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気管支喘息とハウスダストアレルギーの治療に適したマスク

ハウスダストアレルギーと気管支喘息の発作を効果的に防いでくれるマスクがようやく見つかり、文字通り毎日持ち歩いて愛用している。が、なぜか、そのマスクはドラッグストアの店頭で見かけたことがない

ウイルス対策マスクのパッケージ外観を、正面から撮影した写真。パッケージは緑色で、「ウイルス対策マスク」「SFC・F95-A」「普通サイズ」とロゴが印刷されてる。

↑ Favorite Mask!

ドラッグストアの店頭に並んでいるマスクは、マスクと肌の隙間から空気が漏れてしまうマスクが多い、と感じる。ハウスダストアレルギーの体質があり既にアレルギーの症状の出ている方や、気管支の弱い方が、そうしたマスクでハウスダストや花粉の侵入を防ごうとすると、マスクと肌との隙間から異物が口や鼻に入り込んできて、喘息の発作が起きてしまう

とはいえ、スーパーや本屋など病院ではない店内に入る時まで、肌に完全密着するSARS対策用N95マスクを着けるのは、さすがに目立って恥ずかしい。

「ハウスダストとダニと花粉は確実に防ぎたいが、普通の形をした市販のマスクで、性能の良いものはないか」

と10種類近くマスクを試し回った結果、こちらのマスクに落ち着いた。

繰り返し使用できるウイルス対策マスク

行きついたのは、花粉対策マスクではなく、ウイルス対策マスクだった(笑)
調べたところ、花粉とウイルスでは粒子の大きさが大きく異なるそうで、花粉よりもウイルスの方がずっと小さい。空気中のウイルスを高い確率で遮断できるなら、ウイルスより粒子の大きい埃や花粉も、遮断できることになる。

ちなみに、連続使用時間は12時間で、10回繰り返し利用でき(=10回使用してもウイルス遮断率が落ちない)る。普通サイズも、小さめサイズもある。

抗ウイルスマスクのおもて面を撮影した写真。

↑抗ウイルスマスク拡大図(表) おもて面は不織布。

抗ウイルスマスクの裏面(拡大図)

↑ 抗ウイルスマスクの裏面(拡大図) うら面は木綿。

ハウスダストやダニの遮断効果が高い

このウイルス対策マスクを着けたまま10~20分身体を動かすと、花粉用マスクとの違いがはっきりと分かる。

「何か、息苦しい」

微小のウイルスを99.8%遮断するほど高性能のフィルターが、ウイルス対策マスクの布の部分に備わっている。そのため、やってくるウイルスやハウスダストの大半をシャットアウトする代わりに、空気の透過率も低めなのだと思う。

使い始めた当初は、息苦しい=喘息発作が起きた と早とちりし、慌てて安全な場所に逃げたりしていたが、単に一時的に空気が少なくなったことによる息苦しさなので、心拍数やピークフローメータの値を計ると、値が正常の範囲内でキープしていた。
アレルギー症状が起き、喘息発作が起きると、心拍数は毎分90回を超えるが、このマスクの着用時は、息苦しさを感じても、心拍数は毎分60回前半~70回後半を保っていた。
(ちなみに外出の際は、心拍数で安全・危険を便宜的に判断することが多い。外出先で、都度ピークフローメーターを取り出して計るのが手間なので…)

このマスクのお陰で、スーパーや百貨店など、生活に必須なのに訪れることの出来なかった、あらゆる場所に入りやすくなった。店内では歩くので、ウイルス対策マスクを着けていると多少息苦しさを感じるが、少し息苦しいくらいで行きたい場所に行けるなら、何の文句もない。
喘息やアレルギーのためブログ管理人が入れなかった場所については、こちらへ

自宅掃除の際も、N95マスクかウイルス対策マスクを着けている。より密着度の高いN95マスクの方が喘息発作を起こす確率は低いが、N95マスクが手元にない時や真夏のむし暑い時は、ウイルス対策マスクで代用している。(真夏にN95マスクをつけると、口元だけがサウナのようになる…)

終日マスクを着けていられる

不織布2枚と帯電化学繊維1枚と木綿生地という4層構造になっているので、花粉用マスクより分厚く、作りがしっかりしているように感じる。着け心地は花粉用マスクとさほど変わらず、圧迫感はなく、1時間以上着けていても、ゴム紐で耳が痛くなったり、跡がついたりするようなこともない。

ウイルス対策マスクの4層構造フィルタが図つきで説明されている。

↑ パッケージ裏面に掲載されていた図。フィルタの4層構造が分かりやすく説明されている。

肌への密着度を上げて埃シャットアウト効果を高めるべく、マスクの紐を結んで短くして使うことも多いが、それでも耳が痛くなった記憶がない。(耳が痛くなるより先に、息が苦しくなるからかもしれないが…)

マスクの連続使用時間は12時間が限度だそうだが、ハウスダストアレルギーの場合、喘息発作の起きる場所は「室内」か「埃or煙の多い場所」に限られるので、発作の起きそうな場所でだけ使っている。12時間ぶっ通しで使ったことは、残念ながらまだないが、8時間なら支障なく使えた。

抗ウイルスマスク全体が入るようにマスクの上から撮影した写真。えんじ色のカーペットが背景にある。

↑ 抗ウイルスマスク全体像。

繰り返し使える

汚れや臭いが付かない限りマスクを繰り返し使ってok、という点には驚いた。
実際に着けてみて試しても、本当に繰り返し使え、繰り返し使っても臭いがついたり、へたれたりしなかった。埃を防ぐ機能も落ちていないようで、何度か使った後のマスクを着用して出歩いても、咳込んだり、喘息発作の回数が増えたりすることはなかった。

抗ウイルスマスクのパッケージについている、Repeat10のロゴを拡大した写真。赤と黒の文字で「Repeat 10」とはっきり書かれている。

↑ マスクのパッケージについている「10回繰り返し使用可」のロゴ。

ウイルスを殺すため、3枚のマスクを用意して1日(12時間)使用するごとに48時間陰干しする必要はあるが、帰宅後自室の窓を開けて付けていたマスクを吊るしておけば済む話なので、手間はかからない。

春夏に至ってはウイルスは正直どうでもよく、ハウスダストとダニだけ食い止めて貰えればそれでいいので、外出時だけ着用して1週間に1度だけ干すという横着な使い方をしているが、特に問題なかった。(衛生面ではアウトかもしれないが…)

ちなみに、水や洗剤などで洗う必要はない。

抗ウイルスマスクの製品パッケージ裏面を撮影した写真。

↑ パッケージ裏面。

ウイルス対策マスク1枚で、連続12時間×10回分使えると仮定すると、マスク3枚で計360時間使える計算になるので、実は使い捨てのマスクより圧倒的にお安く、経済的である

ハウスダストアレルギーに効果ありなら、花粉症の方にも効果が高いと思うので、何故このマスクが小売店で売られていないのか、よく分からない。

マスクの性能(遮断度)をアップさせる

耳にかける紐を固結びして短くすると、マスクと肌との隙間が狭くなり、より密着度が増す。密着度が増すと、マスクを通さずにやってくるハウスダスト・ダニ・花粉・ウイルスの量を減らすことができる。

単純すぎる方法だが、異物を防ぐ効果は不思議と高かった。マスクのフィルター性能より、マスクの密閉度の高さの方が、ハウスダストやダニを防ぐのに関係が深いのかもしれない。ウイルス対策マスクに限らず、市販の花粉防止用マスクや飛沫防止用のサージカルマスクでも、同じ方法を用いることができる。

白いウイルス対策マスクの紐を固結びし、正面から撮影した写真。紐の真ん中に結び目が出来ているのが見える。背景はベージュの石。

↑ マスクの紐を縛った後はこんな感じ。

抗ウイルスマスクを使用する上での注意事項

夏は汗やファンデーションで汚れやすい

真夏にも愛用していたが、汗や汗で落ちた化粧がマスクについてしまい、10回使う前にマスクが汚れてしまうことが時々あった。
白いマスクなので、汚れが付くと目立つ。また、ファンデーションや日焼け止めも汗とともに落ち、マスクを汚してしまうことがあった。

夏に利用される際は、汗を軽く拭いてから使用する、冷房の効いた室内と室外では別のマスクを使用するなど、一工夫すると良いと思う。

健康な人が気管支喘息とハウスダストアレルギーを発症する職場環境

1年前まではごく普通の健康な会社員だったが、勤務先の埃っぽい環境に長く身を置いた結果、ハウスダストアレルギーと気管支喘息が持病になってしまった。

今まで、喘息やアレルギーの既往症はおろか、入院や手術をしたことさえない健康体だったので、どういう条件が揃えば、健康な人がハウスダストアレルギーや喘息を発症してしまうのかをシェア。

なお、 発症に至るまでの経緯や症状を折に触れ人に話すことがあるが、 医師・転職時の面接官・人材コーディネーターの方々・友人・親戚に至るまで、

 「こうした事例は聞いたことがないですね…」
 「本当にいまどきそんな会社あるんですか?」
 「にわかには信じがたい」
 「何回聞いても、大変そう」
 「……(絶句)」

と、驚愕からしみじみとした同情まで、皆様いろいろな反応を返して下さるので、際立って特異な環境に身を置いていたことだけは確かだ。

気管支喘息とハウスダストアレルギーを発症した職場環境

5年以上掃除されていない部屋

私は普段サーバを操作するエンジニアとして働いているが、当時の勤務先(ワークスアプリケーションズ社)に、顧客サーバを遠隔操作で扱うことが特別に許されている部屋あった。

その部屋で毎週週4から週6くらい、朝10時前から夕方〜夜23時まで2年半に渡って勤務し続けたら、気管支喘息とハウスダストアレルギーを2点セットで発症した。

発症後に分かったことだが、その部屋は会社側がビルの清掃業者に入室を許可しておらず、入室に必要な電子カードも渡していなかった。そのため、その部屋は5年に渡って、殆ど掃除がされたことがなかった(!)。 確かに、その部屋はぱっと見てすぐに分かるほど埃の量が桁違いで、部屋全体が倉庫か紙屑入れのようだった(笑)

「埃の多い部屋だな」
「この部屋に入ると、よく咳込むな」

と思ってはいたが、勤務先はワークライフバランスを無視した業務量でも有名な企業だったので、私も殺人的業務量のとばっちりを受け、平日には通院はおろか、美容院で髪を切る時間(約1時間)すら取れない有様だった(これでも女なのだが…)。

黒いパソコンのキーボードに、埃が隙間なくびっしりと積もっている写真。キーボードは日本語表示で、EscキーやTabキーが写っている。背景は灰色の金属製の台。

↑ 数年間まともに掃除されていない部屋に置かれていたキーボード。とにかく埃が凄い

定期清掃を導入しようと、ルンバ購入の稟議を勤務先にかけあったり、面談の折に上司に相談したりはしていたが、いかんせん割ける時間が少なく、会社も金を生まないことには積極的に動いてくれない。
私の担当していた業務はその部屋でしかできなかったため、埃に耐えながら、業務を続けざるを得なかった。

ちなみに、最終的に発症したハウスダストアレルギー&気管支喘息は、マスクをしてもスーパーや衣料品店に入れないレベルのものだった。入店すると10分以内に息切れが起き、呼吸が苦しくなり、心拍数が毎分90回を振り切って喘息発作が生じる。

現在、絶賛労災手続中である…。

職場全体が埃だらけ

白い窓枠に灰色の埃がびっしりと積もっている写真。窓枠の下に、灰色の電源タップがあり、電源タップにも埃が積もっている。

↑ 室内のガラス窓付近

部屋単位の汚さランキングは「5年間掃除されていなかった部屋」がトップだが、5年間掃除されていなかった部屋が目立たない程度には、他の部屋も十分汚かった(笑)
企業別で見ても、残念ながら、今まで勤務させて頂いた会社の中でこの企業が最も汚く、汚さレベルもダントツだった。

今思い返すと、コピー機も自販機も電子レンジも冷蔵庫も傘立ても、とにかく会社内にあるありとあらゆる物に、埃が積もっていた。
「うっすら積もる」という生やさしいレベルではなく、歩きながら3〜5m離れた場所から視界に入った時に、「埃が積もっているのがはっきりと分かる」ようなレベル。

気管支喘息を発症した会社で、当時置かれていた傘立てを撮影した写真。黒い傘2~3本の柄に埃で積もり、柄が灰色になってしまっている。

↑ 勤務先に置かれていた傘立て

事業所全体の清掃はビルメンテナンス会社に外注していたが、依頼内容が掃除機かけとゴミ捨てだけで拭き掃除を依頼しておらず、時間を割いて拭き掃除をしないといけないという風潮も社内にないため、机や棚や傘立てなど床より上にある備品には、埃や髪の毛や紙ゴミが静かに降り積もっていた。

ちなみに当時は、机を軽く水拭きすると1時間もしないうちに、またうっすらと埃が積もった(!) 勤務先はおしゃれなビルの高層階で
、窓は全てはめ殺しで室内は埃だらけなので、空気中に漂う埃が多すぎたようだ。

従業員は、10cm先に埃がどっさり積もった台に珈琲入りのマイコップを置いたり、蓋を開けた衝撃で埃が舞い散りそうな電子レンジで、持参したお弁当をチンしたりしていた…

気管支喘息を発症した会社で、当時置かれていた執務机を撮影した写真。薄い灰色の机の上に、はっきり見えるくらい埃が積もっており、髪の毛が2本落ちている。水色と青色の2種類のLANケーブルのコードが、机の上に這っている。

↑ 勤務先の執務デスクの上。大体どの机もこんな感じ。

従業員は埃だらけでも平気

あまりに埃が多いと、働く人も感覚が麻痺してくるのか、目の前の机や椅子やパソコンに慢性的に埃がびっしり積もっていても、気にも止めずに仕事を続ける方が大多数。 掃除をしようという考えが、まず頭に浮かんでいなかった。
それよりも仕事で目に見える成果を出し、人事考課で社内評価を上げて、出世したがっている人の方が多かった。従業員の約9割を男性が占める職場だったからだろうか。

机だけでも定期的に水拭きして貰おうと、勤務先の本社の部署に掛け合ったことがあるが、

「東京本社で先行して行ったことがあり、猛反発を受けた」
「拭き掃除をして欲しいというニーズが、地方事業所にあるとは考えにくい」

という理由で却下され、驚いた。

今までお世話になった他の勤め先は、定期清掃の方が毎朝軽く水拭きして下さったり、デスクの島ごとにウェットティッシュの筒↓が置かれていて各自拭くことになっている職場ばかりだったので、「清潔や社内衛生に、ここまで無頓着な会社があるのか…」と呆れた。

後日デスクの島ごとにウェットティッシュを置くよう要望してみたが、

「東京本社ではそうしたことを行っておらず、地方事業所だけ行うと本社も行わなければならないので、許可できない」

という理解不能な理由で、またしても却下された。
役員や顧客が頻繁に出入りする本社こそ、こまめに掃除した方がいいと思う…

私物を好きなだけ持ち込んで構わない職場で、おもちゃのフィギュアや日本酒や山積みのレトルトカレーが、人様のデスクに置かれているのを見かけたことがあるので、机を触られる=自分の部屋を荒らされる、という気分になるのかもしれない。

ビル空調設備が壊れている、強制的に停止させられる

こちらも喘息発症後に判明したことだが、ビル空調の約半数が、壊れたり風量を変えられていたりして、本来の性能を発揮できない状態のまま放置されていた。

事業所の入ったビルの空調設備は、定期的に点検することが法律により定められているので、ここまでくると立派な法律違反である。

だが、空調設備が壊れていても、異音でもしない限り、従業員は気が付かない。私の場合も、喘息発症後9ヶ月が経った頃に、社内調査を経てようやく判明した。定期点検が必要という事実も、法律に明るい方や長年人事総務に携わった方でなければご存知ないだろう。そのため、盲点にはなりやすい。

相対湿度が40%未満で、毎年冬に風邪・インフルエンザが蔓延する

職場内の相対湿度は、季節を問わず40%から70%の間であるよう、建築物衛生法で定められている。しかし私が喘息とハウスダストアレルギーを発症した職場は、秋・冬・春にかけての相対湿度が、法の定める基準値40%を下回っていた。

相対湿度が40%を下回ると、喉等の上気道の粘膜が乾燥し、抵抗力が下がる。埃の多い職場なので、粘膜は埃等の異物でも傷つけられ、更に抵抗力が下がる。逆にインフルエンザウィルスの生存率は、相対湿度40%未満の方が高くなる。

結果として職場環境は、ウイルスなどが体内に侵入しやすく、発症もしやすい環境になっていた。

そのためか、私の勤務先は、以前勤めていた職場と比べて、冬に風邪やインフルエンザでダウンされる方の数が非常に多かった。
20代~30代前半の男性が職場の約9割を占めており、スポーツ好きな人も多かったので、病弱な人が多いわけではない。にも関わらず、毎年冬にはチーム内・部署内で次から次へと風邪・インフルエンザの罹患者が出て、どのチームも急に人が欠け、仕事に支障が出ていた。

新卒入社でその勤務先で働いている方は特に疑問に思わなかったようだが、以前製薬会社で勤務した経験がある人間から見ると、少々異様と思える状況だった。

また、風邪・インフルエンザは、気管支喘息の悪化要因の1つである。私自身も発症前の冬に2度も風邪を引いたので、発症していた喘息はより悪くなったのだろうと思う。

花粉症・アレルギー性鼻炎・目のかゆみに苦しむ方が多い

職場に5年10年と勤めている従業員に、花粉症・アレルギー性鼻炎・アレルギーによる目のかゆみを訴えている方の数が、不思議なほど多かった。

喘息治療を続けていると、どうしても世間話で体調の話が出る。その際、「私もハウスダストアレルギーです」「私は鼻炎があります」等々、会う人会う人アレルギーや花粉症の症状があることを口にされる。

調べてみると、埃の成分にはハウスダスト・ダニ・花粉等が含まれているので、埃が多い=花粉も多い ということになる。勿論ハウスダストやダニも多いので、花粉症の方、アレルギー性鼻炎の方に出くわしやすいことにも、合点がいった。

なお、私の他にも、喘息の方、喘息一歩手前の症状が出られた方も各1名おられたことを付け加えておく。

気管支喘息とハウスダストアレルギーの発症に至るまでの時間

約2.5年

勤務した期間は3年1ヶ月だが、最初の半年間は見習いということもあり、仕事の負荷が軽く、残業時間も短く、埃部屋で働く時間もそこまで長くなかったので、実質2年半と考えていいと思う。

発症者の病歴や体質

入院歴・手術歴なし。会社員なので、年1回の健康診断受診を義務付けられていたが、痩せすぎ以外では引っかかったことはなかった。(痩せすぎでBMIだけ毎年引っかかっている)

病気は、年に1回風邪を引く程度。2ヶ月に1度くらい偏頭痛、半年に1度くらい生理痛で2〜3時間ほど動けなくなることがある。花粉症はなし。子供の頃、アトピーの症状は数年出ていたが、小児喘息を患ったことはなかった。

発症前は気づいていなかったが、発症後に血液検査を受けると、2回ともハウスダストアレルギーとダニアレルギーが陽性だった。但し、陽性と言っても7段階中の2のレベル(RAST値が2)でしかなく、発症確率は約13%。

終わりに ~好きなことができなくなる~

喘息は一度発症してしまうと、現代の医学では治す方法が確立されていない。ハウスダストアレルギーも同様に、確実に治す方法が見つかっていないので、毎日毎日抗アレルギー薬と分厚いマスクで症状を抑えるしかない。

それでもスーパー・コンビニ・衣料品店・書店・図書館に入れないなど、日常生活はかなり制限を受け、不自由な暮らしを強いられた。
 → 筆者が入れない店・場所についてはこちらへ

好きなところに自由に行けないと、苦しく、ストレスも溜まる。ストレスが溜まっても、下手なところに出向くと逆に発作が起きるので、自宅等の限られた場所で発散させるしかなく、そんな状態が何ヶ月も続くとさすがに気が滅入ってくる。

仕事でも活動が制限され、私のようにエンジニアから事務仕事へ異動させられたり、転職を余儀なくされたり、やりがいのある仕事ができなくなったり、年収が大幅に下がったりする。

ハウスダストアレルギーも気管支喘息も、発症する前に環境を正してしまう方が圧倒的に楽であることは、疑いようがない。
掃除が面倒で、掃除することに意義を見いだせなくなったら、こうした事例を思い起こして頂ければと思う。

気管支喘息の発作が起きる場所(ハウスダストアレルギー・ダニアレルギーの患者の場合)

「喘息の症状をを惹起じゃっきさせるものがあるなら、それから離れることが治療の第一」

とお世話になっている喘息専門医の先生が仰られていたので、自分が今までに喘息の発作を起こした場所と、その状況をメモ。
同じ病気&体質で苦しむ方の参考になれば。

■気管支喘息の発作が起きた場所・状況

・衣料品店

具体的には、5階建のUNIQLO店舗の1~2階フロア、GUCCI・LOUIS VUITTONの立ち並ぶ地上階の婦人服フロア、スーパーの2階に併設されている衣料品フロアがNG。

特にUNIQLOは酷く、5階建のUNIQLO店舗の1階に足を踏み入れて1分も経たないうちに、心臓がばくばくと脈打ち、心拍数が跳ね上がり、呼吸が浅く速くなった。大急ぎで品物を買い滞在時間10分程で店外(屋外)へ逃れたが、残念ながらアウトだった。

翌日から容態が悪化して毎日小発作を起こし、平地でも5分も歩くと息が上がるようになり、発作用吸引薬(サルタノール)の使用回数が、週0回から週2回に急増した…。特に歩行時の息切れは顕著で、15分ごとに立ち止まって休憩を挟まないと、呼吸が苦しくて歩き続けることができなかった。

喘息発作・喘息症状とも衣料品店にいる時が最もひどく、抗アレルギー治療を始めて4ヶ月を過ぎても、衣料品フロアは入るだけで喘息の症状が出る。よほど喘息&ハウスダストアレルギー患者の身体に合わないのだと思う。私の喘息発作の引き金となるのは埃(ハウスダスト)だが、ハウスダストの成分の約50%は衣類や布製品から出る繊維らしいので、掃除や換気で除去できる量をはるかに上回る繊維類が、空気に乗って店内からフロア中に広がっているとしか考えにくい。

現在は、衣料品店・衣料品フロアには立ち入らないようにしている。衣服は、ネット通販でしか購入しない。ただ、UNIQLOだけは例外で、店員さんに事情を話し、代金を支払った後自宅で試着させて頂いている。(気に入らなければ、翌日レシートと服を持ち込むと返品できる。UNIQLOさんに陰ながら感謝)

・スーパーなど品揃えの多い小売店

具体的には、百貨店地下2階の食品売り場、地元のスーパー3件、ホームセンター1件がNG。

スーパーは、文字通り毎回喘息発作を起こす。非常に高確率で10分~15分以内に動悸・息切れの症状が出るので、今では抗アレルギー剤の効き具合を確かめるバロメータにしているくらいだ。どの食品エリアが喘息発作を誘発しているのかは、残念ながら分からない。

高級路線の新築スーパーが最も喘息発作がひどく出るので、高級品が多い=商品の回転率が悪い=埃が積もりやすい のだろうかと推測している。良心的な価格帯で通路が広めのスーパーが、喘息症状が一番マシだった。

百貨店の食品売り場は、アルコール類の置いてある区域が駄目だった。ウイスキーやワインの瓶に埃が積もっていた時点で、購入を諦めた方が良かったと後で反省した。
お酒は腐らず生鮮食品に比べて製品の回転率が低いので、古い埃が積もりやすいのだと思う。

喘息治療がかなり進んだ後でもNGだったのが、ホームセンター。売り場をうろついているだけで頻繁に咳が出る。こちらも素人が日常的には使わない製品が多いので、製品の回転率が低く、古い埃がうっすら積もっていた。

現在は、食料品店・ドラッグストア・雑貨店等の小売店舗には立ち入らないようにしている。 物の多い場所や、倉庫から出したばかり物が多い場所は、手入れが行き届かず、物に埃が残っている可能性が高い。

購入は極力ネット通販を利用するようにしているが、牛乳を切らした時など、どうしても店舗に入らざるを得ない時もある。その場合は、ウイルス対策マスクのうち最も信頼できるマスクを身に付け、欲しい商品がどこに置かれていか店舗内マップで事前にチェックして、入店から退出まで10分以内で収まるようにしている。
 → おすすめのウイルス対策マスクについては、こちら

但し、体調が良い時に5分程滞在するくらいなら発作が起きないこともあるし、コンビニは起きる場合と起きない場合があるので、全ての小売店が常に危険なわけではない。

・コンビニ

具体的には、行き慣れたセブンイレブン1店舗。

セブンイレブンの店頭を撮影した写真。「7-ELEVEN」の看板が写っている。

↑ コンビニ(セブンイレブン)

気管支の調子の良い時は、ファミリーマート3店舗・セブンイレブン1店舗のどこに入店しても問題なかったが、喘息発作の起きたその日に通い慣れたセブンイレブンに入すると、3分も経たずに発作が起きた。

発作が起きると気管支が過敏になるため、普段なら問題のない場所でも喘息症状が出やすくなってしまう。調子の悪い時には、コンビニ全般を避けた方が無難。

・パソコンやサーバの多い部屋

喘息治療を始めて半年以上経った今も、N95マスクという高性能マスクなしに勤務先に入室すると、動悸と息切れの症状が出る。症状が最もひどかった時は、勤務先でただ座ってパソコン操作をするだけで、動悸・息切れ・呼吸困難の喘息小発作を毎日起こしていた。座っているだけの2時間の会議の途中で、胸骨が上下し口から息を吐かないともたない程の息切れが起き、会議を途中退出したことも何度かある。

最終的には職場の産業医からドクターストップがかかり、ハウスダストアレルギーが収まるまで休職とのことで、休職2ヶ月半を言い渡された
休職が解け時短勤務者として職場復帰した後も、抗アレルギー剤の薬とN95マスクで防御している状況で、職場で3回以上発作を起こしている。

当時の勤務先は、ワークスアプリケーションズという人事系システムの開発と運用を手掛けるIT企業で、パソコン台数が多い上に管理が悪く、フロア中が埃だらけだった。壁や仕切りのないだだっ広いフロアに、人が120人以上、パソコンが150台以上、社内検証用のサーバが十数台置かれていた。通路は狭く、デスクのあるフロアは芋の子を洗うような人口密度で、人とパソコンとの間隔も広いとは言い難かった。その上、古いブレードサーバーなど埃を溜めそうなサーバ・デスクトップ型パソコン類も、サーバルーム等の別室に隔離して音・温度・埃を管理することなく、電源が常時入った状態で、手近な机にむき出しのまま置かれていた。

この勤務先は何故か職場全体で衛生観念に欠けており、殺虫やカーペット洗浄を行ったことがなく、棚やロッカーの拭き掃除も定期的には行われていなかった。自分が普段使っているデスクを水拭きすると、1時間後にはまた埃が積もってしまうほど、埃の量が多かった
職場内にある冷蔵庫や珈琲メーカーなど食品の置かれているエリアも例外ではなく、慢性的に埃が積もり、珈琲メーカーも冷蔵庫もさも当然のように埃にまみれていた。

…ビルの清掃業者が、床だけ毎日掃除機をかけて下さっていたにも関わらず、この有様だったということには、絶望するしかない。

ITに造詣の深い方はご存じかと思うが、年単位で利用されていたパソコンは、外蓋を開けると中が埃だらけだ。パソコンの蓋を開けた後、技術屋がまずやるのは、掃除機やエアダスター↓というスプレーで埃を取り除くこと。そうしないと、メモリもCPUも埃に隠れてよく見えない(笑)

パソコンは熱が溜まりやすいため、放熱の為のファン(小型扇風機のようなもの)が備わっており、冷えた外気をパソコン内部に取り込んでパソコンを冷やし、温まった空気をまた外部へと送り出す仕組みになっている。埃は空気中に舞っているので、ファンを通じて空気がパソコン内部を通るたびに、パソコン内部に埃が徐々に蓄積されてしまうようだ。つまり、「パソコンは埃の貯蔵庫」とも言える。
パソコンやサーバは精密機械なので、元々熱や埃に弱い。いい技術者がいると、ハードウェアのメンテナンスをするついでに、パソコンの中も軽く掃除をしてくれる。が、知識のない方ばかりだと、何のメンテナンスもされないまま酷使されるので、壊れるのも早い。

喘息持ちが勤務する際、最優先事項は年収や働きがいではなく、共に働く人の衛生観念と空気環境だ。実際私は、年収や働きがいは申し分なかったが、職場の衛生観念や就業環境が変わる気配がなかったため、出勤すらままならなくなり、やりがいも年収も半分以下に急減し、退職を決意した。

職場の同僚(特に上司)の衛生観念は、必須でチェック頂いた方がいい。男性の多い職場は、特に要注意。一般的に男性より女性の方が綺麗好きで、汚れているところがあればこちらが指摘する前に気づいて掃除してくれることが多く、こちらからお願いした場合も快く掃除してくれる。

当時の職場は、超長時間労働も蔓延していたので、課長職以上に男性しかいなかった。女性管理職が1人でもいれば多少なりともマシだっただろうに、と残念に思う。

・換気窓のないビルの高層階

 
具体的には、換気窓のないオフィスビルの20階・21階。

埃(ハウスダスト)は、主成分が布製品の繊維で、その他ダニ・髪の毛・皮膚・紙ゴミ・花粉などから生成されている。そのため、屋外から入ってくる量より、人とその周辺から生成される量の方が多い。窓を開けて風が通り換気が出来ると、部屋を舞う埃(=喘息発作を引き起こすアレルゲン物質)が減り、喘息持ちは楽になる。(外から入ってくる土埃はアレルゲン物質ではないので、吸ってもハウスダストアレルギーによる発作は起きない)

ダニは、気温25度前後で湿度が高く、日の当らない場所に好んで棲息する。カーテンやブラインドで日差しを遮っている部屋は要注意。外向きの窓が無いとこまめに換気出来ないため、ダニも繁殖しやすくなる。
生きているダニではなく、ダニの卵や粉々になったダニの死骸など、よりサイズの小さいダニの方が体内に取り込まれやすく、悪影響を及ぼしやすい。体内に多量に入ると、アレルギー症状を引き起こしてしまう。

気管支喘息を患ってからは、

 「喘息症状が出た時、すぐに外の空気を吸えるか」
 「外向きの窓を開けるか」

の2点が、外出先や滞在先を選ぶ基準になった。ビルの高層階で外開きの窓がない部屋にいると、エレベーターに乗らないと屋外の空気が吸えないため、喘息発作が起きた時外に逃げるのに時間を要し、発作が長引くことが多い

発作用吸引薬を使って対処療法で発作を収めても、喘息発作の起きやすい環境(=ハウスダストなどの気管支を刺激する物質が空気中に多く、気管支が刺激されやすい環境)にいると次なる発作が起きかねないので、なるべく早く逃げられることは大事。外の空気が30秒以内に吸えると、軽い喘息症状なら吸引薬なしでも10分程度で収まる。

※花粉症もお持ちの方は、花粉の飛び交う季節に窓を開けると、症状が悪化する恐れがあるのでご注意を。

・2時間以上の睡眠不足

普段より2時間以上短い睡眠で起床した日は、終日速すぎる心臓の鼓動と呼吸困難に悩まされる。普段発作が起きた時、発作用吸入薬は1回2吸引を使えば収まるが、2吸引を2回以上繰り返さないと収まらない日もある。

小発作まで進行しないとしても、睡眠不足の日は心拍数が終日毎分80回を超えていたり(普段は毎分60回~70前半)、喉や肺がムズムズして調子の悪いことが多いので、自分に必要な睡眠時間の長さは把握しておいた方がいい。それを下回って起床した日は、昼寝や仮眠をしてでも、睡眠不足を補う方が良さそう。

・衣替え

具体的には、夏物から秋冬物への衣替えの作業と、畳んだ衣服約50着が保管してある木製棚の棚板4枚を高さ調整した時がNG。

衣料品はよほど気管支喘息とハウスダストアレルギーに良くないのか、窓を全開にできる環境下でも、衣替え作業に没頭すると発作を起こしてしまった。特に棚板の高さを調整する作業は、衣服を出し入れしながら10分以上に渡って大量の衣服の周りや棚に近づいたままになるので、息切れの強い喘息発作が起きた。

「よく使いよく洗濯する清潔な衣類」は発作リスクが低いと思っていたが、状況によってはNGとなることに、改めて気付かされた。

・築30年以上の古いビル

具体的には、築40~50年の雑居ビルの地下2階、築30年以上の銀行ビルの1階、築80年の石造りのビルの3階。

古いビル内の風景を撮影した写真。石造りでエレベーターホールが見えている。

↑ 築年数の古いビル

埃が溜まっているから駄目なのか、ビル建築に使われた材質が古いから駄目なのかはよく分からないが、築30年以上の古い建物も高確率で小発作が起きる。

フロアに滞在して10分も過ぎると動悸・息切れの症状が出るので、慌てて屋外に逃げている。10分以内に気付いて屋外に逃げられるなら翌日まで動悸・息切れを引きずることは少ないが、事務手続きなどで1時間以上の滞在を余儀なくされると、翌日から1~2日は、気管が狭まり動悸・息切れを起こしている。

ただ、私の実家は築35年だが、毎日のように掃除機や拭き掃除をしているので、連日終日滞在しても喘息発作は起きない。古くとも、広すぎない住宅で掃除が行き届くなら、問題ないのかもしれない。

・長時間(1日合計5時間以上)の会話

職場の上司との面談で約2時間話し、その後掃除の行き届いた居酒屋で、水と梅酒1杯を交互に呑みながら、3時間半ほど職場の先輩と1対1で会話した翌日、喘息の症状が目に見えて悪化した。

居酒屋店内にいる時から奇妙な疲労感を感じていたが、帰宅後は強い睡魔に襲われ、何もせずそのまま眠った。翌朝起きると強い疲労感・倦怠感があり、15分以上連続歩行出来ないほど気管支が狭くなり喘息が悪化(増悪)していた。(数日前は30分間連続歩行出来ていた)

痰も普段の倍の頻度に増え、発作用の気管支拡張薬を吸引するまで、心臓が速いテンポでずっと脈打っており、口元に手を当てると明らかに息が吐かれているのが分かるほど、呼吸が荒くなっていた。

普段からあまり長々と話すタイプではないので、急に何時間も話すと、肺や気管支に負担がかかるのではないか、と推測している。

・美容院

具体的には、商業施設の3階にある20席くらいの美容室。
10年以上通っている美容室だが、体調の悪い時に1~2時間滞在した際、その日から翌日にかけて喘息の発作が起きた。

■気管支喘息の発作が起きかけた場所・状況

・閉め切った部屋でお焼香を焚かれた時

親族の20人程が集まる法事で、扉・窓を閉め切った部屋で法事を行った時、お焼香の煙で気管支がムズムズし、軽い発作が起きかけた。

幼児や子どもの参加者がゼロだったため、騒ぎ声や笑い声が少なくシーンとした雰囲気で、お経開始早々に席を外して外へ出ることも憚られ、辛かった。

法事は、喘息に良くないと分かっていても、回避しづらいイベントの1つだと思う。
お線香やお焼香の煙は気管支を刺激するので、喘息発作を誘発する恐れがある。が、近しい親族やお世話になった方のお通夜・お葬式は、出ない訳にもいかない。せめて窓もしくは出入口付近の席を確保し、少しでも肺や気管支に良い空気を得られるよう注意したい。

ちなみに、屋外のお墓参りでお線香数本をお供えする程度なら、特に問題なかった。

・水を挟まずお酒だけを飲む

アルコールで喘息が悪化するかは、何度か試したことがある。私の場合は、水を挟まずにアルコールだけ飲み続けると、その日の夜から咳込む回数が増え、症状が悪化した。

だが、水 → お酒 → 水 → … と交互に口にしながら1杯を2~3時間かけて呑むと、喘息症状が起きない。酒に弱いと、こうした飲み方でも十分ほろ酔いになる。

現在は、職場の大規模飲み会(送別会以外)は喘息を理由に全て断り、煙草を吸わない人を中心に6名以下の少人数で飲み会を開くよう心掛けている。こうした場だと、飲み会開始時点から水やお茶を頼みやすく、万一発作が起きた場合も、途中帰宅しやすい。

・掃除機かけ・水拭き掃除・棚の掃除

畳の上に黒いルンバが置かれている写真。ルンバのボディは黒で、縁の部分は灰色。畳は黄色っぽくなっている。

↑ ルンバ

具体的には、ルンバで掃除する時と、雑巾で古い埃の残った場所を水拭きする時。

自宅でも、マスクなし・換気なしで掃除すると、容赦なく喘息発作が起きそうになる。呼吸が荒くなったり、胸が苦しくなったり、咳が出たりする。特に古い埃がたっぷり積もった場所は非常に危険。喘息を患った後は、掃除にルンバと脚立が必須になり、掃除の仕方が大きく変わった。
 →喘息の悪化を防ぐ掃除方法については、こちらへ

自宅の掃除は自分のペースででき、発作の気配を感じたら掃除を中断して窓の外に逃げればいいので、毎度発作には至らない。

・スターバックス

スターバックスコーヒーの外観を撮影した写真。屋外に置かれている緑の日よけテントが写り込んでいる。

↑ スターバックス

具体的には、オフィス街の一角にあるスターバックス1Fの、レジ・ドリンク受取口の周辺。

基本的に喘息がコントロール不良(=発作が起きやすい)でも飲食店はほぼ入店できるのだが、スターバックスは唯一の例外だった。店舗に入って3分程経つと、呼吸が荒くなった。店員さんがドリンクを作るエリアの壁際に埃がそれなりに積もっていたので、意外にもスタバは掃除に力を入れていないようだ…。

幸いスタバは屋外席が充実しているし、テイクアウトもできるので、5分以内に屋外へ逃げることができ、喘息発作には至らなかった。

・図書館

具体的には、区役所の地下1階にある小規模図書館と地下1階~2階建の市立図書館。

図書館では出入口や壁周辺に埃が積もっており、入室して数分も経たないうちに動悸&息切れの喘息症状が起きるので、本が読めない(笑) 入館後10分以内に借りたい本を全て借りてすぐ外に出なければ、身体が危険。
市立図書館は、建物が大きく出入口が広いので出入口近辺では問題ない。が、地下1階など本が多く外気が届きにくいところに行くと、動悸&息切れの症状が出てくる。
図書館は人も物(本)も多いので、掃除が行き届きにくいのかもしれない。

・紙煙草のけむり

気管支喘息を患ってから、喫煙中の人には一切近づかなくなった。

道端で吸っている人がいれば、3~5m離れて風上に立つようにしている。職場の飲み会も、喫煙者が1人でも出席されるのであれば、喘息治療を理由に、欠席にして頂いている。
気管支喘息を患うと、普通の人よりはるかに気管支が過敏になるので、さまざまな有害物質を含んだタバコの煙は、百害あって一利なし。道行く人の副流煙が原因で発作が起き、自分の薬の量が増えるなんてバカバカしすぎる。なお電子タバコも、通常の煙草よりも少ないが有害物質が含まれていることに変わりないので、紙タバコと同じ扱いにしている。
 → 職場での受動喫煙を避ける方法については、こちら

・木工製品用ワックス(BRIWAX)を長時間塗った時

正確には、夏に換気している室内でBRIWAXを塗布した時。

BRIWAXは喘息治療を1年以上継続した後に使ったが、それでも塗布中に咳が止まらなくなり、苦しい思いをした。

BRIWAXには、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドや、トルエンなどの揮発性有機化合物が含まれている。塗布後十分換気を行い数時間経つとこうした化学物質の濃度が薄まるのだが、塗布中は人体に影響を与えるほど高濃度で化学物質が空気中を漂っている。それが、気管支に悪影響を及ぼす原因になったと考えられる。
 →BRIWAX塗布中に空気測定を行った記事についてはこちらへ

■発作が起きない場所・状況

発作が起きても不思議ではないのに起きなかった場所も、参考までにメモ。
基本的に、屋外はどこも問題なし。気温の高低や天気・季節の移り変わりも問題なし。
食べ物も、お酒以外は問題なし。辛い食べ物も、中辛カレーとキムチと生姜とわさび少量と和からし少量はセーフだった。

・真冬の屋外

冷たい空気が気管に入ると喘息発作が起きやすいらしいが、屋外にはアレルゲン物質が少ない所為か、喘息の症状が悪化したり発作が出たことは今のところない。
(当然の事ながら屋外に出る際は、マスクをつける、首元にマフラーを巻く、等の最低限の備えはした上で外出)

・排気ガスの多いところ

勤務先や自宅は都会のど真ん中にあり、大気の空気質はさほど宜しくない。近くに広い国道もあり、3車線は当たり前という環境。平日祝日とも交通量は多く、車のストップアンドゴーも頻繁に行わるため、排気ガスの量も多い。
だが不思議と、排気ガスを吸うことで発作が起きたことは、今まで1度もない。

但し、排気ガスの多いところなど、慢性的に空気の悪いところで育つと呼吸器疾患になりやすい・悪化しやすいという研究結果は出ている。排気ガスでは発作が起きない方も、避けられるなら避けた方が無難。

・大都会の人混みの中

幸か不幸か都会暮らしなので、往来の激しい大都会の地下通路を行き来することも多い。が、不思議と呼吸困難になったことは1度もない。

・飲食店(スタバ以外)

ハードロックカフェの店の看板を斜め左下から撮影した写真。写真は夏の昼間に撮影された。

↑ カフェ

スターバックス以外の飲食店で、呼吸困難や喘息症状が出たことは一度もない。普段分煙か全席禁煙の店しか入らないようにはしているが、飲食店の客席フロアには元々物が少ない上、机が頻繁に水拭きされるなど掃除がそれなりに行き届いているからだと推測している。

・土埃の舞うグラウンド

晴天続きのある日に、小学校のグラウンドで半日運動会を見る機会があったが、土埃はアレルゲン物質ではないので、喘息発作は起きなかった。ハウスダストアレルギーのアレルゲン物質に該当するのはいわゆる「綿ぼこり」で、「土ぼこり」は対象外。

■注意事項

※ 私はハウスダストアレルギー及びダニアレルギーを発症したことが元で気管支喘息(アトピー型気管支喘息)を発症したため、ここではハウスダストアレルギーとダニアレルギーが起因となる気管支喘息発作について記載する。
同じ気管支喘息でも、アレルゲン物質がハウスダストやダニではない方は、避けなければならない物質や状況が違ってくると思われるので、ご注意を。なお、一般的に、アレルギーだけが気管支喘息の発作を引き起こす要因ではなく、冷たい空気やストレス等、他の原因で発作が起きる方もいる。

※ 気管支治療用吸引薬を毎日吸入し、マスクを着用している状態で、喘息発作が出た(出そうになった)場所・状況だけを記録する

気管支喘息の症状とピークフローメーターの値を毎日の時間帯ごとに記録する「喘息日記」

喘息日記は、喘息の症状を医師に正確に伝えるのを助けてくれる。特に夜間症状の回数やピークフローの値をメモできる点が有難く、毎日使わせて頂いている。

日記と言っても文章で書くあの日記ではなく、その日その日の喘息の症状を表に○を付けて記録し必要に応じてメモを残すだけという、メモのように簡便な日記だ。

喘息日記の入手方法

青いボールペンで記入された「喘息日記」4日分。発作の有無、咳の有無、痰の量や切れの良し悪し、夜眠れたかなどの欄が朝・昼・夕・夜の欄に分かれれて並んでいる。

喘息日記の原本は、下記のリンク先から入手できる。
リンクをクリックして環境再生保全機構のサイトを開き、「PDFダウンロード(PDF、3.92MB)」のリンクをクリックすると、PDF形式でダウンロードされる。プリンターで印刷してから使用する。

 独立行政法人 環境再生保全機構:ぜん息「日記」

 ※喘息日記はPDF形式なので、Adobe ReaderなどのPDFを開くためのソフトウェア(無料)を、事前にパソコン(もしくはスマホ)にインストールする必要がある

印刷が手間な方は、喘息日誌の冊子を何冊かまとめて発送頂くこともできるらしい。筆者はまだ利用したことがないので、発送にかかるお値段や日数は分からない。

喘息日記の説明

他の疾病と比べ自己管理が重要な喘息において、喘息日記をつけて日々の症状を記録することはごく一般的な手法で、治療の一環として位置づけられている。こちらの喘息日記も、医師の方が書かれた喘息に関する書籍で紹介されていたのを、ネットで探して見つけてきたものだ。

発作(大・中・小)・咳・痰・胸の痛み・息切れと、喘息の主な症状を記入する欄がデフォルトで用意されていて、朝・昼・夕方・夜で記入する欄が分かれている

「喘息日記」にあるピークフロー値入力欄を撮影した写真。朝昼夕晩で記入欄が分かれており、ピークフローの数字が手書きで記入されている。

↑ ピークフロー値の記入欄

ピークフローメーターの数値も、朝・昼・夕方・夜と毎日4ヶ所記入する欄が設けられている。記入した数値を、ページ右側にあるグラフ欄にも転記すれば、1週間のピークフロー値の推移を示すグラフ↓ができあがる。

1週間分のピークフロー値を喘息日記でグラフにしたもの。

↑ 1週間分のピークフロー値を喘息日記でグラフにしたもの。
基準値の100%と80%で青線を引くと、ピークフロー値の推移が一目瞭然に。

吸入・内服している薬の量と頻度を書く欄も設けられており、空欄に項目を自由に書き足して記載することもできる。

喘息日記を使用した感想

こうした資料がインターネット上になければ、Excelで自作して試行錯誤しないといけないだろうと思っていたから、時間と手間が省け大いに助かった。

喘息症状はいつどこで起きたか、どんな症状だったか、咳や痰はあったか、発作用吸引薬はいつ何時頃何回使用したか、夜はよく眠れたか、などを毎日記録し、喘息専門医との診察に喘息日記を毎回持参
前回診察を受けてから起きた発作の症状と回数などを伝え、診察の判断材料にして頂いている。喘息日記の記録を元に、薬の種類が変わったり、薬の量が加減されることが普通にある。

喘息重症度の判定基準の1つに、「1ヶ月間で睡眠を喘息症状に何回妨げられたか」という項目があるが、ひと月に夜何度起きたかはさすがに記録しないと覚えていないので、症状を正確に伝えることに貢献してくれていると感じる。

喘息と診断されてから5ヶ月目に、吐く息を計測するピークフローメーターを使い始めたが、喘息日記のピークフローメーターの欄に毎日値を記録しておくと、ピークフロー値の移り変わりを、簡単にグラフ化できるようになっている。

フィリップス社の「アズマ チェック」(ピークフローメータ―)を、ボディ全身が入るよう正面から撮影した写真。

↑ ピークフローメーター

数値とグラフが上がる=快復しつつある、なので、薬の1~2ヶ月継続して値が上がった時は喘息日記を主治医の先生にお見せし、薬を少し減らして頂くことができる。逆に、数値とグラフが下がる=気道が狭まり悪化しつつある、なので、現在のピークフロー値と調子の良い時のピークフロー値を比べると、症状が良くなっているのか悪化しかけているのか、素人でもすぐに分かるようになった。

私はピークフローの基準値の80%を下回ると喘息発作が出るという分かりやすい体質だが、医師はグラフを見ると私の身体の状況が分かるようで、「今のままキープできると良いですね」など、説明やアドバイスを下さっている。

また、1日1回記入するよう心掛けると、吸引薬と抗アレルギー薬の吸い忘れ・飲み忘れに効果大だった(笑) 毎日3~4種類も薬を持ち歩いていると、どれをいつ飲んだか、1~2日前の記憶と混ざってしまうことも多い。
ひと月ごとに集計すると、発作の回数や咳の頻度が前月より減っていることに気付いたりするので、治療のモチベーションを保ってくれる効果もあった。

喘息日記を使用する上での注意事項

喘息日記を印刷し忘れ、月曜日に記入ができないことがある

喘息日記の仕様上、見開き2ページを1週間で使い切るので、大量に印刷するかこまめに印刷しないと、すぐに日記の用紙がなくなってしまう。記入する項目も多いので、1~2日用紙がないだけでも、覚えきれずに困る。

子ども用の喘息日記(男の子向けと女の子向け)

女の子向けの喘息日記を正面から撮影した写真。全体がピンク色で、表紙に「げんきノート」と書かれており、マイメロディのイラストが印刷されている。

↑ 女の子向けの喘息日記

先日子ども向けの喘息日記を見つけた。
「喘息日記」という名ではなく「まいにちげんきノート」という名前で、「喘息日記」を配布しているのと同じ独立行政法人のホームページで無償公開されている。

漢字に全てよみがなが振られており、イラストやシールも付いているので、小学生以下のお子様にはこちらの方がおすすめ。

「毎日げんきノート」のページを開いて撮影した写真。発作や薬などの漢字にルビが振られている。

↑ 「毎日げんきノート」を開くとこんな感じ。

原本の入手方法も大人の喘息日記と同じ。下記のリンクをクリックして環境再生保全機構のサイトを開き、「PDFダウンロード(PDF、3.92MB)」のリンクをクリックすると、PDF形式でダウンロードされるので、プリンターで印刷してから使用する。
住所登録等の手続きを行えば、冊子として自宅に郵送して貰うことも可能。

男の子向けのぜんそく日記

原本は下記のリンク先よりどうぞ。

小児ぜん息日記「まいにちげんきノート」(しんかんせん版)

男の子向けのものは、印刷が青で、新幹線のイラストつき。

女の子向けのぜんそく日記

原本は下記のリンク先よりどうぞ。

小児ぜん息日記「まいにちげんきノート」(マイメロディ版)

女の子向けのものは、印刷がピンク色で、マイメロディのイラストつき。