鉛筆デッサン:ウィスキーボトルとグラス a bottle and waterglass drawn by pencil

ベルベットの青い布に包まれたウィスキーボトル1本と、8割ほど水の入ったグラス1つを、ワトソン紙のスケッチブックに2B鉛筆でデッサンし、スマホで撮影した写真。グラスの縁は正十角形に近い形をしている。ベルベットの布には、「Royal」から始まるロゴが大きく刺繍されている。ウイスキーボトルの口元は、紐で蝶結びにされ、紐は2本とも瓶の正面に吊り下がっている。

モチーフ グラス 1つ、青いベルベットの袋に入ったウィスキーボトル 1本
使用画材 ワトソン紙のスケッチブック、三菱鉛筆uni 2B、練り消しゴム
製作場所 N先生の絵画教室
光源 自然光のみ。自然光は2階の窓から採光、時間帯は14:00~17:00
完成年月日 2010年03月27日

モチーフについて

どういう経緯でこのウィスキーボトルを描き始めることになったのか、あまり覚えていない。ベルベットの袋は手触りが良く、色に深みがあって美しかった。口元を結んでいる紐や”Royal Saha…”と刺繍された糸は金色で、ベルベットの深い青と良く似合っており、Royal(意味:王室)という名に相応しい上品さがあった。ウィスキーの銘柄は不明。

ウィスキーボトルなので、グラスもあった方が良かろうと思い、ウィスキーに見立てた水を入れてグラスを添えた。ウィスキーといえば琥珀色の液体に氷が入っているものだという事実には、無事描き終わり数年経った後に、ようやく気付いた(笑)

描き方について

グラスを完全に添え物扱いしてしまい、労力の9割くらいをワインボトルとベルベットのみに費やしていた。折角の透明グラスの形が歪んでいるのは、愛情不足のなせる技だと思っている…。

ベルベットの布は元々の色が濃い上に、取り出し口が紐で結ばれているので皺も多く、色や形がさまざまな影が出来ていたので、影が不自然な形にならないよう注意しながら描いていった。

この絵で恐らく初めて企業ロゴの描画にトライした。企業ロゴは、モチーフの持つ面の上に書かれていることが多いので、遠近法の影響をもろに受ける。この絵もウィスキーボトルが右奥に向かって斜めに置かれているので、企業ロゴもボトルとだいたい同じくらいの角度で右上がりになるよう、斜めに傾けて描かねばならない。また、右が奥なので、理論上はロゴの見え方も右に行けばいくほど遠く小さくなる。Royalの文字の上と下に真っ直ぐな補助線を薄く引いておき、その線をはみ出しすぎないよう注意しながら描いた。補助線を平行線で引いてしまうとアウトなのでご注意を。この企業ロゴは文字数も少なく、文字飾りも無く、1つ1つの文字も肉眼で読めるくらい大きいので、まだ楽だ。
酒瓶には必ず美しいラベルやロゴが付いてくるが、文字数が多く、その文字も大小入り混じっていて、飾り線やイラストなんかも添えられていると、描き手にとっては恐怖である。酒瓶のラベルは美しい。できることなら、そのデザインの美しさを損なわず実物に忠実に描いてあげたい。そう思うが、思うだけで描けるほど現実は甘くはない…。