著作権の切れた日本の文学作品が無料で公開されている、電子図書館をご紹介。取り扱われているのは、主に和書です。
(海外には洋書の無料電子図書館もあります。洋書の無料電子図書館については、こちらへ)
青空文庫の説明
著作権の切れた日本の小説や随筆を、無料で閲覧・ダウンロードできるサイト。夏目漱石・芥川龍之介・宮沢賢治・泉鏡花・夢野久作など、日本文学の古典が多数取り揃えられています。教科書に出てくるような有名な小説から、短すぎて出版されないような随筆・小説、未完の作品や作者の書簡なども掲載されています。
2018年現在、アガサ・クリスティの作品は青空文庫で公開されていません(涙) 洋書の無料電子図書館Project Gutenbergの方で、英語で書かれた作品は1~2つ読むことができます。語学力に自信のある方は是非どうぞ)
また、近年iPhoneのアプリでも青空文庫が読めるようになりました。青空文庫が読めるアプリは何種類か公開されているようですが、このブログの管理人は「i読書」を利用させて頂いています。
青空文庫で文学作品を試し読みする
馴染み深い小説を、今すぐ読める形でリンクとして貼ってみました↓。本屋さんで本を立ち読みするような気持ちで、どうぞご利用下さい。
夏目漱石「草枕」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/776_14941.html
芥川龍之介「杜子春」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/43015_17432.html
宮沢賢治「銀河鉄道の夜」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/43737_19215.html
青空文庫の使い方
パソコンから青空文庫を読む
- 下記のリンク(下線の引かれている箇所)をクリックし青空文庫のwebサイトを開きます。
青空文庫 http://www.aozora.gr.jp/ - 「公開中 作家別:」の欄か、「公開中 作品別:」の欄に貼られているリンクをクリックして、読みたい作品を見つけます。
今回は、「セロ弾きのゴーシュ」という作品を読みたいので、「公開中 作品別:」の欄にある「せ」の文字をクリックします。「せ」から始まる作品が多かった場合は、画面上部にある「ページ:」のところにある任意の数字をクリックし、画面右側についているスクロールバーを上下に動かして、読みたい作品の行が見つかるまで頑張ってみて下さい。
読みたい作品が見つかったら、作品名が書かれたリンクをクリックします
- 取りあえず読めれば良いという場合は、「いますぐXHTML版で読む」というリンクをクリックします。
「セロ弾きのゴーシュ」の題名と作者名と本文が表示されました。
セロ弾きのゴーシュは分量が短めの小説で、ストーリーがとても良いので、宜しければこのままお読み下さい。
- iPhoneを開くと、デスクトップに「App Store」と書かれた水色のアイコンがあるので、タップして開く
- 画面下の「検索」と書かれたボタンをタップすると、画面上部に検索ボックスが表示されるので、「i読書」と入力。
検索結果に「i読書」が表示されたら、その行をタップ。(検索結果は何行か表示されることがあります。 - 「i読書 – 青空文庫リーダー」と書かれた画面が開いたら、画面右にある「入手」ボタンをクリック。
※私は既に入手済みなので、上記の画面では「入手」ボタンの代わりに「開く」ボタンが表示されてしまっています個人的には、iPad等のタブレットが、丁度本と同じくらいの大きさで読みやすくておすすめです。画面の大きさより持ち運びしやすい方がいいなら、スマートフォンも便利です。
zipファイルに圧縮された小説をダウンロードして読む
「いますぐXHTML版で読む」のリンクの方が手軽でおすすめですが、長編など時間がかかる作品を読むには少し辛いので、その際は「ファイルのダウンロード」の方をおすすめします。
※以下の手順は、Windows7のパソコンでGoogle Chromeのウェブブラウザを使用して読む場合の手順です。パソコンのOSの種類やウェブブラウザの種類・バージョンが異なる場合は、手順も異なる場合があります。
3.の箇所で「ファイルのダウンロード」というリンクをクリックします。
「ファイル種別」欄が「テキストファイル」、「圧縮」欄が「zip」と書かれている行のリンクをクリックします。
ファイル名欄に書かれているファイル名と同じ名前のファイルが、お使いのパソコンにダウンロードされます。
スマートフォン(iPhone)のアプリ「i読書」で青空文庫を読む
スマートフォンやタブレットで青空文庫を読む場合、iPhoneであればAppStoreから青空文庫を読めるアプリ(「i読書」など)をダウンロードする必要があります。お使いのスマートフォンの種類や、どのアプリをダウンロードするかでその後の操作方法が異なるため、ここでは細かい説明は割愛し、「i読書」のインストール方法だけ簡単に記載します。
電子辞書に青空文庫を入れて読む
ダウンロードしたファイルは、CASIOの電子辞書”EX-word”などに取り込んで、電子辞書で読むこともできます。スマートフォン全盛期の現在においてこの方法で読む方は少ないと思うので、手順の説明は割愛します。
→電子辞書の詳細については こちらへ
青空文庫を使用した感想
青空文庫を使い始めたのは時間はあるものの収入が少なかった時期で、お金を1円もかけずに良質な作品をたくさん読める青空文庫は有難かったです。中島敦の「李陵」「山月記」、宮沢賢治「学者アラムハラドの見た着物」、芥川龍之介「開化の殺人」、夏目漱石「夢十夜」「二百十日」「子規の画」などを、青空文庫を利用して読みました。
短編揃いの中島敦はともかくも、「学者アラムハラド……」は未完で、「開化の殺人」「子規の画」は10ページにも満たない短い作品です。web上だとこうした超短編小説や小作品も多数取り扱いがあるので、隙間時間でさくっと読み終えることができ、重宝しました。
私はiPad・iPhone・電子辞書の3種類に小説をダウンロードして利用していますが、お陰でiPadも電子辞書もすっかり「本棚」を兼務してくれるようになりました(笑) 日・英・仏の辞書の他に、文学30~60作品を収録して暇さえあれば持ち歩き、会社や通勤中の電車などで読み耽っています。
青空文庫を十二分に楽しもうとすると、少しだけパソコン・ITの知識が必要になりますが、頑張って学ぶだけの価値はあると思います。
これからも良い作品をたくさん読ませて頂きますね。運営されている管理者の方々に、心から感謝致します。