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「企業の採用担当者が欲しがる転職時代の履歴書・職務経歴書の書き方」橋本佳奈

外資系企業への転職を検討されている方におすすめ。

「企業の採用担当者が欲しがる転職時代の履歴書・職務経歴書の書き方」の説明

簡単な自己分析と、履歴書・職務経歴書・英文履歴書の書き方を説明した本。巻末には、自分が今の会社の何に不満を感じているかをチェックするチェックシートなども用意されている。

特に、英文履歴書と外資系企業での面接の記載が充実している。

「企業の採用担当者が欲しがる転職時代の履歴書・職務経歴書の書き方」の感想

転職活動中は外資系企業向けの対策も行うべき

転職活動の際、外資系企業だからという理由だけで応募出すケースは稀だと考えている。少なくとも私の場合、志望する業種や職種で探し、応募しようと思ったら外資系企業だった、というケースの方が多数だった。

だが、いざ外資系に応募するとなった途端、書類の書き方から面接対策まで日本企業での転職の常識が通用しなくなるので、良い企業を見つけてから転職本を読んで書類用意していたのでは間に合わない。

特に、Resume(職務経歴書の英語版)の用意には時間がかかる。日本企業と外資系企業では、項目の並び順からアピールすべきポイントまで異なるので、外資系企業向けに書類をゼロから練り直す必要がある。書類作成に時間を割かれると、当然英語面接対策の時間が削られることになる…。

なので、予め外資系企業対策も視野に入れて就職活動本を選ぶのは、非常に有効な戦略だと思う。

ただ、外資系企業での書類・面接に関してきちんと言及されている本は、当時あまり多くなかった。殆どの本では、巻末に数ページ用意されているだけの、端役扱いになっていることが多かった(笑)
 
こちらの本では、英文での添え状の書き方や例文、採用試験を受ける時の心構え、それに面接質問集まで付いていたので重宝した。
この本を読んだ数年後にはなるが、結果としてフランス系IT企業へ正社員としての転職も実現出来たので、この本の記載は間違ってなかったんだなあ、と今振り返ってみると思う。

転職活動本は複数冊読んでおいた方が良い

転職対策本は複数冊読んでおいた方が良い、と実際に面接を受け始めてから感じた。

読めば読むほど、自分がどうして不合格になったのかが分かり、書類でも面接でも通過できる確率が上がってくる。1000円~2000円の出費でより良い仕事が決まるなら、費用対効果としては決して悪くない選択だと思う。

出費を切り詰めたい方は、図書館から借りたり本屋での立ち読みでも問題ないので、是非十分な情報を集め、ご自分のためにもよりよい転職活動にしてあげて欲しい。

「キャリアを200%アピールできる職務経歴書の書き方」上明戸聡

古い本だが、「キャリアの途中に契約社員・派遣社員がある」「転職回数が多い」など、職務経歴が複雑な方におすすめ。

「キャリアを200%アピールできる職務経歴書の書き方」の説明

職務経歴書の書き方の基本を押さえたうえで、応募職種別(営業・技術・企画等)、職務経歴書の種類別(編年体・キャリア体)に職務経歴書の書き方が説明されている。

転職書類=手書きを前提として記述されているが、現在は選考書類の大半がパソコンでの作成を前提となるので、この点は無視してお読み頂く必要がある。
1998年出版。

「キャリアを200%アピールできる職務経歴書の書き方」の感想

1998年出版というかなり古い本だが、現在においても、職歴が複雑すぎる方におすすめできる。

職務経歴書の実例が多様

職務経歴書の記入例がとにかく豊富で、20~30くらい実例が掲載されているので、就職活動に不慣れな人間は大いに助けられた。

ただ数が多いだけではなく、「キャリアの浅い方」「社歴の長い方」「転職回数の多い方」「未経験者」など、多種多様な応募者の状況に合致するように、履歴書・職務経歴書のバリエーションが用意されている。どの方にも、自分の経歴を説明するのに最も適した職務経歴書の実例が見つけられるのではないかと思う。

派遣社員の職務経歴書の書き方

私はキャリアの途中で派遣社員を経験している。派遣社員の場合、在籍企業はそのままで勤務先と職種がたびたび変わるので、正社員の記載例に合わせて職務経歴書を記入していくと経歴が多様になりすぎて、一見転々と職を変えているように見えるため、どう書けば良いやら分からず困り果てていた。

この本を読み込み、職務経歴書記入例をあれこれ比較・検討をして初めて、会社ごとではなく職種ごとに項目を作成するキャリア体の職務経歴書が自分に最も適していることが分かった。

また当時は、未経験の職種に進む予定だったたので、自己PR欄を設けて志望理由を明記し、書類選考の時点で自分の考えと意欲を相手企業に伝える必要があることにも気付かされた。

そうして職務経歴書を書き直してからは、無事書類選考を通過できるようになった。この本のお陰である。

余談 ~人生で最も重要な書類~

転職前に読んだ本に、

履歴書と職務経歴書は人生で最も重要度の高い書類です。この書類の良し悪しで、将来のチャンスと給与が決まります」

と書かれていたのを覚えているが、今はその言葉の重さを肌で理解できる。

それなりに良さそうな履歴書と職務経歴書が書けないと正社員にすらなれず、どれだけ能力があっても正社員になれなければチャンスすら与えて貰えないのが、日本という国の現在の仕組みだ。

相変わらず、職務経歴書を書くのも面接で喋るのも苦手だが、採用選考という面倒なものが避けて通れない以上、なるべく人生の早いうちに、自分に適した職務経歴書の書き方をマスターしたいものだと思う…。