Oracle Master Bronze 11g 独学で一発合格した勉強法など

Oracle Databaseの世界の水先案内人が、「Oracle Master Bronze」という資格。 データベースの世界に入って1年弱が過ぎた頃に、独学でOracle Bronze 11gを取得できたのでメモ。

■Oracle Master Bronzeとは

「Oracle Master」は、Oracle Databaseの体系的な知識を持ち、Oracleに関する問題を解決に導くことができる技術者を認定する資格制度。

上位資格に OracleSilver・Oracle Gold・Oracle Pratinumの3つがあり、Bronze → Silver → Gold → Pratinumの順に難易度が上がる。Oracle Silver以降は日本国外でも通用する資格として認定され、取得するとOracle製品に対し一定の技術力を有することを世界に対して証明することができる。

Oracle Bronzeに認定されるには、2つの試験を受験し合格することが必要。

  • 「11g SQL基礎I[11g SQLI] (1Z0-051)」もしくは「Bronze SQL基礎I[Bronze SQLI] (1Z0-017)」のどちらか1科目
  • 「Bronze DBA11g」

「Bronze DBA」はOracle Database の基本的な仕組みと機能を理解するための試験。「SQL基礎I」 はデータベースと情報をやり取りするための標準言語であるSQL(読み方:エスキューエル)の基礎を身につけるための試験。

SQL基礎Ⅰの試験はどちらを選択しても、試験会場で受験するか、インターネット上で受験するかを選択することが可能。

■Oracle Master Bronze 学習開始時点の所持スキル

データベース系の実務経験:

 Oracleデータベース とSQLは実務で10ヶ月半
 Microsoft Access2003 は座学で一通り学び、実務でデータ閲覧とレコード修正をやったことがある程度。
 select/delete/insertなどの基本的なSQLは作れるが、unionやleft joinなどは使えない。

その他システム系の実務経験:

 セキュリティ・ネットワークに加え、Windows系アプリケーションを一通り使用した。
 ハードウェアと開発の経験はゼロに等しい。

■Oracle Bronze「Bronze DBA11g」の勉強法

・学習期間:2ヶ月
・使用した問題集:「徹底攻略 ORACLE MASTER Bronze DBA11g問題集」(通称:黒問題集)

Oracle製品の織り成す世界は、WindowsOS・Microsoft Office・各種業務ソフトのどれにも似ておらず、実務を多少経験していても、Oracleデータベースの仕組みやOracle専門用語に慣れるのに手間取った。インスタンスとメモリやプロセスの関係やSGAとPGAの違いなど、用語だけは時折耳にしていても、改めて仕組みを問われると答えに窮した。

テキストは購入せず、黒本と呼ばれる「徹底攻略 ORACLE MASTER Bronze DBA11g問題集」のみを購入し、3回解いた。(Oracleに限らずどの資格にも言えるが、ひたすら読むだけの本より問題を解くタイプの本を購入した方が、知識の定着が早い)
問題も漫然と解き進めるのではなく、1問ごとに、正解なら「◯」、不正解なら「×」を付けておき、「×」が3つ溜まった問いは理解が不足している部分なので、問いの周辺にある用語や背景となる知識も調べ、覚えるのではなく理解するよう心掛けた。

それ以外にも、聞いたことのないOracle用語が黒本には頻繁に登場した。将来Oracle Silverの取得を視野に入れていたので、見慣れない用語が登場した場合は、時間の許す限りインターネットで調べるようにしていた。

Enterprise Managerは実務で使用する予定がないので、さらっと眺める程度で深くは学ばず、設問に出ても答えられないことが多かった。

■Oracle Bronzeの取得後 〜活用しました〜

・ 実務にすぐさま役に立つ

前の職場に所属していた時から「Oracle Masterの資格は社内外で評価が高い」と聞いており、Oracle Bronzeを学んだ後改めて思うのが、オラクルマスターにはOracle Databaseの実務で使う知識が試験内に網羅されている、ということ。

ベンダー資格の強みでもあると思うが、特定の製品かつ特定のバージョンに特化して学ぶので、実務でその製品を使用していれば、学んでいる段階(資格未取得の状態)でさえ知識を生かすことができ、問題解決にかかる時間が短くなった

ただ、自己解決出来るのはシンプルなエラーが多い。ハードディスクの破損によるデータ欠損や、インスタンスがMOUNTより先に進まず起動出来ないトラブルなど、複雑かつ難易度がやや高いトラブルは、リスナーログとアラートログを取得してORA-xxxxxのエラーを調べるのがせいぜいで、独力ではトラブル解決出来なかった。定型的なタスクを中心とした業務が仕事の大部分ならBronzeで十分だが、障害対応をバリバリ行うならBronzeだけでは心もとなく、Bronze取得にかけた時間の何倍も実務経験を積み上げるか、Silver取得に進むことが必須。

・社内の評価が良くなった

今の勤務先は、年に2度多面評価が行われ、その評価を元に年収が確定するが、 Bronze取得後は2回連続で高評価を頂けた。

・年収が数十万円増えた

Oracle Bronze以外の要因も大きいのだが、 Oracle Bronze取得後に2年程かけて年収が徐々に上がった。(その後身体を壊し、1年間くらい収入が半減したが、また元の年収に戻った)



■補足情報 ~Oracle Master Silver、Platinum~

・Oracle Master Bronzeは、Oracle Master Silverより重要

Oracle Master Bronzeを取得した3年後に、Oracle Master Silverを取得した。(時間が空いてしまった理由は、仕事の都合。可能であれば、Bronze取得後記憶が薄れないうちに、Silverに取りかかる方が有利だと思う)

Oracle BronzeはOracle Databaseの基本的な仕組みが一通り紹介されている印象を受けたが、Oracle Silverは学ぶ内容がより深くなっているものの、「そんな機能どこの企業も使ってないし、使う予定もないけど」的な機能紹介もそこそこ含まれている。(AUDITコマンドは使っている企業様を見たことがないし、ASMもごく僅か…)

システムの設計を行う方には必要な知識かもしれないが、実務が構築・運用中心なら、お金と時間をかけてまで新機能紹介を学ぶのはナンセンスだと思う。

Oracle Master Silverの方が学びが深く、障害時に絶大な力を発揮することは、実体験の上でも間違いない。だが、Silverの知識は明らかにBronzeの知識の上に乗るものなので、Bronzeレベルの知識をあやふやにせずきっちり理解し、実務経験で肉付けしておくことが、結局はSilverにもデータベース技術者にも、近道になるだろうと思う。

・Oracle Master Platinumを取れる環境

先日、Oracleについて抜きんでた技術をもつ企業様と話す機会があったので、どういった研修制度を敷いてらっしゃるのか尋ねてみた。この企業様には、Oracle Masterの最上位であるプラチナホルダーが何人も在籍している。

企業様曰く、企業の側で行うのは、資格支援の仕組み(試験料を負担し、合格時には一ケタ万円くらいの報奨金を出す)を作り、今年度の資格目標数を通達することくらいらしい。
それ以上に、社内に既にプラチナホルダー(「鬼教官」と表現されていた)がいて、プラチナ未取得者が望む望まないに関わらず、勝手に周りをしごいていることが大きいらしい(笑)

人を育てるのは人。そう感じさせるエピソードだった。