毎夜階段や廊下や電気スイッチが光るのに、電気代はかからず維持費(ランニングコスト)も0円。この便利さに慣れてしまうと、高輝度蓄光テープなしの生活に戻れない(笑)
超高輝度蓄光テープ「Super α-FLASH」と高輝度蓄光テープ「α-FLASH」
蓄光テープとは、太陽や蛍光灯の光を一定時間浴びると光を溜め込み、辺りが暗くなると溜めた光を放つ特殊なテープのこと。
薄い黄色をしたテープは厚紙くらいの厚さがあり、テープの裏側はシールのようになっている。裏紙をはがすと、自宅や職場の平らなところに自由に貼ることができる。テープはハサミで切って形を変えたり、一度剥がしてまた貼り直すすることもできる。
「テープ」という名の通り、セロハンテープのような形で売られているものが多いが、丸型や星型などさまざまな形のものがある。
光の色も、淡い黄緑色の光を放つものが多いが、水色やオレンジ色などの光を放つものもある。
「スーパーアルファフラッシュ」と「アルファフラッシュ」は、テープの色が薄黄色で、放つ光は明るい黄緑色。
テープの形は丸型、短い長方形型、長い長方形型、テープ型などさまざま。ハサミで切って形を変えられるので、大きさや形は融通がきく。
また、蓄光テープは、放つ光の明るさや光を放つことのできる時間の長さなどによって、性能が分かれる。
「Super α-FLASH」 はJIS規格で最上級のクラスに対応しており、200ルクスの蛍光灯に20分間当てると、20分後273cd/㎥の光を放つ。
つまり、一般家庭のリビングに設置されている蛍光灯くらいの光を蓄光テープに20分間当てると、蛍光灯を消し20分経っても、蓄光テープはデスクトップパソコンのモニター画面くらいの明るさで光っている、ということ。
スーパーアルファフラッシュは、その性能の高さゆえ、総務省など国の機関の避難誘導にも用いられている。
但し、蓄光テープは太陽光や蛍光灯の光を十分当てた直後は非常に明るい光を放つが、時間が経つにつれ、急速に明るさを失う。
「Super α-FLASH」も、光を当てた直後(10分後)は541cd/㎥というテレビ画面並みの明るさを誇るが、1時間後には83cd/㎥という暗いパソコン画面くらいに暗くなってしまい、6時間後には11cd/㎥という光っているのが辛うじて分かるくらいの暗さになってしまう。
明るさや製品仕様の詳細は、エルティーアイ社の公式ホームページ↓よりどうぞ。
エルティーアイ社 公式ホームページ
高輝度蓄光テープ 「Super α-FLASH」
高輝度蓄光テープの使い方
蓄光テープの裏についている裏紙を剥がし、お好きなところに貼るだけ。スーパーアルファフラッシュでも、アルファフラッシュでも使い方は同じ。
高輝度蓄光テープの表面に、自然光か蛍光灯の光を20分以上当てておくと、辺りが暗くなった際テープが発光する。
(但し、明るい場所では、高輝度蓄光テープは普通のシールにしか見えない(笑))
ただ、後ほど詳しく述べるが、白熱灯や夕日などの赤系暖色系の光では、高輝度蓄光テープが光を吸収できず、スーパーアルファフラッシュ・アルファフラッシュともに十分光ることができないのでご注意を。
間違ったところに貼ってしまった時は、テープの角から少しずつゆっくり剥がすと、綺麗に剥がれる。その後別の場所に貼り直せばok。
急いで剥がすとテープの一部が破れ、貼り跡が残ってしまうことがある。また、蓄光テープは水に弱いので、水で湿らせて剥がそうとしない方がいい。
超高輝度蓄光テープに適した部屋・場所・材質
おすすめ度 | 貼った場所 | 備考 | |
---|---|---|---|
玄関 | ○ | 電灯スイッチ、鍵穴 | |
廊下 | ◎ | 電灯スイッチ、突き当たりの壁、手すり | 便利! |
階段 | ◎ | 電灯スイッチ、段 | 便利! |
居間 | ◎ | 電灯スイッチ、壁、家電製品 | |
台所 | ○ | 壁、家電製品 | |
書斎 | △ | 家具 | |
浴室 | × | 防水機能なし | |
その他 | ◎ | 携帯電話 |
窓から光の入る階段や廊下をお持ちのご家庭は、階段・廊下に貼るのが1番おすすめ。電灯をつけずに通路を行き来できるようになり、非常に便利。電気代も抑えられる。
また、夕方から夜にかけて家族が集う居間も便利。普段から白色蛍光灯が点いていることが多いので、蓄光テープの光り方が明るい。
小物に貼るなら、スマートフォンやベッド脇のランプなど毎日よく使う小物がおすすめ。スマホは暗い部屋で光るだけでなく鞄の中でも光ってくれるので、急いでいる時もすぐに鞄から取り出せるようになった。
材質では、プラスチックやガラスや金属と相性がいい。表面が平らで水のかからない場所であれば、石や家電製品や紙テープ(マスキングテープ)の上にも貼ることができた。
窓のない廊下などの暗い場所は、少ない光で長く光るスーパーアルファフラッシュなどの超高輝度蓄光テープをおすすめする。
逆に、居間など、普段から人が多く出入りし蛍光灯を頻繁に灯す部屋は、安物の蓄光テープでも十分役に立った。そうした部屋にスーパーアルファフラッシュなど良質な高輝度テープを使うのは、正直なところ勿体ないと思う。
超高輝度蓄光テープに適さない部屋・材質
白熱灯など暖色系の光を放つ場所では、高輝度蓄光テープが光を吸収しにくいため適さない。
スーパーアルファフラッシュの持つ高い性能も、太陽の西日や暖色光の前ではその性能を十分発揮できないようだ。相性の悪い組合せ、とも言えるかも知れない。
また、スーパーアルファフラッシュには防水機能がついていない。そのため、屋外や浴室など雨や水のかかる場所・湿度の高い場所には適さない。
更に、ペンキで塗装された製品は、高輝度蓄光シールをはがす際に塗装等が剥がれ、製品の表面が汚らしくなったり蓄光テープ裏面に塗装の屑がついてしまう恐れがあるので、おすすめできない。
スーパーアルファフラッシュの使用上の注意点
夕方の西日・暖色光・白熱灯の光では十分に蓄光できない
白熱灯やハロゲンランプの光は、スーパーアルファフラッシュが吸収しづらい。
そういった明かりの部屋では、スーパーアルファフラッシュを利用されない方が賢明。
高性能の高輝度蓄光テープと言えど、得意とする光と苦手な光とがある。
スーパーアルファフラッシュやアルファフラッシュは、紫外線から480nmまでの波長の短い光はよく吸収するが、500nm以上の波長の長い光を苦手としている。
ミクロの世界において、光は波の形をしており、1つ目の波から2つ目の波に至るまでの長さによって、光の色や性質が分かれる。
波の長さが短ければ光の色は青や紫になり、更に短ければ目には見えない紫外線になる。逆に長ければ、光の色はオレンジや赤になり、更に長ければ赤外線になる。
アルファフラッシュシリーズは波の長さが480nmまでの光を得意としているので、紫外線・紫の光・青の光を受けると、その光を吸収することができる。だが、黄色の光・橙色の光・赤色の光など、波の長さが480nmよりも長い光は、光を受けても蓄光テープが吸収できず、テープが十分光ることができない。
人間の目に見える光であれば、光の波の長さは光の色によって見分けられるので、白熱灯など赤・オレンジ色っぽい光は「蓄光テープが光らないかも」と用心頂ければ幸い。
なお、太陽光・白色蛍光灯・LED電球などの白い光は、紫から赤までの色の光を偏りなく含んでいるので、スーパーアルファフラッシュを利用できる。
出典元:エルティーアイ株式会社 参考資料①
http://www.ltic.co.jp/news/ledkougen_to_tikkou.pdf
超高輝度蓄光テープ「Super α-FLASH」の良かった点
他社の蓄光テープよりワンランク上の明るさ
蛍光灯を消した直後、高輝度蓄光テープの明るさが、他社製品より1段階くらい明るい。素人が裸眼で見比べて違いがはっきりと分かるくらい、明確な差があった。
弱い光が長くもつ
蛍光灯を消し2~3時間経つと他社製品は、光っているのかどうか分からなくなるくらい、光が弱くなってしまった。だがスーパーアルファフラッシュは、ぼんやりと光っているのが分かるレベルで踏みとどまってくれた。
「ぼんやり光る」というのが割と大切で、住み慣れた家に蓄光テープを貼り、テープが薄ぼんやりとでも光っていると、壁や家具がどのへんにあるか、階段の段差が何段目くらいかおおよそ把握できる。
その結果、
- 暗闇を手探りで進むこと
- 暗闇で壁に激突すること
- 電気のスイッチが見つからずまごつくこと
- 階段の段差を踏み間違えること
が少なくなった。
真夜中で家中の電気が消えていても、蓄光テープが月明かりのように微かに通路を照らしてくれていれば、太陽の光がある時とさほど変わらないくらいの速さで、家の奥から玄関まで歩ける。
超高輝度蓄光テープが「暗く薄ぼんやり光っている状態」を便利だと感じるかどうかが、蓄光テープをご自宅で使えるかどうかの分かれ目だと思う。「暗く光っている状態」では不便だと感じたら、蓄光テープでは適しておらず、ソーラーライトなど別の製品を使う方がご都合に合うかもしれない。
電気代・維持費が一切かからない
スーパーアルファフラッシュに限らず、高輝度蓄光テープは購入時に出費はあるが、維持費がかからないので、長く使えば使うほど元が取れる。
高輝度蓄光テープとソーラーライトのどちらを購入しようか迷った際、ソーラーライトは毎日使うとバッテリーが1〜2年しかもたず定期的に買い替えが必要と聞き、高輝度蓄光テープを優先して購入した方が長い目で見てお得だと感じた。
初期投資にかかる費用も、ソーラーライトが1000円以上かかるのに対し、超高輝度蓄光テープは数百円台から購入でき、少しだけお安い。
迷われたら、先に高輝度蓄光テープを試してみる方がいいようにと思う。
環境に優しい(サスティナブルでエシカル)
蓄光テープは、一度貼ってしまえば追加のエネルギーを必要とせず、5年10年は軽く使い続けることができる。
生活の質をさほど落とさずに、より少ないエネルギーで暮らせるようになるので、お財布に優しいだけでなく地球環境にも優しい。倫理的にも、年齢性別を問わず多くの方に受け入れられやすい製品だと思う。
誰でもすぐに使える
シールと同じように裏紙を剥がして貼るだけなので、自宅への導入が超簡単。お子様でも高齢者でも1人で貼ってはがせて、導入にもその後の維持にも、専門的な知識が必要ない。
なお、剥がして別の場所に貼り変えるのも、力いらずで手ではがすことができた。
北向きの窓でも使えた
北向きの窓から射し込む光(でも、窓から5m以内の場所であれば、Super α-FLASHは問題なく光ってくれた。
テープは数回貼って剥がせる
超高輝度蓄光テープは意外にも裏の粘着テープが使いやすく、2~4回くらいであれば、問題なく貼って剥がすことができた。
蓄光テープは、ここぞと思う場所に貼っても、午後の日当たりが悪いと想定より光らないことがあるので、貼って剥がして試行錯誤しながら、ベストな貼り位置を見つけていくことが多い。何度も剥がせて何度も貼れ、それでも粘着力があまり落ちなかったのは有難かった。
超高輝度蓄光テープ「Super α-FLASH」の悪かった点
「日当たり」「光の差し込む時間帯」「光の差し込む角度」を把握する必要がある
窓から射し込む太陽光で高輝度蓄光テープを光らせようとすると、「日当たり」「光の差し込む時間帯」「光の差し込む角度」をある程度把握しなければ、蓄光テープが十分光らず、宝の持ち腐れになってしまう。
今までこうしたことを考えてこなかった素人にとっては、この3点を把握するのが一番大変だった。素人が事前に把握しているのは、窓や家が北向きか南向きかという「日当たり」がせいぜいだろう。
「いい場所に貼ったつもりなのに全然光らないな」と首を傾げて調査すると、家族が早めに窓のカーテンを引いてしまっていたり、午後に入って光の射し込む角度が変わり1冊の本が影を作っていたりと、些細なことがテープの蓄光を妨げていることが多かった。
蓄光テープに「光の差し込む時間帯」は、つぶさに見ていかなければ、蓄光テープは性能を発揮できないと感じている。
また、壁よりも床に貼った蓄光テープの方が、夜によく光った。これは「光の差し込む角度」が関係しており、蓄光テープに対し光が直角に射し込むと、テープが効率良く蓄光でき、明るく光るようだ。
窓から自然光を取り込む場合、壁に貼ったテープに直角に光が当たるのは日没頃になる。日没の太陽光はスーパーアルファフラッシュが苦手とする赤や橙色の光なので、結局のところ効率良く光を吸収できず、蓄光テープは明るく光ることができない。
人には強烈に思える西日が蓄光テープには吸収しづらいのだから少々驚くが、こうした「光の差し込む角度」も頭に入れないと、蓄光テープは使いこなせないように感じる。
高輝度蓄光テープ・蓄光シールの選び方
性能のいいテープを少しだけ買う
初めて高輝度蓄光テープを使われるなら、なるたけ性能のいい製品を選んだ方がいい。
高輝度蓄光テープは、短時間で急速に輝度が下がる(暗くなる)など、製品の仕様そのものに癖がある。
性能の悪い蓄光テープを買ってしまうと放つ光がとにかく暗いので、買ったはいいが使えなかったという残念な結果になりかねない。
私も最初、東急ハンズで買い求めた蓄光テープ(長さ45cm×幅1cmのもの)を自宅に導入したが、テープの光が暗いし光も1~2時間弱しかもたず、どうにも不満が募った。
1年後に「Super α-FLASH」、2年後に「α-FLASH」を買い増しした際、東急ハンズの蓄光テープはあらかた剥がし、新しい蓄光テープと置き換えてしまった(笑)
製品に人気が出てきたのか近年お値段が下がり、「Super α-FLASH」は数百円から手に入るようになったので、買えないほど高い値段ではないと思う。
ただ、蓄光テープは長さの割に高価なうえに、購入して暫くは、日の当たる場所を求めて貼って剥がしての試行錯誤の日々になるので、最初は少量買えば十分だと思う。
一番おすすめなのは、「Super α-FLASH」のお試しセット。使える量は少ないが、明るさと光る長さはは断トツ。
少し量が欲しい人には、「α-FLASH」の方をおすすめする。「Super α-FLASH」と比べると明るさは2~3割ほど落ちるが、500円台から買えるので、あちこちに気軽に使える。