「月の影 影の海」(十二国記シリーズ) (小野不由美 著) あらすじと読書感想文

小学校高学年から大学生くらいまでの、女の子におすすめしたい小説。中学2年から現在に至るまで、私の理想の女性像は、この小説の主人公が不動の地位を占めている(笑)

 

「月の影 影の海」のあらすじ

※物語の最初の部分だけを記載

現代日本でごく普通の女子高生として生きていた主人公陽子は、ある日突然、学校に現れた見知らぬ金色の髪の男性に、異世界へと連れて行かれてしまう。

辿り着いた先の異世界で右も左も分からぬまま、陽子はさまざまな人々に騙され、裏切られ、警吏や獣に追われて危害を加えられながらも、元の世界に帰ることだけを夢見て、剣とわが身ひとつで生き延びようとするが……。

十二国記シリーズの説明

出版当初は講談社ホワイトハート文庫という10代向けライトノベルズとして刊行されたが、作者の筆力と構想のクオリティがあまりに高く大人の読者が続出したため、のちに講談社文庫からも刊行されることとなったという、折り紙つきの本(笑)
表紙・挿絵は、出版当初から変わらず山田章博さんが手がけている。

現在新潮社から発売されている十二国記シリーズの書籍は、下記の通り。(下にいくほど新しい)

「月の影 影の海」(上巻・下巻)
「風の海 迷宮の岸」(上巻・下巻)
「東の海神 西の滄海」
「風の万里 黎明の空」(上巻・下巻)
「図南の翼」
「黄昏の岸 暁の天」(上巻・下巻)
「華胥の幽夢」(短編集)
「丕緒の鳥」(短編集)
「白銀の墟 玄の月」(1~4巻)

また、「魔性の子」も十二国記シリーズの関連書籍。

新潮社の十二国記公式サイト
 http://www.shinchosha.co.jp/12kokuki/

「月の影 影の海」の読書感想文

私がこの本を読んだのは14歳の時で、ティーンズ向けのホワイトハート文庫から出版されたものを市立図書館で偶然見つけ、白い表紙に魅かれて借りて帰った。
その後、この十二国記というシリーズの本を図書館で探し出しては1冊ずつ読み、何度も読み耽り、昼食を食べずに浮かせたお金で数百円を絞り出しては、1冊ずつ手元に買い揃えた。その時揃えた十二国記シリーズは、20年以上人生の様々な激動を味わった後も、変わらず私の手元にある。

14歳の時から本の中身は一字一句変わっていないはずだが、大人になってから読み返しても作品の良さは衰えなかった。何年経っても折に触れ読み返し、そのたびに陽子に出会い、楽俊に出会い、今読んでいるページの続きを読みたいと感じる。
十二国記シリーズは出版された冊数こそ少ないが、いつどの1冊を読み始めても、同じような気持ちを味わう。

骨太な本は人ひとりの人生そのものに寄り添って、長い年月を共に歩んでくれるので有難い。14歳でこの本と出会えたのは、本当に僥倖だったと思う。

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