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日商簿記検定3級・2級・1級 勉強法・メリットなど

日商簿記を3級から1級まで一通り受験したので、簿記の勉強法等についてメモ。経理や会計専門職を目指さない方も、簿記2級までの知識が身についていると仕事が楽だと思う。

日商簿記3級の勉強法

試験内容

試験時間は2時間で、出題範囲は商業簿記のみ。合格ラインは70%以上。受験料は約2500円。
簿記3級では個人商店や小規模な会社で利用できるような、簿記の基礎を学ぶ。

学習期間

約1ヶ月(うち、予備校通学は10日間)

使用したテキスト・問題集

資格予備校LECのテキストと問題集

勉強法・学習のポイント

簿記3級は、お金と時間をかけずに取得できる。
資格予備校に通学して学ぶ場合は、受講料1万円程度を支払えば通学講座に申し込める。全10回10日間のコースで、通学期間は約1ヶ月。授業は夜間のみ開講されていた。
受講料1万円なので、高校生・大学生でもアルバイト代で十分支払える。

簿記3級の試験は簡単なので、高卒・大卒程度の学力があれば、殆どの方は一発合格できる。(私にとっては、簿記三級より高校数学の方がはるかに難しかった…) 簿記3級でも、あるとないとでは履歴書に書ける内容が変わってくるので、時間のあるうちにさくっと取得されることをおすすめする。

勉強のポイントは、仕訳などの練習問題を十分に解くこと。日常生活で簿記は普段使用しないので、簿記特有の考え方に戸惑うかもしれないが、問題を通じて慣れることができると思う。仕訳や電卓計算を間違えずに出来ればok。
簿記2級・簿記1級まで目指されている方は、仕訳作成から試算表までの会計全体の流れと、それぞれの作業の意味を把握しておくと良いかも。

資格取得したメリット

僅か1ヶ月の学習で履歴書に書ける資格が取れ、社会でそれなりに評価して貰える。小さい企業・組織では、日商簿記3級までしか取得されていない経理の方もお見かけしたことがあり、3級取得者であることを割と自慢げに話されていたので、実務的にも使えるものなのだと思う。

日商簿記2級の勉強法

試験内容

出題範囲:商業簿記、工業簿記

学習期間

約3ヶ月

使用したテキスト・問題集

LEC出版のテキストと問題集、電卓

勉強法

簿記2級は独学で取得。簿記3級で簿記の基本的な処理や考え方が身についており、簿記2級は学習範囲が広くなるが基礎は変わらなかったので、独学でも特に問題なかった。

工業簿記は簿記2級で初めて登場するが、基本的には製品を作るのにいくらかかったか(製品原価)を正確に知りたいだけなので、計算結果が正しく出るように頑張った。個人的には、仕訳が少ないので工業簿記の方が馴染みやすかった。(勘定科目と仕訳の処理を暗記するのが苦手なので…)

テキストと問題集がセットになった書籍を友人から勧められ、それを約3ヶ月解いたら、無事合格。(私より記憶力が良い友人は、学習期間2ヶ月で合格)

簿記2級は地道に学習を続けてればいずれ受かると思うが、3ヶ月間仕訳ばかり解いてると途中で面白くなくなったり飽きたりするので、飽き対策は考えておいた方がいいと思う。
自分は、アルバイト → 勉強 → アルバイト…… のエンドレスで乗り越えた。独学に飽きるとアルバイトで人と接しながらばりばり働きたくなるし、バイトでへこむことがあると「簿記2級取ろう…」と簿記独学に戻った(笑) 

取得したメリット

会計・経理に関する仕事に就ける。日商簿記2級取得後に経理未経験で経理・財務職の面接に応募したことがあるが、書類選考もそれなりに通ったので、実務でも評価して貰えるようだ。会計ソフトのサポートなどIT絡みの仕事では、当時会計・経理の実務経験ゼロだったのに書類選考どころか内定まで出た。
但し、日商簿記2級を持っている方はそれなりに多いのでは、他者との差別化は難しい。

日商簿記1級の勉強法

試験内容

出題範囲:商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算

試験時間は、商業簿記・会計学で90分、工業簿記・原価計算で90分の計3時間。それぞれの科目で40%以上得点し、総合計70%以上の得点で合格。
合格すると、税理士試験の受験資格が得られる

試験日:6月上旬、11月上旬。
受験料7710円(税抜)。

使用したテキスト・問題集

「検定 簿記講義 1級」(中央経済社出版) 計4冊、電卓
 →「検定 簿記講義 1級」の詳細については、こちら

日商簿記1級を通学で学ぶ

日商簿記1級を短期間で一発合格したいのであれば、予備校に通われる方が効率が良い。自分も初めは資格予備校で学んだ。

日商簿記1級は、使用頻度の少ない細かい論点が増え、学ぶ範囲が広くなり、難易度が格段に上がる。学習期間も半年~1年と倍以上に伸びるので、独学では途中で分からなくなって挫折する恐れがある。

逆に予備校通学だと、これほど長期間通うと顔見知りも出来るので、簿記友達もできるし悪くない環境だと思う。異業種の方や学生・管理職など、普段接しない人々と知り合う機会も増える。
社会人向けの夜間&土日のみ講義の予備校もあるようなので、予備校通いの時間と費用が捻出できる方は、一度通学を検討されたし。

資格予備校の通学費用(授業料)は、大原簿記で17万円、授業回数は89回。クレアールだと15万円で、授業回数は80回程度。車の免許を取得するのに20~30万かかるので、その半額だと考えると大学生でも捻出できる筈。

予備校については、TACとLECは宜しくなかった(実体験に基づく判断)が、大原簿記はいい学校のようだ。大原簿記は過去に一度体験授業を受けたきりだが、授業が面白く、時間があっという間に過ぎて行った。その時の講師の方は、その後数年間ずっと、メルマガで日経新聞記事に解説を加えたものを送って下さった。

また、ネットスクールの桑原先生やクレアールの石井先生は著書が良く、弥生カレッジはyou tubeの無料講座がとても良かったので、合わせておすすめしたい。

日商簿記1級を独学で取得したい方は…

日商簿記2級を取得していることがが大前提。簿記2級取得していないとしても、簿記2級レベルの仕訳がさらっと書けないと、独学で簿記1級を取るのは相当厳しい。また、当然のことながら、予備校通いより取得に時間を要することは、頭に入れておく。

その上で、簿記1級のテキストを1冊用意する。最初に学習を始めるのは、簿記2級で学んだ商業簿記か工業簿記が、取り組みやすくて良いと思う。会計学は一番最後に学べばいいので、学習開始時点では無視して構わない。

まず何章かテキスト読んで問題を解いてみて、独学で挫折せず進められそうか手ごたえを確かめる。商業簿記なら、税効果会計・外貨換算会計・退職給付会計・企業結合と事業分離会計あたりが難しい論点になるので、これらの山を独力で越えることができるなら、独学でも問題ないと思う。私は外貨換算会計の繰延ヘッジや退職給付会計の数理計算上の差異の会計処理あたりで、予備校にいても心が折れそうになった…。

が、これらの小山で心が折れてしまうのであれば、商業簿記の最後に控える連結会計という大山を乗り越えられないのでは、と思う。連結財務諸表の決算時の会計処理には、個別財務諸表の会計処理が全て登場するし、その上で連結決算の仕訳も書けないいけないので、個人的には連結会計が最重要かつ最難関だと思う。同時にこの難所は、日商簿記1級を学ぶ1番の醍醐味でもある。

you tubeが普及した今なら、予備校の無料講義がyou tubeでも視聴できるので、公開されているものだけでも聞き込んでみると、独学の助けになってくれる。
個人的には弥生カレッジCMCの無料講義が分かりやすかった。公開されているものは2~5年前の講義が多いが、それでも十分助けになる。

会計学(理論科目)の対策

暗記が苦手なので、英語でTOEIC850を取得した時と似たやり方を採用した。
簿記テキストの説明の中で、重要だと感じた箇所、理解が悪いと感じた箇所をピックアップし、ピックアップした部分の文章を読み上げてボイスレコーダーやスマホのボイスレコーダーアプリに吹き込んだ。そうした録音音声をいくつか溜めておき、家事や散歩や通勤の隙間合間を見つけて聴き込むようにした。

自分は読むより聞くスピードの方が速いので、この方法であれば短時間に繰り返し復習出来、重要用語が頭に定着しやすい。

音声を聞く際にスピーカーではなくイヤホンを使うなら、ノイズキャウンセリングイヤホンがおすすめ。周囲の雑音をシャットアウトすることが出来るので、都心部での通勤や自宅の皿洗いなど、音の多い場所にいてもクリアな音が聞こえ、学習が苦にならない。

試験本番の様子

自分が受験した時は、専門学校の団体受験の中に紛れてしまったらしく、20才前後の男女が全体の8~9割を占めていた。休憩時間によく喋る子も多かったので、会場が専門学校の授業中のようだった(笑)

試験の前半で行われる商業簿記・会計学はそれなりに静かだったが、試験後半の工業簿記・原価計算に入ると、試験開始30分を過ぎた直後に退出する人が数%くらいいた。さすがに30分では全問解けないと思うので、今回は様子見で受験された方が結構いたんだなあ、と気付かされた。

また、受験番号が右詰め記入だったり、生年月日を書く欄があったりと、解答用紙が他の資格試験に比べて独特だった。(自分がITとTOEICの試験に慣れ過ぎただけかもしれないが) 簿記で金額計算に慣れ親しんだ人々を相手に番号を右詰め記入させるとは、誤記入のもとだとは思った(笑) 簿記を学ぶと、数字は無意識に左詰めにして書いてしまう。

問題用紙は持ち帰ることが出来るので、解答を問題用紙にメモしておくと、インターネット上に掲載される解答速報と答え合わせが出来、合否がすぐ分かって便利。

おわりに(目指して1級!)

実務で経理職に就きたいなら日商簿記2級で十分だが、せっかく取得するなら、簿記1級まで取得した方がいいと思う

日商簿記1級取得にはお金と時間がかかるが、1級があると、公私ともに住む世界が変わってくる。

日商簿記1級を取得できれば、公認会計士試験や税理士試験への挑戦が、頑張れば手に届くものとして視野に入ってくる。公認会計士は企業会計の、税理士は税務のプロフェッショナルであることを証明できる資格で、社会的地位も責任も年収も桁違いに高い。

公認会計士を目指す場合も、最初の半年から1年は日商簿記3級から簿記1級までの学習を徹底的にやり込む。会計士の財務会計論と管理会計論は、日商簿記1級と学習範囲がかぶっている。人生の早いうちに1級を取得できると、会計のプロフェッショナルとして大きく弾みがつき、他者とも差別化ができる。

会計の専門職に就かずとも、企業で働く方で日商簿記1級をお持ちであれば、「企業の数字が読める人」として扱われる。企業では地位が上がれば上がるほど、会社の数字が読めることは必要不可欠のスキルなので、早いうちに1級を取得できるならそれに越したことはない。管理職になってから取ろうとしても、簿記や会計だけに時間を割く余裕がなく、取得が遅れる。

また、会計と英語、会計とITスキルのように、会計に何か別のスキルが加わると、更に強力になる。組み合わせにも依るが、会計だけが出来る方より会計+αの合わせ技の出来る方の方が数が少ないので、社内に留まらず、社外からもお声がかかるようになる。上手に転職できれば、やりがいも年収も上がるだろう。

プライベートにおいても、連結財務諸表が読めるようになるので、大企業の株式に投資する際に得た知識を生かせる。NISAが導入された際、会計の知識を生かして私も株式購入を始めたが、数字の面からもいい会社かどうかがわかるので、素人投資家でも不思議と損失が出ない。今現在は数十万円の評価益を保持したまま運用を続けている。

また、ニュースや日経新聞の話題が一読で理解できるようになるので、ビジネスに精通した方と自然に話が合うようになり、作れる友人の質が変わってくる。個人的には、この部分のメリットが最も大きかった。大企業の粉飾決算問題などが起きると新聞を読んでも深く理解できるので面白いし、新幹線で会計の書籍を読んでいると偶然隣の席に乗り合わせた税理士さんに話しかけられ、名刺まで頂戴してしまったこともある。会計分野のITコンサルタントとも話が合うし、一目を置いて貰える。

20万円程度のお金と半年~1年程度の学習期間の両方が準備できる方は、是非若いうちに簿記1級まで取得されることをおすすめする。長い人生において、公私に渡ってあなたを支えてくれると思う。

日商簿記1級の参考書:「検定 簿記講義 1級」(商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算)

説明と問題と解説がコンパクトにまとまっており、持ち運びしやすい簿記テキストだった。

「検定 簿記講義 1級」の説明

商業簿記・会計学で2冊の上下巻、工業簿記・原価計算で2冊の上下巻の、計4冊にまとめられている簿記1級の参考書。
「税効果会計」「外貨換算会計」「連結会計」等の分野別に章が分けられており、各章で計算(簿記)と理論の両方を学べるよう構成されている。執筆者のほぼ全員が大学教授・准教授・講師のため、説明は実務より理論中心。実際の業務を絡めたエピソードはほぼ無い。

各章には、例題・基本問題・応用問題が用意されており、どの章も全体の3分の1程度は、問題に紙面が割かれている。例えば「外貨換算会計」の章(計33ページ)には、例題が6問、基本問題が4問、応用問題が2問の計12問用意されている。

巻末には、日商簿記試験の概要と出題範囲、それに日商簿記1級過去問が収録されている。過去問は、過去3回分の商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算の4分野全て揃っている。

本のサイズは、縦21.1cm×横14.9cmのA5サイズ。
最も重い商業簿記・会計学上巻は重さ375g、厚さ1.6cm。
最も軽い工業簿記・原価計算下巻は重さ250g、厚さ1.1cm。

1956年初版と古くから出版されている書物だが、利用したのは2016年4月発行の平成28年度版。
どの本も、定価1300円(税抜)。

「検定 簿記講義 1級」を使用した感想

問題数が充実

この書籍の良さを一言で表現するなら、「コンパクト」の一言に尽きる。元々は知識をインプットする予定で購入した参考書だったが、例題・基本問題・応用問題・過去問が充実していたので、問題集を購入する必要がなくなってしまった

説明が端的

簿記の仕組みを説明している文章部分も、非常に端的にまとめられているので、読むのにかかる時間が短くてすんだ。
会計学等の過去問にも出題されるような重要用語は太字にされており、本試験の直前には、そのワードを重点的に記憶しなおせば良いように作られている。

ただ、あまりに端的にまとめられているので、一読では理解出来ないことも多い。
設問を解きながら二度三度と読み返し、それでも理解できなかった箇所は、インターネットで用語等を調べたり、You Tubeで無料講義を視聴したりして、理解を補った。

持ち運びが楽

学習は継続が命なので、本の重さや大きさにもこだわった。正直なところ、よくもまあこのサイズにこれだけの知識と問題をまとめられたものだと感心する。どの1冊をとっても500mlペットボトルよりはるかに軽く、小さめのショルダーバッグにも楽々入るので、プライベートの時間によく持ち歩いては、カフェや病院の診察室等で読み込むことが出来た。特に会計学は電卓不要で本1冊あれば学習出来るので、重宝した。

公認会計士を目指す方に 「公認会計士試験 非常識合格法」(石井和人著)

公認会計士を目指していた時期があるが、その時読んで素晴らしいと感じた本。

「非常識合格法」の説明

公認会計士試験を一発合格するための勉強法が書かれた本。この本の著者は、クレアールという資格予備校で教鞭を取られており、フルタイムの仕事を持つ社会人を何人も公認会計士試験に一発合格させている。

「非常識合格法」の中で勧めれている勉強法は、大手資格予備校の推奨する方法とは大きく異なる。

  • 1年目は簿記の勉強しかしない
  • テキストは出来る限り薄く、それを徹底的に理解し覚える

など、無駄な勉強量を減らし、勉強の密度を高めるため、一般の方から見ると非常識とも思えるような驚きの工夫がなされている。

公認会計士試験のための本としては異例の5万冊を売り上げたことも、めまぐるしく変わる試験制度の中、常に最新版が発行され続けていることも、この著書の人気の証と言えるだろう。

「非常識合格法」の感想

感想の前に一言だけ。
私は資格予備校TACに70数万円を支払って入学した後にこの本を見つけてしまったため、クレアール会計士アカデミーに通うことはできず、残念ながら、あまり効率の良い勉強法も出来なかった。

TACでは、厚さ1cmを超えるB5サイズのテキストを次から次へと渡され、勉強を始めて半年で幅60cmの本棚が埋まり、1年を過ぎる頃にはテキストの棚が横幅1.5mを超えた。私は物覚えが悪いので、どう考えても高々1年でこんなにたくさん覚えられるはずがなかった…。

学習を始めて1年半程はまだ会社勤めをしていたので、勉強が追いつかず、本当に辛かった。テキストの整理すらできず、気ばかり焦った。独学ならペースを落とすこともできるが、予備校のカリキュラムはガチガチに組まれているのでそれはできず、70数万を支払った後なので、別の予備校に替わることさえ出来ない。

今から振り返って思うと、この著書で勧められている勉強法の方が、間違いなく効率が良いと言い切れる。

テキストは、厚さの薄いものを徹底的にやり込んだ方が良い。自分もTOEICスコア820を取得した時は、3年で5冊しかテキストを使わなかった。その5冊は全て、単語の意味を覚え、文章を書き取り、リスニングも理解もやり込み、風呂で例文を残らず口ずさめる程度にはやり込んでいた。その方が知識の定着率が高く、効率も良い。「1冊やり尽くした!」という自信も同時に身につけることができる。

また、「1年目に簿記3級から1級までを取得する」というのも良い。経済評論家の勝間和代さんが学習期間1年強で旧後任会計士試験を最年少合格された時も、同じやり方をされたそうだ。
「仕訳と財務諸表の作り方」を学ぶのが簿記で、「どうしてこうした仕訳や財務諸表になるのか」のかを学ぶのが会計学や財務諸表論なので、仕訳の書き方や計算方法が身についていないと、理論科目の理解が遅くなる。「簿記から理論へ」という流れの方が、理解も知識の定着もスムーズだ。

大手予備校は各校で独自のカリキュラムを組むので、予備校通学して1年経ってもまだ簿記1級の範囲の半分も終わってないことがある。事実、私は公認会計士のカリキュラムの途中で1度日商簿記1級を受験したが、不合格となった。学習の途中で、簿記1級など公の資格試験で学習進捗度を確かめたいと思っても、残念ながら、それが出来ない環境に身を置かされる。

簿記1級ではヘッジ会計や外貨建財務諸表など、株式会社の会計実務において間違いなく必要とされる(かつ難易度が高めの)論点が盛り込まれているので、簿記1級が取得出来たなら、公認会計士になれる方向へ進んでいることが確認できる。

予備校内でも試験は多すぎるほど実施されるが、あくまで狭い範囲の学習定着度を確認するテストなので、他の予備校生を含めた受験者全員の中での自分の位置付けというのは、正直なところ、試験本番まで分からないというのが大手予備校の実情だった。

仕事を辞めるという大きなリスクを負うことなく、学習の進捗を確認しながら公認会計士を目指せるこの本の学習方法は、社会人の方に非常に適している。


TAC予備校に70数万円を支払う前に読みたかった。
そうすれば私の人生は、少し違ったものになっていたかもしれない。

公認会計士を目指される方には、予備校を選ぶより前に、読んでおいて頂きたい本だ。

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