月別アーカイブ: 2017年2月

「花神」(司馬遼太郎 著) の読書感想文と、村田蔵六さんの足跡を訪ねて(宇和島,大阪)

「花神」は、幕末に長州藩の討幕軍総司令官となった大村益次郎(村田蔵六)の生涯を描いた本です。

「花神」の説明

寡黙で人付き合いが拙く、「お暑いですね」という挨拶に「夏だから暑いのは当たり前です」と何とも空気の読めない返事を返すお人、村田蔵六さん。挙句、高杉晋作から「火吹達磨」というあだ名を頂戴するほどの醜男でした。

にもかかわらず、同時代の誰よりも秀でた語学力と緻密な計画力、それに先を見通す豊かな想像力で、寒村の医者から転じて医療・軍事の翻訳技師になり、最終的には討伐軍の総司令官となった村田蔵六の生涯を描いています。

上・中・下巻の3冊構成。

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「花神」の読書感想文

「花神」は、司馬遼太郎さんの本の中で私の暫定1位です。(暫定2位が「坂之上の雲」、3位が「新撰組血風録」)
自分が技術者として日々を過ごしているので、栄達を求めず一技術者として愚直にひたすら技術を磨き続けた蔵六さんの生き様には、学ぶところが多いです。

大坂で適塾の塾頭を務めるほどの秀才でありながら、家業(医者)を継ぐため故郷に戻らざるを得なかったり、時代の寵長州藩にいながらも何年もの間地味に埋もれ続けてしまったりと、技術者らしい世渡り下手な点にも共感を覚えます(笑)

そんな蔵六さんですが、蘭学者を求める幕末という時代の需要に合わせる形で、長州から宇和島、宇和島から江戸へと蔵六さんの運命は次々と展開していきます。

村田蔵六さんの住居跡(愛媛県宇和島)

村田蔵六さんの軌跡を訪ねて、愛媛県南部(南伊予)にある宇和島を旅しました。
宇和島には、蔵六さんが宇和島藩で過ごしていた頃の住居跡が残っていました。JR宇和島駅から南に徒歩15分ほど行ったところにあります。
 (住所: 愛媛県宇和島市神田川原
  地図: http://loco.yahoo.co.jp/place/g-Qhf71i2qB2o/map/
  JR宇和島駅から南下し、神田川にぶつかったら川沿いに歩いていると、住居跡の看板が見つかります)

着いた瞬間、「あれ、狭いな」と感じる程こじんまりとした場所で、住居跡の目の前に美しい小川があり、鴨が1羽を散策されるのがお好きだったそうです)

宇和島藩(現愛媛県)にある大村益次郎(村田蔵六)住居跡の目の前の川

住居跡には真っ白な石が敷き詰められていて、敷地の奥には綺麗な黒い石で作られた椅子と机があり、訪れた人が腰掛けて休めるようになっていました。宇和島周辺の蘭学関連の史跡案内のパネルも置かれています。

宇和島藩(現愛媛県)にある大村益次郎(村田蔵六)住居跡にある史跡案内

宇和島は海に面しており、蔵六さんの住居跡から海へも徒歩10~15分程です。静かな街で、近くの道の駅では新鮮な魚が魚の形をしたまま売られており、魚も練り製品も美味でした。

村田蔵六さんの終焉の地(大阪)

大阪市内を自転車で走っている時、村田蔵六さんが息を引き取られた場所を偶然通りすがりました。
 (住所:大阪府大阪市中央区法円坂2丁目1番14号(大阪医療センター)
  地図:なし
  大阪市営地下鉄谷町線の谷町四丁目駅から徒歩圏内。大阪医療センターという国立病院の敷地の角です)

見上げるほど大きな石碑が置かれていました。

村田蔵六(大村益次郎)の終焉の地(大阪)にある石碑その1

村田蔵六(大村益次郎)の終焉の地(大阪)にある石碑その2

師:緒方洪庵さんに蘭学を学んだ地で息を引き取られたのかと思うと、不思議な感慨が沸きました。最期にお世話になった病院が、病院として今も同じ場所に在るのも嬉しかったです。

アオハタさんの「レモンカード(卵黄とバターと瀬戸内レモン)」を食べたい

レモン好きにこの味はたまりませんでした。「スーパーにアオハタさんのレモンカードを常備して欲しい」、に清き一票をお願いします。

レモンカードの説明

「食戟のソーマ」という料理漫画でレモンカードの存在を知ったので、記載をそのまま掲載してみます↓


レモンカード

イギリス発祥の調味料。
卵やレモン果汁などの材料を泡立て器で混ぜ、湯煎にかけペースト状にしたもの。
英国王室御用達の物も存在し、その歴史は極めて長い


(料理漫画「食戟のソーマ」10巻より抜粋)

近所のイオンで1瓶170円で売られていました。(ジャムコーナーのかなり地味な場所に置かれています) 
近所の平和堂とライフは、残念ながら取り扱いがありませんでした…。

アオハタさんの「レモンカード(卵黄とバターと瀬戸内レモン)」の正面画像

アオハタさんの「レモンカード(卵黄とバターと瀬戸内レモン)」の底面の画像。栄養成分表示が記載されている

アオハタさんの「レモンカード(卵黄とバターと瀬戸内レモン)」の側面の画像。原材料名が表示されている

レモンカードを食べた感想

「あんたは子どもの頃、紅茶についてた輪切りのレモンを毎回綺麗に食べてた」と実家の母が呆れながら話すほど、根っからのレモン好きです(笑)  
親類宅で「食戟のソーマ」10巻のレモンカードのくだりを読んで以来、一度食べてみたいと思っていました。

レモンカードは、予想をはるかに超えて美味しかったです。見た目はレモンを甘酸っぱいペースト状にしたもの、という表現が一番近いのですが、卵や砂糖が混ざっているので、レモンの酸っぱさがぐっと抑えられています。
レモンそのものというよりレモンスイーツに近いお味で、レモンカード単体でも美味しく食べ進めることができます。

<br />アオハタさんの「レモンカード(卵黄とバターと瀬戸内レモン)」。蓋を開けた状態。中身は乳黄色で半固形

面白いことに、レモンカードを美味しく感じたのは、私のようなレモン好きだけではありませんでした。

レモンカードを家に持ち帰った際、家族2人にも試食して貰ったところ、「これは美味しい!」とどちらも大興奮。結局レモンカードの小瓶は、買ったその日に残り半分になり、購入から僅か3日で空になってしまいました。
後日2つ目を買いに走りましたが、こちらも1週間から10日程で、美味しく食べ終わってしまいました。

アオハタさんは数量限定販売でした…

アオハタさんのレモンカードは数量限定だったそうで、スーパーでも取り扱いがなくなってしまいました。
他社さんのレモンカードも買って頂いてみましたが、他社さんのものは砂糖の甘さが強くべたっとしていて、口に合いませんでした。アオハタさんのレモンカードが一番日本人好みの味で良かったので、また機会があれば売り出して頂きたいなあ、と切に願っています。

販売再開されたら、取り敢えず3つは買って、お世話になった方を中心に配ります(笑)

レモンカードの食べ方いろいろ

パンやスコーンに塗って食べる

一番手軽で美味しいのはパンかと。

アオハタのレモンカード(卵黄とバターと瀬戸内レモン)を食パンに塗った画像

ヨーグルトに入れる

女性にはこちらの食べ方もおすすめ。新鮮なフルーツとレモンカードとヨーグルトを混ぜ合わせて食べると、スイーツのようなお味になります。

アオハタのレモンカード(卵黄とバターと瀬戸内レモン)をバナナとヨーグルトに混ぜた画像

ケーキなどお菓子作りの材料にも使えるそうです

他社さんのレモンカード

アオハタさんのレモンカードが販売されていないので、販売が再開されるまで、他社のレモンカードを一つずつ試してみようと思い立ちました。

マルシンフーズのレモンカード

140ml?の小瓶を試してみました。名前はアオハタさんと同じ「レモンカード」ですが、甘みと触感が全然違っていました。

マルシンフーズのレモンカードの入った小さいガラス瓶の正面写真。黒いラベルにレモンの絵が描かれている

マルシンフーズ社のレモンカードは一見して分かるくらい砂糖が多めなので、単体では甘すぎて食べ進めることが出来ませんでした。代わりに、ヨーグルトに入れると甘さが調節されて丁度良かったです。

マルシンフーズのレモンカードの中身を拡大した写真

触感は砂糖のざらざらが残っていて、少しどろっとしています。焼いた食パンやパンケーキなど熱したものと一緒に食べると砂糖が溶けるので、はちみつに近い触感になるんじゃないかと思います。

マルシンフーズのレモンカードの入った小さいガラス瓶の説明書シールを拡大した写真。

鉛筆デッサン:河川の風景画 landscape in Japan, riverside

三菱鉛筆uniの2B鉛筆で、小川と河川敷と橋のある日本の風景がスケッチされている(風景画)

モチーフ 河川と橋の見える日本の風景
使用画材 ワトソン紙のスケッチブック、三菱鉛筆uni 2B、練り消しゴム
製作場所 風景の真ん中(制作1日目)、N先生の絵画教室(制作2日目以降)
光源 自然光のみ。(制作1日目)10月~11月の屋外自然光。(制作2日目以降)自然光のみ。2階の窓から採光、時間帯は14:00~17:00
完成年月日 不明

モデルとなった風景について

N先生の絵画教室で写生会が行われ、その際連れて行って頂いた場所。

10月か11月という芸術の秋真っ盛りの頃で、その日参加できる生徒みんなが連れだって、スケッチブックと鉛筆と白いデジタルカメラを手に、遠足気分で出かけた。当時パステル画や水彩画をされていた生徒は、パステルや水彩絵具&筆なども持って来られていた。近くにJRの駅があったように思うが、実際に写生した正確な場所は覚えていない。

写生を始める場所はN先生が決めて下さったが、その中でどういう構図を選ぶかは、各々が選択した。立ったまま描く方もおれば、座った状態・しゃがんだ状態で描く方もいらっしゃり、列車の通る橋や山をメインに据えられる方もおれば、河川と川で遊ぶ人々をメインに据えられた方もいる。私は列車の通る橋の方へ向かって立ったまま構図を取り、人を含まない風景画で描くことにした。

描き方について

大人になってから初めての写生会、初めての風景画ということもあり、とてもではないが1日では描き上げることが出来なかった。1日目は描けるだけ描いて、デジカメで同じ構図で2~3枚写真を撮っておき、教室に戻った後写真を見ながら細部を仕上げた。他の生徒さんも同様の方法で続きを描かれる方が大多数だった。

風景を描くには、描き手の視点からの近さ・遠さによって近景・中景・遠景の大きく3つに分かれる。遠景に行くほど物は小さくなり、色は淡く青みがかった色になるので、そのように描くのが一般的(遠近法、空気遠近法)。だが、この絵を描き始めた当初はそういった基本を全く知らなかったため、描画の早い段階で山や空を黒々と塗り細部までハッキリと描こうとしたものだから、N先生から見事ご指摘を受けた(笑) 左手前に見える近景の草叢も当初もっと色が薄かったが、色を黒くし細部を出来るだけはっきり描くことで近景らしくなり、画面全体の収まりも良くなった。
手前から奥に向かって伸びている河川敷の坂も、描き始めた当初は何度描いても奥に向かって自然に伸びてくれなかった(笑) N先生からアドバイス頂きつつたびたび描き直して、ようやく現在の位置に収まってくれた。

苦労し続けたこの絵に懲り、デッサン力が上がるまで風景画は当分描くまいと心に決めたが、苦労した分だけ思い入れも深い。その後行われた教室展では、ワイングラスの絵とこちらの風景画を展示頂くこととなり、スケッチブックから飛び出して額縁にまで入れて貰った。

MCA Security(Microsoft Certified Associates Security)の勉強法など

受験料に9,450円がかかりましたが、お金と時間を割いて取得する価値があった。セキュリティに関する幅広い知識と判断力が手に入り、それを世界に向けて証明することができる。

MCA Securityの説明

MCAとはMicrosoft Certified Associatesの略で、マイクロソフトが主催するセキュリティ技術者の入門レベルの資格。上位資格にMCPがある。(MCPは、windowsに習熟し十分な経験とIT知識を備えた技術者が取得する資格)

MCAはMCPをセキュリティ・プラットフォーム・アプリケーション・データベースの4分野に分け、難易度を下げて、初学者向けにITの基礎理論を充実させている。

但し、MCA Securityは2014年で実施終了されてしまったため、ご注意を。

MCA Securityの勉強法

学習期間 使用したテキスト
3週間 徹底攻略 MCA Security 問題集(通称「黒本」)

黒本」と呼ばれる「徹底攻略 MCA Security 問題集」を書店で購入し、最初から最後まで2~3度解き、解説を読み込んで、本番に臨んだ。

黒本が素晴らしい

この黒本が良書だったので、3週間という短期間で合格することができた。解説の質が高く、問題の解説とは思えないほど説明が過不足なく整理されており、解説をそのまま参考書として使うことができた。

結果、通勤時にこの一冊を持ち歩くだけで

  • セキュリティ分野の知識を深める
  • MCAの問題形式に慣れる

の両方を行うことができたので、短期合格に繋がったのではないかと思っている。

また、黒本は、一般的なセキュリティ知識と、windowsファイアウォールやWindowsアカウントのセキュリティポリシーなどWindowsOSに固有のセキュリティ技術の両方が紹介されている。WindowsOSの操作画面を写した写真(スクリーンショット)も豊富に掲載されており、仕事の合間に自分のパソコンで画面を出したり触ったりして、隙間時間でも少しずつ技術を身につけることができた。

MCA Security取得後 ~活用しました~

フランス系企業に、セキュリティ技術者として就職が決まった

この資格を取得した2年半後に、フランス系IT企業で正社員のセキュリティエンジニアとして働き始めることが決まった。採用時にプラスに働いただけでなく、「マルウェア」「ワーム」「IDS」「プロキシ」などのセキュリティ用語にもついていけるため、助かっている。

「MCPを取得れそうな人」に見える

私はMCA PlatformとMCA Securityを同時期に取ったのだが、この2つを持っていると、上位資格である「MCPに手が届きそうな人」と扱って貰えることが多く、Microsoft製品を数多く扱う企業で、特に評価が高くなった。

他のシステムエンジニアと差別化できる

システムエンジニアは世の中に多数いらっしゃるが、私が取得した当初はセキュリティ技術者自体が珍しい存在で、セキュリティ技術に詳しい方も多くなかった。

多くのシステムエンジニアは「SSLとTLSって何がどう違うの?」「ワームって何?」「フルスキャンが何時間たっても終わらないんだけど…」等々、セキュリティの基本的な事柄で躓いていることも多く、にもかかわらず、セキュリティについて腰を据えて学ぼう、と検討されている方も少数派だった。

そのため、本1~2冊分の知識を身につけるだけで他のシステムエンジニアと差別化できてしまい、困っているエンジニアに手を貸してやれる「仕事のできるエンジニア」に仲間入りできてしまう。私自身もMCA security取得後は、トラブルを起こした不勉強エンジニアを説教する側に回っていた(笑)

ユーザとの関係性が良くなる

セキュリティソフトや通信セキュリティにおいてトラブルが起きた際に、起きている事象について、ユーザに分かりやすく説明できるようになった。

「マニュアルの記載通りに試して頂ければ、パソコンにログインできるようになると思います」

ではなく、

「パソコンが正常に動作するのに必要なサービスが起動していなかったため、Windowsにログインできなかったようです。こちらのボタンをクリックしてサービスを起動していただければ、ログインできるようになります」

と説明出来るようになり、ユーザに有用な知識と安心感を与えることができるようになった。結果、ユーザがこちらの指示に納得して従ってくれるようになるとともに、別件で困った時にはメールで直接質問頂いたりと、頼って頂けるようにもなった。

MCA Securityのお役立ち度

パソコンやシステムに関わる仕事に就かれている方なら、実務に直結する資格なので、取得して損はないと思う。社内の評価が上がり、いざという時は転職にも有利に働く。

ITパスポート(初級システムアドミニストレータ) 取得するメリットなど

今でこそサーバエンジニアとして働いているが、エンジニアとしての第一歩は、20代半ばに事務職をしながら取得した「初級システムアドミニストレータ」(現在の「ITパスポート」)だった。
この資格が、長い時間をかけて今の道を切り開いてくれた気がしている。

ITパスポート(旧名:初級システムアドミニストレータ)について

ITパスポートとは

IT系国家資格のうち、最も易しい資格。ITパスポート → 基本情報処理技術者応用情報処理技術者 → 各種高度情報処理技術者 の順に難易度が上がる。
受験者は20代が最も多い。受験者の5割強が社会人、4割弱が学生。

パソコンで受ける試験で、100問出題の四肢択一式。(=4つの選択肢の中から1つを選ぶ) 正答率60%で合格だが、ストラテジ系・マネジメント系・ テクノロジ系のそれぞれの分野で正答率30%以上でないと合格できない。

試験の詳細は、下記の公式サイトを参照。

ITパスポート試験
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/guidance/summary.html

過去問題

ITパスポート試験は、過去問が無料で公開されている。下記のリンク先から、過去8年分15回分以上の試験問題と解答を、無料でダウンロードすることができる。
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/questions.html

ITパスポートの勉強法と試験の感想

学習期間 使用したテキスト
2~3ヶ月 「1週間で覚える初級シスアド」(1~3巻)

この資格を取ろうと計画し始めた当初パソコンが苦手で、全くと言ってよいほどITにもパソコンにも電化製品にも疎かったので、どうやってITパスポートを勉強すれば良いか全く分からなかった。なので、本屋でITパスポート対策の本を1冊買い、とにかく前から順にやっていった。

だが、残念ながら、それでも訳が分からなかった(笑) 当時は、wordやexcelの知識を問う問題が出てくる試験だと思っていたのですが、ITパスポート(初級シスアド)はITの基礎理論を学ぶ資格なので、マイクロソフト社が宣伝のように出てくる筈もなく、アルゴリズムやセキュリティやエンドユーザコンピューティングなどの用語がひたすら並ぶ。途中何度も投げ出しそうになり、「自分はITの世界に向いていない」と心の底から思った。
(ちなみに、word/excelなどの問題が出題されるのは、Microsoft社の”Microsoft Office Specialist”(MOS))

今でこそサーバエンジニアとして偉そうな顔をしているが、受験当時はこのような悲惨な心境だった(笑)
あまりにやる気を失ってしまうので限界を感じ、途中でテキストを変更。説明が短く、章ごとに問題がついているテキストに変え、説明に飽きたら問題を解くという方法にしたところ、何とか本の章末まで辿り着くことができるようになった。

ITパスポート試験当日

過去問に手をつける時間がなかったので、ぶっつけ本番で試験に臨んだ。当時のITパスポート(初級シスアド)は午前と午後に1つずつテストがあり、「午後の方が難問だよ」と知人に言われていたのでびくびくしながら午後を迎えたが、実際は午後の方が簡単だった。

午前問題は知識を問う問題で、見知らぬIT用語ばかりが出てきてお手上げでしたが、午後問題は知識より論理的思考を問われるテストだった。AだからB、BだからCと1つ1つ思考を整理すると解くことができるので、午前問題で撃沈していた私は「……いけるかもしれない」と復活したのを覚えている(笑)

結果は、見事一発合格だった。良かった!

合格証書

合格してしばらくすると、合格証書が自宅に送られてきた。賞状のようで、少しカッコいい。

初級システムアドミニストレーターの合格証書を正面から撮影した写真。賞状に似て金の縁取りがあり、文面や大臣の署名は毛筆で記載されている。

↑ 初級システムアドミニストレーターの頃の合格証書。

数年後に応用情報処理技術者も取得したが、昔も今も合格証書がほぼ変わっておらず、少し嬉しかった。

ITパスポート取得後 ~活用しました~

事務職をしながらITの実務スキルを磨く

ITパスポート取得後もITスキルにはあまり自信がなかったのだ、丁度当時の職場の右隣の席に、元システムエンジニアで現営業職の方が座っていた。その方に試験に受かったことを話したところ、excelで営業資料を作る仕事などを振って下さるようになった。

何とか振られた仕事をこなしつつ、もう少しITスキルを伸ばすために、会社で行われていたword・excel・powerpoint・accessのスキルアップ講座をこつこつ受講していくと、半年程で「資料作成ならとりあえずこいつに頼んどけ」という図式が社内で出来上がり、最終的にはMicrosoft Office Access(データベースソフト)での顧客情報管理とメンテナンスを任されるようになった。

当時は事務職だったが、当時の職場には事務職でありながらデータベースの構築・運用を行える女性が何人かいらっしゃっったので、恵まれた環境だったなあと今振り返ってみると思う。

ステップアップ

その職場を退職してからも、ITパスポートとMicrosoft Officeの実務スキルを身につけたお陰で、htmlとホームページビルダー(ホームページ作成ソフト)で社内ホームページを編集する仕事をしたり、マイクロソフト社で新製品を小売店に紹介して回る仕事をしたり、自分でwebサイトを作って公開し始めたりと、公私に渡って有形無形の恩恵を受けることができるようになった。

サーバエンジニアへ

ITパスポートを取得し、10年以上が経った。途中基本情報処理技術者を取り、現在は応用情報技術者を取得しサーバーエンジニアとして勤務しているので、ITパスポートが1人の若者をここまで運んで来てくれたんだなあと思うと感慨深い。
今毎日のようにサーバとデータベースを操作し、アプリケーションサーバを作ったり、セキュリティ技術について勉強不足なお客様を叱ったりしているのが、少し不思議な感じもする。

IT業界に本格的に足を踏み入れた際、当時の私が持っているIT系資格はITパスポート(初級シスアド)だけだった。あまりの成り上がりぶりに「わらしべ長者」のおとぎ話を思い出したが、ITパスポートにそれくらいの力があるということは、紛れもない事実だと思う。

ITパスポート(初級シスアド)のお役立ち度

取得しやすい割に、相当使える資格だと思う。若い方の場合は特に、この資格を持っていると認められ、そこから実務スキルを磨くと仕事に繋がると感じている。

鉛筆デッサン:ウィスキーボトルとグラス a bottle and waterglass drawn by pencil

ベルベットの青い布に包まれたウィスキーボトル1本と、8割ほど水の入ったグラス1つを、ワトソン紙のスケッチブックに2B鉛筆でデッサンし、スマホで撮影した写真。グラスの縁は正十角形に近い形をしている。ベルベットの布には、「Royal」から始まるロゴが大きく刺繍されている。ウイスキーボトルの口元は、紐で蝶結びにされ、紐は2本とも瓶の正面に吊り下がっている。

モチーフ グラス 1つ、青いベルベットの袋に入ったウィスキーボトル 1本
使用画材 ワトソン紙のスケッチブック、三菱鉛筆uni 2B、練り消しゴム
製作場所 N先生の絵画教室
光源 自然光のみ。自然光は2階の窓から採光、時間帯は14:00~17:00
完成年月日 2010年03月27日

モチーフについて

どういう経緯でこのウィスキーボトルを描き始めることになったのか、あまり覚えていない。ベルベットの袋は手触りが良く、色に深みがあって美しかった。口元を結んでいる紐や”Royal Saha…”と刺繍された糸は金色で、ベルベットの深い青と良く似合っており、Royal(意味:王室)という名に相応しい上品さがあった。ウィスキーの銘柄は不明。

ウィスキーボトルなので、グラスもあった方が良かろうと思い、ウィスキーに見立てた水を入れてグラスを添えた。ウィスキーといえば琥珀色の液体に氷が入っているものだという事実には、無事描き終わり数年経った後に、ようやく気付いた(笑)

描き方について

グラスを完全に添え物扱いしてしまい、労力の9割くらいをワインボトルとベルベットのみに費やしていた。折角の透明グラスの形が歪んでいるのは、愛情不足のなせる技だと思っている…。

ベルベットの布は元々の色が濃い上に、取り出し口が紐で結ばれているので皺も多く、色や形がさまざまな影が出来ていたので、影が不自然な形にならないよう注意しながら描いていった。

この絵で恐らく初めて企業ロゴの描画にトライした。企業ロゴは、モチーフの持つ面の上に書かれていることが多いので、遠近法の影響をもろに受ける。この絵もウィスキーボトルが右奥に向かって斜めに置かれているので、企業ロゴもボトルとだいたい同じくらいの角度で右上がりになるよう、斜めに傾けて描かねばならない。また、右が奥なので、理論上はロゴの見え方も右に行けばいくほど遠く小さくなる。Royalの文字の上と下に真っ直ぐな補助線を薄く引いておき、その線をはみ出しすぎないよう注意しながら描いた。補助線を平行線で引いてしまうとアウトなのでご注意を。この企業ロゴは文字数も少なく、文字飾りも無く、1つ1つの文字も肉眼で読めるくらい大きいので、まだ楽だ。
酒瓶には必ず美しいラベルやロゴが付いてくるが、文字数が多く、その文字も大小入り混じっていて、飾り線やイラストなんかも添えられていると、描き手にとっては恐怖である。酒瓶のラベルは美しい。できることなら、そのデザインの美しさを損なわず実物に忠実に描いてあげたい。そう思うが、思うだけで描けるほど現実は甘くはない…。

鉛筆デッサン:アンティーク調のランプ antique lamp drawn by pencil

銅とガラスでできているアンティークな雰囲気のランプ、を2Bの三菱鉛筆uniで、白いスケッチブックにデッサンし、撮影した画像。絵は完成している。ランプの両側には白い綱がついている。ランプは上下が銅制で、真ん中がガラス製。火のともる部分ははっきり見えない。

モチーフ ランプ 1台 (銅製)
使用画材 ワトソン紙のスケッチブック、三菱鉛筆uni 2B、練り消しゴム
製作場所 N先生の絵画教室
光源 自然光のみ。自然光は2階の窓から採光、時間帯は14:00~17:00
完成年月日 2009年12月10日

モチーフについて

N先生の教室にあった、赤っぽい銅の古いランプ。光の出るところは透明なガラス製だが、それ以外の部分が銅のような素材で出来ていた。銅の部分の色が、赤っぽい金色で鈍く控えめに光っており、過ぎた月日を感じさせるように黒ずんでいる箇所もあって、歳月だけが作ることのできるその微妙な色合いが、素晴らしく良かった。このランプは、N先生が癌で亡くなられ絵やモチーフの形見分けが行われた際に、どなたかに引き取られたのではなかったかと記憶している。

ランプは不思議と、デッサンのモチーフとして登場することが多い。N先生の教室の必須カリキュラムで描き始めて以来、これが2枚目だった。こののちに、黒いランプを1枚と色あざわやなガラス製ランプを1枚ずつ描き、2018年までに計4枚もランプばかり描いている。

描き方について

どのようにして描いたか殆ど覚えていない…。この頃は2B鉛筆しか使っていなかったので、透明ガラスの部分も2B鉛筆1本で描いているが、よく描けたものだと振り返ってみて感心する(笑)

透明ガラスの中に入っている火の灯される部分を、最初くっきり描きすぎていて、ガラスの内側に収まっている感じが出ず違和感があった。実物ははっきりとものが見えていたのでそのまま描いていたが、実物より濃さを薄めに描くことで収まりが良くなった。モチーフを紙の上で再構成するには、微調整が必要という例。

透明ガラスにも銅の部分にも、モチーフに対する自分の愛着が溢れているので、絵全体が上手に仕上がった。今でもお気に入りの一枚。

上記の画像には、私の古いブログのURLが貼られたままだが、修正するのも手間なので、当面そのままにしておくことにする。

「パリのカフェ100―パリの街を歩いて…!」

写真が綺麗で、フランスへの憧れをかきたててくれる本です。

「パリのカフェ100」の説明

フランスのパリにあるカフェ100件を、写真付きで丁寧に紹介されている本です。
お店1件につき1ページが割り当てられており、カフェの概要、料理やお店の外観の写真4~6枚、地図、簡単なメニューと料金の目安が記載されています。

フランスのパリにあるこじゃれた白いカフェ「Cafe blanc」

各ページと巻末に、カフェの所在地の地図が掲載されています。
文庫本くらいの大きさ&厚みの本ですので、旅行先でも持ち運びに便利です。

「パリのカフェ100」を読んだ感想

フランスに関する本で図書館に置いてあるものを、ひたすら借りてきて読み漁っていた時期があるのですが、その時に読んだ1冊です。最初は借りてきて通勤時間で読んでいましたが、読み進めるうちあまりにも心がときめくので、本を返却して自費で購入しました(笑)

美しく、個性豊か

載せられているカフェ1件1件が、美しくも個性に溢れているのが印象的でした。どのカフェも店の雰囲気が異なっており、日本のチェーン店のようにどれも同じといった雰囲気の店は1件もありません。

そんなお店が100件も掲載されているのですから、お気に入りのカフェが見つからない方がおかしいというものです(笑)
お気に入りを見つけては付箋を貼り、付箋を貼っては携帯で写真を撮っておいて、通勤の合間ににやにやしながら眺めていました。
眺めれば眺めるほど「ああ、いつかフランスに行ってみたい」「こんな素敵な空間で時を忘れて過ごしてみたい」という気持ちにさせてくれます。

フランス語を通じて知ったフランスのカフェは、白いシャツに黒い前掛けという姿のgarcon(店員さん)がいて、cafe au lait(カフェオレ) や vin rouge(赤ワイン)を片手に忙しく働いており、チップをたくさん貰えないと愛想が悪い…というイメージでしたが、この本から学んだフランスのカフェはもっとchic(シック)で、懐の深そうな、豊かな世界でした。

フランスでは、カフェはこんなにも魅力的なのですね。
日本のカフェも清潔で美しくとても便利ですが、チェーン店の多い日本と違い、パリのカフェは店構えから細部に至るまでお店の個性が満ち溢れており、カフェを営んでおられる方の心意気が見てとれるようでした。

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「人体デッサン」(視覚デザイン研究所) 感想文など

古今東西の先達芸術家のデッサンを見比べながら、人体デッサンの基礎を学ぶ本だった。

「人体デッサン」の説明

人物デッサンの描き方を指導する本だが、著名な画家の人物クロッキー(ラフスケッチ)が多数掲載されている。

ざっと例を挙げると、ミケランジェロ、ルノワール、レオナルド・ダ・ヴィンチ、クリムト、ドガ、ルーベンス、ドーミエ、黒田清輝、岸田劉生などなど。
ページを開くと、殆どどのページにも、こうした古典的大家のラフスケッチが掲載されている。1つ1つの絵は小さいものが多いが、1ページに数枚ずつという、多数の絵が掲載されている。

また、人体をより正確に描くために押さえておくべきコツが、「全身画」と「身体の部位」の大きく2章に分けて解説されている。

視覚デザイン研究所編集。定価2000円。
2008年で第27刷。

「人体デッサン」を読んだ感想

人物画のデッサン力を向上させるべく、図書館で人物画デッサンの本を端から順に借りてきて読んでいた時期があるが、その際デッサンとクロッキーの実例が豊富で、図書館本を返却後購入に踏み切った本がこの本だ。

ルノワールなど芸術の大家について、完成した作品は見ることがあっても、構想段階の下書きやラフ画、走り書きのクロッキーは、普段あまり目にする機会がない。この書籍は、人物画の習作段階のスケッチが、1ページに1~10点ずつ掲載されている。

掲載されている作家の数も、軽く20人を超える。これほど多様な作家のクロッキーをまとめて眺めていると、作家ごとの力量や描き方の癖などがよく分かる。

例えばミケランジェロは、習作とは思えないほど精緻で完成度の高いクロッキーを描いていたようだ。伏し目がちな瞳や、頬や鼻筋に落ちる影の細やかさを見ていると、習作にしておくのが勿体ないくらいの絵だった。

反面ルノワールやクリムトは、あまり正確とは言えないデッサンも見受けられ、まだ未熟な読み手は非常に勇気づけられた(笑) レオナルド・ダ・ヴィンチは非常に絵が上手い印象があったのだが、人物画の習作を見ると上手なものとそうではないものが入り混じっているなど、面白い発見があった。

技法に関しても、数多く言及されている。私が特に重宝しているのは身体の部位ごとに作画のポイントを述べた章
頭部なら頭部の作画ポイントが説明されたあと、古今東西の頭部デッサン・作品を見比べながら、自分の作画方法をチェックすることができるよう、ページに工夫が凝らされていた。

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