受験料に9,450円がかかりましたが、お金と時間を割いて取得する価値があった。セキュリティに関する幅広い知識と判断力が手に入り、それを世界に向けて証明することができる。
MCA Securityの説明
MCAとはMicrosoft Certified Associatesの略で、マイクロソフトが主催するセキュリティ技術者の入門レベルの資格。上位資格にMCPがある。(MCPは、windowsに習熟し十分な経験とIT知識を備えた技術者が取得する資格)
MCAはMCPをセキュリティ・プラットフォーム・アプリケーション・データベースの4分野に分け、難易度を下げて、初学者向けにITの基礎理論を充実させている。
但し、MCA Securityは2014年で実施終了されてしまったため、ご注意を。
MCA Securityの勉強法
学習期間 | 使用したテキスト |
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3週間 | 徹底攻略 MCA Security 問題集(通称「黒本」) |
「黒本」と呼ばれる「徹底攻略 MCA Security 問題集」を書店で購入し、最初から最後まで2~3度解き、解説を読み込んで、本番に臨んだ。
黒本が素晴らしい
この黒本が良書だったので、3週間という短期間で合格することができた。解説の質が高く、問題の解説とは思えないほど説明が過不足なく整理されており、解説をそのまま参考書として使うことができた。
結果、通勤時にこの一冊を持ち歩くだけで
- セキュリティ分野の知識を深める
- MCAの問題形式に慣れる
の両方を行うことができたので、短期合格に繋がったのではないかと思っている。
また、黒本は、一般的なセキュリティ知識と、windowsファイアウォールやWindowsアカウントのセキュリティポリシーなどWindowsOSに固有のセキュリティ技術の両方が紹介されている。WindowsOSの操作画面を写した写真(スクリーンショット)も豊富に掲載されており、仕事の合間に自分のパソコンで画面を出したり触ったりして、隙間時間でも少しずつ技術を身につけることができた。
MCA Security取得後 ~活用しました~
フランス系企業に、セキュリティ技術者として就職が決まった
この資格を取得した2年半後に、フランス系IT企業で正社員のセキュリティエンジニアとして働き始めることが決まった。採用時にプラスに働いただけでなく、「マルウェア」「ワーム」「IDS」「プロキシ」などのセキュリティ用語にもついていけるため、助かっている。
「MCPを取得れそうな人」に見える
私はMCA PlatformとMCA Securityを同時期に取ったのだが、この2つを持っていると、上位資格である「MCPに手が届きそうな人」と扱って貰えることが多く、Microsoft製品を数多く扱う企業で、特に評価が高くなった。
他のシステムエンジニアと差別化できる
システムエンジニアは世の中に多数いらっしゃるが、私が取得した当初はセキュリティ技術者自体が珍しい存在で、セキュリティ技術に詳しい方も多くなかった。
多くのシステムエンジニアは「SSLとTLSって何がどう違うの?」「ワームって何?」「フルスキャンが何時間たっても終わらないんだけど…」等々、セキュリティの基本的な事柄で躓いていることも多く、にもかかわらず、セキュリティについて腰を据えて学ぼう、と検討されている方も少数派だった。
そのため、本1~2冊分の知識を身につけるだけで他のシステムエンジニアと差別化できてしまい、困っているエンジニアに手を貸してやれる「仕事のできるエンジニア」に仲間入りできてしまう。私自身もMCA security取得後は、トラブルを起こした不勉強エンジニアを説教する側に回っていた(笑)
ユーザとの関係性が良くなる
セキュリティソフトや通信セキュリティにおいてトラブルが起きた際に、起きている事象について、ユーザに分かりやすく説明できるようになった。
「マニュアルの記載通りに試して頂ければ、パソコンにログインできるようになると思います」
ではなく、
「パソコンが正常に動作するのに必要なサービスが起動していなかったため、Windowsにログインできなかったようです。こちらのボタンをクリックしてサービスを起動していただければ、ログインできるようになります」
と説明出来るようになり、ユーザに有用な知識と安心感を与えることができるようになった。結果、ユーザがこちらの指示に納得して従ってくれるようになるとともに、別件で困った時にはメールで直接質問頂いたりと、頼って頂けるようにもなった。
MCA Securityのお役立ち度
パソコンやシステムに関わる仕事に就かれている方なら、実務に直結する資格なので、取得して損はないと思う。社内の評価が上がり、いざという時は転職にも有利に働く。