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「トレーニングペーパー フランス語/単語編」ニュートンプレス

トレーニングペーパー(フランス語)に単語編があるのを見つけた。私はこの本を使用なかったが、単語編もなかなかに良さそうな一冊。トレーニングペーパーシリーズはどれも秀逸でいい。

「トレーニングペーパー(単語編)」の説明

ひたすら書いて覚えるトレーニングペーパーの学習スタイルは、単語編でも勿論健在。
この1冊で1000個の単語を学ぶが、1~2文の例文の中にフランス語単語が埋め込まれている形式で学ぶので、言葉の使いまわしの微妙なニュアンスをとらえながら単語を覚えることができる。(単語は単語だけでばらばらで覚えるより、文章を理解して文脈から覚える方が、覚えやすく忘れにくいと思う)

また、テキストにはリスニング用のCDも付いているので、日常生活の中でCDを聞き流しして、馴染んだ頃に机に向かって問題を解く、という学習スタイルが使える。
単語は特に繰り返しやらないと記憶に定着しないので、CDのあるテキストは重宝すると思う。

私個人は、フランス語ではあまり単語だけを覚えることはしなかったが、英単語の語彙力アップに励んでいた時期は、CDを非常に重宝した。家事の合間にCDをひたすら聞き流していると、脳が自然に単語を覚えてくれたので(笑)

ちなみにテキストの大きさはA5だが、ページが薄いため、厚さ1~1.5cmほどの本なのに200ページほどの分量がある。重さは、A5のビジネス書1冊と同じくらい。

追記 ~トレーニングペーパーの絶版~

フランス語のトレーニングペーパーシリーズが絶版になってしまった。

時折古本市場に出品されるものがあるようだが、数が少ないため、特に文法編2巻の値段が高止まりしている。1981年出版の旧版であれば比較的値段が安いので、そちらのリンクも追加した。旧版にはリスニング用のCDが付いていないが、少しでも安いほうが良い方は一度ご検討を。

私も文法編1巻は旧版を使用して学習したが、内容は新装版と遜色かった。

個人的には、単語編を購入されるよりも先に文法編読解編を購入された方が学習が進むのではと思うが、文法編読解編は2万円を軽く超える値段に跳ね上がってしまっていることもあるので、とてもではないが、おすすめしづらくなってしまった。
絶版になってから数年間、折に触れトレーニングペーパーの値段を注視してきたが、大きく下がることはほぼなかったため、比較的価格の低い単語編から取り掛かるのも容認せざるを得ないと思っている。

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↑ 2003年出版の新装版

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↑ 1989-1990年出版の旧版。上がトレーニングペーパー、下がカセットテープ。

管理人のフランス語学習歴

現代日本にいながらにしてフランス語を学んだ希少人間なので、経歴をまとめてみる。

フランス語学習歴

高校時代

フランス語は一切学んだことがなかったが、一番好きだった音楽バンドの名前がフランス語 ←とても大事な点(笑)

大学時代(1~2回生)

地方国立大学に入学。入学時にこれから学ぶ第二外国語(必修)を登録する必要があり、ドイツ語と散々迷った挙句、フランス語を選択。(中国語・ロシア語も選択可能だったが、専攻と無関係なので除外)

理由は上記参照。実父・兄・高校時代の恩師はドイツ語選択で、フランス語選択者が周りに1人もいなかったことも、理由の一つ。
文法と読解の授業を週2回1時間半ずつ2年間受講し、美しい発音と論理的で機能的なフランス語文法に心惹かれ、徐々に好きになっていった。だが、夜更かし大好き人間のため金曜朝1限目の授業に出れず、出席日数不足で2度単位を落とした(笑)
 大学教養課程の授業の詳細については、 →こちら

大学時代(3~4回生)

フランス語に本格的に興味を持ち始める。文学部で開講されていたフランス語会話の授業とフランス文学の授業を半年ずつ受講。面白かった! 選択授業でのフランス語受講者は少ないので、どの授業も生徒が5名以下でとても楽しい。
 文学部の授業の詳細については、 →こちら

トレーニングペーパー文法編読解編を購入し、毎日1~2時間解き始める。通学時間で付属CDリスニングを聞き流し。
大学卒業前に、実用フランス語検定3級に無事合格。
 実用フランス語検定の試験対策については、→ こちら

社会人時代

キャリアの途中で、フランス系企業に正社員として在籍したことがある。公用語が英語の企業だったのでフランス語は必須ではなかったが、フランス語とフランスに理解がある、というのは採用時にプラスに働いた。

仕事に英語を使うことが多かったのだが、英単語にはフランス語由来のものが時折顔を出してくる。Questionnaire(意味:アンケート)とかretard(意味:遅らせる)とか。フランス語で学習済みの単語については、辞書なしで意味が推測出来るので便利。
また、手帳(仕事プライベート兼用)に書き入れる言葉で、人に読まれたくないものは、辞書を引きながらフランス語で書いている。

日本では看板や輸入製品のパッケージにフランス語が時々使われているので、看板や紙袋のフランス語を読み解いて「パン屋(bourangerie)に行ってきたの?」などと言い当てて驚かれることはある(笑)

「トレーニングペーパー フランス語/文法中心学習」(1)-(2) ニュートンプレス(編集)

この本のお陰で、実用フランス語検定3級に合格することが出来た。
こつこつ学習を続けることが苦にならない方には、特におすすめする。

トレーニングペーパー文法編の説明

トレーニングペーパーは、ひたすら書いて覚えるタイプの語学問題集。単語書き取り、穴埋め、文章の書き換えなどを通じて、フランス語の文法を学んでいく。

フランス語版では、今のところ読解編単語編と文法編2冊の計4冊が出版されている。
(ちなみに、英語版・ドイツ語版・中国語版・ロシア語版など、他の言語のトレーニングペーパーもある)

文法編は1巻と2巻の計2冊に分かれている。
大きさはA5サイズ。ページ数は、第1巻が349ページ、第2巻が340ページ。各ページは薄めの紙で作られており、めくりやすい。
重さは、第1巻が約611g、第2巻が約608g。
値段は、第1巻が定価1893円(税別)、第2巻が2000円(税別)。

第1巻にはLecon1からLecon35までの計35日分の学習内容が掲載されており、
発音・定冠詞・er動詞・ir動詞・所有形容詞・疑問副詞・aller/venirの直接法現在・命令法など、フランス語の基礎文法が収録されている。

第2巻にはLecon36からLecon63までの計28日分の学習内容が掲載され、複合過去・人称代名詞・代名動詞・半過去大過去・関係代名詞・受動態・接続法・単純過去など、より難度の高いフランス語文法が収録されている。

どちらの本も、5~6 Leconごとにチェックシートの章が用意されており、それまでに学んだ文法を復習出来るようなステップが設けられている。

「Lecon5 不定冠詞」(un/une/de)(英語のa/anに相当する) を例に、各Leconの構成を説明すると、下記のようになる。

・きょうの学習
 このLecon(授業)で初めて学ぶ文法をかいつまんで説明する。
 フランス語には男性名詞と女性名詞があり、名詞の種類によってつける冠詞が異なることが説明される。男性名詞ならun、女性名詞ならune、名詞の複数形なら男女問わずdesになる。

・文例
 このLeconで初めて学ぶ文法や単語を使用した例文を5~6文掲載。
 ”C’est un livre.”(これは1冊の本です) などが掲載されている。

・基礎トレーニング
 このLeconで初めて学ぶ単語の書きとり、文章の書きとり。
 livre(意味:本), cahier(意味:ノート), jardin(意味:庭) などの男性名詞を9つ、chaise(意味:椅子),porte(意味:ドア), maison(意味:家)などの女性名詞を10つ学び、C’est …, Ce sont …(意味:これは…です)という構文を、名詞を入れ替えつつ18回書く。

・きょうのポイント
 このLeconで学んだ文法や文章のポイントをより詳細に解説。リエゾンの時の単語の発音の変化なども学ぶ。

・トレーニングと応用トレーニング
 問題演習を行う。空欄に単語を補充したり、和文から仏文に直したり、仏文を和訳したり、単数形を複数形に変えて書きとりしたりする問題が、44問掲載されている。

トレーニングペーパー文法編の感想

自分は同じことを繰り返しやり続けるのが苦にならないタイプなので、このトレーニングペーパーの存在は非常に有難かった。このトレーニングペーパーは、フランス語への道を大きく開いてくれ、自分の人生を良い方に変えてくれたので、感謝してもしきれない。

読解編と文法編2冊の計3冊を、大学ノートを用意して書きとりしながらこつこつ解き、時には同じところを2度も3度も解いてから先に進むという、オーソドックスな方法で利用した。理解が遅いためかたつむり並みの進行速度だったが、フランス語は問題なく身についた。学習を自分のペースで進められるのも良かった。

大学の第二外国語でフランス語を学ばれる方も多いと思うが、大学で与えられたテキストをただ読み返すよりトレーニングペーパーを併用した方が、間違いなくフランス語が身に付く。
大学のテキストでは、長文読んで訳して文法確認するだけで終わってしまうことが多いが、トレーニングペーパーの場合は、そこから先が充実している。「得た知識を確実に定着させる」ことが何よりも重視されているので、豊富な反復練習で、語学をすぐさま使える段階まで高めてくれる。

話された言葉、書かれている文章に「即座に反応できるかどうか」という言葉に対する瞬発力が、語学を学ぶ上で欠かすことのできないチェックポイントだが、文法と単語の両方を確実に定着させることができるトレーニングペーパーは、この点において素晴らしい教材だった。

自分の中で語学学習(英語・フランス語・韓国語)における教材のベストワン&ベストツーは、15年間このトレーニングペーパー文法編と読解編がその地位を独占している。使える語学を身につけたい方は、是非利用してみて欲しい。

追記

トレーニングペーパーが、絶版になってしまった。

時折古本市場に出品されるものがあるようだが、数が少ないため、特に文法編2巻の値段が高止まりしている。1981年出版の旧版であれば比較的値段が安いので、そちらのリンクも追加した。旧版にはリスニング用のCDが付いていない(カセットテープが別売)が、少しでも安い方が良い方は旧版も視野に入れて検討してみて欲しい。

私は文法編1巻・2巻は旧版を、読解編は新装版を使用して学習したが、内容は旧版・新装版とも充実しており、遜色がない。



「トレーニングペーパー フランス語/読解編」ニュートンプレス

この本のお陰で、実用フランス語検定3級を取ることができた。気長にこつこつと学習に取り組める方に適した教材だと思う。

「トレーニングペーパー フランス語/読解編」の説明

トレーニングペーパーは、1日5~9ページずつ解き進め、33日で終了するように構成されているCDつきの語学問題集。フランス語版の他に、英語版・ドイツ語版・中国語版・ロシア語版が出版されている。

他の問題集と決定的に違うのは、手を動かして書き取りする量が、半端なく多いこと。

解説は最小限に抑えられており、読者は学んだ内容をひたすら手を動かして書いて覚える、というタイプの問題集になっている。単語の書き取りから始まり、短文の穴埋め、1~2文程度のフランス語作文、読解問題など、読者はとにかくフランス語を書いて書いて書いて学ぶ。

Lecon1(第1課)は数行程度のかなり易しいレベルから始まっているが、最終課ではカミユ「異邦人」の原書に取り組むので、フランス語を学習中のどのレベルの方にも適した教材だと思う。

読解編とはいえ、動詞の活用や男性名詞・女性名詞の説明など、主な文法も一通り記載されている。単語や文章の書き取り欄の左側には、付属CDのトラック番号が記載されており、読者は目で読み、手で書き、耳で聞いて、フランス語を覚えていく。
長文の箇所には、カタカナで発音も振られているので、初学者には特に助けになる。(フランス語では、単語と単語を繋いで発音することがあるので、見えている単語と実際に耳から聞こえてくる音が違う)

大きさはA5サイズ。ページ数は約350ページ。1枚1枚のページは薄く軽い。
重さは、A5のビジネス書1冊と同じくらい。

「トレーニングペーパー フランス語/読解編」の感想

フランス語トレーニングペーパーは文法編1巻2巻読解編の計3冊2種類を利用したが、掲載されている文章が実用的なのにシニカルで面白いため、読解編は特に私のお気に入りだった(笑)


<例文1>

マルセル=パニヨルが、フェルナンデルとレストランで食事をとっています。パニヨルが言いました。

「ああ、ひどい臭いがする。何かが焦げているな。……ん……、私のポケットの中のパイプか! ズボンが焦げてしまった!」

すると、フェルナンデルはこう言いました。

「そうだね。10分前から、僕は君のポケットを眺めてたんだ……」
「で、君は何も言ってくれなかったのかい?」
「おお! 僕は不愉快なことを言うのは好きじゃないんだ。特に友達に対してはね」

(和訳文はブログ管理人作)


……フェルナンデルさんは何か一言くらい、友に言ってあげても良かったんじゃないかと思う(笑) この例文以外にも読解編では、キツネとオオカミがぎゃんぎゃん言い争っていたり、どうにかして自転車を買ってもらおうとだだをこねる子どものお話があったり、ジャンヌ=ダルクの史実があったりと盛りだくさん。

トレーニングペーパー読解編の文章は「まさにフランス!」という雰囲気の、気のきいた例文が多い。また、シニカルな笑いを誘うものも多い(笑) だから何度解いても飽きが来ないのかもしれない。

また、新装版にのみ付属しているリスニングCDが便利。語学はCD付きの教材の方が、上達が早い。
フランス語に限らずどの言語でも同じだが、目でだけを使って文字を追って覚えるより、目で文字に触れ、耳で音を聞いて、手で書き、五感をフル活用して学ぶ方が語学は身につきやすいし、学習も愉しい。

トレーニングペーパー読解編は、英語を含めた語学学習教材の中で一二を争うほど良い教材だと思っているので、こうした教材が広く知れ渡って、フランス語学習人口が少しでも増えることを祈ってやまない。

近年は経済界を中心に英語・中国語の需要が高まり、語学学習と言えばどうしても英語・中国語に流れてしまうのが残念。必要に迫られて学ぶ社会人の方は仕方ないのかもしれないが、フランスの普遍的で余裕のあるものの考え方には、まだまだ学ぶべき点が多いように感じている。

追記

トレーニングペーパーが絶版になってしまった。

時折古本市場に出品されるものがあるようだが、数が少ないため、特に文法編2巻の値段が高止まりしている。1981年出版の旧版であれば比較的値段が安いので、そちらのリンクも追加した。旧版にはリスニング用のCDが付いていない(カセットテープが別売)が、少しでもお安い方が良い方は旧版も検討してみて欲しい。

私は文法編1巻・2巻は旧版を使用し、読解編は新装版を使用して学習した。内容は旧版・新装版どちらも充実しており、遜色がない。


管理人のフランス語勉強法

フランス語の情報を探してこのサイトに来て下さる方が多いので、フランス語学習方法を書いておく。

フランス語の勉強方法

大学の授業で基礎はお教え頂いたので、①基礎を定着させる ②リスニング用 に「トレーニングペーパー文法編(1)-(2)」「トレーニングペーパー 読解編」を使った。
大学のテキストは問題集がついてないので、授業以外は基本使わなかった。学習のメインテキストはトレーニングペーパー

勉強方法の概要

学習の仕方は簡単で、普段の生活の合間にトレーニングペーパー付属のリスニングCDを聞き流して毎日1~2時間ずつトレーニングペーパーを解く。これだけ。

机に向かって演習

トレーニングペーパーには直接書き込まずに、メモ帳を用意してそちらに書くようにしていた。物覚えが悪いたちなので、トレーニングペーパーに記載されている1日分の分量を、2~3日に分けて取り組んでいた。

しかも、途中で分からなくなってきたら、既に解き終わったより易しいレベルのものを再度解き直す(笑) こうすると分からないまま解き進めて嫌になることがないので、勉強が長く続けられる。

私は語学の勉強をやりたくなる時と、全然やりたくない時の差が激しいので、やりたくない時は半年くらい全く手をつけなかった。やりたくなったら、また分かるところから解き始めた。
非常に気ままなやり方だが、このやり方のほうがフランス語学習を嫌いにならずに済んだ。フランス語が好きなら、またそのうち学習したくなるので。

リスニングCDで毎日聞き流し

リスニングのCDに関しては、ちょっぴり工夫した。
掌サイズで持ち運びのできるカセットテープ用ポータブルデッキ(5000円くらい)を用意し、カセットにダビングして聴いていた。
 →こんなカセットデッキ

CDやデジタル音源ではなくあえてカセットデッキを選択するのは、文字通りボタン1つを押すだけで再生ができるので、他のどの音楽プレイヤーより手軽に隙間時間を活用できるから。(他の音楽プレイヤーは電源入れて起動したり、トラック番号選んだりしないといけないので、余計な手間がかかる)

英語のリスニング力を伸ばす時に使っていた方法だったが、結果的にTOEICリスニング分野が200点アップしたので、フランス語にも使えるかな、とそのまま流用した。
皿洗いの10分間や、寝る前の5分間など、隙間時間を全て有効に活用できるところが気に入っている。

ちなみにlecon1からlecon32まで全てのレッスンの音を日々聴くので、学び終わったレッスンの復習をしつつ、学んでいないレッスンの予習も同時に行うことになる。
語学は一定レベルのものをやり続けるより、難易度の高いものと低いものを混ぜてやる方が伸びるそうなので、こうしたアバウトなやり方が、意外に学習方法として合ってたのかな、と今振り返ってみて感じた。