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ORACLE MASTER Gold DBA 2019(試験番号:1Z0-083-JPN)に無事認定された

新試験制度のORACLE MASTER Gold DBA 2019に先日無事認定されたので、勉強法や当日の様子をシェア。相変わらずの独学で、地道に細々と学び続ける方法を取ったが、正答率86%で無事一発合格できたので、他人様のお役に立つ情報だと信じたい。

しかし…最近はどこもかしこもクラウド化で、データベースのことを考える人が減ってきた気がする…。データベースはまだまだ自由で面白いと思っているのは、私だけだろうか。

オラクルマスターゴールド2019の認定証の画面キャプチャ。旧試験制度と同じ形の認定証。認定証の左上に、OracleMasterであることを示すバッチが表示されている。

↑ ORACLE MASTER GOLD 2019の認定証。認定証は旧試験制度と同じ形だった。

ORACLE MASTER Gold 2019 取得時のスペック

ORACLE MASTER Goldの認定には、ORACLE MASTER Silverの有資格者であることに加えて、「Oracle Database Administration II」(試験番号:1Z0-083-JPN) という試験に合格する必要がある。Administration II試験に合格した時点のスペックを記載する。

Oracleデータベースの経験年数:足掛け8年

うち4年半は、アーカイブログモードすら使ってない小規模データベース。データベースにパッチを当てたり、エクスポート&インポートコマンドを使ったりは問題なくできる。アーカイブログモードやRMANを使うようなミッションクリティカルなDBは、2年9ヶ月くらい経験。

マルチテナント構成使用歴は、1年弱。アシスト社にマルチテナント構成の講座(3時間。凄く分かりやすい!)を実施頂いたり、海外のDBエンジニアのYouTubeを眺めたりして、マルチテナントの概要を理解した。その後は19cシングルDBの構築要件を洗い出し、DBを構築しながら構築手順書を1人でせっせと作っていた。

Oracle RACの経験年数:2年9ヶ月

RACの設計・構築はやったことがなく、運用保守・監視がメイン。障害調査やメモリ周りのチューニングは、調べ倒せば何とか解答を捻り出せる程度。RACは複雑怪奇で未だに理解が追い付いていないが、仕組みはすごく面白いので、今後積極的に学んでいきたい分野ではある。
Grid InfrastructureとOracle ASMの使用年数も、同じく2年9ヶ月。

Oracle Exadataの経験年数:経験なし

機会があれば使ってみたい。

Linux OSの経験年数:3年くらい

Red Hat Enterprise Linux 6~7を中心に経験。OSユーザ作ったり、limit.confをviエディタで編集したりはできる。シェルスクリプトも、調べ倒しながらであれば、おおよそは読める。
だが、Linux全般が物凄く苦手。ORACLE MASTER Gold 2019が認定されたその日に、LPIC レベル1の問題を解いてみたら、20問中5問しか解けなかった…。
「経験年数3年です!」と言い張っていいのかは、大いに謎。

Oracle Master Silver認定後どのくらいでGoldを取得したか:4年後

旧試験制度でOracle Master Silverに認定された後、新試験制度に変わり、Goldの試験を受けたいのに受けられない期間が1~2年あった。特にインターネット上に、Gold 19c対応の情報がほぼ出回らなかったのは、正直痛かった…。
もし仮に新試験制度になっておらず、試験範囲も11gのままだったなら、アーカイブログモードで稼働するDBの実務経験を1年ほど積んだら、早めに受験しに行っていたと思う。

ORACLE MASTER Gold DBA 2019の学習期間:3ヶ月

ORACLE MASTER Gold 11gの参考書が2年前から自宅にあり、システムトラブルが起きるたびに辞書代わりに読んでいた。がっつり朝から晩まで勉強したのは、2022年4~6月の3ヶ月間。

Gold DBA 2019の認定後に、webサイトでオラクルマスターゴールドの学習目安時間は40~50時間と書かれているのをたまたま目にしたが、新試験制度のORACLE MASTER Goldは試験範囲が相当広くなっているので、40時間はさすがに無茶ではないかと思う。
マルチテナント構成やGrid Infrastructureなどについて十分な実務経験があり、めちゃくちゃ記憶力のいい人なら、40時間で取れるのかもしれないが…

ORACLE MASTER Goldの認定試験は、そもそも実務経験をある程度積んでいないと厳しいので、実務経験の時間を割り引いて学習時間だけを算定するのも、少し算出する意味が薄いかもしれない。

使用した参考書・問題集・学習ツール

3ヶ月間「使い込んだ」と言えるほど使ったのは、下記の3つ。

  • 書籍①「オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationII(株式会社コーソル 著)
    黒い表紙の本。19cに対応している
  • 書籍②「ORACLE MASTER Gold[Gold DBA11g]完全詳解+精選問題集」
    白い表紙の本。11gに対応しているが12c以降は非対応
  • ORACLE MASTER Goldラーニングサブスクリプションの動画

使った順序は、動画 → 白本 → 黒本 の順。
たまたまOracle Universityでeラーニング動画が無償公開されていたことと、学習開始時にGold 19cに対応している受験対策参考書が見当たらなかったので、3種類も使う羽目になってしまった(笑)

2022年5月以降に学習を開始される方は、コーソルさんの黒本メインで学習すればいいと思う。黒本が、情報が最も端的にまとまっていて使いやすかった。黒本は5月に出版された(らしい)ので、あわてて入手してやり込み6月末に受験したのだが、黒本があるとないとで、点数が全然違っていたと思う。

ORACLE MASTER Gold ラーニングサブスクリプションの動画

Oracle UniversityにORACLE MASTER Goldの学習動画(兼試験対策動画?)が結構な高値で販売されているのだが、たまたま2022年4~5月の2ヶ月間くらい、ラーニング動画のうち6時間分だけが無償公開されていた。
試験問題とおおよそ同じ形式の問題を解いて講師の解説を聞く、というタイプの動画だった。

動画は重要ポイント盛りだくさんで、1度聴き流す程度では一体何のことを話してるのか理解できないくらい、「初めまして」な新機能や用語が多かった。私は文字情報より耳から情報を得て学習する方が楽なので、理解できなかった箇所はスマホの機能で音声録音しておき、家事や散歩の合間に聞き流しては、知識を定着させた。
無償公開されていた期間が長かったので、問題演習は2〜3周くらいできたと思う。

ラーニングサブスクリプションに興味のある方は、下記のリンクからどうぞ。

Oracle Master Portal:ラーニングサブスクリプション
https://www.oracle.com/jp/education/index-172250-ja.html#10

なお、私はこの動画に出会って初めて、新試験制度のORACLE MASTER Goldが旧試験制度のSilver 11gの出題形式とほぼ変わりない、という事実を知った(笑)

11g対応の白本「ORACLE MASTER Gold[Gold DBA11g]完全詳解+精選問題集」

念のため断っておくが、マルチテナント構成という概念がない、11g時代のORACLE MASTER Gold参考書である。

当然この書籍だけでは「Oracle Database Administration II」の試験範囲はカバーできず、50〜60%くらいが新試験の試験範囲とかぶっているかな、という印象。
19c対応のいい書籍があれば勿論そちらを使ったのだが、「ないのだから仕方ない!」と早々に諦め、半ば開き直ってこの書籍を使っていた。

だが、「11g時代に出版された書籍でいいから、取り敢えず学習を先に進める」という強引な作戦は、結果的には大きな回り道をすることなく、プラスに働いたと思う。
11gの白本を2ヶ月かけて3周し、巻末の模擬試験を解くと、正答率が61%だった。RMANなどのDBA必須技能をここで先に身につけられた上、Oracle Master Gold 11gの合格ラインに到達しつつあると把握できたので、残りの1ヶ月は、Gold 2019の黒本でマルチテナント構成と12c~19c新機能の知識を足し込むことだけに集中した。

19c対応の黒本「オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationII」

恐らく、現時点で最強のOracle Master Gold対策本だと思う。データベースと実務にめちゃくちゃ詳しい人が、19cシングルデータベースのことを端的にまとめた、という印象の本で、とにかく本全体に無駄がない

聞きなれない単語は、ほぼすべて欄外や括弧書きで単語の意味が添えてあるので、いちいちスマホで調べる手間が省ける。一度も流したことのないコマンドは、実行結果が全文丸ごと掲載されているので、これまた実機でコマンドを流す手間が省ける。
読み進める&解き進めることに集中できる本なので、12c~19cで新登場した機能・概念を中心に読み込み、1ヶ月で2周することができた。1ヶ月後巻末模擬問題を解くと、正答率が76%に達していたので、本試験申し込みに進んだ。

極めつけに、この黒本で学習したのと非常に似た形式の問題が、本試験で2〜3問出た。サービスが良すぎる。オラクル社監修は伊達じゃなかった。
著者であるコーソル社の皆様に、深く感謝したい。

実機演習をどのくらいやったか

Oracle Master Silver 11g受験時は、自宅では特に実機演習はしなかったのだが、今回はさすがに実機演習の時間を取った。

自宅のPCにマイクロSDカードを挿し、SDカードのディスク上にVMware PlayerでRed Hat Enterprise8の仮想サーバと19c(EE)のシングルDBを作る、というやっつけ感満載の自作環境だったが、RNANのコマンドは無事に流れたのでよしとする。1ヶ月半ほど、この超遅の仮想環境で、コマンドを流せるだけ流した。

RMANでのリカバリなどは、実務でもそう頻繁には行わない(はず)なので、バックアップ&リカバリの実機演習の時間はあってもいいと思う。
マルチテナント構成や19c新機能は、時間が取れなかったこともあり、特に実機演習しなかった。

試験結果:正答率86%で一発合格

Oracle Database Administration 2の試験結果の画面キャプチャ。画面中央に、正答率と合格ラインがパーセント表記で表示されている。

↑ 受験直後に画面モニターに表示される試験結果。その後メールでも通知され、実物は写真つき

黒本の巻末模擬試験の正答率が76%だったので、本試験だと7割取れたらいい方かな…と想定していたが、想定外の8割超えだった。頑張った成果が認められたようで非常に嬉しかった半面、「もしかしたら学習期間2ヶ月半でも受かったかも…」と少し後悔した。

なお、2022年6月末時点でも、合格ラインは57%のままだった。

 →Oracle Database AdministrationⅡ受験当日の体験記はこちらへ

ORACLE MASTER Gold 取得後どう活用したか

まだ取ったばかりなので不明。活用できたら追記する。

知識が増えたのは良かったものの、goldだと「実務で使ってないわー!」という機能が半分近くあるので、goldを取ることで実務能力が上がったのかは、正直分からない。実務で使う知識や技術については都度学んできているので、(というかデータベースエンジニアであれば、それが当たり前だろうと思うので)、マルチテナントの知識以外はさほど使わないかもしれないな、とも思う。

ただ、ORACLE MASTER Goldに認定されたというだけで、周囲の自分を見る目が変わりすぎて怖い
ORACLE MASTER Gold取得前と後で、自分ではスキルに大した差を感じていないのだが、周囲からは「凄いね」という驚き交じりの反応が返ってくる。自社の営業がやたらに誉め言葉を並べ始めたり、会ったばかりの客先の役員が何故か私の名前を知っていたりする。怖い。

今まではスキルを過小評価されて仕事しづらいことが多かったが、ORACLE MASTER Gold認定後は、逆にスキルを過大評価され、周囲の期待が大きすぎて困惑することが増えてきた。
自分では、LinuxやOracle RACを筆頭に、身に付けねばならないことがまだまだ山ほどあると思っているのだが、周りはそうは思わないらしい。

今どんな仕事をしているか

今まで同様、Oracleデータベースの設計・構築・運用。Solarisで稼働しているOracle RACの面倒を見るお仕事。
Solaris氏とはまだまだ疎遠なので、早く仲良くならなければ…とは思っている(汗)

地位・年収に変化はあったか

取得したばかりだが、まだ変化なし。ヒラ社員で年収は400万円台後半のまま。
今後変化があるかどうかも正直分からない。

地位や年収を上げたいだけなら、ORACLE MASTER取得ではなく仕事でプロジェクトマネージャやリーダーポジションを目指す方が上がりそうだな…とは思う。
技術力を高めれば高めるほど現場最前線の仕事に回されるので、課長職・部長職から遠のいていくのが、日本企業の不思議なところ。

ORACLE MASTER Gold 学習のポイント

「Oracle Database AdministrationII」の試験は、試験範囲がとにかく広いので、記憶力との戦いに陥らないようにすることが、非常に大事ではないかと思う。私のように記憶力の悪い人間ほど、暗記中心の学習に陥ると、その時点で敗北濃厚になる(笑)

コーソル社のオラクルマスター教科書 GoldDBAの書籍の目次を撮影した写真。目次の項目の一部に、緑色の色が塗られている。

↑ コーソル社の黒本。11gの白本で学ばなかった項にだけ色を塗り、重点的に学習した

運良く実務経験を積める立場にいる方は、まず日々の仕事を全力で頑張り、1コマンドでも多く経験を積み上げるのが、プラスに働くと思う。やはり実務で経験していると、知識の脳内定着力が全く違う。

実務の積めなかった分野については、自宅PCの環境でコマンドを流せるだけ流して経験を補い、経験と知識を紐づけられるよう気を配った。本だけ読み続けていると眠くなるが、知識と紐づけながら経験を増やすと、知識が定着しやすく忘れにくいように感じる。

最後に、実務経験も自宅での実機演習もできなかった分野については、本試験の重要度や出題頻度が低ければ、潔く諦めることにした。具体的には、データベースの複製や高速ホームプロビジョニングなどは、書籍を2~3度読み込んで、仕組みを理解するだけに留めた。

試験範囲が広いので、「学んだことを忘れる」という残念な事象も、結構な頻度で起きると思う
一度学習した分野は、時折テキストを高速で眺め返すようにすると、少しは忘れにくい。具体的には、テキスト見開き2ページあたり2~3秒くらいの速さで、ざーっとテキストを眺めていく。2~3秒ではテキスト全文は読めないが、太字で印刷されている重要用語やアーキテクチャの図などは目に入ってくるので、「そういえばこんな機能あったな…」と学んだことを自然に思い返すようになる。こうしておくだけでも、覚えた知識を忘れにくくはなると思う。

もう少し時間が取れる方は、スマホで写真を撮って通勤時に読み返す、重要単語だけ手帳に書いておくなど、忘れにくくする工夫は色々とできそう。

ORACLE MASTER Goldは取得した方がいいか

データベースエンジニアとして生きていきたいなら、あった方がいいと思う。
以前から、就職活動や配属面談の際に、ORACLE MASTER SilverだけではDBA(データベース管理者)として不十分と見なされることが多かったので、私自身は数年前からORACLE MASTER Gold取得したいと考えていた。

また、営業や事務の方など、システムの現場に一切出ない方々にとっては、エンジニアが実務でどれだけ凄い経験を積んでいても、その人の技術力の高さが分からないらしい…ということに最近気づき始めた。

システムエンジニア同士だと、一緒に働いたり雑談したりしているうちに、相手がどの分野にどの程度の技術力を持っているかは、おおよそ把握できる。資格を持っていなくとも凄腕のエンジニアは結構な数いらっしゃるし、技術力さえあれば現場の仕事は回るので、忙しい中無理して資格を取らなくても、業務上大きな障りはない。

だが、営業さん達や人事の方々はどうも、「経験年数」や「持っている資格のレベル」などで、各エンジニアの技術力を推し量っているようだ。
現場で重宝されているエンジニアほど多忙なので、資格を取っている暇などないし、いいエンジニアほどキャッチアップも早いので、短い経験年数でも十分凄腕になってらっしゃるのだが、システムに詳しくない方にとっては、資格というラベルが人に貼られていると便利らしい。

ラベルの有無で人生が変わってくるのも正直どうかとは思うが、つまらない方の人生に追いやられるのも腹が立つので、時間がある方は早めにとっておかれると損はないと思う。

余談:ORACLE MASTER Gold 受験後の感想

試験範囲がとにかく広すぎて泣けてくる。
この上にORACLE MASTER Platinumがまだ控えているかと思うと、考えるだけで眩暈がする…

Oracle Database Administration Ⅱ(ORACLE MASTER Gold DBA 2019認定試験) 受験記

ORACLE MASTER Gold DBA 2019の認定要件である「Oracle Database Administration Ⅱ」(試験番号:1Z0-083-JPN)という試験を受験し、無事に合格できたので、受験日前後の体験記を記載。

新試験制度になってから、ORACLE MASTER Goldの認定試験の合格報告や合格体験記が、ネット上に少なすぎる気がする。参考書が長らく出版されていなかった上に、巷に出回っている情報が少なすぎて、受験に踏み切れていない人も相当多いんじゃないかな…という予感。
 → ORACLE MASTER Gold 2019の勉強法等については、こちらへ

試験前日:Oracle Database Administration Ⅱ試験を申し込む

黒本の参考書の巻末にある模擬試験を実施したところ、正答率76%で合格ラインに達していたので、恐る恐る本試験を申し込むことにした。ORACLE MASTER Silver 11gを受験した時と同様に、ピアソンVUE社のwebサイト↓から本試験を申し込む。

ピアソンVUE
https://www.pearsonvue.co.jp/

受験地と受験日時を自由に選択できるのは、コロナ禍以前と同様。自宅から5km圏内に2ヶ所の受験会場があったが、最短日程(=申込の翌日)に本試験を受けることのできる会場は1ヶ所だけだったので、その会場を選択することにした。(結果的に、ORACLE MASTER Silverの本試験受験時とは、違う試験会場になった)

コロナ禍ということもあり、自宅で受験する方法も選択できるようになっていた。事前に専用のアプリをインストールしてシステムチェックを行った後、当日は画面録画&試験監督付きで自宅で受験できる、という仕組みのようだ。感染リスクゼロで、移動時間まで省けるのはとても魅力的。冷暖房も自分好みに調整できるので、夏&冬には特に都合が良さそう。

ただ、ORACLE MASTER Goldの認定試験は、試験時間が2時間半に渡る長い試験で、自宅だとネットワークより先に集中力が切れる恐れがあることと、宅配便の配達等の邪魔が入る可能性もあったので、今回は自宅受験を断念した。

ピアソンVUEからオラクル社のCerfViewにログインした後、受験する試験を選ぶのだが、Oracle Database AdministratorⅡの試験の選ぶ場合、少なくとも英語版・中国版(?)・日本語版の3種類の試験があるようだ。試験タイトルの末尾に「JPN」とついているものを選択しないと、英語等で試験を受ける羽目になるようなのでご注意を。最初全く気づかないまま英語版を申し込みそうになり、慌ててキャンセルボタンを押した…。

ピアソンVUEでOracle Database Administration 2の試験を検索している画面のキャプチャ。1Z0-083の試験が3種類表示されている。

↑ 試験番号が同じ試験が3つ表示されるが、試験番号に「JPN」とついているものを選ぶ

試験予定時刻は10:30〜13:00とした。朝は十分に眠って脳を休ませたかったので、10時以降開始にした。試験予定日は丸一日有給休暇を取ることにして、会社に有休取得申請。
32,000円程度の受験料をクレジットカードで支払い、申込が全て完了すると、メールで支払い完了連絡と予約確認のメールが届いた。

本試験の荷造りとして、参考書のほかに本人確認書類2点、冷房対策用の上着、長い前髪を留めるための髪留めを準備した。なお、時計は持ち込みできなかったので、準備対象外。
本試験前日は、眠る直前まで学習を続けてはいたが、やはり緊張してしまい、思ったほど学習は進まなかった。

試験当日

本試験開始15分前:受験会場を間違える

オラクルマスターの認定試験には、試験開始前に本人確認や写真撮影などの事前手続きがある。そのため、試験開始15分前までに、試験会場に到着している必要があるので、朝食と身支度・化粧を済ませたら、余裕をもって試験会場に向かった。

(オラクルマスターの認定試験は写真撮影があるので、女性はまともな服を着て、軽くお化粧をされて行く方が無難。すっぴんだと試験を落とされるということはないのだが、すっぴん写真が公式記録として残ってしまうのは、どうにも困るので…)

試験会場の建物は知っていたので迷わず到着し、ピアソンVUEと書かれた事務所に入ると、アルコール消毒剤で手を消毒。受験者も受付の方も、全員がマスクを着用していた。受付に行くと、受付開始まで椅子でしばらく待つよう促された。受付開始までの時間は、参考書に軽く目を通すことができた。

試験開始15分前になり受付が開始され、受付してもらおうとすると、実はOracleの試験は試験会場が1つ隣の会場だった、という事実が判明した。慌てて手荷物をまとめ、隣の会場へ。試験前に、無駄にヒットポイントを減らしてしまった。
余談だが、私がオラクルマスターの認定試験を受けようとすると、大抵何かしらの小トラブルが起き、すんなりと試験を開始できた試しがない。

本試験開始10分前:受付手続き(同意書記入・本人確認・写真撮影)

隣の会場は以前の会場より静かで、中央に受付があり、広くて座り心地のよさそうなベンチが何台かあり、荷物やジャケットを保管できるよう縦長のロッカーが壁際にずらりと併設されていた。
受付の男性に受付が遅れた理由を伝え、何とか受付開始して頂くことができた。受験前の注意事項が書かれたA4用紙1枚半のラミネートシートを読み、異論がなければ書類にサインする。この時、一定以上の厚さの装身具は試験室に持ち込めないことを知り、身に付けていた8mm珠のガラスパールのイヤリングは慌てて外して鞄に突っ込んだ。

本人確認書類2点を提示して受験者本人であることを確認して頂くが、このときは不織布マスクを外した。この後小型のwebカメラ(?)で写真撮影を行ったが、この時もマスクは外した。
髪留めも厚みがあるものは試験室に持ち込めないと知ったが、幸い私の髪留めは百均で買った薄い小型のものだったので、受付の方に持ち込んでいいか確認頂き、持ち込み許可を頂けた。

受付を終えて、ロッカーのキーを受け取り、手荷物を全てロッカーに仕舞う。待合室には、同じく受験者と思われる20代くらいの若い女性が1人座られており、「女性のエンジニアかな?」と感じて嬉しかった。女性のエンジニアは、まだまだ少ない。特にインフラ領域は女性が非常に少ないので、どこの現場に配属されても、男子校にたまたま女が1人混じっているような雰囲気になる。

本試験開始5分前:試験室へ

受付の男性に連れられ、受付前から試験室に移動。試験室と受付&待機室は扉で仕切られており、扉には透明なガラスが張られ、試験室内が見えるようになっていた。

試験室は、机とパソコンと座席がセットになったものが40~50席くらい用意されており、全ての座席はパーティションでほかの席と仕切られていた。恐らくカンニング防止のためだと思う。(但し、受験者は各自が申し込んだ試験を受けるので、隣り合った人と同じ試験を受けているとは限らない)

席同士の間隔は狭めで、1m離れていないくらい。通りを挟んで真後ろの席も1.5m離れていないくらい近い。試験中は喋らないので、感染対策としてはこの距離でいいのかもしれないが、普段業務中にこの距離で人と座ることはもはやないので、反射的に少しヒヤッとした。

私が案内された席は、ロッカー番号と同じ81番で、通路の最も奥にある席だった。デスクトップ型の黒いパソコンが1台置かれていて、デスクトップパソコンの上部には、周囲の雑音を遮断するための大きなヘッドホンが1つ用意されていた
受付の方より、A4サイズのホワイドボードとホワイトボードマーカー(黒色)1本をメモ書き用として受領。ホワイドボードは無地ではなく、薄い灰色で格子状に罫線が引かれていた。

受付の方にパソコンにログイン頂くと試験名が表示され、受験する試験名に誤りがないことを確認して、試験開始。

本試験開始直前:注意事項の確認

試験開始から10分間は、画面操作の説明や注意事項を読む時間に充てられていた。残りの試験時間や現在の何問目を回答しているかなどの情報は、画面右上に表示されると知った。問題の見直しの仕方なども、合わせて確認。

ORACLE MASTER Silver受験の際、ホワイドボードマーカーのインクが次第にかすれてきて焦った記憶があるので、マーカーの書き具合もここで確認した。

ここのセクションは10分間用意されていたが、内容的には5分あれば終わるので、残りの時間で少し心を落ち着けてから、試験開始ボタンをクリックした。

本試験開始0~15分後:難問目白押しで焦る

本試験を開始してから1問目~9問目は、一度も見たことがない難問が続いた。ORACLE MASTER Silverの認定試験の時もそうだったが、オラクルマスターの認定試験は、試験範囲(?)に含まれない問題が数問出ることがあり、こうした問題は最初の数問に集中しているようだ。

最初の十数分間、見慣れない問題を延々と解かされる羽目になるので、解けずに焦り、ストレスがかかり、自分の試験対策は間違っていたのかと不安になる。ORACLE MASTER Silverの時のように、手が震えるようなことはさすがになかったが、周りの雑音がやけに耳に入った。

試験問題の上部にチェックボックスがあり、後で見直したい問題にチェックを入れておくと、全問解き終わった後にその問題が表示されてまとめて見直しをできる仕様になっている。9問全問チェックボックスにチェックを入れ、何とか先へと進んだ。

本試験開始15~75分後:苦手な問題と騒音に苦しめられる

10問目以降は、試験範囲内の問題に戻ったようで、何とか解答を捻り出せそうな問題が続いた。ただ、苦手なマルチテナント構成や高速ホームプロビジョニングの問題がさっそく続出して、再びストレスがかかった。できればRMANや自動メモリ管理あたりから、先に出題して欲しかった(我儘)。

ただでさえストレスがかかっているところへ、別席の試験を終えた後のパソコンだとは思うが、テレビが壊れた時のような「ザーーー」という音が2~3分続き、耐えかねて備え付けのヘッドフォンのお世話になることにした。
ヘッドフォンはずっしりと重く結構大きめのサイズで、長時間つけていると右耳が痛くなるので時々外さないといけなかったが、ノイズキャウンセリングの機能はしっかりしているようで、テレビ音も真後ろの席の男性受験者のため息も聞こえなくなったので、ひとまず良しとした。

試験時間が2時間半もあると、人の出入りがそれなりにあり、受付の男性が使用後の机のアルコール除菌を行ったりもするので、騒音対策は意外と重要だな、と改めて感じさせられた。
自宅で学習している時は基本的に1人きりなので、音対策をすることもなかったが、今回は平日午前にも関わらず受験者が意外なほど多かったので、雑音に気を散らさないことも必要だなあと痛感。そういえば実務でも、ベラベラと四六時中喋りまくるおじさまが隣の席にいる時は、私の能率がだだ下がりする。(上司なら部下の能率を無駄に下げないで欲しい…)

出題傾向は、コーソル社の黒本で網羅されているところが、ほぼほぼ出てきた印象。出題形式も、黒本やサブスクリプション動画で学んだ形式によく似ていた。マルチテナント形式のリソース今シューマープランや、アプリケーションコンテナのポリシー周りが出題され、苦手な高速ホームプロビジョニングは2問も出てきた。アプリケーションコンテナのコンテナマップは、今回は出題されなかった。

出題の半分を解き終えた時点で残り時間を確認したところ、黒本の模擬問題を解いていた時とほぼ同じペースで解答できていた。全85問を2時間ほどで解き終えるのが私の普段のペースなので、時間不足で解答不能に陥ることはなさそうだとわかり、少し安心した。

試験中は、配布されたミニホワイトボードにも、頻繁にお世話になった。ORACLE MASTERの試験は、「下記の選択肢(6つ)のうちから2つ正しいものを選べ」というような複数回答の問題が多いが、主に選択肢の肢切りにホワイトボードを利用。「13問目 A〇 C× D×」などと正解・不正解が確実に分かっている選択肢だけをボードにメモしておき、残り1つの正解に迷ったら、残った3択(B・E・F)から正解を選んでいた。

本試験開始75~130分後:寒いが粛々と問題を解く

試験の後半になると、フラッシュバックドロップや自動メモリ管理やRMANコマンドなどの、慣れ親しんだ分野が平和に出題され始め、気持ちも落ち着いてきた。苦手なフラッシュバックトランザクションはメインでは出題されず、選択肢の形で出てきたのでセーフだった。これまた苦手なデータベースの複製とPoint-In-Time-Tablespaceも、各1問ずつくらい出題されたと思う。プラットフォームのエンディアンが異なる環境間での表領域の複製が1問出て、19cで追加されたDatapumpの新引数も、1問出題された。

出題意図が読み取れない悪問や、変にひねりすぎた奇問は、1問も出なかったと思う。参考書で基本的な知識を確実に押さえていれば十分解答可能なように、出題の難易度が抑えられていた。新しいデータベースで何ができるか、どういう点に注意が必要かをきちんと知っておいてほしい、というオラクル社の意図が伝わってくるような出題だった。

試験の後半に入ると問題を解くのは楽になったものの、今度は冷房の寒さにやられ始めた。解き始めたころには気づかなかったが、私の席は冷房の風が直接当たる席だったようだ。ひざ掛け等はさすがに用意されていなかったので、寒さに耐えながら粛々と解き進めた。

また、当たり前と言えば当たり前なのだが、試験時間が2時間半もあると、途中で集中力が途切れるタイミングが2~3回訪れる。具体的には、問題文や選択肢の文章を読もうとしているのに、文章の内容が全く頭に入ってこず、1行も先に進めないような状態になる。

こうした集中力切れは、自宅で白本や黒本の模擬問題を解いている頃から既に出ており、対処法も用意していた。単純に脳味噌が問題を読みたがってないので、試験を中断し、1分くらい壁をボーっと眺めて何も考えない時間を取った。そうしてしばらく脳を休めると、再び解き進められる状態に戻る。
試験後半は緊張もほぐれたせいか、こうした集中力枯渇ステータスに2度ほど陥り、そのたびに目の前の壁を眺めてやりすごした。

そして、集中力が切れてくると特に起きやすいのが、「選択肢〇つのうちから正しい3つを選択」という問題で2つしか選ばずに次の設問に進んでしまうパターン。私はそそっかしいのか、書籍で学習中よくこうした凡ミスを繰り返したので、選択する数だけは誤らないよう気を付けた。
なお、設問より少ない数を選択して次の設問に進んでも、試験システムは何の警告も出さない。(設問より多い数を選択した時は、即座に警告メッセージを出してくれる)

試験時間が残り20分弱になったところで、全85問を解き終えた。予定通り時間内に解き終わり、ひとまずほっとした。

本試験開始130~150分後:時間の許す限り見直しする

85問目を解き終えると、次の画面では、後で見直ししたいとチェックボックスにチェックを入れた問題だけが、問題番号に問題文の最初の十数文字を添えて縦長のリスト形式で表示される。
最初の1問目から見直すこともできるし、気になる問題だけを自分で選んで見直すこともできる。

私は試験の前半に、見直しチェックボックスにチェックを入れた問題がたっぷり溜まっていたので、残りの時間を全て使って、最初の1問目からチェック済み問題群を見直ししていった。冷静になってから読み返すと、間違っている気がして解答を変更した問題が4~5問あった。
1問目から30数問目までを見直しした時点で、試験時間が残り1分になったので、試験終了のボタンを押し、試験を終了した。

試験終了時:試験結果の表示

試験終了ボタンを押すと、「本当に終了します?」という確認画面が表示され、試験を自分で終了することができる。(2時間半待たなくとも、1時間半や2時間くらいで試験を終了しても勿論構わない)
試験を終了すると、その次の画面で、受けた試験の合否がモニター画面に表示される

自分の顔写真とともに、「正答率:86%」「結果:合格」とはっきり表示されており、安心して力が抜けた。
この画面は、後からメールで通知されるCerfViewの試験結果と同じものだと思う。

Oracle Database Administration 2の試験結果の画面キャプチャ。画面中央に、正答率がパーセント表記で表示されている。

↑ 試験終了直後にモニターに表示された試験結果。実物はもう少し縦に長く、受験者本人の写真つき

試験終了後:受付を忘れずに

試験終了後、座席番号である81番のプレートとミニホワイトボード&マーカーを持って、試験室を出た。
試験終了後は、まず受付を済まさないといけないので、受付に出向いて備品を返却すると、A4の紙を1枚手渡された。合否通知はその紙には記載されておらず、後ほどメールで通知されます、ということが書かれていた。

Oracle Database Administration 2の試験終了後に受領した紙のキャプチャ。試験結果はメールで通知される旨が書かれている。

↑ 試験終了後に受付で受け取った通知書

受付後にロッカーから荷物を出し、ロッカーの鍵を返却した上で、試験会場を後にした。時刻は13時を少し過ぎたころで、冷房の影響で手足がすっかり冷たくなってしまっていたので、太陽の下に出て真っ先に身体を解凍した。(こういうとき、巷で話題のSDGsやエネルギー不足とは一体何なのかと、世に問いたくなる…)

試験終了後、私用を済ませていたら、oracle.comから「試験合否のお知らせ」というタイトルで、メールが1通届いた。メールのリンクを辿ると、オラクル社のCerfViewが開き、本試験直後に見た合否結果が見れるようになっていた。
ただ、この時点では、ORACLE MASTER Gold DBA 2019の認定は行われておらず、資格認定画面はORACLE MASTER Silverのままだった。

試験の翌日:ORACLE MASTER Gold DBA 2019に認定される

翌日の午後、再びoracle.comから「資格認定のお知らせ」というタイトルでメールが届いた。CerfViewにログインして確認すると、無事ORACLE MASTER Gold DBA 2019に認定されており、証明書やバッチがダウンロードできるようになっていた

認定証明書はORACLE MASTER Silver 11gのときと変わっていなかった。認定書右上にゴールドのバッチが付いていることだけが変化点だが、ゴールドの有資格者になったという自覚は未だ湧いていない。

オラクルマスターゴールドDBA2019の認定証の画面キャプチャ。旧試験制度と同じ形の認定証。認定証の左上に、OracleMasterであることを示すバッチが表示されている。

↑ ORACLE MASTER Gold DBA 2019の認定証。認定証は旧試験制度の頃と同じ形

今所属している会社は資格報奨金制度のある会社なので、認定照明書を添えて申請すると、報奨金が出るそうだ。受験代+αを補填頂けるのは有難い限りだが、AWSやAzureなどのクラウド周りの資格を取れと会社全体で推し進めている雰囲気があるので、「(人気薄の)オラクルマスターを取りました」と報告すると、逆に「空気を読め」と叱られそうな予感もする。

クラウド化推進企業の熾烈なシェア奪い合いにはあまり加担したくないので、もうしばらくデータベース界隈でのんびり技術を磨いていたいのだが、一体どこまで黙認されるやら。ORACLE MASTER Goldを取得してもまだまだ肩身が狭そうなので、何だか少々切ない。

リモートデスクトップの便利技:ファイルダブルクリックでサーバに接続する

リモートデスクトップ接続で同じサーバに複数回ログインする際、RDPファイルにサーバーのホスト名等を登録し、デスクトップに置いておくと、次回接続時はそのファイルをダブルクリックしてパスワードを入力するだけで接続できるようになるので、便利。

セキュリティレベルは下がるが利便性は上がるので、業務とのバランスを鑑みながら使用してほしい。

RDPファイルを作り接続先サーバーを登録する(初期設定)

1. スタートボタン > Windowsアクセサリ > リモートデスクトップ の順にクリックし、リモートデスクトップ接続の画面を開く

Wndows10のスタートボタンをクリックし、リモートデスクトップ接続を表示しているキャプチャ。

2. 「オプションの表示」をクリックする

「リモートデスク接続」の画面の画面キャプチャ。

3. 「コンピューター」欄に接続先サーバーのホスト名またはIPアドレスを入力し、「ユーザー名」欄に接続先サーバーのOSアカウントを入力する。
「名前をつけて保存」をクリック。

リモートデスクトップ接続の画面キャプチャ。接続先サーバ名とOSアカウントが入力されており、「名前を付けて保存」ボタンが強調されている。

4. RDPファイルの保存先を選択する画面が表示されるので、左のパネルから任意の保存場所を選ぶ。(ここではデスクトップを選択) ファイル名欄に任意のファイル名を入力し、「保存」ボタンをクリックする。(ファイル名は、接続先ホスト名など、識別しやすい名前がおすすめ)

「名前をつけて保存」の画面キャプチャ。ファイルの種類は、リモートデスクトップファイルが選択されている。

5. 指定した保存先に、リモートデスクトップのファイルが1つできていることを確認。

デスクトップにリモートデスクトップファイルが1つ置かれている画像。

RDPファイルを使って接続する

1. 作成したRDPファイルをダブルクリックする
2. 「リモートデスクトップ接続」の警告画面が表示されたら、「このコンピュータへの接続について今後確認しない」のチェックボックスにチェックを入れ、「接続」ボタンをクリック。

「このリモート接続の発行元を識別できません。接続しますか」という警告画面のキャプチャ。

3. パスワードの入力が求められるので、接続先サーバーのOSアカウントに対応するパスワードを入力。

2回目以降の接続は、作成したRDPファイルをダブルクリックしパスワードを入力すれば、対象サーバに接続できる。

ちなみに、上記の手順3で「資格情報を保存できるようにする」にチェックを入れて保存&接続すれば、2回目以降はパスワード入力さえ省くことができる。文字通りダブルクリックだけでサーバに繋がるようになるので便利だが、さすがにセキュリティが低くなりすぎるので、パスワードは保存せずに運用されることをおすすめする。

補足:接続時に画面の大きさを指定する

リモートデスクトップ接続は、デフォルトの設定のまま使うと、全画面表示で接続される。だが、ノートパソコンの狭いモニター内でサーバ2台に同時接続する場合など、接続後小さい画面サイズで開いてくれた方が都合がいいことも多い。
リモートデスクトップ接続時に小さい画面サイズで接続する方法は、下記の通り。

1. 上記の手順3で、「画面」タブをクリック
2. 「画面の設定」欄にあるバーを少し左(←)に動かしてから「全般」タブに戻り、「名前をつけて保存」ボタンをクリック

「リモートデスクトップ接続」の画面タブのキャプチャ。画面の設定欄が強調されている。

どのくらいの画面サイズが使いやすいかは、お使いのパソコンの画面サイズや同時接続するサーバの台数によって変わってくると思う。個人的には、1280*720ピクセルくらいのサイズが使いやすかった。

検証環境

OS : Windows 10
リモートデスクトップのバージョン : 10.0.18362

1人暮らし長時間労働者の料理レシピ集(焼鮭・釜卵うどんなど)

1人暮らし&長時間労働の会社員(システムエンジニア)が、出社前・帰宅後5分で作れる食事を模索する。

前提

  • 帰宅後、5分を目安に食べ始められること。どんなに遅くとも、10分以内には食べ始められること
  • 道具と食材は休みの日に購入済みで、自宅のキッチン置いてあると仮定する
  • 調理者の腕前は、料理本を見ながらならカレーライスが自力で作れる程度とする

焼き餃子を作る

味の素社からすこぶる便利な冷凍食品が発売されているので、ほぼそれを焼くだけである(笑)

準備するもの

  • 調理具・食器

蓋付きフライパン 1つ
ホットプレートかコンロ 1つ
皿 1枚
お箸 1膳

  • 食材

味の素の冷凍ぎょうざ 1袋(12個入り) 200円
餃子のたれ カラースプーン1杯分

味の素の冷凍餃子を正面から撮影した写真。冷凍餃子12個が整然と並んでいる。

↑ 味の素の餃子。美味しくてお手軽

作り方

    1. 玄関でただいまと言う
    2. フライパンをコンロか電気プレートの上に置き、冷凍庫から冷凍餃子を取り出す
    3. フライパンの上に、凍ったままの餃子を並べる(油はひかなくていい)
味の素の冷凍餃子を黒いフライパンに並べた様子を真上から撮影した写真。小型のフライパンに餃子が7つ入っている。

↑ 凍ったままの餃子をただ並べるだけ

  1. フライパンを加熱し、蓋をして2〜3分待つ
  2. 待っている間に、皿に餃子のたれを入れておく
  3. フライパンの蓋を開け、30秒から1分くらい蓋なしで焼き、水分を飛ばす
  4. いただきます

焼くだけで普通に美味しく、一品で肉も野菜も炭水化物も取れるので、献立に迷ったら取り敢えずこれを作っといたらいいんじゃないかと思う(笑)

餃子が何個か残ったら、冷凍のままなら冷凍庫に戻して長期保存可能。後日鍋に入れて食べても美味しい。

味の素の餃子は、スーパーで1袋12個入りが200円くらいで買える。amazonでも買えるので一応リンク↓貼ってますが、ご近所のスーパーで買われる方が安い。
餃子のたれは付属していないので、別途調達が必要。なければ、ポン酢で代用するか、醤油+酢でもそこそこ美味しく頂ける。

釜玉うどんを作る

卵好きの方に評判が良かった一品。

準備するもの

  • 調理具・食器

鍋用ホットプレートかコンロ 1台
鍋またはフライパン 1つ (深さ5cm以上のもの)
どんぶり椀 1個
お箸 1膳

  • 食材

冷凍うどん 1玉
生卵 1個
濃縮タイプのめんつゆ 10数ml
水 ペットボトル1本分くらい (約500ml)

作り方

  1. 玄関でただいまと言う
  2. 鍋に水を入れ、鍋用ホットプレートかコンロで沸騰させる
  3. 湯が沸くのを待つ間に、冷蔵庫から卵を取り出し、冷凍庫から冷凍うどんを取り出し、棚からどんぶりとお箸を取り出す
  4. どんぶりに卵を割り入れ、お箸でかき混ぜる
  5. 鍋の湯が沸いたら、冷凍うどんを入れる
  6. 1分程経ち、麺がほぐれあたたかくなったら、箸でうどんを引き上げてどんぶりに入れる
  7. どんぶりの上から、濃縮めんつゆをかける
  8. いただきます



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補足:うどんは冷凍を

間違っても、うどんは乾めんを買ってはいけない
乾燥めんも大変美味だが、中まで火が通るのに数分かかるので、忙しい日のごはんに適さない。

冷凍うどんは、沸騰した湯につけて1分たてば普通に食べられるので、忙しい方ほど冷凍うどんをおすすめする。

補足2:薬味

ついでにあると便利なのが、乾燥のり・鰹節・ごま・ねぎなどの薬味。特にのり・かつおぶし・ごまなどの乾物は、1人暮らしには少し量が多いと感じるが、開封後数ヶ月に渡って常温で長期保存できるのでおすすめ。

うどんの薬味を白い皿に入れ、真上から撮影した写真。右から順に海苔、胡麻、かつおぶしが写っている。

↑ よく使ううどんの薬味。右から順に海苔、胡麻、かつおぶし。

    • 追加で用意する食材

乾燥のり・鰹節・ごま・ねぎ のどれか1~3種類 ティースプーン1杯分程度

作り方は、手順8(=食べる前)でうどんの上に、用意した食材適量をぱらぱらっとかけるだけ。1種類かけるだけでも、味や食感や香りが微妙に変わって楽しめる。

ねぎは、既にカット済みのものがスーパーで100円程で売られているので、プラスチック製パックに入ったままを冷凍しておくと使いやすい。冷凍ねぎは長期保存可。

時間のある時に、生のねぎを輪切りにし、スーパーのビニール袋に入れて冷凍しておくと、更に安上がりで量もたくさん食べられる。
(やる気にあふれる方は、余ったネギの根を鉢植えに植えると、気候が良ければネギが成長して伸びてくるので、これ以降ネギは無料になる笑)

食べる際、凍ったネギはあついうどんに直接乗せるだけで、勝手に解凍される(笑)
生のものより風味が落ち、解凍後はしんなりしてしまうが、ねぎのある方がさっぱりと食べられるので、個人的にはネギありの方が美味しく感じる。

各種乾物やねぎが余ったら、白いごはん(サトウのごはん)に乗せて醤油を少し落として食べたり、納豆に混ぜて食べたり、一口大に切った冷たい豆腐0.5丁~1丁に乗せて醤油をかけて食べても美味。

補足3:加ト吉の時短レシピ

テーブルマーク社(以前は加ト吉という社名だった)が、僅か3分半で作れるうどんレシピ集を掲載下さっている。
私のレシピより1分半も早くでき、レシピの種類も豊富なので、こちらを先に作られる方がいいかもしれない(笑)

テーブルマーク株式会社:うどんレシピ 3分半でできあがり!
https://www.tablemark.co.jp/recipe/udon/speedy/index.html

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焼き鮭を作る

秋に作るのがオススメ。鮭は秋が旬なので、秋だと安くて美味しい。

準備するもの

  • 調理具・食器

小森谷嘉右ヱ門窯のふしぎなお皿 1枚
お箸 1膳

  • 食材

生の鮭の切り身 1~2切れ
料理酒(なければ日本酒) カレースプーン1杯分

スーパーの鮮魚コーナーに売られている鮭の切り身。パック詰めされており、値札が貼られている。

↑ 鮭の切り身は、スーパーの鮮魚コーナーでこんな感じで売られている。運が良ければ1切れ100円

作り方

  1. 玄関でただいまと言う
  2. ふしぎなお皿を取り出し、生の秋鮭を1~2切れ並べる
  3. 生鮭の上から、料理酒をかける
  4. ふしぎなお皿を電子レンジに入れ、3分半チンする
  5. 電子レンジを待ってる間に、化粧を落とし、服を着替える
  6. 電子レンジからふしぎなお皿を取り出す
  7. いただきます

注意事項

皿からはみ出た部分の鮭には、火が通らないので注意。
料理酒をかけるのは、魚の臭みを消すため。

補足

焼き上がった鮭は、ふしぎなお皿からそのまま食べる。あつあつのまま食べれる上、洗い物も減らせる。お好みで、ポン酢をティースプーン1杯分かけても美味しい。

秋鮭に飽きたら、ほっけの干物や子持ちししゃもや鱈も、同じ要領で焼ける。

不思議なお皿で鱈とミニトマトを、皿の真上から撮影した写真。

↑ ふしぎなお皿で鱈とミニトマトを焼いた図。盛り付け等凝ってなくてすみません

鮭は冷凍保存できるので、平日買い物に行く暇さえないなら、買いだめして冷凍がおすすめ。解凍ものは生鮭に比べると少し味が落ちるが、食べる日の朝出かける前に冷凍鮭を取り出し、冷蔵庫でふしぎなお皿に乗せておけば、自然に解凍できる。
また、ふるさと納税を活用すれば冷凍鮭がお安く手に入るので、懐にも優しい。

補足2:野菜を添える

  • 追加で用意する道具

包丁か料理ばさみ 1本 (あれば)
まな板 1枚 (あれば)

  • 追加で用意する食材

しめじ 半株〜1株

野菜付きの作り方は、上記「作り方」の手順2と3の間で、しめじの株の根元部分を切り落としてしめじをほぐし、鮭の上にばらばらっと乗せるだけ。
乗せ終わったら、手順3へ。

しめじの根元は、包丁で切ろうが、はさみで切ろうが、手でちぎろうが、ご随意に。

補足3:味噌汁を添える

待っている時間に、フリーズドライの味噌汁を作ると、秋鮭定食(白ごはんなし)に格上げされる。

アマノフーズのフリーズドライの味噌汁。

↑ フリーズドライの味噌汁。具材は豆腐・油揚げ・ねぎなどさまざまで、スープバージョンもある。

  • 追加で用意する調理具・食器

ティファールか電気ポットかやかん 1つ
汁椀 1個
まな板 1枚 (あれば)

  • 追加で用意する食材

フリーズドライの味噌汁 1袋
水 コップ1杯分(150ml~200ml)

作り方は、手順5(=待ち時間)で、ティファールかやかんに水を入れて沸騰させる。湯が沸くのを待っている間に、棚からお椀を取り出し、フリーズドライの味噌汁の素を椀に入れる。
湯が沸騰したら、椀に注いで混ぜる。
終わったら手順6へ。

どうしても白ごはんをつけたい方は、「サトウのごはん」↓ を備蓄しておき、フリーズドライの味噌汁を作った後に、サトウのごはんをレンジでチンする。
炊飯器で白米を炊くと20分はかかるので、炊飯器のあったかごはんは諦めざるを得ない…。


肉炒めを作る

味付けは焼き肉のタレのみ、というシンプルイズビューティフルな一品。やたらシンプルな割に、白いごはんによく合う味。

準備するもの

  • 調理具・食器

小森谷嘉右ヱ門窯のふしぎなお皿 1枚
電子レンジ 1台
お箸 1膳

  • 食材

薄切り肉(牛肉または豚肉) 5~6枚
焼き肉のタレ カレースプーン2~3杯分

作り方

  1. 玄関でただいまと言う
  2. ふしぎなお皿を取り出し、薄切り肉を生のままお皿に載るだけ並べる(油は引かなくていい)
  3. 生肉の上から、焼き肉のタレを一周回しかける
  4. ふしぎなお皿に野菜と豚肉を並べ、焼肉のたれをかけてある写真。青緑色の皿を覆いつくすように、豚肉の薄切りが乗せられている。
  5. ふしぎなお皿を電子レンジに入れ、4分チンする
  6. 電子レンジを待ってる間に、化粧を落とし、服を着替える
  7. 電子レンジからふしぎなお皿を取り出す
  8. ふしぎなお皿に野菜と豚肉と焼肉のたれを乗せて、4分チンした後の写真。汁だくの豚肉が茶色く色づき、今すぐ食べられる状態である。
  9. いただきます

注意事項

豚肉は完全に火が通っていないと、食べてはいけない。 豚肉の一部が赤いままだと感じたら、レンジに戻し、追加で1~2分チンすること。
(牛肉は、多少火が通ってなくとも問題なく食べられる)

補足1:焼肉のたれ

焼き肉のタレは「エバラ黄金の味」を使用しているが、お好きなメーカーのものでok。赤いパッケージの「宮殿」という名のたれも美味で、最近よく使う。

補足2:ついでに野菜も焼きたい場合

手順2で、ふしぎなお皿に野菜を皿に敷き詰め、その上から肉を敷くだけ。
火の通りやすい野菜がおすすめ。青ネギやキャベツやキノコ類が使いやすい。お好きな野菜を何種類でもどうぞ。

ツナマヨトーストを作る

パン好きの方は朝食にどうぞ。

準備するもの

  • 調理具・食器

ふしぎなお皿 1枚
タオル 1枚
電子レンジ 1台
ティースプーン 1本

  • 食材

食パン 1枚
ツナ缶 1缶
マヨネーズ カレースプーン1~2杯分

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生協で販売されている、ツナ缶を横から撮影した写真。銀色のツナ缶が3つ写っている。

↑ ツナ缶。よく「シーチキン」という名で売られている。

作り方

  1. 朝布団から起き、おはようございますと言う
  2. 冷凍庫から冷凍食パン(6枚切り)を1枚取り出し、ふしぎなお皿の上に置く
  3. 電子レンジで3分チンする
  4. パンが焼けるのを待ってる間に、ツナ缶を取り出して缶の蓋を開ける。
  5. ツナ缶にマヨネーズを絞り出し、缶の中でツナとマヨネーズを混ぜる
  6. レンジがチンと鳴ったら、タオルか着替え終えた後のパジャマ等を手に持ち、ふしぎなお皿をレンジから取り出す。お皿は鍋敷きやタオル等の上に置く。
  7. 食パンを裏返し、ツナマヨを好きなだけ塗る
  8. いただきます

補足1

トースターではなくあえてふしぎなお皿を使うのは、トースターはトーストか餅くらいしか焼けず汎用性が低い上に、ただでさえ狭いキッチンを24時間365日占有するから(笑)

どうせお金をかけるなら、電子レンジ+ふしぎなお皿の組合せの方が、汎用性が高く、柔軟にいろいろな料理が作れる。皿は使用後戸棚にしまえるので、キッチンで場所を取ることもない。

補足2:スープをつける

冬の朝など、あたたかいものも一緒に取りたい時に。

  • 追加で用意する調理具・食器

やかんかティファールか給湯器か電気ポット 1つ
コップ 1つ
スプーン 1本

  • 追加で用意する食材

乾燥スープの粉末 1袋
味はコーンスープ・ミネストローネ・オニオンコンソメ・クラムチャウダー、どれでもお好みで。
水 コップ1杯分

作り方は、手順5の後に、やかん等に水を入れて湯を沸かす。
水が温まるのを待つ間に、コップに乾燥スープの粉末を入れ、スプーンを準備する。
湯が沸いたらコップに注ぎ、スプーンで混ぜて粉末を溶かしたら完成。

補足3:ツナマヨ以外のトースト

ツナマヨの代わりに、マーマレード・ジャム・はちみつ・バター等どれか1種類を塗ってもok。

 食パンに適した食材を真上から撮影した写真。右から順に、ピーナッツバター、バター、はちみつ。

↑ 食パンのおとも。1種類乗せるだけでも美味しいが、はちみつとバターを組み合わせても美味。

はちみつは、常温で長期保管できる。はちみつは殺菌作用が強く、風邪やインフルエンザから喉を守ってくれるので、コロナ禍の日々には特におすすめの食材。

マーマレード・ジャムは、オレンジ・イチゴ・ブルーベリー等いろいろな味を楽しめる。ただ、同じ味を毎日食べ続けるとさすがに飽きるので、買うなら小さめの瓶がおすすめ。運悪く飽きてしまったら、市販のヨーグルトと混ぜて食べるか、あたたかい紅茶に砂糖代わりに入れると食べ切れる。

ただ、常温保存はできないが、ピーナッツバターは美味なので、個人的には超おすすめしたい(笑)

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ピザトーストを作る

準備するもの

    • 調理具・食器

ふしぎなお皿 1枚
タオル 1枚
電子レンジ 1台
ティースプーン 1本

    • 食材

食パン 1枚
トマトケチャップ カレースプーン3杯分
チーズ 1つかみ

作り方

  1. 朝布団から起き、おはようございますと言う
  2. 食パン(6枚切り)を1枚取り出し、ふしぎなお皿の上に置く
  3. 食パンにケチャップを好きなだけ塗る(多めが美味しい)ケチャップを塗った生のトーストが、ふしぎなお皿の上に載っている画像
  4. ケチャップの上にチーズを乗せる(多めが美味しい)ケチャップを塗りチーズをのせた生のトーストが、不思議なお皿の上に載っている画像。不思議なお皿の上には、短く切ったアスパラガスやソーセージも載せられている。
  5. 電子レンジで3分チンする
  6. 待ってる間に、寝癖ついてないかチェックし服を着替える
  7. レンジがチンと鳴ったら、タオルか着替え終えた後のパジャマ等を手に持ち、ふしぎなお皿をレンジから取り出す。お皿は鍋敷きやタオル等の上に置く。ケチャップとチーズが載ったトーストが焼き上がった後の画像。トーストはふしぎなお皿に載せられている。
  8. いただきます

ふしぎなお皿でトーストを焼くと、「焼く」というより「しっとりと火が通る」という仕上がりになるので、カリッという食感を求める方にはおすすめしづらい。が、チーズやトーストが持てないくらい熱々の状態で食べられるので、個人的には結構好きな調理法である。

補足1:野菜つき

    • 追加で用意する食材

しめじ 4分の1株

作り方は、手順3の後に、冷蔵庫からしめじを取り出し、きのこの根元の部分を、包丁やハサミで切り落とすか、手でちぎるかして取る。
しめじをパラパラっとトーストに乗せる。
終わったら手順4へ。

ピーマン・きのこ・薄切りのミニトマト等火の通りやすい野菜は、ピザトーストによく合う。何種類か乗せると、よりピザに近づく。意外なところでは冷凍のじゃこやしらすも、不思議と味が合うように感じる。

補足2:アレンジバージョン

ケチャップを抜きチーズのみで作ると、より早く仕上がる。

ハムとチーズのトーストを上から撮影した写真。チーズは溶けており、青ネギが乗せられている。

↑ ハムとチーズと冷凍ねぎのトースト

ハムとチーズの組合せは、美しいだけでなく腹持ちも良い。

ハムエッグ(目玉焼き)を作る

準備するもの

    • 調理具・食器

ふしぎなお皿 1枚
電子レンジ 1台
タオル 1枚
お箸 1膳

    • 食材

生卵 1個
ハム 2枚
塩コショウ ひとつまみかふたつまみ
コショウがなければ塩だけでもいい

作り方

  1. 朝布団から起き、おはようございますと言う
  2. 棚からふしぎなお皿を取り出し、ハムを2枚乗せる
  3. 生卵をハムの上で割る。(黄味が潰れたり、卵がハムからはみ出ても大丈夫)
  4. 割った卵の上から塩コショウを振る
  5. 電子レンジで3分チンする
  6. 待ってる間に、寝癖ついてないかチェックし服を着替える
  7. レンジがチンと鳴ったら、タオルを用意。着替え終えた後のパジャマでもいい
  8. タオルを持った手でふしぎなお皿をレンジから取り出し、食卓の鍋敷きの上に置く
  9. 不思議なお皿から直接食す
  10. いただきます

補足

卵の2個の場合は、レンジで4分チン。
ふしぎなお皿の仕様上、できた直後は卵が半熟で、食べているうちに熱が通り、食べ終わる頃には固ゆでに近くなる。

お皿に余白があれば、切ったトマトやちぎったキャベツなど火の通りやすい柔らかい野菜を乗せておくと、勝手につけ合わせ温野菜になってくれる。おすすめは、薄切りトマトとピザ用チーズ。

生卵は、冷蔵庫で1〜2ヶ月間腐らず保存できる。
数ある食材の中でも卵は、「賞味期限が嘘つきや…」と思うくらい、生なのに日持ちする(笑) 賞味期限が過ぎたら、念のため火を通して食すこと。

豚汁を作る

豚肉多め野菜多めで豚汁を作ると、汁物にも関わらず見事なメイン料理になってくれる。

準備するもの

    • 調理具・食器

鍋 1つ
ホットプレート用の台かコンロ 1台
包丁 1本
まな板 1枚 (あれば)
汁碗 1個

    • 食材

豚肉 3〜4枚 ひき肉でも薄切りでもお好きなものを
人参 長さ2cm分
玉ねぎ 4分の1個
味噌 大さじ2杯くらい
水 400~500ml

作り方

      1. 玄関でただいまと言う
      2. 鍋に水を入れ、火にかける
      3. 水が沸騰するのを待つ間に、人参を包丁で1〜2mmの薄さに切り、切ったらすぐ鍋に入れる。玉ねぎも一口サイズに切り、切ったらすぐ鍋へ投入。
      4. 固い野菜を全て切り終わったら、豚肉を入れ、蓋をする
      5. 3〜4分煮込んでいる間に、メイクを落とすか服を着替える
      6. 野菜に火が通ったら、おたまの中に味噌を入れ、箸で味噌を溶かしながら豚汁と混ぜる
      7. 火を止めて汁碗によそう
      8. いただきます

補足:豚汁は冷蔵庫の掃除役

冷蔵庫で半端に余っている野菜を食べ切るには、カレーと豚汁が最強(笑) 固い野菜は手順2で、柔らかい野菜は手順3で豚肉と一緒に入れてしまえばいい。

大根・じゃがいも・きのこ・トマト・生姜・にんにく等、割と幅広く投入でき、具沢山な方が美味しい。鶏肉・牛肉も、少量足すくらいなら問題なし。ちくわやカニカマなど魚介の練り物を入れても、練り物があたたまり美味しく食べられる。

火を止めた直後より、少し冷めて具に味が染みてからの方が美味しくなるので、夜に作って翌朝食べてもいい。

豚肉からいいダシが出るので、味噌汁と違い昆布等の和風だしを入れる必要がない。

なお、ホットプレートは、キッチンやダイニングの机に常設しておくと、すぐ料理に取り掛かれて便利だと思う。

味噌汁(フリーズドライ)を作る

今度はメインのおかずではなく、一汁三菜の「一汁」。
単なるインスタント食材と思いきや、鍋で具材を煮込んで作る一般的な味噌汁と遜色ない味。
フリーズドライの味噌汁は、スーパーで購入できる。

      • 調理具・食器

電気ポット・ティファール・やかんなど、熱湯を沸かせる道具 1つ
お箸 1膳

      • 食材

フリーズドライの味噌汁 1袋

作り方

      1. 玄関でただいまと言う
      2. 電気ポットがない場合は、ティファール等で湯を沸かす
      3. フリーズドライの味噌汁の袋を破り、汁椀に入れる
      4. 湯が沸いたら、汁椀に150~200mlの熱湯を注ぐ
      5. いただきます

補足

かつおぶし・のり・乾燥わかめ・麩など、味噌汁と合う乾物を汁椀に一つまみ入れておくと、より美味しい。
イチオシは、乾燥わかめ。わかめは水分を吸うとかさが数倍になるので、少量でいい。

かつおぶし・のり・乾燥わかめ・麩は、どれも開封後に常温で1ヶ月以上長期保存可能。一人暮らしに優しい食材である。

フリーズドライの味噌汁は、豆腐・茄子・油揚げ・ねぎ等様々な種類のものが販売されている。イチオシは、茄子。乾燥茄子が味噌汁の汁気を吸い、柔らかく膨らむと美味。
だが男性陣は、腹もちの良い油揚げ味噌汁や豚汁の方が好きそう。

この記事の執筆のきっかけ

ひと月の残業時間が100時間を軽く超える人々が、IT業界には割と普通にいる。

過労死ラインオーバーで健康を崩しやすいのに、平日は食事をまともにとる時間もない。既婚者は家族に作って貰えるが、IT業界は男性が圧倒的に多く、そもそもごはんを作ってくれそうな嫁が見つからない。
独身者だと、とにかく外食・コンビニ飯ばかり。

急に料理って言われても、料理1品作るのに1時間はかかる。
とはいえ、現場エンジニアは大変薄給なので、外食費を削れるものなら削りたい。
(ピラミッド構造の業界なので、腕の立つ現場エンジニアより、上から仕事丸投げしてお金だけ払う人々のほうが、1.2倍〜4倍くらい給料が高い)

こんな方々が身近にゴロゴロいる中で、帰宅後5分で作れてそこそこ健康的な家飯を、本気出して考えたくなった。

データベーススペシャリスト試験 2018年春・2019年春 試験当日の注意事項・会場の様子など

データベースペシャリスト試験の試験当日の様子や、試験前にやっておいて良かったことを記載。筆者は2018年春・2019年春に受験。

平成30年度春期のデータベーススペシャリスト試験の問題冊子を撮影した写真

↑ データベーススペシャリスト試験 問題冊子

「前もってやっておいたら良かった…」と後悔したこと

前年の秋期試験で午前1の免除をゲットしておく

データベーススペシャリスト等の高度情報処理技術者試験は、午前1の試験を免除する制度が用意されている。
応用情報処理試験に合格、もしくは、高度情報処理技術者試験の午前1で基準点(60点)以上の得点を得ると、デーダベーススペシャリスト試験の午前1試験が2年間免除される。

例えば、2018年の秋にネットワークスペシャリストを受験し、午前1試験を60点以上得点すると、翌年の春・翌年の秋・翌々年の春・翌々年の秋と計4回免除を受けられる。
免除となる対象は、高度情報処理技術者試験であれば、どの試験でも構わないらしい。

詳細は下記の公式サイト参照↓

情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験の一部(午前Ⅰ試験)免除制度
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/koudo_menjo.html

高度情報処理技術者の午前1試験は、試験範囲がとにかく広い。数学の基礎理論に始まり、セキュリティ・ネットワーク・運用管理・企業経営・法務まで、実務で使ったことのない知識や用語をこれでもかと問われる。難易度も、応用情報処理技術者試験と同じくらい。つまり、手を抜いてかかると返り討ちに遭うくらいには難しい。

午前2以降の試験はデーダベースに特化されているので、午前1免除を秋に得ることができれば、秋~冬~春の間はデータベースの対策のみに集中でき、試験勉強が相当楽になる。
(1回の試験代5700円を払って午前1免除を得るのが、高いか安いかは別として…)

ちなみに、午前1免除がゲットできれば、試験当日の拘束時間が短くなるというメリットも享受できる。
1日の拘束時間は計7時間20分から計6時間に短縮され、試験会場への集合時間が9時10分から10時30分に繰り下がるので、身体・頭脳共に負担が減らせる。
個人的な意見だが、試験当日の朝30分長く寝られるだけでも、午前1免除を受ける価値はあると思う(笑)

午後1の試験対策は十分に

午後1試験を、午後2の前哨戦と舐めてかかってはいけない。

午後1は、試験時間がとにかく短い。それなりにボリュームがあり頭も使う問題を2問も仕上げなければならないのに試験時間は90分しかなく、1問あたり45分しかかけられない。1問に120分をフルに使える午後2と比べて、明らかに時間の制約が大きい。

データベースの問題を解く「速さ」と「正確さ」を最も求められるのは、午後1だと思う。試験対策を行う際は、午後1にも十分時間を割いてあげてほしい。

しかも2018年春期試験は、午後2より午後1の方が難しかった(笑) 他の受験生に尋ねても同じ回答だったので、苦手分野に当たったわけではないと思う。

試験時間中に「試験に落ちた…」と感じた時は

必ず、午後2までの全ての試験を受けてあげて欲しい。

理由は、仮に今年の試験が不合格だったとしても、午後1・午後2がどれほど解けるかが分かれば、来年合格できるかどうかが分かるからだ。

2018年春季受験時、私は午後1が半分も解けなかったので、「落ちた…」と確信した。だがその直後に受験した午後2は、普段業務でよく使っている分野が出題されたこともあって、9割5分まで解答でき、うち自己採点で5割弱正答することができた。午後2試験の合格ラインは、正答率60%。そのため、「このまま頑張れば、来年は合格できる」と強く感じた。

この実感を持てれば、試験勉強の強力な下支えになる。長く辛い試験勉強を再開する上で、こうした「ゴールが近い」という感覚があるかないかは、努力を続けられるかどうかの分かれ目になる。

また、職場や就職活動の面接でも「不合格でしたが、午後2が50%弱正答できたので、来年は合格します」と答えられば、「不合格者」ではなく「あと少しで受かる人」とプラスに捉えて貰える。

試験中に感じる「落ちた…」という気持ちはそこそこに強い感情で、試験を中断して遊びに行きたい気持ちを思い出させる。なので試験当日は時間を終日を試験につぎ込むつもりで臨み、羽を伸ばすのは翌日から、と決めておくといいと思う。

会場が遠い

同じくデーダベースの試験として有名なOracle Masterが都市部ど真ん中で行われるのに対し、データベーススペシャリストを始めとする情報処理技術者試験は、大学のキャンパスなど都心から遠く離れた郊外が試験会場となることが多い。

応用情報処理技術者試験受験の際も僻地に飛ばされ、朝早く起きれるかどうか冷や汗をかいたものだが、DBスペシャリスト試験でも同じ目に遭った。

試験会場となった大学へは、都心から電車で50分。午前1の試験は9時半試験開始で、9時10分には試験会場に着席していなければならないので、徒歩移動の時間を含めて逆算すると、7時過ぎに起床し8時丁度には自宅を出なければならない..。

問題を解くことより何より、当日はこれが一番大変だった。

ちなみに応用情報処理技術者を取得して2年以内にDBスペシャリストを受験される方は、午前1の試験が免除になるので、+1時間ほど朝寝ができる。羨ましい。

試験会場までは迷いにくい

試験会場となる大学の最寄り駅を降りると、駅から大学までの道のりは情報処理技術者試験の受験者でいっぱいで、道に迷うこともなかった。
但し、駅から大学までは徒歩10分程度かかり、校内に入ってから更に7~8分かかった。(大学は校内が広い)

遅刻者多数

試験の説明が開始される9時10分ギリギリに試験会場に着席したが、9時10分を過ぎてからも入室される遅刻者が数多くいた。IT業界は早起き苦手な人多いんだな、と夜型な私はひと安心した。
9時10分から、試験官が試験の注意事項や問題文訂正の有無などを説明して下さるので、初受験の方は聞いておいた方がいい。

教室はガラガラ

私の席の前方には机8つ×4席の計32席が用意されていたが、着席していたのは4名だけ。午前1の試験が終わり午前2の試験が始まっても、空席が埋まることはなかった。

データベーススペシャリスト試験は合格率が14%くらいの試験だが、受験申込者数に対し受験者数が格段に少ないのだと気づいた。確かに、受験申込〆切が1ヶ月以上前と少し早いし、受験料もOracleMaster等のベンダー資格に比べひと桁違う安さなので、申込みだけ済ませて受験しない(できない)社会人の皆様が多いのだろう。(Oracle Master Silverは受験料22,000円弱、DBスペシャリスト試験は5,700円)

実際に受験者した数を母数に合格率を計算すれば、合格率は跳ね上がると思う。

受験者の15%が女性

データベーススペシャリストは、IT系国家資格の最高峰なので、女性は一桁パーセント未満しかいないかなと思っていたが、予想よりはるかに多かった。しかも、どの女性も堅実でしっかりとした顔つきの、見るからに頼れそうな女性ばかり。
同じく女性技術者の1人として、女性比率15%はとても嬉しく心強かった。

同じ年の1月にオラクルマスターのシルバーを受験した時には、試験会場に女性が1割前後だったように記憶している。ベンダー資格の試験会場では、オラクルマスターだけでなくさまざまな資格試験が同時に行われるので、一概にオラクルマスター=女性少ないとは言えないが、オラクルマスターブロンズ取得時も、オラクルマスターシルバー取得時も、会場に女性は少なかった。

オラクルマスターにも、近いうちに女性受験者が増える日がくるのかもしれない。

試験開始の20分前から説明が始まる

データベーススペシャリスト試験の受験表の裏面を正面から撮影した写真。白い紙に水色の文字でびっりしと文章が書かれている。

↑ データベーススペシャリスト試験の受験票(裏面)

午前1・午前2・午後1・午後2の全ての試験において、試験開始の20分前から、試験管による説明が始まる。お昼休憩を除き試験と試験の間の30分しか空いていないので、休憩は実質的に10分間しかないと心得ておいた方がいい。

道に溢れるほど受験者がいるので、10分休憩中はトイレが割と混む。トイレに行って戻ると10分休憩はほぼ終わっており、休憩時間に参考書をゆっくり眺める間はなかった。

試験会場の様子

試験会場は全体的に人が多く、トイレや階段などの共有スペースは人で溢れかえっていた。DBスペシャリストを含む高度情報処理技術者試験の行われる教室には、受験特有の緊張感も漂っていた。教室は清潔で、居心地はいい。

私は気管支喘息とハウスダストアレルギーの持病を有しているので、試験会場の清潔度合いと室内の空気の良し悪しが気にかかっていたが、不織布マスクなしで過ごせる程度には、掃除が行き届いていた。

建物の3〜6階が試験会場に割り当てられていた。各階に教室が10室ほどあり、どの教室も情報処理技術者試験の受験者で埋まっていた。中には、自分が一生受けることのないであろう「システム監査技術者」の会場もあり、どういった方が受験されているのかと見物気分で眺めることもでき、ちょっと面白かった。

昼食(お弁当)は持ち込み

各フロアとも階段付近に木製のベンチが並べられ、談笑したり軽食を食べたりできるスペースになっていたので、そちらでお弁当を頂いた。(ちなみに、応用情報処理技術者試験の受験会場では、校舎の外の芝生の上で昼食を食べることができた。春の陽気のお陰で、素晴らしい気分転換になった)

逆に、外食はまず間違いなくできないだろうと思われる。校舎の外に出るだけで7~8分かかるうえ、校舎内で開いている学食やカフェも見かけなかった。学内の自販機に自販機はたくさんあったが、どれも飲み物販売で、カロリーメイト等の食べ物販売の自販機は見かけなかった。

昼食は、事前に調達して外から持ち込まなければ、午後2の試験まで空腹でもたないと思う。
試験会場の最寄り駅にコンビニが併設されており、コンビニ内には列ができるほど、受験者がめいめい購入品を持って並んでいた。

昼休憩は1時間あるので、参考書を15分程度ゆっくり眺め、心を落ち着かせる時間が取れた。

途中退出者は少ない

情報処理技術者試験は、あらかじめ定められた時間帯であれば、試験を途中退室することができる。
だが実際には、途中退出する方は非常に少なく、2019年に受験した教室ではゼロ名だった。

データベーススペシャリスト試験は、難易度もさることながらボリュームも満点なので、途中退出できるほど時間が残らない…というのが多くの受験者の本音のようだ。

試験会場へ持参して良かったと思ったもの

鉛筆 2~3本

三菱鉛筆3本と金属製の鉛筆ホルダー2つと鉛筆キャップを撮影した写真。

↑ 鉛筆と鉛筆ホルダー

午前1・午前2の多肢選択式試験は、シャープペンシルより鉛筆がおすすめ。マークシート欄を塗り潰すのがシャープペンシルよりも早いので、考える時間をより長く確保できる。

システム世界に頭の先までどっぷり浸かった人間が、芯の丸まった鉛筆の良さを認識する機会は少ないが、この日ばかりは頼らざるを得ない(笑)

鉛筆を落とした場合のことも考えて、2~3本あると安心。金属製のキャップ(鉛筆ホルダー)をつけて持ち込めば、鞄や筆箱が汚れることもない。

髪留め(前髪の長い方のみ)

前髪の長い方は、髪留めがある方がいい。前髪の左右どちらかだけでも留めてしまえば、前髪が視界に垂れてこず試験に集中できる。

試験開始前から髪を留めておくと、試験監督にカンニングを疑われることも特になかった。以前別の試験で、試験監督に「髪留めをつけて受験しても構いませんか?」と申し出たことがあるが、その際も快諾頂けたので、意外と問題ないらしい。

傘 1本

2018年の試験当日は雨で、行きも帰りも雨が降った。
前述の通り試験会場は都心から遠く、最寄り駅から会場までは片道10分ほど歩くので、曇りや雨の日は傘は必須。

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ORACLE MASTER Silver 11g 認定試験受験当日の注意事項

ORACLE MASTER Bronze 11g取得から3年後にORACLE MASTER Silver 11gを受験&取得した際、受験当日の注意事項をことごとく忘れてしまっていた。数年後ORACLE MASTER Goldを受験する時に思いだせるよう、備忘録。

ORACLE MASTER Silverの試験会場について

大阪府北区(梅田近辺)の会場で受験した。

試験会場(清和梅田ビル)はウインズの隣

OracleMasterの受験会場である、梅田清和ビルの1階表玄関。

↑ 梅田清和ビルの1階表玄関。

「清和梅田ビル」という名のビルが、ORACLE MASTER Silverの試験会場だった。確かBronzeも同じ会場だったと思う。だが、Silver受験当日に気付いたのだが、このビルはJRA(日本中央競馬会)のWINS(場外勝馬投票券発売所)のすぐ隣だった。

梅田清和ビルの左隣が、競馬のWINSのビル。

↑ 左隣がWINS(競馬の馬券を購入できる施設)のビル

私の試験開始時刻は、テレビドラマのお約束かのように、日曜13時開始。
ただでさえ混雑する週末の梅田周辺が、駅からWINSまでの間中馬券を買い求めるおじさま方と交通整理真っ最中の警備員さんでごった返しており、自転車を下りないと前に進めなかった(笑)
しかも、梅田清和ビルの看板は、見上げないと見えない位置(10階くらい?)に取り付けられており、うっかりビルの前を素通りしてしまい、試験前の貴重な数分をロスした。

自転車置場は試験会場の1階裏

清和梅田ビルは、裏手に回ると立体駐車場になっており、喫煙所や守衛室がある。喫煙所の前にスペースがあり、1台自転車が止められていた。
守衛さん(もしくは立体駐車場の職員さん)らしき方が出て来られ、清和ビルに入る理由を答えると、喫煙所前のスペースに自転車を停めさせて下さった。感謝。

なお、ビル周辺に有料・無料の自転車駐輪場は見当たらなかった。

受付スペースは広くない

清和梅田ビルの5階に、試験会場「大阪駅前テストセンター」がある。
大阪駅前テストセンターは、雑居ビルの一室。表札がなければ、これまた通り過ぎてしまうんじゃないかと思うほど、ごく普通のビルの一室だった。

室内には、受付カウンターと2名の職員さん、それに木製のロッカーと椅子3脚と机1つ。4~5人入るといっぱいになってしまうくらいの広さしかない。

到着してすぐ、本人確認が始まった。

本人認証の身分証明書は2種類

Oracle Master Bronze受験の際、誤って身分証は1種類と思い込んでいたので、改めて記載。本人確認の身分証明書は2種類必要

着いてすぐ、紙の書類に受験日時とコースと氏名を署名する。その後、クレジットカードのサインを行うような電子ボートに、自筆署名する。

お化粧をして行きましょう…

その後、webカメラに向かって写真撮影。

自転車運転後のボサボサ髪にすっぴんという成人女性にあるまじき姿だったが、もちろん容赦なく撮影された(笑)
試験前で精神的に余裕がないとはいえ、身だしなみ(女性はお化粧も)は整えて行った方がいい…。未だに私のORACLE MASTER Silverの認定証は、この時のボサボサすっぴん写真である。

携帯の電源をオフにし、コートと鞄はロッカーにすっぽり入れる。
ロッカーにはハンガーが入っているので、仕事帰りに背広姿で受験しに行っても、背広を皺にならずに仕舞えると思う。

本人確認手続きが終わると、すぐさま試験開始

私は日曜13時開始で、ORACLE MASTER Silverの試験を予約した。だが実際には、試験は13時丁度には開始されない。受付での本人認証手続きが終わり次第、別室の試験場へと連れて行かれ、そのまま試験開始となった。

試験は別室

試験を行う部屋はガラス張りで、外からよく見える。中は1席に1台デスクトップ型パソコンとPCモニタが置かれて、席ごとに番号が振られている。

中に持って入ることができるのは、受付の方が用意くださるメモ用のB5サイズくらいのボードと黒ペン2本、それに身分証明書(私は運転免許証だった)を1種類。

前髪が邪魔なので小さい髪止めを1つ持って入っていいか尋ねたところ、無事に許可頂けた。

身分証は机に置いた状態で、試験開始。

ORACLE MASTER 試験時間中の注意事項

試験名にSilverは含まれない

マウスをカチカチ操作して試験概要を表示すると、試験名が「Oracle …. Administrator」と表示された。試験名に「Silver」の文言はない。

「あれ、試験名間違えて申し込んだかな…」

と頭が真っ白になった。何度見直しても、試験名に「Silver」とは書かれていない。
この試験名で正しかったと確信を持てたのは、試験終了後だった。

最初の10~20問は緊張と焦りで手につかない

問題数は70問だった。試験名で恐怖の洗礼を受けたこともあり、最初の10~20問は緊張と焦りで、問題文が頭に入らず問題を素通りすることが多かった。各問題には見直し用のチェックボックスがついており、チェックをつけておいて後で見直しすることができるので、取りあえず何かしら解答を選び、チェックボックスにチェックもつけておく、というのが20問中15問くらいあった。

問題も数をこなすと、問題集の類似問題や即答できる問題が出て来始め、「この試験で合ってたかも」と徐々に落ち着きを取り戻してきた。落ち着きが戻ると、75分で解き、残り15分をチェックに充てる、と時間配分まで気が回るようになった。

黒ペンのインクが出ない

入室時に手渡される黒いペンは、ホワイトボードで使うペンの細字版といった雰囲気。だが、2本手渡されて2本ともインクがかすれ始めた時は、焦った。

選択肢の多い問題でも、パソコンのモニタにはメモすることができないので、手元のボートに「1)× 2)○ 3)× …」という風にメモして頭を整理したかったのだが、試験後半はペンのかすれが苛立ちと不安をかきたてるので、ペンの使用を諦め気味になった。

試験終了ギリギリまで見直しする

学習が十分でなく、試験前半が平静でいられなかった自信があるので、全問解き終わった後も、試験終了間際まで見直しに時間を充て、4~5問解答内容を修正した。

ORACLE MASTER 試験後の注意事項

試験直後には合否が分からない

試験終了後は、受付で終了時刻を記載し、合否結果の確認方法が書かれたA4の紙を貰って終了。ここでも、試験後案内が書かれた紙がプリンターから出力されないというトラブルに見舞われ、「もしかして、受験し直しか?」と危ぶんだが、回答内容は無事送信されていた。

30分待つと、メールボックス(Gメール)に合否のお知らせが届いていた。そのメールに記載されていたURLをクリックすると、webサイトに飛び、サイト内で合否を確認した。

結果、合格ライン66%に対し、正答数70%でぎりぎり合格。見直しで4~5問修正していなければ、合格できなかったんじゃないかと感じる。

合格証明書

オラクルシルバー認定証。(日本語表記のもの)

↑ オラクルシルバー認定証。日本語表記と英語表記の2種類がある。

webサイトから、日本語もしくは英語で書かれた合格証明書(pdf)をダウンロードできる。

ORACLE MASTER Silverのバッチは合否判明から2〜3日後に使える

ORACLE MASTER Silverでは、三角形の形をした「バッチ」と呼ばれる画像が使えるようになる。

Oracle Master Silverのバッチ見本。銀色の逆三角形で中央が青い図形。

↑ Oracleバッチ

名刺等に載せて、技術力を証明するツールとのこと。資格が期限切れになるまでの間、使用できる。利用開始になるのは、合否判定から2〜3日後。

ORACLE MASTER 試験当日におすすめの手荷物

試験会場に持っていって良かったもの

スマートフォン。Google Mapがなければ、時間内に試験会場にたどり着けなかっただろうと思う。
髪止め。落ちてくる前髪を減らせるので、試験に集中できる。

試験会場に持って行かなくとも良かったもの

腕時計。腕時計の持込は禁止されており、腕時計をはめたままでは入室できない。ビルまでの道のりは携帯電話の時計で確認できるので、腕時計は持って来なくて良かったかも。
飲み物。飲食物も持込禁止。
参考書。結局当日は開く暇がなく、持ち運びが重いだけで終わってしまった。

試験前日のおすすめの過ごし方 ~やって良かったもの~

試験に申し込む!

情報処理技術者試験と違い、ORACLE MASTERの認定試験は試験日前日まで試験の予約ができる。そのため、十分学習し試験対策を行い「これなら受かる!」と思えた日に、翌日開催される試験の申し込みができてしまう。

ORACLE MASTER 認定試験の受験料は高く、IT技術者は突発的な仕事(システムトラブル)で予定が潰れることも多いので、ギリギリまで試験を申し込まない方が安全。

なお、キャンセルは試験開始時刻の24時間前まで可能とのこと。

十分読み込んだ参考書や問題集を、1ページ3秒程度で全ページ流し読みする。

学習の総仕上げとして、試験2日前と前日に行った。学習したことを全分野でざっと総復習して思い出せるので、時間がかからない割に効果が高かった。プロセス名など普段覚えきれていない細かい知識も、このタイミングで頭に入れた。

前日に軽くお酒を飲み、友人と話す

私は緊張しやすいたちで、案の定試験前日に緊張と不安を感じていたので、試験の前夜は、お酒を軽く飲みながら友人達とお喋りし、緊張をほぐした。
ORACLE MASTERの認定試験はSilverに限らず試験開始時間を自分で選べるので、試験開始時刻を午後にしてしまえば、寝坊や遅刻を心配することなくお酒を飲めた。

お酒と友人は効果大で、「試験に落ちても、失うのはお金だけだ」「不合格なら、もう1回チャレンジすればいいだけだ」と不安が遠のき、いい意味で開き直れたので、自分には適していた。

ORACLE MASTER Silver 11g 独学で一発合格した勉強法など

2018年02月に念願のORACLE MASTER Silver 11gに合格。直前2ヶ月はほぼ学習できなかったが、何とか無事に合格できたので、ORACLE MASTER Goldの取得に備えてメモ。

ORACLE MASTER Silver 学習開始時のスペック

ORACLE MASTER Silver学習開始時点での、筆者のスペックを記載。下っ端ヒラ社員なので、大層なスペックはない。

Oracleデータベースの使用歴:3年

仕事でほぼ毎日オラクルデータベースを触り、実務経験は丸3年。UPDATE文を自分で作って流したり、表領域拡張したり、アラートログを取ったり、手順書を元にデータベース構築したりは普通にできる。

パフォーマンスチューニングは微妙。メモリの割当を増やしたければinit.oraのDB_CACHE_SIZE初期化パラメータを変更したらいいことは分かるが、値をいくつにしたらいいかは自信がない。statspackの取り方は分かるが、分析には自信なし。

トラブル対応は、自分1人だと厳しい。前例のないトラブルを1人で捌けないので、先輩エンジニアがいると安心。Oracle RACやExadataは、噂で聞いて知ってるレベル。見たり実機に触ったりしたことはない。

サーバOSの使用歴:3年

扱えるサーバは、windows server OSのみ。主に保守、たまに構築で、windows server 2003・2008・2012を丸3年間毎日使用。
Linux OSは、ubuntuを少しだけ触ったことがあるが、操作はほぼできない。
AIX、Solarisは経験・知識とも皆無。

その他(セキュリティ・ネットワーク・ハードウェア)

セキュリティ系は、実務経験を1~2年積んだので、そこそこわかる。ネットワーク系は応用情報処理技術者試験で学んだので、知識は多少ある。実務経験はpingやtracertやnslookup使ってトラブルの切り分けをする程度。ハードウェア系は、かろうじて自力でメモリ増設できる程度で、初級エンジニアレベル。

ORACLE MASTER Silverの学習方法

11gの黒本問題集を購入し、端から端まで読み込み、ひたすら設問を解いた。設問は、各問題を2〜5回ずつくらい解いた。

黒本1読目は、読んでも読んでも何が書いてあるのかさっぱり理解できず、本当に辛かった。毎日Oracleデータベースの実機に触っているのにこれほど理解できないとは、「私って相当な阿呆じゃないか」とさえ思った。

実機を使っての動作確認や操作は、自宅ではやらなかった。実機を構築&操作する時間を知識充填に当てていた。
勤務時間中は、調べる時間が乏しいままずっとOracleデータベースを触り続けていたので、経験と知識のバランスを是正したかったのも、実機操作を避けた理由の1つ。

勤務中に毎日実機(Oracle Database 9i/10g/11g/12cとOracle Client)を触れたことが勉強時間の短縮に役立ったので、仕事中に積極的に実機を触るのはおすすめ。
私のように記憶力の悪い人は、知識を理解し脳に蓄えるだけでも相当な時間を要するので、自宅学習は問題集の理解と問題解きに充ててしまうのも、少しおすすめできる。

ORACLE MASTER Silverの学習期間:足掛け1年くらい

毎日きちんと時間とって学習したのは、半年くらい。
肺年齢90才と診断された気管支喘息の治療と、労災申請の手続きとを並行でこなしながらの学習で、心身の健康は微妙すぎる時期だった。Oracleの学習に、肺と気管支の機能は大していらないらしい、ということは分かった(笑)

ORACLE MASTER Silverの学習スタイル

主な学習時間は、仕事の昼休み。自作の弁当を15~20分で食べ終え、残りの35~40分が学習タイム。
平日自宅に早く帰れた日は、+1時間くらい自宅学習。土曜・日曜・祝日は、余裕がある時のみ頑張った。

ORACLE MASTER Silver試験結果:合格

正答率70%で、何とか一発合格。

定着しきってない知識も多々ある状態で受験したので、試験前も試験中も試験後も、合格しそうな気持ちと不合格になりそうな気持ちが半々だった。「不合格になったら、明日からこれやって鍛えて、1ヶ月後にまた受験しよう」とも思っていた。

ORACLE MASTER Silver取得後、どう活用したか

ORACLE MASTER Bronzeの試験は「広く浅く」データベースの仕組みを知る試験だったが、ORACLE MASTER Silverは「断片」。オラクルの機能の要所要所を、深めに掘り下げて知識を得る試験だった。

だが、実務で役立つ知識が多かったので、学習している途中でも、得た知識が大活躍し、周りからの信頼も高まるので、仕事中に学習のモチベーションを上げてもらえるという相乗効果があった。

データベース障害を独力解決できる

ORACLE MASTER Silverに合格した翌週に、勤務先でデータベース障害が起きた。データベースファイルが壊れた障害と、データベースに接続できなくなった障害の、計2件。
よくある障害だが、ORACLE MASTER Silverの取得を報告した直後に、2件とも2時間以内に独力解決できてしまったため、周囲の自分を見る目が一気に変わった。自分自身も「意外と自己解決できるな…」と少し自信がついてきた。

その後は、Oracleデータベースに関してのみ、「3次受け」のようなポジションで仕事をした。1次受けがヘルプデスク、2次受けがインフラ技術者チームで、インフラ技術者チームが答えきれなかった問合せについて、事象を確認し、ログやwebサイトから技術的な裏付けを取り、チーム全員に分かるように回答する、というのが普段の仕事の一部になった。
今思うと、Silverしか取得していないのに、よく頑張ったものだ(笑)

転職には大きく影響せず

その後転職する際、私自身はデータベース技術者として転職したかったのだが、ORACLE MASTER Silverだけでは、データベース技術者としてとして十分ではない、と見なされることが多かった。
データベース技術者として生きていきたい方は、ORACLE MASTER GoldかORACLE MASTER Platinumを早めに取得することを、強くおすすめする

データベースエンジニア(兼サーバエンジニア)になり、データベース漬けの生活に

ただ、私はたまたま運が良かったようで、Red Hat Enterprise Linux OSに構築されたOracle RACがわんさかある客先に配属された。日経平均株価を構成するような日本有数の製造業様で、顧客にも配属された他の技術者にも、「超」がつくハイレベルエンジニアが何人もいた。いくら人手が足りなかったとはいえ、よく配属してもらえたものだと今でも思う(笑)

配属時の職種はサーバエンジニアだったが、データベースの台数が多い割にデータベースエンジニアが全然足りない職場だったので、実質的にはデータベース専業に近いエンジニアとして働いていた。

応用情報処理技術者を取った後にも感じたことだが、私は「資格を取るたびに職種が変わる」という経験をしている(笑) IT業界はそういうものなのかもしれないが、数年ごとに自分の職種が変わるので、面白い業界だな…とは思う。

丁度11gから19cへのバージョンアップの時期に配属されたので、WindowsOSのシングル構成DBからLinux&Oracle RAC構成へのデータインポートをやったり、RHEL7の19cマルチテナント構成DBについて、要件定義や構築手順書の作成から構築運用まで一貫して携われたりと、貴重なキャリアを数多く積ませて頂けた。

Linux OSのOracle RACを毎日触れる環境に身を置けたのが、ORACLE MASTER Silverを取得した一番のメリットかもしれない。特にマルチテナント構成の19c RAC(Enterprise Edition)はまだまだ珍しいんじゃないかと思うので、便利だが複雑怪奇な構成を毎日がっつり見れたのは、本当に良かった。

コロナ禍で週5在宅勤務に

年収は400万円台後半まで上がったが、それ以上に良かったのが、コロナ禍に入り週5在宅勤務で仕事をさせて頂けたこと。

コロナ禍でご苦労された方々には正直申し訳ないのだが、私はコロナ禍に入ってからの方が年収が上がり、通勤やら化粧やら飲み会やら無駄な雑事が一切なくなって、仕事が楽になった。

安全に働くことができただけでなく、浮いた通勤時間で技術書をデータ化していつでもどこでも読めるようにしたり、英語の発音を矯正する時間が取れたり、ORACLE MASTER Goldの厚さ4.8cmの技術書を持ち運ばずに読み進められたりと、仕事のスキルを上げる点でもプラスに働いた。

独学でのORACLE MASTER Silverの学習で、つまづく要因

独学で黒本問題集を3回解き、それでも正答できなかった問題は、

  1. 理解が浅い
  2. 実務で使用した経験がない
  3. 暗記ができない

の3点が主な要因だと思うので、それぞれの原因に適した対策を採るよう心掛けた。

(1)理解が浅い

インターネットで用語とその周辺知識とを検索することで、理解を補った。問題文で登場した未知の単語については、十分に意味を調べ、システムの動く仕組みや構造そのものを理解しようと努めた。

私は記憶力が悪く、新しい単語を一度にたくさん覚えるのは苦手なので、新しく登場した単語は意味とセットにして参考書の余白にメモしておき、折に触れて読み返すよう心掛けていた。

(なお、調べた後の画面をスマホで撮影し、写真として見返すようにしていた時期もあった。だが、写真で記録すると、うっかり関係ない写真にスワイプしてしまい、気が散って結局読まなくなることが多かったため、この方法はあまり効果がなかった…)

(2)実務で使用した経験がない

ORACLE MASTER Silverはオラクルデータベースの持つ様々な機能を、様々な切り口から問う問題が多く、実務で使用したことがない機能や仕組みへの知識も求められる。

当時の勤務先はセキュリティにうるさくない企業だったので、監査やリポジトリマネージャー、それに各種アドバイザーの機能は、ORACLE MASTER Silverの勉強を始めるまで見たことも聞いたこともなかった。

増える実務経験と乏しい知識の偏りを是正するのが今回Silverを受験した目的の1つだったので、実務で使用しないものは仕組みや概要を理解し、動的パフォーマンスビューを仕事の合間に眺める程度に留め、深追いはしなかった

お時間のある方や未知の機能に興味の強い方は、OTNで検証用のOracleデータベース11g・12cを入手してご自宅のパソコンにインストールし、実機でがんがん機能に触れるのも、理解が進んでいいとは思う。

Oracle Technology Network(OTN) 公式サイト
http://www.oracle.com/technetwork/jp/community/join/overview/index.html

(3)暗記ができない

私はとにかく暗記が苦手なので、1~2度読んだくらいで用語を覚えるのは諦めた(笑)
システムの仕組みを十分理解しているかをまずチェックし、それでも暗記の必要な項目は、隙間時間に繰り返し参考書を読み返す&見返すことで補った。

1~2回参考書をしっかり読み込んだ後、3回目以降は1ページあたり2~3秒の速いペースで同じ参考書を読むことで、プロセス名やV$ビューの名前など覚えにくい用語に繰り返し触れることができ、単語を定着させやすくなった。
この方法は後半が楽で忘れにくいので、少しおすすめ。

ORACLE MASTER Silver取得に適したタイミング

記憶力があると有利なので、なるべく早め取得するといい

データベース構築やチューニングに日常的に携わっている方なら、実務経験が1年前後でも受験できると思う。運用保守畑在住だった私は、Oracleを実務で使い始めて3~4年が経過した頃にようやく受験し、それでも合格ラインギリギリだった。

だが、Oracle初心者でも、学習を開始して1年以内にORACLE MASTER Bronze・Silver・Goldの3つを取得した女性を知っているので、経験が浅くてもやる気と記憶力次第で取得できるはず。

Oracleデータベースが有する機能について幅広く問われ、細かい機能の暗記もそれなりに必要とされる資格なので、どうせ受験するなら、なるべく早くて若い方がいい。記憶力の低下する30代半ば以降は、やや不利になる。

ORACLE MASTER Silver 11gと12c どちらを受験すべきか(2018年時点の情報)

ここから下は、新試験制度ができる以前の情報なので、情報が結構古い。2022年時点では、試験制度そのものが新試験制度に変わっているので、オラクル社の公式サイト等で最新の情報を入手されることをおすすめする。


2018年以降に取得するなら、12cがいい。

オラクルマスターという資格には、国家資格とは違い資格に有効期限があるので、後々のことを考えると12cで取る方が資格を長く使える。オラクルマスターの取得に万単位のコストがかかることを考えると、少しでも長く使って元を取る方がいい。

しかも11gは、2018年1月にExtended Supportが切れ、Sustaining Supportへと移行してしまった。

ORACLE社のベンダーサポートはPremier Support → Extended Support → Sustaining Support の3種類で、Sustaining Supportはサポートの終末期。他のミドルウェア製品とは異なり、Sustaining Supportはサポート無期限という好待遇で、既存の脆弱性に対するパッチは適用されるしサービスリクエストで問合せもできるが、新規で見つかった脆弱性のパッチは提供されない

Sustaining Supportに入ると、企業様は予算や他のソフトとの兼ね合いで、新サーバの購入&移行を行い、移行ついでに新しいバージョンでOracleデータベースをサーバに入れる。そのようにして、じわじわと12cのOracleデータベースが増えていくだろう。ただ、11gから12cに移行する際保守料金が上がってしまう企業様がいるため、11gから12cへの移り変わりは流れが緩やかだ。

ちなみに2018年現在では今のところ、勤務先では11gユーザ様が大多数。1割が12c、1~2割が10g、9iはゼロ、残りが11gという比率。そろそろ12cが増えてきてもおかしくないので、これから取得するならORACLE MASTER 12cの方がおすすめ。

そして、12cを勧めておいて何だが、11gでオラクルマスターを取っても無駄になるわけではない。
オラクル社のsustaining supportは無期限で、サポート切れがない(=困った時Oracle社が助けてくれる)。ので、セキュリティにうるさくないお客様の中には、11g(バージョン11.2.0.4)を使い続ける企業様もそこそこいると思う。

ORACLE MASTER Silverは取得した方がいいか(おすすめの資格か)

Oracleデータベースを実務で使うなら、心の底から取得推奨

ORACLE MASTERもSilverに至ると、Oracleデータベースを実務で使わない方は、取得する意義が薄い。
ORACLE MASTERは、10g・11g・12cなどのデータベースのバージョンごとに受験するので、取って1~3年のうちに使わないなら、製品バージョンの方が進んでしまって、せっかく身に付けた知識が陳腐化して時代遅れになってしまう。

将来データベース系の仕事につきたいだけであれば、情報処理技術者試験などの国家資格系を狙うか、windows server 2016などサーバ系の資格を取る方が、他の分野に使い回しが効くと思う。(ただ、私がデータベースの仕事を始めた時、サーバ保守未経験&データベースもほぼ未経験で、資格も応用情報処理技術者があるくらいだった…)

ORACLE MASTER以外のデータベース系資格

データベースの知識や技術を身につけたいなら、応用情報処理技術者試験・データベーススペシャリストのいずれかをおすすめする。

どちらも難しい資格だが、情報処理系の国家資格で、特定のデータベースに依存しない知識が身につくので、汎用性が高い。
1回の受験料が5700円と安く、取得した資格に有効期限もないので、ベンダー資格とは比較にならないほど、費用対効果がいい
過去問も公式サイトに10年分以上無償で公開されている。過去問と答えが掲載されており、解説は確かついていなかったと思う。

「応用情報処理技術者試験」は、IT関連技術を幅広く問う試験だが、選択できる分野の1つにデータベースがある。
ここでデータベースを選択すると、SQLや正規化やトランザクションなどデータベースの仕組みの基礎を学ぶことができる。
但し、応用情報処理技術者の資格を取りたいなら、プログラミングやネットワークなど別分野の知識や経験も必要。学習範囲が広いので、データベースを学ぶだけでは取得は難しい。が、「とりあえずデータベースについて手っ取り早く学びたい!」という方には、とっつきやすいとは思う。

「データベーススペシャリスト試験」は、応用情報処理技術者の上位資格で、情報処理系国家資格の最難関の1つ。出題範囲は、データベースに特化している。ORACLE MASTERと異なり、出題範囲はデータベースの設計・開発系の比率が高いので、DB構築・運用経験者よりDB開発経験者の方が有利だと思う。DB開発でよくあるデータベースのテーブル設計の問題は、データベーススペシャリストでは見かけるが、ORACLE MASTERでは出題された記憶がない。
試験は年1回、毎年春にしか開催されない。データベーススペシャリストは私も未取得なので、取得に向けて現在進行形で修行に励んでいる…。

以前は、「MCAデータベース」というマイクロソフト社の入門レベルのデータベース資格も存在したが、残念ながら、2014年でサービスを終えている。

ORACLE MASTER 11gの失効期限

オラクルマスターという資格には、TOEICのように、その資格が有効である期間が限られている。
2018年10月現在、ORACLE MASTER 11gの失効日はまだ設定されていないようだ。11gと12cが、現在オラクル社の認める「最新バージョン」であるとされている。

参考
ORACLE MASTER データベース資格者の方へ 重要なお知らせ

11gは、Oracle社のExtended Support(延長サポート)が2019年1月末で切れ、最もサポートレベルの低いSustaining Supportへ移行する。ORACLE MASTER 11gが失効するのは、少なくともOracle 11gがSustaining Supportへ移行し、しばらく経ってからだろうと思う。(データベース製品より先に資格が失効するという馬鹿げたことは、さすがにオラクル社はしてこないはず)

応用情報処理技術者試験 文系が独学で一発合格した勉強法など

学部卒の文系女だが、数年前に応用情報処理試験に無事一発合格できた(午前問題81.25点。午後問題80点)ので、勉強方法をメモ。

応用情報処理技術者試験(平成24年度秋期)のwebサイトで成績照会し、合格と午前問題・午後問題の得点を表示した画像。午前問題のマネジメント系が満点

応用情報処理技術者とは

IT分野の国家資格。技術者(=システムエンジニア)向けの3つの国家資格の中で、2番目に難しい試験。(基本情報処理技術者 < 応用情報処理技術者 < 各種高度試験 の順に、難易度と専門性が上がる)

求める人物像は、システムの分野のプロフェッショナルになるために、応用的知識・技能を身に付けている人。

年齢・性別・職種などの制限はなく、どなたでも受験可能。10歳以下のお子さんからから70歳過ぎのおじいちゃんまでどんと来い。
実際のところは、システムを作る人(プログラマーなどの開発者やアーキテクトなど設計者)・システムを運用する人(テクニカルサポートやサーバエンジニアなどの作業者)・システムを導入する人(ITコンサルタントなど)・研究者などが多めで、営業や人事総務などの人はちょっと少なめ。
性別は、特に統計等公開されていなかったが、感覚値では男性:女性=9:1という感じ。

 公式サイトに掲載されている統計情報 https://www.jitec.ipa.go.jp/1_07toukei/_index_toukei.html

試験開催日は、春期(4月第3日曜と秋期(10月第3日曜)の年2回。合格率は20%前後。

試験の構成は、午前問題と午後問題の大きく2つに分かれており、午前問題は4つの選択肢から正答を選ぶ4肢選択式が80問出題される。
午後問題は、記述・選択問題・計算問題が組み合わさった複合問題。午後問題は各分野から11問出題されるが、第1問(セキュリティ分野)のみ必須回答で、第2問から第11問までの残り11分野は、お好きな4問を選択して回答。ちなみに残りの11分野は、経営戦略・プログラミング・アーキテクチャ・ネットワーク・データベース・組込み系・システム開発・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント・システム監査。

詳細は、応用情報処理技術者試験 公式サイトへ。
 応用情報処理技術者試験 公式サイト http://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html

応用情報処理技術者試験の学習期間・使用テキスト

学習期間 3.5ヶ月
使用した教材 過去問(5年分)
午前問題対策用に「応用情報技術者 ポケット攻略本」
午後問題対策用に「応用情報技術者 午後問題の重点対策」

過去10年以上×年2回分の過去問と解説が公式サイトで無償公開されているので、使わない手はない。過去問は全てPDFファイルで、ダウンロードや印刷も可能。
まず見たいという方は、下記のリンクよりどうぞ。

公式サイト(過去問題) https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_mondai.html  

応用情報処理技術者試験 午前問題の勉強法

学習期間 約1ヶ月
学習の概要
  1. 「応用情報処理技術者 ポケット攻略本」の書籍を一読する
  2. 直近の過去問を2回分(春・秋1回分ずつ)解く
  3. 過去問が70点前後取れるようになれば、午後問題対策に進む
    (取れなければ、手順1→2を繰り返す)

午前問題は、理解度の浅い方を振るい落とすためのいわゆる足切り試験なので、基本情報処理技術者試験を突破された方であれば、午前問題対策に力を入れる必要はない。私は、基本情報処理技術者を取得した翌月に、応用情報処理技術者試験午前問題の過去問を解いてみたところ、正答率約67%だった。(正答率60%以上で、応用情報処理技術者の午前問題は突破できる)

午前問題の試験対策に使用したのは、「応用情報技術者 ポケット攻略本」の書籍と過去問のみ。「ポケット攻略本」は馴染みのないIT専門用語に赤マーカーを引きながら1ヶ月ほどかけて仕事の合間に読み込み、本試験の直前に、マーカーを引いた用語だけ覚え直した。

午前問題は4肢選択式なので、10分~20分程度の隙間時間があれば、数問ずつでも解き進めることができる。私は過去問1回分を縮小印刷して通勤鞄に入れておき、通勤時間やお昼休みなど、仕事の合間の隙間時間を利用して解いた。過去問攻略が隙間時間でできた週の週末は、デッサンやクロスバイクでしっかり遊んだ(笑)

午前問題は、専門用語が多い。応用情報に合格した後に午前問題を眺めてみても、知らない用語が結構ある。私のように暗記力の弱い人間は、全て覚えようとしても無理なので、午前問題はそこそこにして早めに午後問題対策に進むこと。

 →「応用情報処理技術者 ポケット攻略本」の詳細については、こちら

応用情報処理技術者試験 午後問題の勉強法

学習期間 約2.5ヶ月
学習の概要
  1. 直近の過去問を解く(2~3回分)
  2. 「午後問題の重点対策」を必要な章だけ解く
  3. 「午後問題の重点対策」をもう一度解く
  4. 試験直前に、重要用語を暗記する

応用処理技術者試験の肝は、午後問題にあると思う。午後問題対策は、気合を入れてやった

午後問題の選択問題で、どの問題を選ぶか

私が受験した年は大問12問中6問を選択する試験だったが、現在はセキュリティ分野1問+大問11問中4問を選択する試験に変わっている。いずれにせよ、経営戦略からシステム監査まで出題の幅がそれなりに広いので、4問全て自信満々で解ける方は少ないはず。試験対策をしなくとも正答率60%以上取れる問題もあれば、30%しか取れない問題もあるなど、多少ばらつきがあるのが普通だと思う。

合格ラインまで得点を取れる分野を知るために、セキュリティ分野を除く大問11問のうち8~9問を選んで解き、答え合わせをした。

設問には、選択肢から回答を選ぶ選択問題と、計算して答える計算問題と、文章で書いて答える記述問題の3種類があるが、過去問を解いた後は必ず、

  • 選択問題は、正解(○)なら1点、不正解(×)なら0点
  • 計算問題は、正解(○)なら1点、不正解(×)なら0点
  • 記述問題は、模範解答とほぼ同じ(○)なら1点、模範回答の半分くらい(△)記述できていれば0.5点、的外れなことしか書けていない(×)なら0点

と点数を付けて採点し、大問1問あたりの合計得点を出した。
例えば、小問が10つ設けられている大問を解き、自己採点の結果が○○○○△△△×××となったら、その大問は10点中5.5点(正答率55%)になる。
過去問で正答率が40%を超えていたら、勉強次第でその分野は正答率60%を超えることができるので、勉強範囲に含めた。正答率が20~40%なら得意分野ではないと判断し、特に勉強せず、本番の午後問題でも選択しなかった。

現在は4分野選択なので、4分野をしっかり対策し、1分野を予備として対策、くらいに学習分野を絞り込めるといいと思う。

ポイントは、自己採点の時、点数を辛めにつけること。自分の点数を甘く付けたがるのははっきり言って自分だけで、本番試験時の採点者は自分より点数を辛く付けるはずなので、記述問題は全て×か△くらいの見積もりでいいと思う。

午後問題の勉強方法

基本的には「午後問題の重点対策」問題集の自分が選択した分野を解き進めるだけだが、「応用」情報と冠されている以上、知識を応用する力が問われているように思えてならない。暗記よりも理解に重点をおき、問題の解説をしっかり読み込んで理解するよう心掛けた。

解説を読んだだけで理解できなかった専門用語や仕組みは、インターネットで軽く調べ、IT用語の意味をより正確に捉えるとともに、そのIT用語が意味する技術や仕組みが生み出される一因となった背景や関連するエピソードなどもぼんやりと把握するよう心掛けた。IT門用語だけを暗記するより、IT用語とエピソードをセットにして把握する方が、押さえるべきポイントが明確になり、暗記しやすく、応用もしやすい。

また、あやふやな知識は、試験でも実務でも危険。思い込みで作業を進めてしまい、所属チームと客に損害を与えた事例を、過去にいくつも見てきた…。正確さの求められるITの世界では、一技術者の些細な思い込みや認識誤りが、数万人が利用するシステムのシステムトラブルに繋がることが普通にある。結果、企業名入りで謝罪文を送付する羽目になったり、顧客から損害賠償を求められたりと、被害は一個人では収まらない。
あやふやな知識は無意味と見做して、問題で訊かれていることは常に確実に答えられるようになるまで、理解と解答に取り組むことをおすすめする。

休日はついだらけてしまうので、「午後問題の重点対策」問題集を通勤鞄に入れて持ち歩き、なるべく平日の隙間時間で勉強するようにした。
特にテキストの1読目は、初めて習う事柄が多く精神的に辛いので、会社の昼休みや退社後の喫茶店など、自宅以外の場所で解くよう心掛けた。(「午後問題の重点対策」問題集は持ち運ぶには重いので、テキストを真っ二つに切るのもありだと思う)

また、応用情報試験対策には直結しないが、「Webラーニングプラザ」のeラーニングをボイスレコーダーに録音し、家事をしながらよく聴いていた。自分の性格上机に長く座っていることができないので、座学に飽きたら、eラーニングを聞き流しながら風呂掃除や皿洗いをして、身体を動かすようにしていた。

「webラーニングプラザ」のサイトは既に閉鎖されてしまったようだが、今はYou Tubeの動画が充実しているので、通勤・通学や家事をしながらスマホで視聴するのがおすすめ。ノイズキャウンセリングイヤホンを併用して周囲の雑音をシャットアウトしながら聴くと、ながら学習でもそれなりに身に付く。(車や自動車の運転中は、さすがに危険すぎるのでおすすめしないが)

独学だと、独習で理解できなかったポイントがどうしてもおざなりになることが多い。だが、インターネット上のコンテンツを上手に利用できると、隙間時間で理解の浅いポイントを補ったり、思考の偏りを是正することができる。

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 → 「午後問題の重点対策」問題集の詳細については、こちら

応用処理技術者試験 本番当日

午後問題では集中力を切らさない

くどいようだが、午前問題は知識が足りない人を落とすための足切り試験に過ぎない。応用情報処理技術者試験の本番は午後、と再度認識頂きたい。

午後問題では、午前問題で疲れた頭でも、短時間で論理的に考え、解答を導き出すことが求められる。午前問題で燃え尽きず、午前の出来が芳しくなくても諦めず、お昼の休憩時間に十分頭を休めてから、午後問題に取りかかって欲しい。

私も試験を受けた際、「午前問題で落ちたかも….」とかなりへこんだが、蓋を開けてみれば、午前問題・午後問題とも無事合格出来ていた。

合格証書

応用情報処理技術者に無事合格した後、自宅に合格証書が送られてきた。情報処理技術者試験の合格証書はどことなく古風で気に入っている。

応用情報処理技術者試験の合格証書

↑ 応用情報処理技術者の合格証書

応用処理技術者資格取得後 ~活用しました~

職種を変更し、キャリアアップ&年収アップできた

資格取得後に転職し、ITヘルプデスクの仕事からサーバーエンジニアへと職種を変更することができた。

取得後半年間はセキュリティエンジニアとしてパソコン1万台以上&サーバ1,000台以上を管理し、その後はサーバエンジニア(兼データベースエンジニア)として、Windowsサーバ&Oracleデータベースと毎日格闘しながら勤務している。日本中に名の知れた上場企業のサーバを守るのは楽しく、やりがいも大きかった。

今は、ミドルウェアバージョンアップの計画と準備を進めるポジションに就いている。ミドルウェアのバージョンはいくつにするか、どのように実装するか等、日本語・英語で書かれた情報を日夜漁りながらサーバのあるべき姿を模索する仕事。
私のチームが道を踏み固め、後日その道を通る全国の技術者が安全に歩けるよう配慮しなければならないので、責任が重い。

ITヘルプデスクの時は派遣社員だったが、応用情報技術者取得後は正社員になり、年収もその後の10年間で+180万円アップした。(通勤交通費・賞与年2回・福利厚生付き、退職金無し)
但し、残業時間も月10時間から10~80時間と大幅に増加している。

インフラエンジニアという今の職種が気に入っているので、職種変更できたのが応用情報処理技術者を取得した一番のメリットだと思っている。

年齢や性別に関わらず、職場で存在感を出せる

私は女で、しかも童顔なので、初めて一緒に仕事する方からは頼りなく見られることが時々ある。だが、応用情報で学んだ分野については、望む望まないに関わらず、存在感を発揮できることが多かった。

今の職場はデータベースエンジニアは多いが、ネットワークやセキュリティに疎い方が多く、特にセキュリティに関しては私の独壇場になる…。
自分が過去にセキュリティ技術者を経験しているせいでもあるが、「『脆弱性』ってなんですか?」とIT企業の若い社員に訊かれた時には、お茶を吹き出しそうになった(笑)

「ベンダーのサポートが切れたら、何故製品を買い替えなければならないのか」など、システムを守る上で基本とも言える考え方が、未だ浸透していない現場もある。「脆弱性」や「サポート切れ」の危険性やリスクについて、理解し適切な対策を取って貰おうと考えると、女だろうが、顧客より年下だろうが、自分が持っている知識を伝えて広めるしかない。

システムを正しく理解していれば、結果として自分の存在感は大きくなる

以下、余談。
先日サーバで毎日業務時間中にセキュリティソフトのフルスキャンをかけ、業務時間中に1時間以上、サーバをCPU 100%に貼りつかせた阿呆な企業がいた。
電話でフルスキャンを今すぐ止めるよう伝えたところ逆ギレされたので、そのサーバにおいて改善すべき事柄を文書にして、その顧客の営業担当者から伝えてもらったところ、2度目に同じ客に電話した時は、非常に丁寧な対応に変わっていた(笑)

日次でフルスキャンをかけたいなら、セキュリティソフトの時間指定の機能を使って、夜間などエンドユーザが使用しない時間帯に行うのが基本。業務時間中にどうしてもフルスキャンしたいなら、せめてCPU使用率の制限はかけるべき。CPU全体の何%までセキュリティソフト側で使用するかは、セキュリティソフトの設定で決めることができる。
ちなみに、OSがWindows Server 2003、CPU 2コア、という少々古いウェブサーバ兼アプリケーションサーバだった。CPUが2個しかないので、仮に1個をセキュリティソフトがフルスキャンが使用していると仮定すると、残り1個のCPUで全ユーザからくる全ての処理を回すことになるので、どう贔屓目に見ても無理がある。古い物理サーバなので、CPUを積み増すのは論外。積み増すくらいなら、予算と相談の上、新しいサーバへのリプレイスを勧める。

…話が逸れたが、客と少々喧嘩してでもサーバとエンドユーザを守ってあげるのが、技術者の大事な仕事の1つだと思う。

転職に非常に有利

IT系の職種に転職活動する際、応用情報処理技術者を取得したことについて、質疑が来ないことがない。

「どうして応用情報を取ろうと思ったのですか」から始まり、「基本情報から半年で取得したんですか」とか「応用情報は大変だったでしょう」というねぎらいまで、ありとあらゆることを訊かれる。どうも、面接官の食いつきポイントを刺激する資格のようだ。

特に、基本情報処理技術者と応用情報処理技術者を同じ年度の春期と秋期で取得した点について、高評価を受けることが多かった。基本情報と応用情報は学習範囲や試験そのものが似ているので、実際には応用単体で受けるより合格率が高まると思うのだが、同じ年度で両方取る人は珍しいらしい。

資格より実務を重んじる傾向の強い転職の場において、ここまで面接官を喜ばせる資格があるとは思わなかった。

高度情報処理技術者試験に挑戦できる

なるべく早いうちに、IT系国家資格で一番難易度の高い「高度情報処理技術者試験」にチャレンジしようと考えている。

応用情報処理技術者を取得した後、高度情報処理技術者の取得が現実味を帯びてきた。周囲の技術者に「高度情報処理取ろうかと思っている」と話していても、端から無理だと決めつける反応は返ってこなかったので、応用情報処理の有資格者は「高度情報処理を取れるかもしれない人」という位置づけになっているんだな、と感じた。

これまでのキャリアを踏まえると、取得するなら「データベーススペシャリスト」かなと考えているが、いずれにせよ「難度の高い知識・技術を習得した」と第三者から認められるのは、技術者として仕事をしていく上で大きな自信に繋がると思っている。

応用情報の午前問題で不合格になってしまった方は…

キツい言い方になってしまい申し訳ないが、単に基本情報処理技術者レベルの知識や考え方(論理的思考?)が身についていないのではないか、と思う。

試しに基本情報処理技術者の午前問題・午後問題の過去問を2~3つを入手し、どのくらい解けるか確認してみることをおすすめする。

基本情報処理技術者試験は午前問題・午後問題とも多肢選択式で、過去問も解答も公開されているので、解くとすぐに採点して得点が出せる(合格ラインは正答率60%以上)。基本情報処理技術者が午前問題・午後問題ともすんなり受かるレベルなら応用情報の午前問題は合格できるはずだし、基本情報処理技術者でさえ不合格になってしまうなら、応用情報ではなく基本情報からトライする方が、より着実にスキルを身につけることができ、精神的にも楽だと思う。

また、特定の狭い分野に深く偏った知識やスキルを持っている方は、応用情報処理技術者試験は不利。特に午前問題は、広い分野からまんべんなく出題されるので、特定の分野しか解けないと、正答率60%の足切りラインに引っ掛かってしまう。

どうしても特定の分野だけしか学びたくないなら、少し費用はかかるが、応用情報ではなくMicrosoft等のベンダー資格にトライする方が良いかもしれない。
企業が主催するベンダー資格は、特定のソフトウェアの特定のバージョンに絞って試験が実施されることが多い。Oracle社のOracle Masterという資格を例に挙げれば、Oracleというデータベースの12cというバージョンで使える機能だけが出題範囲になる。プログラミング言語や法令やマネジメントについては問われないので、専門特化で生きていきたい方にはおすすめ。

但し、ベンダー資格は試験料が高く、1回受験するだけで1万円以上かかるものも多い..。資格取得支援制度を設けている企業もあり、試験代を補助して貰えたりすることがあるので、社内制度を確認してから試験を申し込む方がおすすめ。

応用情報の午後問題で不合格になってしまった方は…

午後問題では、持っている知識を現場に当てはめ、解決する力が求められる。知識を「知っているか」ということもある程度問われるが、それ以上に、知識を「使える」かが問われているように思う。

以上を踏まえたうえで、細かい対策を練ってみた。

時間が足りなかった

試験時間内に解き終わることができるかどうかは、事前に過去問1~2回分を時間を測りながら解くと、前もって把握できる。極度に緊張してしまったなど当日ならではのハプニングで足を取られたならともかく、事前に過去問を解いた時点で時間が足りなかったのなら、単なる準備不足な気がする。

採るべき対策は、

  1. 問題文を読むのが遅いのか
  2. 設問を解くのかが遅いのか

によって変わってくる。

対策(1)
応用情報処理技術者試験は問題文が長い。それも、他の試験と比べて少し長いというレベルではなく、非常に長い(笑) 実務未経験者に理解と学習を促すために、対象となる企業やシステムの置かれた状況を丁寧に説明する形で、問題が作成・構成されているためだと思う。

問題文を読むのが遅い場合、特定の分野の専門用語や言い回しに慣れていない可能性がある。システム系の文章は専門用語も多いので、読むスピードを上げたいなら、試験で選択する分野のテキストを時折読んで慣れる方がいい。専門用語調べながらネットサーフィンするとか、関連書籍を読むとか、隙間時間で構わないので、理解を深めながら読むことを心掛けるといい。

余談ながら、午後問題で出題される各問題の質の良さは、マイクロソフトやオラクルなどのベンダー試験の追随を許さないほど、情報処理技術者試験がずば抜けて良いと私は思っている。

対策(2)は、妙案が浮かばないので検討中。

記述問題の解答を作るのに時間がかかった

記述問題で問われるのは、問題を認識・解決するためのポイントが的確に押さえているかどうかだと思う。
試しに、解答時間や文字数を気にせずに解答を「喋って」みて、すぐに答え合わせをし、模範解答と自分が喋った内容が一致しているか(=解決のポイントが合っているか)を確認するといい。

解答のポイントが的確に押さえられているなら、喋った内を紙に書き、指定された文字数に収まるように、重要性の低い言葉を削ったり、長い言葉を短いキーワードで言い換えたりして、伝えたい内容を整理する練習をする。

実務に当てはめると、
 設問=システムトラブル・客からのクレーム
 回答=技術者からのアドバイス(口頭やメール)
だろうか。

現場に文字数制限はないが、どこの現場も忙しいので、伝えたい内容がまとまっていないと、そもそも話を聞いて貰えない(笑) それは自分自身が聞く側の立場になっても同じで、話が無駄に長い人や、5分間話を聞いていても何が言いたいのかわからない人は、イライラして話を聞く気が失せる(気が短くてすみません…) 。

応用情報処理試験の記述問題の「解答」で求められているのは、技術力だけでなく、情報や考えを言葉にして端的に伝える力でもあると思う。

分野(大問)の選択を間違えた

分野選びは、選択も軌道修正も難しい。

(1)特定の分野の実務経験がある人は、その分野を選ぶ。
 知識が身につくのが早く、合格点に達しやすいので。
(2)特定の分野を1ヶ月以上学んだ経験のある人も、その分野を選ぶ。
(3)どの分野も実務経験がなく、授業・書籍・動画等で一度も学んだこともない人は、今後の自分の専門を作るつもりで、分野を決める
応用情報処理技術者を受験するときに選んだ分野は、これから先一生自分について回るので、学習していて面白く、心の負担が少ないものを選んだ方がいい。但し、知識をゼロから身につけることになるので、どうしても学習には時間を要すると思う(=短期合格は難しい)

選べる分野が11分野もあるので、向き・不向きや多少の好き嫌いは、どなたにでもあるはず。先々の事を考えると自分に向いている分野を選択した方がいいので、少し時間をかけてでも、自分に適した分野を吟味することをおすすめする。

(3)について、自分の場合は、ネットワークについて書かれた書籍や記事を拾い読みするのが好きだったので、「ネットワーク」分野を選択した。ネットワークエンジニアを本業に据えたことは、受験当時から現在に至るまで、一度もない。だが試験勉強中も、他の分野と比べると心の負担が少なく、正直一二を争うほど学習が楽しめる分野だったので、学習期間3ヶ月でネットワーク分野も合格圏内に入ることができた。

応用情報処理技術者を取得できたなら、その実務未経験の分野でさえ、理論や思考は実務でそれなりに使えるレベルに達する。受験後、ネットワークトラブル発生時にはネットワーク構成図が頭にすぐ浮かび、小規模トラブルなら調べて自己解決できてしまうことも増えた。ネットワーク技術者が「L2スイッチでのMACアドレスフィルタリング」など専門的な話をしても、その場で話を理解し、適切な返事を返すこともできる。ただし、CISCOなど特定の機器に関する知識や技術が足りないので、機器の実装はすぐにはできない。

反面、応用情報で選択しなかった「システム開発」の分野では、トラブル解決はおろか、技術者同士の話を1時間横で聞いていても、未だに理解できない(笑)

経営戦略(午後問題)について

簿記2級・簿記1級の勉強をされた方は有利。科目名こそ「経営戦略」だが、中身は「経営学」と「会計」が混在しており、キャッシュフロー計算書や利益率計算やM&A(吸収合併)の際の会計処理などが出題されているので、簿記1級程度の財務会計・管理会計を学習された方であれば、学習時間を短縮することができる。

私が受験した回にはデューデリジェンス(企業合併時の資産評価)が出題され、「ITの試験でデューデリジェンスを出すか?!」「でも、いい問題だな…さすがは応用情報」と解きながら感心させられた記憶がある(笑)

システム監査(午後問題)について

選択する方が極めて少ないと思われる、システム監査について。

私は本番でこの問題を選択したが、大多数の方はこちらの科目を選択する必要はない。仮に選択しても、技術はさほど身につかないし、実務でもほぼ使わない。ただ(1)公認会計士になるための勉強をされた方と、(2)午後問題でどうしても得点が取れない方は、システム監査を選択するのはアリだと思う。

理由(1)
公認会計士試験には、「監査論」という科目がある。
一口に監査と言っても、会計監査・システム監査・内部統制などさまざまな種類の監査があり、監査論を学んで培った思考法や知識は、システム監査にそのまま転用出来る。なので、公認会計士試験の学習者であれば、勉強不要(!)で解答できる
私も過去に監査論を勉強したことがあったので、試験直前に重要用語を覚え直すだけで、午後問題を記述を解答することができた。

理由②(2)
「システム監査」は他の11分野と比べると、出題範囲が狭いので、短期間の学習で得点につながる可能性がある。しかも記述問題が多いので、要点だけ押さえて何らかの解答を書ければ、部分点を集めることができるかもしれない。
あまりおすすめできる分野ではないのだが、正解・不正解がはっきりと出る計算問題の多い大問を無理に選択して玉砕するよりは、良策だと思う。

応用情報処理技術者試験対策のおすすめ参考書 「要点早わかり 応用情報処理技術者 ポケット攻略本」(大滝みや子 著)

応用情報処理技術者試験に4ヶ月で合格した際に使用した本。主に午前問題対策に利用した。
応用情報に出題されるIT基本用語が一通り網羅されているので、基本的な技術の仕組みを理解することと、試験直前の単語の覚えなおしに一役買ってくれた。

「要点早わかり 応用情報処理技術者 ポケット攻略本」の説明

システム技術に関する基本的な用語や考え方が、応用情報処理技術者試験において重要かつ頻出のポイントを中心に、解説されている本。
全体が1~6章に分かれており、1~4章がテクノロジ系、5章がマネジメント系、6章がストラテジ系という構成。全275ページ中、テクノロジ系で計280ページ弱が割かれている。

2ページに1~2問程度の割合で、四肢択一の問題が掲載されており、インプットした知識をすぐさまアウトプットし、知識を定着出来るよう構成されている。各分野の末尾には、数は少ないが、午後問題の類似問題も掲載されている。

本の厚みの部分(前小口)に章ごとのインデックスが付いているので、目的の章をすぐに開くことが出来、地味に重宝する。

縦18cm、横13cm、厚さ2cm。重さ427g。
定価1480円(税別)。

ブログ管理人は、2011年10月初版第1刷を利用。
その他に、改定版(2014年発売)、改定3版(2017年発売)の2種類が出版されている。

「要点早わかり 応用情報処理技術者 ポケット攻略本」を使用した感想

IT系参考書にしては珍しく、小さく持ち運びしやすい書籍だったので、どこにでも持ち歩いてちょこちょこ読み進めることが出来、重宝した。職場には勿論、休日に趣味のクロスバイクで遊ぶ時も鞄に入れておき、ヒルクライム(自転車での山登り)の合間に、この本を取り出してよく読んでいた。

説明と問題のバランスが良く、全体的に端的にまとまっているので、スマホで都度調べなければ理解できないような、分かりにくい項目が少なかった。学習している時はメモや余白があまり必要なく、淡々と読み進めて知識を身につけていくことに集中できる本だった。

どのページも黒と青のインクしか使われていないので、苦手な箇所を赤ペンや蛍光ピンクのラインマーカーで目立たせて使うとより便利。ページをぱらぱらめくってもすぐに目立つので、その部分だけを繰り返し読み返せるようになり、地味に重宝する。


応用情報を取得し5年が経った頃、高度情報処理技術者試験の対策のために改めて本書を読み返したが、データベース分野など自分が普段から実務でよく使っている分野については、重要かつ基本的な事柄がきちんと網羅されているな、と感じた。

SELECT文やCREATE TABLE文などデータを抽出するための技術の基礎から、主キーや外部参照などデータをどのように整理して格納するかの基礎、データの更新時についてまわるトランザクション制御の考え方など、「この部分はさらっとでも理解しておかないと、素人扱いされるな…」と感じる項目が多かった。

また、IT業界では自分の担当する業務の範囲や自分の立ち位置が、「設計」「開発(構築)」「運用」のいずれに属するかによって、使用する技術や知識が変わってくるが、いずれかのポジションで必要となるだろう技術を、分野に分けて一通り紹介している印象を受ける。将来自分が就くポジションによっては使わなくなってしまう知識もあると思うが、技術と経験によってポジションは変化しうるし、応用情報技術者試験では幅広く出題されるので、ITの基礎と信じて身につけてあげて欲しい。