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「ぐりとぐらのおきゃくさま」(なかがわりえこ 著) あらすじと読書感想文

子どもの頃大好きだった「ぐりとぐら」のシリーズから、真冬のお話を1冊。

「ぐりとぐらのおきゃくさま」のあらすじ

※ストーリーの前半部分のみを記載

冬の雪深い森に入ったぐりとぐらは、ぐりとぐらの背丈ほどもある大きな足跡を見つけます。不思議に思ってその足跡を追っていくと、辿りついたのは何だか見たことのある家です。
「ここは僕達の家じゃないか!」 驚いたぐりとぐらは、さっそく自分達の家に上がり込んでみますが、家には見慣れない持ち物があちこちに置かれています。

普段帽子をかけているところにはぐりぐら2人がすっぽり入ってしまいそうなほど大きな帽子が、普段コートをかけているところにも同じくらい大きな赤いコートが先回りして掛かっていました。

ぐりとぐらはこの持ち主を探して、家中を探し回ります…

「ぐりとぐら」シリーズについて

野ねずみのぐりとぐらが主人公の絵本シリーズ。
ぐりとぐらはお料理することと食べることが大好きで、おいしそうなごはんや森の動物たちが絵本に登場することも多い。
おはなしを中川李枝子さんが、イラストを山脇百合子さんが担当されており、お二人は実の姉妹(!)だそう。

現在出版されている「ぐりとぐら」シリーズの絵本は、下記の通り。(上にいくほど古い)

「ぐりとぐら」
「ぐりとぐらのおきゃくさま」
「ぐりとぐらのかいすいよく」
「ぐりとぐらのえんそく」
「ぐりとぐらのくるりくら」
「ぐりとぐらのおおそうじ」
「ぐりとぐらとすみれちゃん」
「ぐりとぐらの1ねんかん」

ハードカバー本。福音館書店。
大人が読んであげるなら4才から、お子さんがご自身で読まれるなら小学校低学年から、が推奨。

「ぐりとぐらのおきゃくさま」の読書感想文

ぐりとぐらの何が好きって、毎回おいしそうなごはんが出てきて、森のみんなと仲良く食べるところなのですが、こちらの本にもその場面は健在です(笑) 相変わらず、かわいらしい!

サンタクロースさんが出てくる真冬のお話ですので、秋くらいから読み始めて理解を深め、お子様がご自分でもクリスマスを迎えてサンタさんやプレゼントを体感する…という読み方が、分かりやすくて楽しいだろうと思います。

ただ、昔の私のように、雪の積もらない暖かい地方に住んでいる子どもは、雪深い世界の寒さや良さを少し理解しづらいかもしれません。
楽しく読めるのに、ぐりとぐらシリーズの他の絵本より印象に残らなかったのは、雪や寒さの与える影響が大きいように思います。雪に慣れ親しんだ大人が読み聞かせる時は、自分の体験を合わせて聞かせ、子どもさんの想像力を少し補ってあげるといいのではないかと思います。

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「ぐりとぐらのかいすいよく」 あらすじと読書感想文

「ぐりとぐらのかいすいよく」のあらすじ

※ストーリーの前半部分のみを記載

野ねずみのぐりとぐらは、静かな海の波打ち際で、砂遊びをしていました。

2匹は遠くの海に何か光るものが浮いているのを見つけましたが、残念ながら、ぐりもぐらも泳げません。光るものが浜辺に流れ着くのを待ってから眺めてみると、光っていたものは、とうもろこしのかわに包まれた、立派なぶどう酒の瓶でした。

ぶどう酒の豊かな香りを感じるぐりでしたが、ぐらは瓶の中身がワインではないことに気づきます。栓抜きではなく巻き貝をコルク抜きにして、なんとかワイン瓶の栓を抜くと、中に入っていたのは、色違いの小さな浮き輪が2つと、手書きで書かれた地図、それに手紙でした。

手紙には、

 しんせつなともだちへ 
 しんじゅとうだいにきてください 
 うみぼうずより

とメッセージが書かれていました。地図を見る限り、海を南に向かって泳いでいくと、真珠灯台に着くようです。

泳げないぐりとぐらでしたが、浮き輪があれば大丈夫。うみぼうずから貰った浮き輪に空気を入れて、いざ冒険に出発です!

「ぐりとぐら」シリーズについて

野ねずみのぐりとぐらが主人公の絵本シリーズ。
ぐりとぐらはお料理することと食べることが大好きで、おいしそうなごはんや森の動物たちが絵本に登場することも多い。
おはなしを中川李枝子さんが、イラストを山脇百合子さんが担当されており、お二人は実の姉妹(!)だそう。

現在出版されている「ぐりとぐら」シリーズの絵本は、下記の通り。(上にいくほど古い)

「ぐりとぐら」
「ぐりとぐらのおきゃくさま」
「ぐりとぐらのかいすいよく」
「ぐりとぐらのえんそく」
「ぐりとぐらのくるりくら」
「ぐりとぐらのおおそうじ」
「ぐりとぐらとすみれちゃん」
「ぐりとぐらの1ねんかん」

福音館出版。大きさは縦20cm×横27cmで、ハードカバー絵本。
大人が読んであげるなら4才から、お子さんがご自身で読まれるなら小学校低学年から、が推奨。

「ぐりとぐらのかいすいよく」の読書感想文

※ストーリーのネタバレを含みます。問題ない方のみ続きをお読みください。

相変わらず、子ども心をくすぐるシチュエーション満載の絵本でした。

1番好きだったのは、ぐりとぐらが真珠灯台で真珠を探しに行くシーンです。
泳ぎがとても上手で身体も大きいうみぼうずなのに、身体が大きいことがあだになり、大切に守ってきた真珠を取り戻すことができません。しょんぼりするうみぼうずに代わって、小さな小さなぐりとぐらがしっかり真珠を見つけ出してしまうので、読者としては微笑ましかったです。

また、できないことは補い合い、できることは率先して行って友をより良い方向に導いてあげる、という友だちとの理想的な関係を、ぐりとぐらとうみぼうずは自然に築けているように見えます。
友への配慮と信頼が短い絵本の中にあふれているので、読んでいてあたたかく、素直に「いいなあ」と感じました。

海が舞台の絵本なので、春から夏にかけて読むと、より一層お子さんが楽しめそうです。
「ひらめ泳ぎ」や「くじら泳ぎ」、それに豪快な「いるかジャンプ」など、さまざまな泳法がうみぼうず直伝で紹介されていますので、恐らくどのお子さんも、プールや海で真似して泳いでみたくなるのではないかと思います(笑)

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「そらいろのたね」(なかがわりえこ 著) あらすじと読書感想文

「ぐりとぐら」の作者のお2人が作られた絵本です。

「そらいろのたね」のあらすじ

※ストーリーのさわりの部分のみを記載

ゆうじ君の宝物は、模型の飛行機でした。ゆうじ君がたんぽぽの咲いている野原でその飛行機を飛ばしていると、きつねがやってきて、飛行機を頂戴とねだりました。

ゆうじ君が、これは僕の宝物だからあげない、と断るときつねは、それじゃあ僕の宝物の交換して、と言い、ポッケからそらいろのたねを取り出したので、ゆうじ君は飛行機と種を交換しました。

ゆうじ君はそらいろのたねを庭の花壇に蒔き、じょうろでお水をあげました。すると翌日、そらいろのたねを蒔いたところから、小さな小さな空色の家が生えてきました。家には小さなドアと窓と煙突がついています。ゆうじ君は喜んで、せっせとお水をやりました。

そらいろのいえは少しずつ大きくなり、ある日ひよこが、ゆうじ君の育てたそらいろの小さなおうちを見つけ、「ぼくのうちだ」と思い、住み始めました。そらいろのいえがもう少し大きくなると、今度は猫が見つけ、「わたしのうちだわ」と思い、ひよこと一緒に仲良く住み始めました…。

「そらいろのたね」の説明

「ぐりとぐら」シリーズを作られた、なかがわりえこさん&おおむらゆりこさんのコンビで作成された絵本です。文章はなかがわりえこさんが、イラストはおおむらゆりこさんが担当されており、お2人は実の姉妹(!)です。絵本「そらいろのたね」には、ほんの少しだけ、ぐりとぐらも登場します。

福音館書店出版。1979年5月に改定版第1刷、2008年7月に改定版第94刷。
定価800円(税別)。

読み聞かせは4歳から、お子さんがご自分で読まれるなら小学校初級~ が推奨。

「そらいろのたね」の読書感想文

※ストーリーのネタばれを含みます。問題ない方のみ続きをお読み下さい。

楽しくおいしく可愛らしい「ぐりとぐら」シリーズとは少し毛色が違い、可愛らしい中に教訓めいたものが仄かに香る絵本でした。



芽(?)を出したばかりのそらいろのいえは、大変小さく可愛らしかったです。子どもが踏んづけたら壊れそうなくらいの小ささで、ひよこさんが1匹だけ入ることができます(笑) でも四角い窓と円い窓がついていて、窓は大きく広々としていて、何だか居心地の良さそうな雰囲気を醸し出していました。
おうちのサイズ感といい雰囲気といい、見事に私のストライクゾーンで、ひよこさんごと我が家に持ち帰りたくなるようなおうちでした(笑)



そんなそらいろのおうちが大きくなり、1匹の強欲なきつねさんに支配されてしまった時、私は学生時代に学んだパレスチナとイスラエルを思い出しました。

パレスチナは、地中海の東側にある面している土地で、キリスト教とイスラム教とユダヤ教という三大宗教の聖地が、僅か1平方キロメートルに納まってしまっているという、世界的にも稀有な街エルサレムを有しています。

昔はどの宗教の方もパレスチナの地で平和に共存していたそうなのですが、20世紀に入ったあたりからユダヤの方が移住し始め、20世紀半ばにユダヤの方がパレスチナの地にイスラエルという国を作ってしまってからは、その地に住めなくなったイスラム教徒との、争いが絶えない土地になってしまいました…。



何かを求めて行動した結果、他の方と平和に共存出来なくなってしまったのはユダヤの民だけではありませんが、欲に駆られて何かを求めた時は、そらいろのいえが太陽に向かって膨らみ始める時なのかもしれません。

そらいろのいえは植物のような存在で、窓を閉め切ってしまうと息(光合成?)ができなくなってしまうのか、強欲な動物には支配できないからなのか、いえが壊れてしまった理由は、本書では明かされていません。でも、そらいろのいえが膨らみ始めた時、ドアや窓を開けてもう一度みんなを招き入れていれば、そらいろのおうちは壊れなかったんじゃないかな、と感じます。

そらいろのいえは、色といい、住んでいる人や動物の数と種類の多さといい、地球によく似ています。綺麗で住み心地のいいおうちが壊れてなくなってしまわないよう、注意しようね、という願いが込められた絵本なのかなあ、と思いました。

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「ぐりとぐらのえんそく」(なかがわりえこ 著) あらすじと読書感想文

「ぐりとぐらのえんそく」のあらすじ

※前半部分のあらすじのみを記載

リュックサックと水筒をもって、野ねずみのぐりとぐらは野原にやってきました。リュックの中には、勿論お弁当が入っています。
野原で荷物を下ろし、伸びをして、いそいそと赤い目覚まし時計を取り出して見てみましたが、まだやっと10時になったばかり。2匹で体操をしてみても、やっぱりお昼にはなりません。

「今度はマラソン」と走り始めたぐりとぐらは、切り株やいばらをものともせず、ぐんぐん進みます。と、突然、ぐりが転び、続けてぐらも転んでしまいました。二匹の足には、細く、とてもとても長い何かが巻きついています。くもの巣にも見え、草にも見えましたが、それは緑色をした長い毛糸でした。

ぐりが毛糸を巻き取ると、毛糸はえんどう豆くらいの大きさになりました。「この毛糸はどこまで繋がっているんだろう?」 ぐりとぐらは代わる代わる毛糸を巻き取りながら、野原を横切り、丘を登って下ると、緑の毛糸玉は両手で抱えきれないくらい大きくなりました。二匹は大きな毛糸の一巻きを地面に転がしながら、更にもう1つ丘を登り、森に入ると、森の向こうに茶色い家が見えます。毛糸の先は、家の中に続いており、ぐりとぐらは緑の毛糸の先を追って、家の中に入ります…。

「ぐりとぐら」シリーズについて

野ねずみのぐりとぐらが主人公の絵本シリーズ。
ぐりとぐらはお料理することと食べることが大好きで、おいしそうなごはんや森の動物たちが絵本に登場することも多い。
おはなしを中川李枝子さんが、イラストを山脇百合子さんが担当されており、お二人は実の姉妹(!)だそう。

現在出版されている「ぐりとぐら」シリーズの絵本は、下記の通り。(上にいくほど古い)

「ぐりとぐら」
「ぐりとぐらのおきゃくさま」
「ぐりとぐらのかいすいよく」
「ぐりとぐらのえんそく」
「ぐりとぐらのくるりくら」
「ぐりとぐらのおおそうじ」
「ぐりとぐらとすみれちゃん」
「ぐりとぐらの1ねんかん」

「ぐりとぐらのえんそく」は、1983年第一刷で、1999年8月時点で第64冊(!)。
定価900円(税別)。福音館出版。
大きさは縦20cm×横27cmで、ハードカバー絵本。
大人が読んであげるなら4才から、お子さんがご自身で読まれるなら小学校低学年から、が推奨。

「ぐりとぐらのえんそく」の読書感想文

※ストーリーのネタばれを含みます。問題ない方のみ続きをお読みください。

「ぐりとぐら」シリーズの本を読むと、かわいらしくて骨抜きになります(笑)
毛糸玉に負けそうなほど小さいぐりとぐらのサイズ感も良いのですが、お昼ごはんを心待ちにしたり、毛糸の先を二匹でどこまでも追いかけたり、見知らぬおうちに勝手に入っていってしまったりと、やることなすこととにかく愛らしくて。

本書では、毛糸の先をどこまでも辿る、というわくわく感が特に良かったです。しかも、毛糸がとても長くて、毛糸の先に辿り着くまでがてもとても遠い(笑) 丘を越えたり森を抜けたり「一体どこまで行くんだろう」と思いながらも、素朴なイラストで描かれた緑の毛糸玉と自然の風景とぐりぐらを追いかけて、楽しく読み進めることができました。

この絵本では大きなクマも登場するのですが、最初クマが登場した時、あまりの大きさの違いに「ぐりとぐらが食べられちゃうんじゃないか…」と心配したのですが、そんな気配は毛の先ほどもなく、クマさんとぐりぐらはあっという間に仲良くなったので、安心しました(笑)
クマさんは姿かたちは大きいのに、チョッキが崩れていても、ぐりとぐらが勝手に家に上がり込んでいても、全く気にしないほどのんびりした気性で、「『ぐりとぐら』らしいなあ」と感じ、こちらも微笑ましかったです。

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「ぐりとぐら」 (なかがわりえこ 著) あらすじと読書感想文

すごくかわいらしくて、仲良しで、楽しくて、おいしいお話です。

「ぐりとぐら」のあらすじ

お料理することと食べることが大好きな野ねずみの「ぐり」と「ぐら」。

そんなぐりとぐらがある日森を歩いていると、白くて丸くて大きなたまごが落ちているのを見つけました。ぐりとぐらの背丈ほどもある大きなたまごなので、ひもでくくっても、転がして運ぼうとしても、何だかとっても難しそうです。

運ぶのを諦めたぐりとぐらは、森の中でこのたまごを使って、おいしいカステラを作ろうと思い立ちます。
さっそく材料を取りに帰ったぐりとぐらですが、たまごがあまりに大きいので、持ち運ぶボウルやフライパンも大きすぎて、ぐりとぐらの小さなリュックには入りません。引きずったり棒で転がしたりしながら森に戻り、いつもの歌を歌いながらさっそくカステラ作りの準備を始めると、匂いに惹かれて森のみんなが集まってきて……。

「ぐりとぐら」シリーズについて

野ねずみのぐりとぐらが主人公の絵本シリーズ。
ぐりとぐらはお料理することと食べることが大好きで、おいしそうなごはんや森の動物たちが絵本に登場することも多い。

この「ぐりとぐら」の本が、記念すべきシリーズ第1作目。
おはなしを中川李枝子さんが、イラストを山脇百合子さんが担当されており、お二人は実の姉妹(!)だそう。

「ぐりとぐら」シリーズは発売当初から人気のあり、「ぐりとぐらのかいすいよく」「ぐりとぐらのえんそく」など何冊か出版されている。関連グッズも「ぐりとぐらカレンダー」「ぐりとぐらのかるた」「ぐりとぐら 絵はがきの本」など何種類か発売されており、どれもとても可愛らしい。

現在出版されている「ぐりとぐら」シリーズの絵本は、下記の通り。(上にいくほど古い)

「ぐりとぐら」
「ぐりとぐらのおきゃくさま」
「ぐりとぐらのかいすいよく」
「ぐりとぐらのえんそく」
「ぐりとぐらのくるりくら」
「ぐりとぐらのおおそうじ」
「ぐりとぐらとすみれちゃん」
「ぐりとぐらの1ねんかん」

「ぐりとぐら」は1967年1月出版。
定価900円。大きさは縦20cm×横27cmで、ハードカバー本。福音館書店。
大人が読んであげるなら4才から、お子さんがご自身で読まれるなら小学校低学年から、が推奨。

「ぐりとぐら」の読書感想文

可愛らしいストーリーが大好きでした。イラストも素敵で、子ども心を惹きつけて離しません。

ぐりとぐらはカステラを作りあげちゃうんですが、そのカステラがとてもおいしそうなんです。大人が実物から想像する、四角くて上と下が茶色くてちょっとぱさぱさしているカステラではなく、焼きたてほかほかのシフォンケーキを連想させるような、大きくて黄色くてまんまるでふわっとしているおいしそうなカステラです。
カステラのページは、眺めているとおなかがすきます(笑)  

あと、一番最後のページに描かれている「あれ」が……子どもの頃は欲しくてたまりませんでした。本当に羨ましくて、母や同居の祖母にどこに行ったら大きいたまごが落ちてるのか、と尋ねては困らせていました(笑)

こどもが大好きになる、夢のたくさんつまった絵本だと思います。ノートパソコンくらいの大判のハードカバー絵本なので、子どもさんにも扱いやすいのも良いかなと思います。

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「日本のことわざかるた」と「ぐりとぐらかるた」で楽しくひらがなあそび

最近のかるたは、実用的なのにこんなに可愛らしいですね。4歳の子と久しぶりにかるたをし、その時に「いいな」と思ったかるたを2つご紹介。

ことわざがたくさん覚えられる「日本のことわざかるた」

「日本のことわざかるた」の説明

読み札がすべてことわざになっているかるたです。
「さるも木から落ちる」「かえるの子はかえる」「えびで鯛を釣る」「ぬかにくぎ」「ふくろのねずみ」など、よく耳にすることわざが読み札として選ばれています。

読み札の裏面に、各ことわざの意味は小さい文字で記されています。少し読みづらいのですが、ことわざの意味が分からなかった時は大人が読んであげると、ことわざの意味まで覚えることが出来ます。
イラストは大きく描かれており、背景が白地なので、絵がよく印象に残ります。

「日本のことわざかるた」を使った感想

イラストがとてもかわいらしいので、遊んでいて胸がキュンキュンしました。私は「ふくろのねずみ」のイラストが特にお気に入りで、4歳の子と本気で取り合いになりました(笑)

「小学校に上がる前の子に、ことわざの意味まで分かるかな?」と最初少し不安でしたが、小さい子どもの記憶力は凄いもので、意味の分からないままに絵札と読み札を覚えてしまっていました。
まだひらがなが十分に読めない頃は、大人が一緒に遊びながら、

「『ふくろのねずみ』は追いつめられてどうすることもできない状態のことよ。この絵のねずみさんも、袋から出れなくて困ってるでしょう?」

と折に触れことわざの意味を説明すると、「ふーん」という顔で神妙に聞き入っていました。ことわざにはそれぞれ意味がある、ということに気付き始めたようです。

このかるたには説明書が付属しており、説明書の記載も充実しているので、ひらがなが少し読めるようになってからは、4歳の子が自ら説明書を拾い読み(!)し始めました。説明書に載っているいる絵札のイラスト一覧や読み札のことわざ一覧を眺めては、時折声に出して読み、大人に聞かせてくれました。

楽しく遊びながらも、「4歳の子でもことわざを覚えられるんだなあ」と子どもの可能性に気付かされたかるたでした。

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ひらがなを効果的に覚えられる「ぐりとぐらかるた」

2つ目のお気に入りかるたは、ぐりとぐらです。50音のひらがなを早めに覚えたいお子さんにとっては、かわいくも心強い味方になってくれると思います。

「ぐりとぐらかるた」の箱を開けて、撮影した写真。「あ」と「ぬ」の読み札・絵札が写っている。

↑ ぐりとぐらかるた

ぐりとぐらのかるたは、いんを踏むように、1枚の読み札に特定の1文字のひらがなが繰り返し繰り返し登場します。

 みどりのライオン みみまでみどり (「み」の読み札)
 わにどん わははと おおわらい (「わ」の読み札)

1文字のひらがなを繰り返し何度も聞くので、他のかるたよりひらがなを覚えるのが早いと思います。特定の1文字だけがたくさん詰まっているのに、読み札の文章はとても自然で、ぐりとぐらのイラストは相変わらず素朴でかわいらしく、かるたをしていてとても楽しかったです。

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おわりに 〜かるたってよくできてる!~

かるたは、「どこに何の絵札があるかな?」と事前にあれこれ覚えて方針を立てて、全身を耳にしてよく聞いて、素早さで取って、頑張ったら頑張った分だけ絵札がたくさん集まって褒めて貰える遊びです。頭も身体もコミュニケーションもまんべんなくよく使うので、「かるたって、とてもよくできているおもちゃだなあ」と改めて感じました。

幼い子にとって、素早さの求められるかるたは身体全体を使わないといけないので、室内遊びといえどもいい運動になるようで、たくさん遊んだあとは大抵眠りこけてしまいます。
子どもが眠っている間に大人はゆっくり家事やお喋りができるので、大人にとっても利便性が高いおもちゃでした(笑)