「クレヨン王国 黒の銀行」(福永令三 著) あらすじと読書感想文

男の子も女の子も日本語を母語として育ったからには、クレヨン王国シリーズを1冊は読むだろうと信じています(笑)
クレヨン王国シリーズの中で、私が一番好きだったのがこの本です。

「クレヨン王国 黒の銀行」のあらすじ

中学一年生の美穂ちゃん銀行員の彰子ちゃんは、彰子ちゃんの車でおじいちゃんの家に行く途中、男女2人組を車に乗せてあげました。その2人組はあろうことか銀行強盗で、美穂ちゃん・彰子ちゃんは辛うじて命は助けて貰いましたが、彰子ちゃんの車ごと所持品もおじいちゃんへのお土産も全て奪い取られてしまいました。

仕方なく2人はとぼとぼ歩いておじいちゃんの家へ向かいますが、近道の旧道を通った際に黒っぽいカードを拾います。そのカードは実は「クレヨン王国」の「黒の銀行」の預金カードで、黒いものであれば何でも100ブラック分だけ引き出せる、という不思議なカードでした。

それを知った2人は、黒の銀行のカードを使って、銀行強盗達に反撃を開始します……。

「クレヨン王国 黒の銀行」シリーズの説明

クレヨン王国シリーズは小学校の中~高学年向けに書かれたファンタジー小説です。シリーズ全体で20冊以上出版されているほど、長く子どもに愛されている児童書です。

シリーズと銘打ってあるものの、1冊1冊のお話は独立しているため、どの本から読み進めても差し支えありません。(ちなみに第1作目は「クレヨン王国の十二ヶ月」)

「クレヨン王国 黒の銀行」の読書感想文

おじいちゃんの大好きな土地に土地開発という危機が迫っていて、女の子2人も銀行強盗に襲われてしまう、というひどい状況から物語が始まりますが、偶然拾った100ブラックカードが事態を救います。

銀行強盗の方は銃を持った大人2人、対するは未成年を含む若い女の子2人という組み合わせですが、美穂ちゃんも彰子ちゃんも知恵を絞り、100ブラックカードでありとあらゆるものを引き出して、何とか銀行強盗を追い詰めるようとするさまが、読んでいてとても白熱しました。
私は昔から、守られる女の子より、自分で頑張る女の子の方が好きみたいです(笑)

クレヨン王国シリーズでは、「黒の銀行」と「七つの森」の2冊がとにかく好きでした。「七つの森」はユニークな夏休みの宿題に一人ひとりが向き合うお話で、こちらも清々しくて良いのですが、「黒の銀行」はアクションありの勧善懲悪もので、読後清々しいを通り越して、スカッとします(笑) その点でも自分の気質に合っていたのかなあ、と大人になった今振り返ってみて思います。

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