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「トレーニングペーパー フランス語/読解編」ニュートンプレス

この本のお陰で、実用フランス語検定3級を取ることができた。気長にこつこつと学習に取り組める方に適した教材だと思う。

「トレーニングペーパー フランス語/読解編」の説明

トレーニングペーパーは、1日5~9ページずつ解き進め、33日で終了するように構成されているCDつきの語学問題集。フランス語版の他に、英語版・ドイツ語版・中国語版・ロシア語版が出版されている。

他の問題集と決定的に違うのは、手を動かして書き取りする量が、半端なく多いこと。

解説は最小限に抑えられており、読者は学んだ内容をひたすら手を動かして書いて覚える、というタイプの問題集になっている。単語の書き取りから始まり、短文の穴埋め、1~2文程度のフランス語作文、読解問題など、読者はとにかくフランス語を書いて書いて書いて学ぶ。

Lecon1(第1課)は数行程度のかなり易しいレベルから始まっているが、最終課ではカミユ「異邦人」の原書に取り組むので、フランス語を学習中のどのレベルの方にも適した教材だと思う。

読解編とはいえ、動詞の活用や男性名詞・女性名詞の説明など、主な文法も一通り記載されている。単語や文章の書き取り欄の左側には、付属CDのトラック番号が記載されており、読者は目で読み、手で書き、耳で聞いて、フランス語を覚えていく。
長文の箇所には、カタカナで発音も振られているので、初学者には特に助けになる。(フランス語では、単語と単語を繋いで発音することがあるので、見えている単語と実際に耳から聞こえてくる音が違う)

大きさはA5サイズ。ページ数は約350ページ。1枚1枚のページは薄く軽い。
重さは、A5のビジネス書1冊と同じくらい。

「トレーニングペーパー フランス語/読解編」の感想

フランス語トレーニングペーパーは文法編1巻2巻読解編の計3冊2種類を利用したが、掲載されている文章が実用的なのにシニカルで面白いため、読解編は特に私のお気に入りだった(笑)


<例文1>

マルセル=パニヨルが、フェルナンデルとレストランで食事をとっています。パニヨルが言いました。

「ああ、ひどい臭いがする。何かが焦げているな。……ん……、私のポケットの中のパイプか! ズボンが焦げてしまった!」

すると、フェルナンデルはこう言いました。

「そうだね。10分前から、僕は君のポケットを眺めてたんだ……」
「で、君は何も言ってくれなかったのかい?」
「おお! 僕は不愉快なことを言うのは好きじゃないんだ。特に友達に対してはね」

(和訳文はブログ管理人作)


……フェルナンデルさんは何か一言くらい、友に言ってあげても良かったんじゃないかと思う(笑) この例文以外にも読解編では、キツネとオオカミがぎゃんぎゃん言い争っていたり、どうにかして自転車を買ってもらおうとだだをこねる子どものお話があったり、ジャンヌ=ダルクの史実があったりと盛りだくさん。

トレーニングペーパー読解編の文章は「まさにフランス!」という雰囲気の、気のきいた例文が多い。また、シニカルな笑いを誘うものも多い(笑) だから何度解いても飽きが来ないのかもしれない。

また、新装版にのみ付属しているリスニングCDが便利。語学はCD付きの教材の方が、上達が早い。
フランス語に限らずどの言語でも同じだが、目でだけを使って文字を追って覚えるより、目で文字に触れ、耳で音を聞いて、手で書き、五感をフル活用して学ぶ方が語学は身につきやすいし、学習も愉しい。

トレーニングペーパー読解編は、英語を含めた語学学習教材の中で一二を争うほど良い教材だと思っているので、こうした教材が広く知れ渡って、フランス語学習人口が少しでも増えることを祈ってやまない。

近年は経済界を中心に英語・中国語の需要が高まり、語学学習と言えばどうしても英語・中国語に流れてしまうのが残念。必要に迫られて学ぶ社会人の方は仕方ないのかもしれないが、フランスの普遍的で余裕のあるものの考え方には、まだまだ学ぶべき点が多いように感じている。

追記

トレーニングペーパーが絶版になってしまった。

時折古本市場に出品されるものがあるようだが、数が少ないため、特に文法編2巻の値段が高止まりしている。1981年出版の旧版であれば比較的値段が安いので、そちらのリンクも追加した。旧版にはリスニング用のCDが付いていない(カセットテープが別売)が、少しでもお安い方が良い方は旧版も検討してみて欲しい。

私は文法編1巻・2巻は旧版を使用し、読解編は新装版を使用して学習した。内容は旧版・新装版どちらも充実しており、遜色がない。


地方国立大学教養課程のフランス語の授業 (文法・読解)

地方国立大学1年の時に初めてフランス語を学びました。その時のことを少し書いておきます。

授業は文法読解の2つがありました。フランス語は半年に文法と読解の講義1つずつを計2年間、必須授業として受講します。

フランス語必修講義(文法編)

文法の授業は、「トレーニングペーパー フランス語(文法編)」で学ぶ内容とほぼ変わりません。
フランス語の発音の仕方をまず学び、その後1~3人称、er動詞・ir動詞の活用、代名動詞、半過去、大過去くらいまで学んだと思います。
接続法は、学んだかな?(うろ覚えです) でも大過去・接続法を学ぶ頃になると、みんなわけが分からなくなってるので、テスト前に必死で動詞の活用を詰め込んでいました(笑) どこまで行っても、学生はそんなものです。

授業中に使うのは、厚さ0.5mmくらいテキストと仏和辞書のみです。問題集はないので、先生が時々レジュメ1枚を印刷して配ってくださいました。
……今思えば、これじゃ問題量が全く足りません(笑) その後私はフランス語トレーニングペーパー(文法編)に励むことになります。

フランス語必修講義(読解編)

5~20行くらいのフランス語で書かれた文章を読んでいきます。読解といっても初めてフランス語習う学生ばかりですので、先生が時折文法を補足しつつ読みます。

1Leconごとに10行程度の文章を読んで、日本語に訳して、その後文法を確認します。そして文法を使った3~5行ほどの例文が掲載されているので、そちらも訳す、というオーソドックスな授業です。

こちらも使うのは、「音読を大切にする 文法・読本」というテキストと、仏和辞書のみです。
1度に進む分量も、フランス語トレーニングペーパー(読解編)の1日分より少なく、授業自体はのんびり進みます。ですが問題集がないので、授業が進むにつれてあやふやな文法知識に困りました(笑)

フランス語の文法構造は英語と似てるので、高校生のうちに英語の読解をしっかりやっておいた方は、フランス語の文章も比較的スムーズに読めるんじゃないかと思います。

英語で学生を混乱に陥れることの多い発音については、フランス語ではあまり心配しなくて大丈夫です。フランス語は単語を見ればすぐ発音ができるという表音文字で、発音にもきちんと規則性があり、英語の「r」のように日本人が発音しづらいものも特にありません。
フランス語の読解編の授業1日目で、フランス語単語の発音が大まかにできるようになったので、とても嬉しかったのを覚えています(笑)

“Ex-word 電子辞書XD-ST7200 フランス語対応モデル” CASIO

英語学習のみならず、フランス語学習のツールが充実している電子辞書です。

「Ex-word 電子辞書 フランス語対応モデル」の説明

CASIOから発売されている電子辞書です。電源を入れ、ボタンで辞書を選択して、調べたい語句を入力すると、言葉の意味を表示してくれます。

普通の電子辞書と異なる点は、語学学習のツールが充実していること。この製品は、英語とフランス語が特に充実しています。英語は英和辞書・和英辞書・英英辞書の3種類、フランス語は仏日辞書・日仏辞書・英仏辞書・仏英辞書・仏仏辞書の5種類の辞書が標準で搭載され、国語辞典(広辞苑)・漢語林など日本語の辞書も入っていますので、日仏英の3言語を使用・学習される方に適しています。

側面拡大図。180度開く。

↑ 側面拡大図。180度開く。

大きさは、縦 約10cm × 横 約14.5cm という掌サイズで、厚みは約1.5mm(薄めの文庫本くらい)。重さは、電池込みで約250g(文庫本1冊分くらい)です。
単4乾電池2本で稼働。eneloopやsonyの充電池も利用できます。

CASIOの電子辞書を裏返し、電池の蓋を外したところ。

↑ 電子辞書を裏返すとこんな感じ。

連続稼働時間は130時間だそうですが、大学の講義などで持ち歩いて普通に使用して、丁度半年くらいもちます。

casioのフランス語学習・英語学習向け電子辞書の蓋を開きフランス語単語「joli」の意味を検索している画像

スピーカーが内蔵されており、「音声」ボタンを押すと、英単語やフランス語単語を読みあげてくれるので、耳からも単語を覚えられます。
文字サイズは3段階で大きさを変更でき、「バックライト」ボタンをONにすることと、暗い場所でもご利用頂けます。
ページは「ページ送り」ボタンで1ぺーじずつめくれます。画面スクロールの手間が少なくなり、地味に便利です(笑)

CASIOフランス語対応電子辞書の裏面拡大図。スピーカーとイヤホンの切り替えボタンなどがある。

↑ 電子辞書の裏面拡大図。スピーカーとイヤホンの切り替えボタンなどがある。

この機種はフランス語学習を重視するタイプですが、他にも中国語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、韓国語、ロシア語に特化した電子辞書が発売されています。

より詳しい機能を知りたい方は、CASIOのwebサイトをご参照下さい↓ 
CASIO公式ホームページ http://arch.casio.jp/exword/products/XD-ST7200/

電子辞書の裏面拡大図

↑ SDカードの差込み口もある。

「Ex-word 電子辞書 フランス語対応モデル」を使用した感想

CASIOの電子辞書を購入後8年経った今でも愛用しています。

電子辞書の素晴らしい点が、まず学校や職場に行くときに、紙製の重い辞書を持ち歩く必要がない点。語学は継続が命なので、無理なく学習できる環境を整えておくのは大事だと思い、思い切ってこちらを購入しました。

↑ Casioのフランス語対応電子辞書のキーボード部分を拡大して撮影した写真。

↑ Casioのフランス語対応電子辞書。キーボード拡大図。

英語・仏語・日本語の充実度

数ある電子辞書の中でCASIOのこの製品を選んだ理由は、

 ①広辞苑(国語辞典)
 ②漢語林(漢字辞典)
 ③英語辞書(英和辞典・和英辞典)
 ④フランス語辞書(仏和辞典・和仏辞典)

の4つが標準で備わっていたからです。
フランス語を学びつつ、仕事やWEBで英文を読み、日本語の文章も毎月10,000~30,000字ほど書くので、日本語・英語・フランス語の3言語が全て充実しているというのが欠かすことの出来ないポイントで、その条件を満たしつつ、大学生のバイト代で手が届く電子辞書がこの製品でした。

3言語が充実しているという点において、この電子辞書は文句なしです。
この辞書を使っている間に、英語力はTOEIC550から850へ、フランス語力は知識ゼロから実用フランス語検定3級レベルへと上達しましたが、どの段階でも学習に支障がありませんでした。

しかも購入して10年近く経ちますが、一度も故障していません。……今振り返ると、CASIO凄いですね。

文学作品の無料ダウンロードもできる

青空文庫から文学作品を無料でダウンロードできる点も気に入っています。
青空文庫からダウンロードできるのは著作権の切れた日本の文学作品だけですが、常時70作品を手間なく持ち運べるのは大変有難いです。
 → 青空文庫については、こちらへ

まとめ

CASIOでこの製品の開発・販売を手掛けられた方に、「いい製品を作ってくださって有難うございます」とお礼を言いたいです(笑) これからもずっと、大事に使っていきますね。

英文メール作成時に何度も助けられた本「ビジネス英語 ライティング表現1000」(イジユン 著)

英語のITヘルプデスクとして勤務していた際に、仕事で何度も助けられた本。英文メールに日夜苦戦を強いられている方には特におすすめ。

必要な英語力レベル

TOEIC500~850くらい。もう少し英語力が低い方でも、問題なく使えるかもしれない。

「ビジネス英語 ライティング表現1000」を使った感想

仕事での英文メールや報告書作成など、丁寧な英語で人に物事を伝える必要がある方には特におすすめする。

英国系企業で働き始めた当初、10行ほどの英語メールを書くのに20~30分かかってしまい、外国の方とやり取りが2~3件立て込むだけで他の仕事に支障を来たしていたため、英語を書くスピードを速くしたい一心で選んだのがこの本だった。

即日使える英文テンプレート

巻末に大量の英文テンプレが掲載されているので、本文を読まずとも巻末を探すだけで、まともな英文が書けてしまうところがまず重宝する。

この状態を筆者は「借文」と表現されているが、巻末から何度か借文するうちに、よく使う言い回しは自然と身に付く。身に付き板に付いてくると、テンプレを自分なりに少しアレンジして使うようになってくる。
つまり、きちんとした英語を身につけるまでの時間稼ぎに、「借文」が一役買ってくれるわけだ。

ビジネスパーソンの方であれば、仕事や家事や育児で忙しく、英語学習時間を十分確保できない方が大多数にのぼると思う。それでも英語仕事は容赦なく舞い込むので、質の良い英文テンプレートを一時的に「借り」て仕事をさばくのは、社会人に必要とされるスキルの一つじゃないか、とも感じた。

5~10通りの言い回しが用意されている

「10時で大丈夫です」という趣旨を伝えるのに、毎回同じ表現を使っていると、「英語が出来ない人」と思われてしまう(笑)
仕事では特定の人と何度もやり取りをすることの方が多いので、同じ意味で表現の違う言い回しを3~4つ用意しておくと、自分の評価が下がらずに済む。

「ライティング表現1000」であれば、意思を伝える表現に5~10通りほどの例文が載せられている↓ため、同じ人と何度かメールのやり取りをしても、借文のストックが切れることがなく受け答えができた。

ページを開いた状態の「ビジネス英語 ライディング表現」の本と、英語の例文がたくさん書かれた白い紙が並んでいる

休日に「ビジネス英語 ライティング表現1000」を英訳

本書を購入した当初、この本のなめらかな英文を自分の血肉にしたかったので、借文するだけでなく「ライティング表現1000」の日本語例文を1文ずつ英訳し、借文と照らして答え合わせをする、という方法で数ヶ月間学んだ。

結果、英文ライティングのスピードが大きく改善されただけでなく、目上の方とやり取りするのに相応しい丁寧な英語(敬語)が、付け焼刃ながら身に付いた。
例えば、「こちらのマニュアルをお読みください」と伝える際に、

“Please read the manual”(マニュアルを読んで下さい)

と命令口調で書かず、無意識のうちに、

“Would you kindly follow the direction?”(こちらの手順に従っていただけますか?)

と依頼文で書くようになった。

ビジネスでは目上の方に情報を伝えることも多いので、ただ英語ができるだけではだめで、丁寧で礼節を失わない英語でなければいけない。日本人であれ外国の方であれ、間違っても上司に「これやっといて」と言ってはいけない(笑)

20代のうちに、本書で礼を失わないビジネス英語表現を身につけることができ、本当に良かったと思う。いい年して粗雑な言葉で仕事をしていては、少し恥ずかしい。

唯一の不満ポイント

この本で唯一の不満に感じる点は、CDが付いていないことだ。

CDが付いていれば、通勤時間で耳から英文を覚える(CDを聞き流す)ことができ、もっと早く質のいい英語を身につけられたになあ、と非常に残念。書籍自体が非常に使いやすく良いものなので、いつかCDも付けてくれないかと期待している。

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余談 ~目上の方への丁寧な英語表現について~

英語に敬語はないと誤解されている方がおられるが、英語にも丁寧な表現とそうでない表現がある。

英語が苦手な方には英文が書けるだけで凄いことのように見えるらしいのだが、実際には、会社の経営層(役員)に「これやっといて」とカジュアルすぎる英文を送っていたり、「スイッチへオンされます」など意味の通らない英文を送ってしまっていることが、往々にして見受けられる。

誰が読んでも理解できる言葉で書かれていることは言葉を使う上での大前提だが、ビジネスシーンで英語を用いるのであれば、丁重で、ある程度の品格を備えた英文を使う必要がある。

そうでなければ、「こんな人に仕事を任せて大丈夫かな?」と自分自身の仕事のスキルが疑われてしまうので、ご注意を。

「速読速聴・英単語Advanced 1000 ver.3―単語900+熟語100」松本茂 (英語上級者の方向け)

ネイティブの人が使う「生の英語」を理解したい人向け。但し、おすすめできるのはTOEIC800以上の方のみだと思う。

「速読速聴・英単語Advanced 1000」の説明

ネイティブ向けの英語を、違えず理解できるようになるための英語学習教材。

「経済」「外国から見た日本」などをテーマにしたネイティブ向けの新聞記事・雑誌記事が、2~5つに小分けにして掲載されている。どのページも見開き2ページで完結するよう作られており、ページの左側に修正なしの記事と日本語訳、右側に単語の意味や発音記号と、その記事を読むための背景知識が書かれている。
日本語訳は英文一文をまるごと訳してあるのではなく、”looking back at Japanese history(日本の歴史を振り返ってみると)”で訳を区切るなど、一文を節ごとに分け、英語の語順のまま理解できるような日本語訳になっている。

CDも2枚ついているが、ネイティブの速読・速聴のスピードに合わせてあるため、情け容赦なく速い

レベルとしては、TOEIC800以上の方向けだと感じる。TOEIC700未満の方がこの教材を使われると、ストレスを感じる上効率よく学習できるとは言い切れないので、あまりおすすめしない。

私が使ったのは初版だが、現在では記事を刷新した改訂版がver.5まで出版されているようなので、リンクはver.5で貼っておく。

「速読速聴・英単語Advanced 1000」を使った感想

この本で用いられている英語は、教科書レベルを脱した完全にネイティブ向けのものだ。なので、皮肉混じりのイディオムや造語、固有名詞における外国語の表現(Medecins Sans Frontieres 国境無き医師団、など)も原文そのまま盛り込まれている。

私は普段CDで聴き馴染んでから英文を読むという勉強方法を取っているのだが、スピードの速さと聞き馴染みのない表現の多さに、最初は全く聞き取れなかった。
何度か聞くと、流れている英語のトピックスと単語くらいは聞き取れるようになったが、細かな意味までは把握できない。それもそのはずで、テキスト原文を読んでも理解が追い付かないくらい、見たことのない単語やネイティブ普段使いの英語が多用されていた。

テキストの日本語と英語を照らし合わせながら読み込んだが、骨のある教材であることは間違いない。英語原文の全文に日本語訳がついているのでその点は安心できるが、原書の壁をなかなか突破できない私のような人には、いい起爆材になるかもしれない、と感じた。

そしてこの教材をやり始めてから、TOEIC試験のpart4とpart7が怖くなくなった(笑) 
part4は英語長文のリスニング、part7は英語長文のリーディングで、膨大な量の英語を短時間で読まされる箇所なのだが、この教材のスピードの速さと難易度の高さに比べれば、TOEICの英語は比較にならないくらい理解しやすく易しい英語に思える。
英語の長文読解が苦手で伸び悩んでらっしゃるTOEIC800以上の方には、おすすめできる教材かもしれない。が、正面から取り組むと心に負荷のかかる教材であることも、念のため付け加えておく(笑)

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Z会 編集部
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地方国立大学文学部のフランス語の授業

フランス語の授業には、いい思い出が多いです。

フランス語が好きだ

英語と一番大きく違うのは、やはりこれじゃないかと。3回生になって、学部の選択科目になってまでフランス語の授業を取る人は、何だかんだ言ってやっぱりフランス語が好きなんですよ(笑) J’aime le france. Moi,aussi!

教授も生徒もこの気持ちを共有してる上、フランス語選択者は必修授業でも学部全生徒の4分の1程度なので、授業はとてもアットホームです。初級フランス語会話の授業で受講者4名(!)、フランス文学の授業で5~6名くらいです。でもそのお陰で毎講義ごとに先生と雑談ができ、プライベートレッスンの様で気に入っていました。

今振り返ると、現役大学教授に差し向かいで教えて貰えることなんて、そう多くはないですよね。非常に貴重な体験だったと思います。

フランス語会話の授業

教授の本職はピアニストという不思議な授業でした(笑) 日常会話を集めたテキストで、表現や単語を学んだあと、実際にその例文を使ってみて受講者や教授と話していきます。

フランス語はリエゾン(単語と単語を繋げて発音する)があるので、リスニングとスピーキングが英語より格段に難しい! でもフランス語の音の滑らかさはリエゾンのお陰でもあるので、リエゾン禁止法案が提出されたら私は泣きます(笑)

日本人にありがちなんですが、文章は理解できるのに、とっさに話すことができず苦労しました。
“Vous avez un ordinateur?”(パソコン持ってますか?)という文章は読んで理解できるのに、”Oui,j’en ai un.”(ええ、1つ持ってます)は口から出てこない(笑) 
道端でばったり教授に出会うと、”Vous etudiez le france?”(フランス語勉強してる?)と訊かれても”Tous les jours!”(毎日やってます!)という単語さえ出てこなくて、非常にもどかしい思いをします。

フランス文学の授業

大学にフランス文学専攻コースがあったので、フランス文学の授業は毎期開講されていました。私が受けたのは、そのうちの初級に近い講義です。私程度の語学力では、難しい講義は受講できません(笑) 初級でもかなり難しいのです。

仏文の授業では、フランス語をある程度読めることが前提で、フランス文学の詩や文章を読んで、語句をどう解釈し作者の意図を読み取るか、という読解が授業が中心です。

「次回は僕がこの詩、訳して解釈してきまーす」と立候補しておいて、訳と解釈を書いたレジュメを用意します。そして授業の前半で用意した和訳に説明を加えながら解釈を述べ、授業後半で教授やほかの受講生と「この語句は『病』の比喩じゃない?」「ここはさすがに、性的な表現じゃなさそうですね」などなど言い合いながら、作者の意図を考えていきます。

私が受けたのはヴァレリーのcahierという詩篇を読んでいく授業だったのですが、私はフランス語がなかなか読めないので、常に日本語訳と突き合わせながら原書を読んでました(笑) 
訳したかった箇所が別の受講者の方に先を越されたり、単語が調べきれない!と音をあげながらも、やっぱりフランス語は美しく、文学の解釈って面白いな、と感じる日々でした。

語学学習にリスニングを活用する(英語編)

大学生や社会人など、英語を独学されてる方は、是非リスニングを上手に使ってください。リスニングを上手に活用できると、語学を身につけるまでにかかる膨大な手間や時間を減らすことができます

英語をひたすら耳から聞くだけでも英語力は上がる

意外に忘れられがちなのが、大量の外国語の音を聞くと、それだけで語学力は向上するという事実です。

外国に行った人の多くが、日本で学んでらっしゃる方よりも外国語を早く身につけるように、視覚・聴覚からも大量の英語に接することを習慣づけると、語学を身につけるスピードは確実に速くなります。日本において、視覚から入る英語の量を増やすことはご自宅以外では難しいですが、聴覚から入る英語の量はスマホ等を使えば簡単に増やすことができます。

日本語ネイティブの方が「雨を降ります」とは言わないように、英語ネイティブの方が”pick it up”を”pick up it”とは決して言いません(後者は発音しにくく聞き馴染みがないので、聞くと気持ち悪く感じる)。どの国の言葉にもリズム、音程、独特のニュアンスなど、文字にしづらい部分が必ずありますが、外国語を日々耳から聞き流していると、そういったものが努力せずとも自然に身につけることが出来ます。

やる気がなくても英語学習が出来る

仕事や勉強で疲れ切って「今日は語学の勉強なんて1ページもしたくない」という感覚は、語学学習者であれば経験のあることだと思います。

そんな時でも、英文を聞き流すだけなら、スマホ等のボタンを押すだけで出来てしまいます。酒を飲んでリラックスしながら、家族と仲良く話しながら、ゆっくり長風呂に浸かりながらでも、何ら問題なく。
私は、散歩、家事、長風呂でよくこの方法を利用しています。

今はスマートフォンが広く普及していますから、スマホに外国語の教材のCDを入れておく、You Tubeの英語ページのリンクを貼っておくなどするだけで、疲れた日でも労せず語学学習を継続できます。

聞き流し英語学習のおすすめツール

私が使用してきた中で語学学習におすすめのツールは、カセットテープレコーダー日仏英3ヶ国語対応の電子辞書ノイズキャウンセリングイヤホン、スマートフォンです。

各ツールの詳細は、それぞれのページを参照下さい。
  → カセットテープレコーダーについては、こちら
  →
日仏英3ヶ国語対応の電子辞書についてはこちら
  → ノイズキャウンセリングイヤホンについてはこちら

英語で仕事をする

リスニングの活用からは少し話が逸れますが、ある程度英語が身についてきたら、英語を仕事にしてしまった方が英語力は向上します。成人であれば1日8時間程度は勤務することが多いので、この時間を語学力向上に使わない手はありません。

英語を仕事で日常的に利用する環境に身をおいていれば、職務経歴書に書ける実務経験が身につくので英語の仕事を続けやすいだけでなく、毎日の仕事の合間の隙間時間に英語で書かれたwebサイトをウェブサーフィンして少しずつ語学力を身につけることも出来てしまいます。より英語力が上がれば、外国から来られた方と英文メールでやりとりしたり、英語で口頭で機器の使い方を説明したりと、活躍の場は少しずつ広がります。

但し、英語力があまりに少ない状態でこうした場に身をおいてしまうと、勤務自体に強いストレスを感じます。英語の出来る同僚達からは「使えない奴」というレッテルを貼られて白い目で見られ、上司からの評価も上がりませんので、「ある程度英語が使える」状態で勤務を開始することがポイントです。

おわりに

リスニング学習のこういったメリットを踏まえると、独学で語学を頑張られている方は是非リスニングを重視して、負担なく語学を身につけてほしいな、と感じています。

「Le Dico(ル・ディコ)」(仏和辞書/フランス語辞書)白水社

大学の第二外国語としてフランス語を初めて学ばれる方もいらっしゃるので、自分が愛用している仏和辞書を公開。

「Le Dico」の説明

Le Dicoはフランス語で「辞書」という意味で、その名の通り、仏和辞書です。テキストと並んで、大学の指定購入品の1つになることも多く、私の通った地方国立大では「クラウン仏和辞典」↓や「Petit Royal(プチ・ロワイヤル)」↓と並んで、こちらの「Le Dico」が大学指定購入品でした。

 

収録語は約35000語。古めかしい語や専門用語は思い切って省き、現代人が日常で読み・書き・話すのに必要なフランス語を中心に掲載されています。
使用頻度の高い基本単語4000語は、濃い赤色の活字で印刷されており、見つけやすいです。その中でも初学者がまず出会うであろう特に重要度の高い語句550語は、大きな活字で印刷されています。

熟語や例文も豊富で、重要な見出し語を中心に、日常フランス語の例文・用例が掲載されています。例文はシンプルで、日常会話にすぐ使えるものが多いです。
巻末には、動詞活用表、和仏辞書(約53ページ分)、発音の仕方、接尾辞表、なども掲載されています。

薄くしっかりした紙が使われているので、長く使っても持ち運んでも、ページに皺や手垢がつきにくいです。自分がよく使っていたLight House英和辞書よりも紙色が明るく、文字が負担なく読めるように感じます。

本文の総ページ数は1788ページ。定価3800円。重さ807g。

「Le Dico」を使った感想

フランス語に関して、辞書は2つを併用しています。1つが持ち運び用の英語・フランス語対応の電子辞書で、もう1つが自宅学習用の「Le Dico」です(私は1つ前の版の第二版を使っています)。

「Le Dico」は購入してから10年以上経ち、その間にフランス語力はゼロから仏検3級レベルに向上しましたが、その間持ち運ぶ時の重さ以外で不満を感じたことが殆どなかったので、いい辞書なんだろうな、と思っています。

掲載されている例文がわかりやすく使いやすい

シンプルな例文が多いのが、まず重宝します。変なひねりがないので、例文の単語を入れ替えたりするだけで、すぐにフランス語会話やフランス語のライティングに使えます。

例えば形容詞の”bien”(「良い」「上手い」という意味)の欄には、

* Elle chante bien. (彼女は歌がうまい)
* Aves-vous bien dormi? (良く眠れましたか?)
* Cette montre ne marche pas bien. (この時計は調子が悪い)

などの例文が掲載されています。
動詞だと、”comprendre”(「理解する」「分かる」という意味)の項目では

* Comprenez-vous ce que je dis? (私の言っていることが分かりますか?)
* Il comprend l’anglais mais le parle mal.(彼は英語は理解できるのだが話すのは下手だ)

という感じです。

フランス語と同じ意味の英単語が併記されている

フランス語単語とほぼ同じ意味に当たる英単語がある場合は、下記のように英単語も並べて表記下さっていることも、理解を早めてくれました。

recevoir(英:receive) 1.受け取る、もらう
rencontre(英:encounter) 1.出会い、めぐり合い

フランス語と英語は、兄弟のように文法や単語が似ています。単語同士も意味が似通ったものが数多くあり、questionnaire(アンケートという意味)など一部の単語は、英語でもフランス語でも同じ意味・同じスペルで使われているほどです。

和仏語彙辞典が収録されている

あとフランス語の授業でよく使うのが、巻末の動詞活用表と、ミニサイズの和仏語彙辞典
動詞活用表はフランス語を学ぶ上で必須(というか、避けたくても避けさせてくれない。笑)なので、どの辞書にも載ってるとは思うんですが、和仏語彙辞典は……ほかの辞書には載ってるのかな? ぜひ、和仏辞典のついている仏和辞書を購入してあげてください。その方が何かと便利です。

大学の第二外国語としてフランス語を学ぶのであれば、新しく和仏辞典を買わなくても、「Le Dico」の巻末の和仏辞典で十分対応できます。普段よく使う単語が取り揃えられているので、フランス語会話の授業などに重宝します。

「Le Dico」を利用する際の注意点

大学等への持ち運びにはおすすめしません。当時スマホが無かったので英語辞書とフランス語辞書の2冊を持ち運ぶ羽目になりましたが、辞書が2冊とも要る日は、肩が砕けそうになりました(笑)

頻繁に持ち運ぶご予定があるなら、英語・フランス語対応の電子辞書やスマホのオンライン仏和辞典などの電子機器を併用された方がいいと思います。
大学のキャンパスは郊外や山の中腹など辺鄙なところにあることが多いので、電波が届かなくても確実に辞書を使いたいなら電子辞書を、多少利用できなくとも安くて手軽な方が良いならスマホをおすすめします。

但し、試験が辞書持込み可の場合も、電子辞書やスマホが持ち込めるかどうかは怪しいので、詳細は大学に直接お問合せ下さい。フランス語検定試験は辞書自体が持込不可です。

Glosbe(オンライン仏和辞書)

インターネット上で見れる仏和辞書なら、紙の仏和辞書に最も近い使い方が出来る「Glosbe」が良さそうだと感じました。「Glosbe」でdormir(意味:眠る)を引いてみた結果をリンクします↓

 Glosbe
https://ja.glosbe.com/fr/ja/dormir

ページの下の方に、その単語を含む例文が豊富に添えられているので、単語の意味をより把握しやすい構成になっています。紙の辞書でdormirの周辺に書かれているであろうdormance(意味:お休み)やdormeur(意味:寝坊)などの単語もワンクリックで意味を確認出来るので、芋づる式に周辺の単語に目を通しておくことも可能です。
日本語で書かれた意味の下に仏仏辞書の結果も表示されているので、フランス語学習上級者にとってはより一層便利ではないかと思います。

ただ、ポーランドの方々が中心となって製作されているサイトのようで、説明文の日本語がやや怪しいところがあります。また、男性名詞は Gender:masculine 、名詞は Type:noun のように英語で表示されているので、細かいところまで理解しようとすると、英単語を地道に調べる根気が必要です。

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「英単語ターゲット1900」で英語の基礎固め

高校生よりも大学生・社会人の方にお使いいただきたい本です。英語力が必要なのに、高校レベルの基本単語に不安が残る方には特におすすめ。

「英単語ターゲット1900」の説明

大学入試レベル英単語1900語を身につけることのできる英単語帳です。
試験に頻出する基本単語800語、重要単語700語、難解単語400語の3部構成になっており、それぞれのレベルに動詞、名詞、形容詞が載せられています。各英単語の脇には単語の和訳と発音記号、それに熟語や派生語が載せられています。

サイズは文庫本より一回り大きい程度。持ち運びに便利です。
別売りですが、CDも用意されています。

巻末には索引がつけられており、アルファベット順に単語とページ数が一覧で並んでいますので、辞書代わりに使うこともできます。(英和辞書使うより早く調べられます)

「英単語ターゲット1900」を使用した感想

私がターゲット1900使い出したのは、大学受験が終わり大学3回生になってからです(笑) それも兄が受験時代に使ったものが実家に残っていたから、という理由ですが、使ってみると確かに良かったです。

まず持ち運びが楽で良いですね。てのひら大の大きさで軽いので、手軽に取りだして読め、通学中の電車内、バイト先、大学の図書館、友人と遊ぶ繁華街、自宅、と毎日あちこちに持ち歩きました。単語暗記という単調な作業を毎日続けられたのは、この軽さの功績が大きいです。

使い方は、単語を音読して、スペルを覚えるまで書き取りして、意味を覚える、という至ってオーソドックスな方法でしたが、これだけで実用英語の基礎は身につけることができました。
レベル的には、TOEIC700を少し超える程度、です。さすがにこれ1冊でTOEIC800超えるイメージは持てないかな(笑)

受験英語は世間から軽視されることも多いですが、大学受験レベルの英語の基礎がなければ、そもそもTOEICスコア850以上を狙うことも、外資系企業の本社で働くことも難しいです。それはTOEIC850を獲得し毎日英語を使って仕事をしている今、自信を持って言えます。
幸いにもまだ学生な方には確実な英語力をつけて頂きたいですし、不幸にして既に社会人になってしまった方には、もう一度基礎を固め直すところから取り組んで頂けたらと感じています。

できれば、安易に英会話スクールや短期留学に流れないで欲しい
やり方さえ間違えなければ、日本にいながらでも十分な英語力を身につけることは出来ます。私は大学卒業時にTOEIC820を、社会人の時にTOEIC850を取得しましたが、未だに英語圏滞在期間は1週間を越えていません(笑) 高価な英会話スクールや留学を試すのは、十分な英語力を身につけてからでも決して遅くはないと思います。

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