど鉛筆の芯が折れない。元々色鉛筆用(鉛筆よりも芯が柔らかく折れやすい)のペンシルホルダーである所為かもしれないが、1cm以上芯を伸ばした鉛筆でも折れないのだから、大したものだ。
デッサンをする時、鉛筆の芯が尖っていないと作品の仕上がりが悪くなるので、芯を折れずに持ち運べるのは重宝している。
ここ2~3年は水彩色鉛筆・油彩色鉛筆も持ち運ぶようになったが、こちらもやはり芯は折れない。
耐久性が高い
使用し始めてから週1で使って10年近く経過したが、1度も壊れることがなく、劣化も起きなかった。ゴムバンドの部分が伸びてしまうことはなく、革がばりばり剥がれ落ちることもなく、鉛筆の粉で内が汚れることもなく、布部分が破れてしまうこともなかった。
購入当初は「シンプルな製品なのに少し値段が高いな」と思っていたが、十分に元が取れ、製作に集中出来る環境を保てているので、満足感が高い。
その他注意事項
カッターナイフが落ちやすい
デッサン用の鉛筆は、鉛筆の削り方が独特(芯を1cm以上伸ばして削る)なので、カッターナイフは必需品。だが、幅広のカッターナイフを入れてペンシルホルダーを持ち運ぶと、ホルダーの隙間からカッターナイフが出てきてしまうことが何度かあった。ポケットのある部分に入れても出てきてしまうので、カッターナイフの重さの問題かもしれない。
カッターナイフの芯は軸の中に仕舞ってあり、ペンシルホルダーから鞄の底に落ちるだけなので危険を感じたことはないが、「あれ、カッターがない」と探し回ったことは何回かあった。
鉛筆ホルダーをおすすめできる方・できない方
鉛筆や色鉛筆などの芯が柔らかい画材で絵を描かれる方で、今後長く絵画を続けるご予定の方、写生会など屋外での製作を控えてらっしゃる方には、布ペンシルホルダーをおすすめできる。軽くて持ち運びしやすく、長く使えるので、早めに使い始めると「芯が折れる」・「鉛筆が見つからない」・「支度にいつも手間取る」などの手間が省け、製作に集中できる環境が作れると思う。
反面、いつも屋内の決まった場所で製作される方、ペンやマジックなどの硬い画材で製作される方には不向き。そういった方は画材が壊れる心配がないので、立て置きのできるペンシルスタンド(↓)の方が、使い勝手が良いと思う。ペンシルスタンドの方が、お値段もお安い。
私も、色鉛筆はペンシルスタンドを併用している。色鉛筆は使う本数が多く、布製ペンシルホルダーに収まりきらない、という消極的な理由からだが、短くなった鉛筆・色鉛筆を仕舞うことのできる低めのスタンドがついているものを選ぶと、ペンシルスタンドも使いやすい。
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