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「トレーニングペーパー フランス語/単語編」ニュートンプレス

トレーニングペーパー(フランス語)に単語編があるのを見つけた。私はこの本を使用なかったが、単語編もなかなかに良さそうな一冊。トレーニングペーパーシリーズはどれも秀逸でいい。

「トレーニングペーパー(単語編)」の説明

ひたすら書いて覚えるトレーニングペーパーの学習スタイルは、単語編でも勿論健在。
この1冊で1000個の単語を学ぶが、1~2文の例文の中にフランス語単語が埋め込まれている形式で学ぶので、言葉の使いまわしの微妙なニュアンスをとらえながら単語を覚えることができる。(単語は単語だけでばらばらで覚えるより、文章を理解して文脈から覚える方が、覚えやすく忘れにくいと思う)

また、テキストにはリスニング用のCDも付いているので、日常生活の中でCDを聞き流しして、馴染んだ頃に机に向かって問題を解く、という学習スタイルが使える。
単語は特に繰り返しやらないと記憶に定着しないので、CDのあるテキストは重宝すると思う。

私個人は、フランス語ではあまり単語だけを覚えることはしなかったが、英単語の語彙力アップに励んでいた時期は、CDを非常に重宝した。家事の合間にCDをひたすら聞き流していると、脳が自然に単語を覚えてくれたので(笑)

ちなみにテキストの大きさはA5だが、ページが薄いため、厚さ1~1.5cmほどの本なのに200ページほどの分量がある。重さは、A5のビジネス書1冊と同じくらい。

追記 ~トレーニングペーパーの絶版~

フランス語のトレーニングペーパーシリーズが絶版になってしまった。

時折古本市場に出品されるものがあるようだが、数が少ないため、特に文法編2巻の値段が高止まりしている。1981年出版の旧版であれば比較的値段が安いので、そちらのリンクも追加した。旧版にはリスニング用のCDが付いていないが、少しでも安いほうが良い方は一度ご検討を。

私も文法編1巻は旧版を使用して学習したが、内容は新装版と遜色かった。

個人的には、単語編を購入されるよりも先に文法編読解編を購入された方が学習が進むのではと思うが、文法編読解編は2万円を軽く超える値段に跳ね上がってしまっていることもあるので、とてもではないが、おすすめしづらくなってしまった。
絶版になってから数年間、折に触れトレーニングペーパーの値段を注視してきたが、大きく下がることはほぼなかったため、比較的価格の低い単語編から取り掛かるのも容認せざるを得ないと思っている。

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↑ 2003年出版の新装版

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↑ 1989-1990年出版の旧版。上がトレーニングペーパー、下がカセットテープ。

管理人のフランス語学習歴

現代日本にいながらにしてフランス語を学んだ希少人間なので、経歴をまとめてみる。

フランス語学習歴

高校時代

フランス語は一切学んだことがなかったが、一番好きだった音楽バンドの名前がフランス語 ←とても大事な点(笑)

大学時代(1~2回生)

地方国立大学に入学。入学時にこれから学ぶ第二外国語(必修)を登録する必要があり、ドイツ語と散々迷った挙句、フランス語を選択。(中国語・ロシア語も選択可能だったが、専攻と無関係なので除外)

理由は上記参照。実父・兄・高校時代の恩師はドイツ語選択で、フランス語選択者が周りに1人もいなかったことも、理由の一つ。
文法と読解の授業を週2回1時間半ずつ2年間受講し、美しい発音と論理的で機能的なフランス語文法に心惹かれ、徐々に好きになっていった。だが、夜更かし大好き人間のため金曜朝1限目の授業に出れず、出席日数不足で2度単位を落とした(笑)
 大学教養課程の授業の詳細については、 →こちら

大学時代(3~4回生)

フランス語に本格的に興味を持ち始める。文学部で開講されていたフランス語会話の授業とフランス文学の授業を半年ずつ受講。面白かった! 選択授業でのフランス語受講者は少ないので、どの授業も生徒が5名以下でとても楽しい。
 文学部の授業の詳細については、 →こちら

トレーニングペーパー文法編読解編を購入し、毎日1~2時間解き始める。通学時間で付属CDリスニングを聞き流し。
大学卒業前に、実用フランス語検定3級に無事合格。
 実用フランス語検定の試験対策については、→ こちら

社会人時代

キャリアの途中で、フランス系企業に正社員として在籍したことがある。公用語が英語の企業だったのでフランス語は必須ではなかったが、フランス語とフランスに理解がある、というのは採用時にプラスに働いた。

仕事に英語を使うことが多かったのだが、英単語にはフランス語由来のものが時折顔を出してくる。Questionnaire(意味:アンケート)とかretard(意味:遅らせる)とか。フランス語で学習済みの単語については、辞書なしで意味が推測出来るので便利。
また、手帳(仕事プライベート兼用)に書き入れる言葉で、人に読まれたくないものは、辞書を引きながらフランス語で書いている。

日本では看板や輸入製品のパッケージにフランス語が時々使われているので、看板や紙袋のフランス語を読み解いて「パン屋(bourangerie)に行ってきたの?」などと言い当てて驚かれることはある(笑)

実用フランス語検定3級 独学での勉強法など

大学卒業の年に念願のフランス語検定を受験し、無事3級に合格することが出来た。

実用フランス語技能検定試験の概要

 フランス語検定の公式サイト 
  http://apefdapf.org/

フランス語技能検定は、5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7つのレベルに分かれている。受験資格はなく、どなたでもどの級からでも受験しても差し支えない。5級から2級までの各級は、試験は春と秋の年2回開催される。
フランス語検定3級のレベルは、大学2回生修了程度。標準学習時間は200時間程度。
詳細は、下記のリンク先より公式サイトにて受験案内を確認のこと。

 仏検 受験案内
 http://apefdapf.org/dapf/info/examens

フランス語検定試験の勉強を始める前に…

フランス語検定に限らずどの資格試験にも言えることだが、資格試験のために勉強しても面白くない(笑) 仕事で資格手当がつくなら話は別かもしれないが、試験問題は基本的に面白さを追求したものではないので、日々の勉強の目標を資格取得にしてしまうと、モチベーションが下がりかねない。

なので、日々の勉強は好きな教材で楽しく、が大前提だと思っている。
日々の勉強については、こちらへ

実用フランス語検定の勉強法

資格試験は事前に対策をするかしないかで点数が大きく変わって来るので、試験の1~2ヶ月前だけは試験対策勉強を行った。試験対策は念入りに、万全の態勢になるまでやりこむようにした。

過去問は必ず解く

過去問は必ず解く方がいいと思う。目を通すだけでなく、試験時間と同じ時間内で解くようにする。
「過去問は出題済だから出ないし、解く意味がない」と仰る方もいらっしゃるが、本番で出題されるのは過去問の『類似問題』なので、事前に過去問で形式や時間配分に慣れ、ある程度解けることが分かってないと、そもそも試験を受けても失敗するだけになってしまう。過去3回分くらいの過去問を用意し、合格ラインを越えるまでは解くようにしたい。

過去問のサンプルが、仏検公式サイトに掲載されていた。書きとり試験、聞きとり試験の音声つき。(2008年秋期の問題なので少し古いが…)

 仏検の過去問 http://apefdapf.org/dapf/presentation/exemples

また、仏検公式ガイドブックに過去2回分の過去問が収録されているようだ。収録されている問題の分量に比べて、やや値段がお高いように思うので、図書館等で借りたるか、amazonやヤフオクで古本を購入できるのであれば、その方が良いと思う。

苦手分野を頑張る

過去問を一通り解いて点数を出してみると、まず自分が合格点に達しそうかどうかが分かる。合格点に達していない、もしくは、合格ラインギリギリだったとしても大丈夫、まだ時間は残されている。出題ジャンルは、文法問題・長文問題・リスニング問題などに分かれているので、その中で合格ラインに達しなかったジャンルを、集中的に解くよう心掛けて欲しい。

例えば合格ラインが7割で、長文問題・リスニング問題が6割しか取れていなければ、長文とリスニングを試験前日まで可能な限り解くようにする。得意分野よりも苦手分野の方が、点数の伸びしろが大きいので、苦手科目を頑張ると、短期間で点数が伸びる可能性が高い。

だが、苦手分野ばかり解いているとストレスが溜まるので、苦手対策の合間に、息抜きで得意分野の問題も解くようにしていた(笑) 私は、日々使っている問題集(トレーニングペーパー文法編読解編)に過去問形式の問題集を併用して学んだ。

フランス語検定3級の合格通知と合格証書

無事合格すると合格通知のハガキが届き、後日合格証書が届いた。合格証書は全てフランス語で書かれていてカッコいい。

実用フランス語検定3級の合格証書と合格通知をレンガの床に置き、正面から撮影した写真。向かって左に、フランス語で書かれた白い賞状が写っている。向かって右に、合格通知の古いハガキが写っている。

↑ 実際に手元に届いた合格証書(表)と合格通知。

合格証書の裏面に、表面のフランス語の和訳文が書かれている。

実用フランス語検定3級の合格証書を裏返し、レンガの床に置いて撮影した写真。白い賞状に、全文が日本語で書かれている。

↑ 合格証書の裏面。

実用フランス語検定3級取得後 ~活用しました~

日本においては、美術や化粧品や料理(ケーキ・パン)など特定の分野で、局地的にフランス語がよく使われているように感じる。また、外資系企業など特定のエリア内でも、英語に混じってフランス語をちょくちょく見かける。

その分野やエリアに興味のない方には、フランス語を学ぶ意義は薄いのかもしれないが、興味のある方にとっては、フランス語を学ぶことで原語・原文を直接理解できるようになるので、フランス語を学ぶモチベーションも続きやすいと思う。

フランス語を仕事で活用

仏検3級はフランス語のみで仕事が出来るレベルではないので、英語と絡めて活用することが多かった。(英語はTOEICスコアが850なので、ビジネスで英語を使うことはしばしばあった)

英文を読んでいてretardという見慣れぬ言葉に出会った時、フランス語にtard(意味:遅い)という単語があるので、それに近い意味かなと推測しながら読み、後で辞書を引いたところ「遅らせる」という意味だったので、単語の意味をすぐに頭に入れることが出来た。
その他にもQuestionnaire(意味:アンケート)などフランス語由来の単語が英語には散見されるので、単語の読みと意味をすぐ覚えることが出来る意義は大きい。

フランス語を就職活動・転職活動で活用

キャリアの途中でフランス系企業にセキュリティ技術者として在籍したことがある。公用語が英語の企業だったのでフランス語は必須ではなかったが、フランス語とフランス文化に理解があるということは、採用時にプラスに働いた。

衣料系上場企業で面接を受けた際や、英語を日常的に使うポジションを受けた際にも、TOEICスコアや英語経験に続いて、フランス語検定について質問されることが多かった。
「フランス語検定3級とは、どのくらいのレベルですか?」から始まり、仏検を取ったいきさつや、大学での第二外国語にまで話が及んだ。
「英語のスコアが高く、仏検も有しているので、高い言語能力を有していると判断します」と面接官に言われ、驚いたこともあった。

フランス語をプライベートで活用

まずは小説。アガサ・クリスティの小説が好きなのだが、小説に登場する名探偵ポアロはベルギー人なので、台詞にしばしばフランス語が登場する。「Mon ami, Hastings!」(意味:わが友、ヘイスティングス!) 「Oui, Monsieur」(意味:ええ、その通りです)とか。
丁度仏検3級保持者でも分かるくらいの易しく印象に残る台詞が多いので、フランス語の台詞が出てきても仏和辞書なしでニュアンスまで伝わるし、何よりフランス語好きなので、読んでいてときめく(笑)

お次は美術。美術ではコローの絵などが好きだが、フランス人の画家さんだと絵のタイトルもフランス語で付けられていることが多いので、タイトルを原題のまま理解出来るのは嬉しい。「Souvenir de Mortefontaine」(モルトフォンテーヌの想い出)とか。

勿論海外旅行でも、フランス語は活躍する。ルーブル美術館にも行ってみたいと思っているので、地図や看板やメニューが読めるレベルのフランス語力があるのは有利。フランス以外にも、カナダのケベック州などフランス語が通じるところでは心強い味方になる。ただ、アジア圏やアメリカを旅した際は、フランス語はほぼ使わなかった。カンボジアなど旧フランス植民地の国で、多少看板を見かけた程度。

地方国立大学教養課程のフランス語の授業 (文法・読解)

地方国立大学1年の時に初めてフランス語を学びました。その時のことを少し書いておきます。

授業は文法読解の2つがありました。フランス語は半年に文法と読解の講義1つずつを計2年間、必須授業として受講します。

フランス語必修講義(文法編)

文法の授業は、「トレーニングペーパー フランス語(文法編)」で学ぶ内容とほぼ変わりません。
フランス語の発音の仕方をまず学び、その後1~3人称、er動詞・ir動詞の活用、代名動詞、半過去、大過去くらいまで学んだと思います。
接続法は、学んだかな?(うろ覚えです) でも大過去・接続法を学ぶ頃になると、みんなわけが分からなくなってるので、テスト前に必死で動詞の活用を詰め込んでいました(笑) どこまで行っても、学生はそんなものです。

授業中に使うのは、厚さ0.5mmくらいテキストと仏和辞書のみです。問題集はないので、先生が時々レジュメ1枚を印刷して配ってくださいました。
……今思えば、これじゃ問題量が全く足りません(笑) その後私はフランス語トレーニングペーパー(文法編)に励むことになります。

フランス語必修講義(読解編)

5~20行くらいのフランス語で書かれた文章を読んでいきます。読解といっても初めてフランス語習う学生ばかりですので、先生が時折文法を補足しつつ読みます。

1Leconごとに10行程度の文章を読んで、日本語に訳して、その後文法を確認します。そして文法を使った3~5行ほどの例文が掲載されているので、そちらも訳す、というオーソドックスな授業です。

こちらも使うのは、「音読を大切にする 文法・読本」というテキストと、仏和辞書のみです。
1度に進む分量も、フランス語トレーニングペーパー(読解編)の1日分より少なく、授業自体はのんびり進みます。ですが問題集がないので、授業が進むにつれてあやふやな文法知識に困りました(笑)

フランス語の文法構造は英語と似てるので、高校生のうちに英語の読解をしっかりやっておいた方は、フランス語の文章も比較的スムーズに読めるんじゃないかと思います。

英語で学生を混乱に陥れることの多い発音については、フランス語ではあまり心配しなくて大丈夫です。フランス語は単語を見ればすぐ発音ができるという表音文字で、発音にもきちんと規則性があり、英語の「r」のように日本人が発音しづらいものも特にありません。
フランス語の読解編の授業1日目で、フランス語単語の発音が大まかにできるようになったので、とても嬉しかったのを覚えています(笑)

“Ex-word 電子辞書XD-ST7200 フランス語対応モデル” CASIO

英語学習のみならず、フランス語学習のツールが充実している電子辞書です。

「Ex-word 電子辞書 フランス語対応モデル」の説明

CASIOから発売されている電子辞書です。電源を入れ、ボタンで辞書を選択して、調べたい語句を入力すると、言葉の意味を表示してくれます。

普通の電子辞書と異なる点は、語学学習のツールが充実していること。この製品は、英語とフランス語が特に充実しています。英語は英和辞書・和英辞書・英英辞書の3種類、フランス語は仏日辞書・日仏辞書・英仏辞書・仏英辞書・仏仏辞書の5種類の辞書が標準で搭載され、国語辞典(広辞苑)・漢語林など日本語の辞書も入っていますので、日仏英の3言語を使用・学習される方に適しています。

側面拡大図。180度開く。

↑ 側面拡大図。180度開く。

大きさは、縦 約10cm × 横 約14.5cm という掌サイズで、厚みは約1.5mm(薄めの文庫本くらい)。重さは、電池込みで約250g(文庫本1冊分くらい)です。
単4乾電池2本で稼働。eneloopやsonyの充電池も利用できます。

CASIOの電子辞書を裏返し、電池の蓋を外したところ。

↑ 電子辞書を裏返すとこんな感じ。

連続稼働時間は130時間だそうですが、大学の講義などで持ち歩いて普通に使用して、丁度半年くらいもちます。

casioのフランス語学習・英語学習向け電子辞書の蓋を開きフランス語単語「joli」の意味を検索している画像

スピーカーが内蔵されており、「音声」ボタンを押すと、英単語やフランス語単語を読みあげてくれるので、耳からも単語を覚えられます。
文字サイズは3段階で大きさを変更でき、「バックライト」ボタンをONにすることと、暗い場所でもご利用頂けます。
ページは「ページ送り」ボタンで1ぺーじずつめくれます。画面スクロールの手間が少なくなり、地味に便利です(笑)

CASIOフランス語対応電子辞書の裏面拡大図。スピーカーとイヤホンの切り替えボタンなどがある。

↑ 電子辞書の裏面拡大図。スピーカーとイヤホンの切り替えボタンなどがある。

この機種はフランス語学習を重視するタイプですが、他にも中国語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、韓国語、ロシア語に特化した電子辞書が発売されています。

より詳しい機能を知りたい方は、CASIOのwebサイトをご参照下さい↓ 
CASIO公式ホームページ http://arch.casio.jp/exword/products/XD-ST7200/

電子辞書の裏面拡大図

↑ SDカードの差込み口もある。

「Ex-word 電子辞書 フランス語対応モデル」を使用した感想

CASIOの電子辞書を購入後8年経った今でも愛用しています。

電子辞書の素晴らしい点が、まず学校や職場に行くときに、紙製の重い辞書を持ち歩く必要がない点。語学は継続が命なので、無理なく学習できる環境を整えておくのは大事だと思い、思い切ってこちらを購入しました。

↑ Casioのフランス語対応電子辞書のキーボード部分を拡大して撮影した写真。

↑ Casioのフランス語対応電子辞書。キーボード拡大図。

英語・仏語・日本語の充実度

数ある電子辞書の中でCASIOのこの製品を選んだ理由は、

 ①広辞苑(国語辞典)
 ②漢語林(漢字辞典)
 ③英語辞書(英和辞典・和英辞典)
 ④フランス語辞書(仏和辞典・和仏辞典)

の4つが標準で備わっていたからです。
フランス語を学びつつ、仕事やWEBで英文を読み、日本語の文章も毎月10,000~30,000字ほど書くので、日本語・英語・フランス語の3言語が全て充実しているというのが欠かすことの出来ないポイントで、その条件を満たしつつ、大学生のバイト代で手が届く電子辞書がこの製品でした。

3言語が充実しているという点において、この電子辞書は文句なしです。
この辞書を使っている間に、英語力はTOEIC550から850へ、フランス語力は知識ゼロから実用フランス語検定3級レベルへと上達しましたが、どの段階でも学習に支障がありませんでした。

しかも購入して10年近く経ちますが、一度も故障していません。……今振り返ると、CASIO凄いですね。

文学作品の無料ダウンロードもできる

青空文庫から文学作品を無料でダウンロードできる点も気に入っています。
青空文庫からダウンロードできるのは著作権の切れた日本の文学作品だけですが、常時70作品を手間なく持ち運べるのは大変有難いです。
 → 青空文庫については、こちらへ

まとめ

CASIOでこの製品の開発・販売を手掛けられた方に、「いい製品を作ってくださって有難うございます」とお礼を言いたいです(笑) これからもずっと、大事に使っていきますね。

地方国立大学文学部のフランス語の授業

フランス語の授業には、いい思い出が多いです。

フランス語が好きだ

英語と一番大きく違うのは、やはりこれじゃないかと。3回生になって、学部の選択科目になってまでフランス語の授業を取る人は、何だかんだ言ってやっぱりフランス語が好きなんですよ(笑) J’aime le france. Moi,aussi!

教授も生徒もこの気持ちを共有してる上、フランス語選択者は必修授業でも学部全生徒の4分の1程度なので、授業はとてもアットホームです。初級フランス語会話の授業で受講者4名(!)、フランス文学の授業で5~6名くらいです。でもそのお陰で毎講義ごとに先生と雑談ができ、プライベートレッスンの様で気に入っていました。

今振り返ると、現役大学教授に差し向かいで教えて貰えることなんて、そう多くはないですよね。非常に貴重な体験だったと思います。

フランス語会話の授業

教授の本職はピアニストという不思議な授業でした(笑) 日常会話を集めたテキストで、表現や単語を学んだあと、実際にその例文を使ってみて受講者や教授と話していきます。

フランス語はリエゾン(単語と単語を繋げて発音する)があるので、リスニングとスピーキングが英語より格段に難しい! でもフランス語の音の滑らかさはリエゾンのお陰でもあるので、リエゾン禁止法案が提出されたら私は泣きます(笑)

日本人にありがちなんですが、文章は理解できるのに、とっさに話すことができず苦労しました。
“Vous avez un ordinateur?”(パソコン持ってますか?)という文章は読んで理解できるのに、”Oui,j’en ai un.”(ええ、1つ持ってます)は口から出てこない(笑) 
道端でばったり教授に出会うと、”Vous etudiez le france?”(フランス語勉強してる?)と訊かれても”Tous les jours!”(毎日やってます!)という単語さえ出てこなくて、非常にもどかしい思いをします。

フランス文学の授業

大学にフランス文学専攻コースがあったので、フランス文学の授業は毎期開講されていました。私が受けたのは、そのうちの初級に近い講義です。私程度の語学力では、難しい講義は受講できません(笑) 初級でもかなり難しいのです。

仏文の授業では、フランス語をある程度読めることが前提で、フランス文学の詩や文章を読んで、語句をどう解釈し作者の意図を読み取るか、という読解が授業が中心です。

「次回は僕がこの詩、訳して解釈してきまーす」と立候補しておいて、訳と解釈を書いたレジュメを用意します。そして授業の前半で用意した和訳に説明を加えながら解釈を述べ、授業後半で教授やほかの受講生と「この語句は『病』の比喩じゃない?」「ここはさすがに、性的な表現じゃなさそうですね」などなど言い合いながら、作者の意図を考えていきます。

私が受けたのはヴァレリーのcahierという詩篇を読んでいく授業だったのですが、私はフランス語がなかなか読めないので、常に日本語訳と突き合わせながら原書を読んでました(笑) 
訳したかった箇所が別の受講者の方に先を越されたり、単語が調べきれない!と音をあげながらも、やっぱりフランス語は美しく、文学の解釈って面白いな、と感じる日々でした。

「Le Dico(ル・ディコ)」(仏和辞書/フランス語辞書)白水社

大学の第二外国語としてフランス語を初めて学ばれる方もいらっしゃるので、自分が愛用している仏和辞書を公開。

「Le Dico」の説明

Le Dicoはフランス語で「辞書」という意味で、その名の通り、仏和辞書です。テキストと並んで、大学の指定購入品の1つになることも多く、私の通った地方国立大では「クラウン仏和辞典」↓や「Petit Royal(プチ・ロワイヤル)」↓と並んで、こちらの「Le Dico」が大学指定購入品でした。

 

収録語は約35000語。古めかしい語や専門用語は思い切って省き、現代人が日常で読み・書き・話すのに必要なフランス語を中心に掲載されています。
使用頻度の高い基本単語4000語は、濃い赤色の活字で印刷されており、見つけやすいです。その中でも初学者がまず出会うであろう特に重要度の高い語句550語は、大きな活字で印刷されています。

熟語や例文も豊富で、重要な見出し語を中心に、日常フランス語の例文・用例が掲載されています。例文はシンプルで、日常会話にすぐ使えるものが多いです。
巻末には、動詞活用表、和仏辞書(約53ページ分)、発音の仕方、接尾辞表、なども掲載されています。

薄くしっかりした紙が使われているので、長く使っても持ち運んでも、ページに皺や手垢がつきにくいです。自分がよく使っていたLight House英和辞書よりも紙色が明るく、文字が負担なく読めるように感じます。

本文の総ページ数は1788ページ。定価3800円。重さ807g。

「Le Dico」を使った感想

フランス語に関して、辞書は2つを併用しています。1つが持ち運び用の英語・フランス語対応の電子辞書で、もう1つが自宅学習用の「Le Dico」です(私は1つ前の版の第二版を使っています)。

「Le Dico」は購入してから10年以上経ち、その間にフランス語力はゼロから仏検3級レベルに向上しましたが、その間持ち運ぶ時の重さ以外で不満を感じたことが殆どなかったので、いい辞書なんだろうな、と思っています。

掲載されている例文がわかりやすく使いやすい

シンプルな例文が多いのが、まず重宝します。変なひねりがないので、例文の単語を入れ替えたりするだけで、すぐにフランス語会話やフランス語のライティングに使えます。

例えば形容詞の”bien”(「良い」「上手い」という意味)の欄には、

* Elle chante bien. (彼女は歌がうまい)
* Aves-vous bien dormi? (良く眠れましたか?)
* Cette montre ne marche pas bien. (この時計は調子が悪い)

などの例文が掲載されています。
動詞だと、”comprendre”(「理解する」「分かる」という意味)の項目では

* Comprenez-vous ce que je dis? (私の言っていることが分かりますか?)
* Il comprend l’anglais mais le parle mal.(彼は英語は理解できるのだが話すのは下手だ)

という感じです。

フランス語と同じ意味の英単語が併記されている

フランス語単語とほぼ同じ意味に当たる英単語がある場合は、下記のように英単語も並べて表記下さっていることも、理解を早めてくれました。

recevoir(英:receive) 1.受け取る、もらう
rencontre(英:encounter) 1.出会い、めぐり合い

フランス語と英語は、兄弟のように文法や単語が似ています。単語同士も意味が似通ったものが数多くあり、questionnaire(アンケートという意味)など一部の単語は、英語でもフランス語でも同じ意味・同じスペルで使われているほどです。

和仏語彙辞典が収録されている

あとフランス語の授業でよく使うのが、巻末の動詞活用表と、ミニサイズの和仏語彙辞典
動詞活用表はフランス語を学ぶ上で必須(というか、避けたくても避けさせてくれない。笑)なので、どの辞書にも載ってるとは思うんですが、和仏語彙辞典は……ほかの辞書には載ってるのかな? ぜひ、和仏辞典のついている仏和辞書を購入してあげてください。その方が何かと便利です。

大学の第二外国語としてフランス語を学ぶのであれば、新しく和仏辞典を買わなくても、「Le Dico」の巻末の和仏辞典で十分対応できます。普段よく使う単語が取り揃えられているので、フランス語会話の授業などに重宝します。

「Le Dico」を利用する際の注意点

大学等への持ち運びにはおすすめしません。当時スマホが無かったので英語辞書とフランス語辞書の2冊を持ち運ぶ羽目になりましたが、辞書が2冊とも要る日は、肩が砕けそうになりました(笑)

頻繁に持ち運ぶご予定があるなら、英語・フランス語対応の電子辞書やスマホのオンライン仏和辞典などの電子機器を併用された方がいいと思います。
大学のキャンパスは郊外や山の中腹など辺鄙なところにあることが多いので、電波が届かなくても確実に辞書を使いたいなら電子辞書を、多少利用できなくとも安くて手軽な方が良いならスマホをおすすめします。

但し、試験が辞書持込み可の場合も、電子辞書やスマホが持ち込めるかどうかは怪しいので、詳細は大学に直接お問合せ下さい。フランス語検定試験は辞書自体が持込不可です。

Glosbe(オンライン仏和辞書)

インターネット上で見れる仏和辞書なら、紙の仏和辞書に最も近い使い方が出来る「Glosbe」が良さそうだと感じました。「Glosbe」でdormir(意味:眠る)を引いてみた結果をリンクします↓

 Glosbe
https://ja.glosbe.com/fr/ja/dormir

ページの下の方に、その単語を含む例文が豊富に添えられているので、単語の意味をより把握しやすい構成になっています。紙の辞書でdormirの周辺に書かれているであろうdormance(意味:お休み)やdormeur(意味:寝坊)などの単語もワンクリックで意味を確認出来るので、芋づる式に周辺の単語に目を通しておくことも可能です。
日本語で書かれた意味の下に仏仏辞書の結果も表示されているので、フランス語学習上級者にとってはより一層便利ではないかと思います。

ただ、ポーランドの方々が中心となって製作されているサイトのようで、説明文の日本語がやや怪しいところがあります。また、男性名詞は Gender:masculine 、名詞は Type:noun のように英語で表示されているので、細かいところまで理解しようとすると、英単語を地道に調べる根気が必要です。

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管理人のフランス語勉強法

フランス語の情報を探してこのサイトに来て下さる方が多いので、フランス語学習方法を書いておく。

フランス語の勉強方法

大学の授業で基礎はお教え頂いたので、①基礎を定着させる ②リスニング用 に「トレーニングペーパー文法編(1)-(2)」「トレーニングペーパー 読解編」を使った。
大学のテキストは問題集がついてないので、授業以外は基本使わなかった。学習のメインテキストはトレーニングペーパー

勉強方法の概要

学習の仕方は簡単で、普段の生活の合間にトレーニングペーパー付属のリスニングCDを聞き流して毎日1~2時間ずつトレーニングペーパーを解く。これだけ。

机に向かって演習

トレーニングペーパーには直接書き込まずに、メモ帳を用意してそちらに書くようにしていた。物覚えが悪いたちなので、トレーニングペーパーに記載されている1日分の分量を、2~3日に分けて取り組んでいた。

しかも、途中で分からなくなってきたら、既に解き終わったより易しいレベルのものを再度解き直す(笑) こうすると分からないまま解き進めて嫌になることがないので、勉強が長く続けられる。

私は語学の勉強をやりたくなる時と、全然やりたくない時の差が激しいので、やりたくない時は半年くらい全く手をつけなかった。やりたくなったら、また分かるところから解き始めた。
非常に気ままなやり方だが、このやり方のほうがフランス語学習を嫌いにならずに済んだ。フランス語が好きなら、またそのうち学習したくなるので。

リスニングCDで毎日聞き流し

リスニングのCDに関しては、ちょっぴり工夫した。
掌サイズで持ち運びのできるカセットテープ用ポータブルデッキ(5000円くらい)を用意し、カセットにダビングして聴いていた。
 →こんなカセットデッキ

CDやデジタル音源ではなくあえてカセットデッキを選択するのは、文字通りボタン1つを押すだけで再生ができるので、他のどの音楽プレイヤーより手軽に隙間時間を活用できるから。(他の音楽プレイヤーは電源入れて起動したり、トラック番号選んだりしないといけないので、余計な手間がかかる)

英語のリスニング力を伸ばす時に使っていた方法だったが、結果的にTOEICリスニング分野が200点アップしたので、フランス語にも使えるかな、とそのまま流用した。
皿洗いの10分間や、寝る前の5分間など、隙間時間を全て有効に活用できるところが気に入っている。

ちなみにlecon1からlecon32まで全てのレッスンの音を日々聴くので、学び終わったレッスンの復習をしつつ、学んでいないレッスンの予習も同時に行うことになる。
語学は一定レベルのものをやり続けるより、難易度の高いものと低いものを混ぜてやる方が伸びるそうなので、こうしたアバウトなやり方が、意外に学習方法として合ってたのかな、と今振り返ってみて感じた。